【美月役/平嶋夏海】
"下手くそなのは、こいつだけ"…3回観た公演中、3回とも、早紀のこのセリフの後、笑いが…それも大きめのやつが、起こったから、"あ~、みんな…そう思ってんだぁ~"って、思った。
でも、実は、僕…なっちゃんは、歌…「下手くそ」だとは、思っていない。厳密にいうと違う。ただ、それを、ここで、説明とかしていくと、これ、この後、おそらく、僕自身が、この回で言いたいこととそれ…必ず、ゴッチャになって、なにより、ややこしくなるので、やめとく。
あまりにも根本的なこと。でも、直結していること。そして、「下手くそ」よりも、もっと、酷い言い方になる。
さて、今回のなっちゃんの演技を観て、いや、実は、前作の『ポチっとな。』, 前々作の『乱童』の時から気付いてた…彼女の演技上の弱点。それは…。
マスター…100%, 大地…100%, JET…100%, あかね…100%, 美里…100%, メグ…100%, 夏代…100%, 早紀…100%, 美月…95%…。
これは、僕が、この舞台…1発で聞き取れたセリフのパーセンテージなんだ。そして、これ、あくまでも、僕調べなんだけど、「-5%」って、相当ですよ。
何が原因か?って、それは、まず、なっちゃんの発声。正直、「がなり」が強すぎて、これ、音として、割れてしまっている場合がある。なおかつ、おそらく、2行以上のセリフの時、なっちゃんは、セリフを言うスピードが、少し速くなっていきがちになる…というクセも多少…加味されて、言葉が(中で)詰まったりする。 で、結果として、特に、セリフ全体の後半部分で、語尾がツブれてしまう傾向にある。セリフの爆発?
あと、もう1つは、なっちゃん…"声が、時々、ひっくり返ってしまう "というクセだ。
で、そういった弱点が、一挙、重なった時、なっちゃんのセリフは、"1発で、聞き取りづらい"…という状況が起こってしまう。
じゃ、どうすればいいのか?
ヒントがある。それは、劇中、美月とマスターのこの掛け合いだ。
美月 : ○○○○○○○だお
マスター : 「だお」って言うな
これ…この部分。
要するに、なっちゃんは、今、自分が言っているセリフを、ハッキリとした対象物に当てている時、それを、「セット」として考えられている時は、そういうクセが、ほとんど出ない。いや、出ないどころか、他の出演者よりも良い演技をしたりする。それは、100%の100点!演技なんだ。
しかし、その対象が、"どこか、ぼんやり…"、なっちゃん自身が、そう、とらえてしまっていたり、明らかに、言いっ放しのセリフ状態になってしまっていたりした時に、それは、起こる。
マスターと、そういう掛け合いをしている時と、3人組ガールズのセリフやりとりをしている時の差…。
はっきし言って、それは、意識の差だ。
あ、なっちゃん…あの『乱童』のラストシーン、覚えてる? 一人芝居のセリフ…。
あの子は、あの世から、誰に何を言いたかったのか? 僕は、会場で、ビンビンに伝わってきたよ。そら、技術的には、まだまだだと思ったけど、素晴らしかった。
それに、人間…厳密に言ったら、「独り言」なんて、実は、ないんだ。それ、実は、"もう一人の自分"に対して…語りかけていたりする。つまり、いつも、役者のセリフ…「対象は、"ある"」ってことだよ。
なっちゃん! しっかり、演って下さい!
