AKB48 チームBのファンより

鈴木紫帆里さんを中心にAKB48 チームB について語るサイトです。

『唇にBe My Baby』とカップリング曲を聴く。(ときめき研究家)

2016-01-14 21:37:08 | ときめき研究家
『唇にBe My Baby』とカップリング曲を合わせると全11曲。これはもうアルバムである。ようやく記事にできるくらい聴き込めた。
その昔、アルバムが標準10曲入りだった頃、アルバムのうち3、4曲好きな曲があれば、そのアルバムを買って良かったという感覚だった。さてアルバム『唇にBe My Baby』で好きになった曲は何曲あったか?

『唇にBe My Baby』。
高橋みなみの最後のシングル曲、になるはずだった曲。なぜか次のシングルにも参加することとなった。
AKBらしいアイドルソングだ。スローなイントロから始まり一気に加速するのは『ポニーテールとシュシュ』『Everyday、カチューシャ』『ギンガムチェック』などと共通するパターンだ。しかし、珍しくこの曲は好きな気持ちを伝えることに成功する。しかも、言葉で伝えるのではなく、バスの乗り口でいきなりキスをするという大胆なやり方だ。電車の中、地下鉄の改札、路上、教室、保健室、校庭の真ん中など、非常識な場所でのキスは数あれど、バスに乗り込みながらのキスとはユニークだ。
しかも、その後バスの座席で彼女からのお返しのキスがあり、非常にハッピーな状況だ。こんなハッピーな状況の楽曲はあまりなかったのではないか。
「Be My Baby」とはアメリカの有名なポップスの曲名と思われる。「僕の恋人になって」という意味か。因みに『狼とプライド』のBメロはこの曲にそっくりである。

『365日の紙飛行機』。
この曲については既に記事を書いたが、シングル表題曲ではないのに、AKB48の代表曲の1つとして歴史に残る楽曲になるのは確定的だ。毎朝、AKBグループのファンではない多くの視聴者に受け入れられるような穏健な楽曲と、山本彩の本格派の歌唱が見事にマッチした。
山本彩のこれまで辿って来た道はまっすぐでも平坦でもなかったが、全て報われた。紅白歌合戦で、自らが牽引して来たNMB48を従えて歌えたことは、AKB48のオリジナル歌唱メンバーで歌うことよりも、ある意味感慨深かったのではないか。
よく聴くと、紙飛行機を飛ばす人の視点と、紙飛行機そのものの視点が交錯する複雑な歌詞だ。「飛んで行け 飛んでみよう」という部分が正にそうだ。
朝ドラの主人公「あさ」は、自分の思い通りに行動した女性だが、この歌の主人公は自由に空を飛ぶ「もうひとりの私」を夢見ている。それはむしろ宮崎あおい演じる薄幸な姉「はつ」の心境に近い。あるいは「あさ」の活躍を見守る視聴者の心境か。

『優しいplace』(チームA)。
チームAにありがちな、刻苦辛抱の歌でも、難解でスタイリッシュな歌でもない。新境地と言えば新境地だ。都会の真ん中にある一本の木に癒されるという、いわばヒーリングミュージックだ。
何回も聴けば、じんわり沁みて来るような曲なのだと思う。10回以上聴いたが、まだもう少し回数が足りないようだ。

『お姉さんの独り言』(チームK)。
この曲は楽しい。
自分に気がありそうな年下の男子高校生に対して「勇気を出して声をかけなさい」「お姉さんを信じて」と上から目線で恋愛指南をする歌。年上の女性視点の歌は『上からマリコ』『ソフトクリームキス』など、まだ数は少ないが、今後は増えて来るだろう。AKB48メンバーも徐々に年齢が高くなり、年下のファン向けの楽曲の需要も出て来たということだろう。
しかし、歌詞をよく聴くと、男子高校生が本当に彼女に気があるのかは疑わしい。むしろ彼女が勝手にそう思い込んでいるようだ。つまり、『7時12分の初恋』とか『ウインブルドンに連れて行って』とか『脳内パラダイス』とかと同様の通勤(通学)途上の妄想恋愛ものなのだ。本作は年上の女性から年下の男子高校生への妄想であるのが新しい。「初めての経験」とか「美味しい果実」とか、アイドルポップの季語が散りばめられていてニヤニヤする。
曲調もノリが良く、高揚感がある。エンディング部分の「バスは時刻通り」は『唇にBe My Baby』の「オンタイムでバスが近付く」と同義。せめて同じシングルCDでの使い回しは我慢できなかったのか。