あ、「だお」が、出たついでに、も1つ注文。
それはね、たぶん、劇中、「だお」ってセリフ…50回ぐらいは、出てきたと思うんだけど、正直、なっちゃんは、3パターンぐらいしか使っていなかった。やっぱ、50回の「だお」に、50種類の表現…だと思うよ。
だから、最後の最後の重要シーン…美月の "○○○○○だお! (あれっ?) ツッこまないの?"…。このセリフが、ことのほか、流れてしまったんだ。完全に、他と同じ…ただのワンクッションになってしまっていた。ぶっちゃけ、あそこは、そのセリフを言った後、お客さんの心が、舞台の中央方向に、チューン…って、なんか、引っ張られるような、吸い込まれるような、沈められるような…そんな感覚にならないと、ウソだよ~。例えば、昔のブラウン管テレビの電源を切った直後3秒間の画面みたいに、チューン…てさ。
あそこ(の雰囲気)は、50発が、ネタふりとして、そんなに効いてなかった…そのことの証明だよ。
なっちゃん、アニメ『サザエさん』に出演している、桂 玲子さん。いったい、何十種類の "ハーイ" と "バブー" を使って、「イクラちゃん」を表現していると思う? 冷静に観てみ…。
なっちゃん、地道な作業も、地味な演技も、しっかり演って下さい!
1つ…いいところを言います。それは…。
そこは、おそらく、今回の舞台で、なっちゃんが、(個人として) 最も手応えを感じている箇所だと思う。感触あるでしょ?
それは、物語後半の…"誤爆!誤爆!"って、早紀の作戦が失敗したことを、みなさんにお知らせする場面…。にしても、あそこ、ウケたねぇ~。元々、AKB時代から、ああいう短いアタック的なフレーズ…なっちゃん、得意やったもんね。
"もういっちょ!", "いくぞー!"、そして、"誤爆!誤爆!"…あ、とりあえず、対象が、ハッキリしてる場面やね。でも、ああいうタイプのセリフは、おそらく、あの日、舞台に出てたメンバーの中でも、なっちゃんが、1番上手いんじゃないかな? 本当…そう思うよ。100%の100点。
ただ、あそこ、僕ね、あの笑いの総量を、さらに、大きくする方法を知ってるよ。それはね…。
それは、なっちゃん、あそこ、お客さんに向かって、お知らせしてたでしょ? でも、舞台のコメディー演技の場合、ああいう発散パターン系は、どちらかというと、スケールでっかく、もう、全世界の人に、お知らせするぐらいにした方が、お客さんの返り…大きいよ。ぶっちゃけ、笑いとか…2倍以上になる。
同じ時間配分での演技…。感覚的には、映画『男はつらいよ』の冒頭…"てっ、てぇへんだ! とっとらさんが、けぇってきたぁ~"的な精神 & 慌てぶり + "火、火事だ!火事ー!"的な緊急 & 緊張感 。これを、四方八方 (時々)上下 に吠えまくる。そして、最後に、トドメとして、舞台中央…ヒザついて、地上15cmの距離から、真下に向かって、"誤爆ー!"…。それは、まさに、サバンナ八木のギャグ…"ブラジルの人、聞こえますか~? "の本質的な部分…。これで、キメる。
ドッカーン! だったと思うよ。
あ、そうだ、なっちゃん。ウッチャンの舞台…観に行きな。もう、そんなエッセンスだらけだから。感動するほど、そういう技のオンパレード…なっちゃんには、すごく、いい勉強になると思う。本気のウッチャンのコメディー演技は、きっと、明日のなっちゃんの参考になるよ。
あ! ウッチャンついでに、もう1つ。それは、僕が、今、最も楽しみにしている映画『ボクたちの交換日記』(内村光良監督/3月公開)のこと。
先日、やっと、女優陣の名前が、発表になったんだよね。W出演の小出恵介, 伊藤淳史。その妻役に、それぞれ、長澤まさみ, 木村文乃…。ま、この2人は、年齢的に、しゃーない、しゃーない。僕が、狙っていたのは、小出恵介と長澤まさみの一人娘…「甲本黄染(きいろ)」。彼女が、成長し、高校生になった姿…その役。"家族想いで、正義感が強く、自分に正直"…。
川口春奈っかぁ~。でも、内村監督、エエとこ、ついてくんなぁ~。
まあ、また、頑張るわ…。なっちゃんも頑張って!
あ、そや! なっちゃん、この作品も観ときなさい。
内村監督…あなたが、いずれ…出逢う人です。
"下手くそなのは、こいつだけ"…3回観た公演中、3回とも、早紀のこのセリフの後、笑いが…それも大きめのやつが、起こったから、"あ~、みんな…そう思ってんだぁ~"って、思った。
でも、実は、僕…なっちゃんは、歌…「下手くそ」だとは、思っていない。厳密にいうと違う。ただ、それを、ここで、説明とかしていくと、これ、この後、おそらく、僕自身が、この回で言いたいこととそれ…必ず、ゴッチャになって、なにより、ややこしくなるので、やめとく。
あまりにも根本的なこと。でも、直結していること。そして、「下手くそ」よりも、もっと、酷い言い方になる。
さて、今回のなっちゃんの演技を観て、いや、実は、前作の『ポチっとな。』, 前々作の『乱童』の時から気付いてた…彼女の演技上の弱点。それは…。
マスター…100%, 大地…100%, JET…100%, あかね…100%, 美里…100%, メグ…100%, 夏代…100%, 早紀…100%, 美月…95%…。
これは、僕が、この舞台…1発で聞き取れたセリフのパーセンテージなんだ。そして、これ、あくまでも、僕調べなんだけど、「-5%」って、相当ですよ。
何が原因か?って、それは、まず、なっちゃんの発声。正直、「がなり」が強すぎて、これ、音として、割れてしまっている場合がある。なおかつ、おそらく、2行以上のセリフの時、なっちゃんは、セリフを言うスピードが、少し速くなっていきがちになる…というクセも多少…加味されて、言葉が(中で)詰まったりする。 で、結果として、特に、セリフ全体の後半部分で、語尾がツブれてしまう傾向にある。セリフの爆発?
あと、もう1つは、なっちゃん…"声が、時々、ひっくり返ってしまう "というクセだ。
で、そういった弱点が、一挙、重なった時、なっちゃんのセリフは、"1発で、聞き取りづらい"…という状況が起こってしまう。
じゃ、どうすればいいのか?
ヒントがある。それは、劇中、美月とマスターのこの掛け合いだ。
美月 : ○○○○○○○だお
マスター : 「だお」って言うな
これ…この部分。
要するに、なっちゃんは、今、自分が言っているセリフを、ハッキリとした対象物に当てている時、それを、「セット」として考えられている時は、そういうクセが、ほとんど出ない。いや、出ないどころか、他の出演者よりも良い演技をしたりする。それは、100%の100点!演技なんだ。
しかし、その対象が、"どこか、ぼんやり…"、なっちゃん自身が、そう、とらえてしまっていたり、明らかに、言いっ放しのセリフ状態になってしまっていたりした時に、それは、起こる。
マスターと、そういう掛け合いをしている時と、3人組ガールズのセリフやりとりをしている時の差…。
はっきし言って、それは、意識の差だ。
あ、なっちゃん…あの『乱童』のラストシーン、覚えてる? 一人芝居のセリフ…。
あの子は、あの世から、誰に何を言いたかったのか? 僕は、会場で、ビンビンに伝わってきたよ。そら、技術的には、まだまだだと思ったけど、素晴らしかった。
それに、人間…厳密に言ったら、「独り言」なんて、実は、ないんだ。それ、実は、"もう一人の自分"に対して…語りかけていたりする。つまり、いつも、役者のセリフ…「対象は、"ある"」ってことだよ。
なっちゃん! しっかり、演って下さい!