『金の羽根をもつ人よ』(チームB)。
ロック調の人生賛歌。誰もが金の羽根を持っているというメッセージを、力強いメロディーに乗せて歌う。そしてそのテーマは『365日の紙飛行機』と全く同じだ。曲調こそ全然違うが、この2曲は同時期に作られた姉妹曲と言えるだろう。

『なんか、ちょっと、急に・・・』(チーム4)。
異性として意識していなかった彼女が急に気になってきた瞬間の感情。淡々としたメロディーに乗せて、自分の思いを冷静に見つめている歌詞が面白い。「もちろん僕は告白しないよ」というサビがキャッチー。しかし、このカップルは徐々に距離を縮めていけると思う。
エンディングのサビ繰り返し部分で、途中から歌詞がなくなり、メロディーだけになる。余韻を残したいい演出だ。

『あまのじゃくバッタ』(チーム8)。
AKB紅白対抗歌合戦で初めて聴いてぶっ飛んだ。稀に見る怪作と言える。
歌い出しの「あまのじゃくバッタ・・・・」という部分が、読経みたいな不協和なメロディーで落ち着かない。心がざわざわするが、なぜか惹きつけられる。その後の歌詞は、大人から何か言われたら反対のことをしたくなる、異性から好きと言われても素直に喜べない、そんな天の邪鬼な気持ちを歌っている。自分で「中二病」「思春期」と言っているが、そんな気分によくマッチしたメロディーだと言える。
なぜバッタなのかよくわからないが、一度聴いたら忘れられない歌だ。

『君を君を君を・・・』。
放課後に誰かを待っている様子の彼女。それをじっと遠くから見つめている彼。しかし彼女の待ち人は結局現れず、諦めて帰るのかと思いきや、彼女の待ち人は何と彼だったのだというオチがつく歌だ。
ありがちなストーリーだが、ハッピーな気持ちにはなれる。
イントロのつんのめるようなリズムが特徴的。
同じ言葉を3回繰り返すタイトルは『好き好き好き』以来。

『さっきまではアイスティー』。
アイスティーを歌ったアイドルソングは他に思い出せない。アールグレイのアイスティーを一気に飲むように恋が終わっていた。底にガムシロップが残っていて、甘いけれど寂しいという感覚もリアルだ。それを終わってしまった恋と重ね合わせている所は、作詞家の職人芸だ。上手い歌詞だと思う。
飲み物に恋愛模様を投影させる歌としては、うしろゆびさされ組の『上手な恋の飲み方』を思い出す。恋をサイダーに例えて、早く飲まないと気が抜けちゃうと歌っていた。秋元康の念頭にはこの曲があったのではないか。

『マドンナの選択』。
男子が皆憧れるクラスのマドンナから、一緒に文化祭を手伝ってと誘われ、有頂天になっている男の歌だ。こんなハッピーな状況の歌はあまりない。それでも悲観的な彼は、文化祭が終われば元の関係に戻るのだろうと諦めている。それでいいのか?と突っ込みたくなる。
楽しげな学園ポップスという風情だが、やや印象が薄い。

『背中言葉』。
高橋みなみの卒業ソングは何曲もあるようだが、これもその1つだろう。
卒業ソングは、本人が気持ちよく歌え、ファンがしみじみした気持ちで聴ければそれでいいのだと思う。
1番は高橋から残る者たちへのメッセージ、2番は残る者たちから高橋へのメッセージという内容。彼女達の心情を秋元康が代弁して歌詞にしていると思われるが、こんな風におおっぴらに心情を吐露されると、何だか気恥ずかしくなる。こういう歌は、卒業コンサートの時に1回だけ歌えばそれでいいのではないか。

一番気に入ったのは『あまのじゃくバッタ』。それから『お姉さんの独り言』と『なんか、ちょっと、急に・・・』。今回はチーム曲が頑張っている。それからやはり『365日の紙飛行機』は佳曲。好きな曲が4曲あるので、アルバムとして満足だ。
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