あ、「だお」が、出たついでに、も1つ注文。
それはね、たぶん、劇中、「だお」ってセリフ…50回ぐらいは、出てきたと思うんだけど、正直、なっちゃんは、3パターンぐらいしか使っていなかった。やっぱ、50回の「だお」に、50種類の表現…だと思うよ。
だから、最後の最後の重要シーン…美月の "○○○○○だお! (あれっ?) ツッこまないの?"…。このセリフが、ことのほか、流れてしまったんだ。完全に、他と同じ…ただのワンクッションになってしまっていた。ぶっちゃけ、あそこは、そのセリフを言った後、お客さんの心が、舞台の中央方向に、チューン…って、なんか、引っ張られるような、吸い込まれるような、沈められるような…そんな感覚にならないと、ウソだよ~。例えば、昔のブラウン管テレビの電源を切った直後3秒間の画面みたいに、チューン…てさ。
あそこ(の雰囲気)は、50発が、ネタふりとして、そんなに効いてなかった…そのことの証明だよ。
なっちゃん、アニメ『サザエさん』に出演している、桂 玲子さん。いったい、何十種類の "ハーイ" と "バブー" を使って、「イクラちゃん」を表現していると思う? 冷静に観てみ…。
なっちゃん、地道な作業も、地味な演技も、しっかり演って下さい!
1つ…いいところを言います。それは…。
そこは、おそらく、今回の舞台で、なっちゃんが、(個人として) 最も手応えを感じている箇所だと思う。感触あるでしょ?
それは、物語後半の…"誤爆!誤爆!"って、早紀の作戦が失敗したことを、みなさんにお知らせする場面…。にしても、あそこ、ウケたねぇ~。元々、AKB時代から、ああいう短いアタック的なフレーズ…なっちゃん、得意やったもんね。
"もういっちょ!", "いくぞー!"、そして、"誤爆!誤爆!"…あ、とりあえず、対象が、ハッキリしてる場面やね。でも、ああいうタイプのセリフは、おそらく、あの日、舞台に出てたメンバーの中でも、なっちゃんが、1番上手いんじゃないかな? 本当…そう思うよ。100%の100点。
ただ、あそこ、僕ね、あの笑いの総量を、さらに、大きくする方法を知ってるよ。それはね…。
それは、なっちゃん、あそこ、お客さんに向かって、お知らせしてたでしょ? でも、舞台のコメディー演技の場合、ああいう発散パターン系は、どちらかというと、スケールでっかく、もう、全世界の人に、お知らせするぐらいにした方が、お客さんの返り…大きいよ。ぶっちゃけ、笑いとか…2倍以上になる。
同じ時間配分での演技…。感覚的には、映画『男はつらいよ』の冒頭…"てっ、てぇへんだ! とっとらさんが、けぇってきたぁ~"的な精神 & 慌てぶり + "火、火事だ!火事ー!"的な緊急 & 緊張感 。これを、四方八方 (時々)上下 に吠えまくる。そして、最後に、トドメとして、舞台中央…ヒザついて、地上15cmの距離から、真下に向かって、"誤爆ー!"…。それは、まさに、サバンナ八木のギャグ…"ブラジルの人、聞こえますか~? "の本質的な部分…。これで、キメる。
ドッカーン! だったと思うよ。
あ、そうだ、なっちゃん。ウッチャンの舞台…観に行きな。もう、そんなエッセンスだらけだから。感動するほど、そういう技のオンパレード…なっちゃんには、すごく、いい勉強になると思う。本気のウッチャンのコメディー演技は、きっと、明日のなっちゃんの参考になるよ。
あ! ウッチャンついでに、もう1つ。それは、僕が、今、最も楽しみにしている映画『ボクたちの交換日記』(内村光良監督/3月公開)のこと。
先日、やっと、女優陣の名前が、発表になったんだよね。W出演の小出恵介, 伊藤淳史。その妻役に、それぞれ、長澤まさみ, 木村文乃…。ま、この2人は、年齢的に、しゃーない、しゃーない。僕が、狙っていたのは、小出恵介と長澤まさみの一人娘…「甲本黄染(きいろ)」。彼女が、成長し、高校生になった姿…その役。"家族想いで、正義感が強く、自分に正直"…。
川口春奈っかぁ~。でも、内村監督、エエとこ、ついてくんなぁ~。
まあ、また、頑張るわ…。なっちゃんも頑張って!
あ、そや! なっちゃん、この作品も観ときなさい。
内村監督…あなたが、いずれ…出逢う人です。