AKB48 チームBのファンより

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『夜風の仕業』のメロディーライン(ピーナッツ)

2012-12-29 17:00:00 | AKB48
個人的な音楽活動の話だけど…。
あ~ (ウチの吹奏楽団の)クリスマスコンサート、終わっちったなぁ~。しかし、祭りの後って、いつも寂しいよなぁ~…一瞬の脱け殻状態。
今年は、「ジングルベル」や「そりすべり」等のお馴染みナンバーと、クリスマス映画『ホーム アローン』の中で使われていた曲…この2つを軸に、曲をつなげてつなげて、ストーリー展開。ある家族の2日間を無声劇で描く。ものすごく大まかにいうと、チャップリン映画の舞台版?みたいな感じだ。
さて、企画段階、それは、クリスマス曲では全然ないんだけど、どうしても入れたい 1曲があった。インストゥルメンタル…つまり、そのメロディーラインが欲しかった。
『夜風の仕業』…使う場面は、主人公の女の子(9歳の設定/実際に演じるのは、11歳の子)が、イヴ…夕方5時、ママに怒られて、家を飛び出す。ほんのり、月明かりの下、文句と後悔と " 帰りたいな " の気持ち…それを、舞台の上、たった1人で表現してもらう。そういうシーンのバックに、『夜風の仕業』を どうしても使いたい。
だから、曲決めの時、『シアターの女神』のCDを持参。指揮者の権限で、これを無理矢理ねじ込んだ。
幸い、『夜風の仕業』の楽譜は、もう作ってあったので、それを、今回の雰囲気に合うよう、弦たっぷりのロマンチック風情になるよう、多少、手直し。完成!
しかし、ここからが、しんどかった。全ストーリーのキーとなる、この場面。正直、この『夜風の仕業』の時に、おセンチな雰囲気を堂々と表現しておかないと、次に続く『ホワイトクリスマス』の甘く抱きしめられるような "まったり感"も、次の朝、(爆発する子供だらけの人海戦術…)彼女を中心とした "はっちゃけ感"も活きてこない。僕、そして、彼女も、今日が本番だってのに、不安? いや、 悩みの中にいた。今のままでは、ダメだ…。
要するに、『夜風の仕業』の演奏時間(約3分間)、このあいだ中の1人演技は、どうしても間延び…それだけ難しいってことを実感していた。でも、その時間の長さが、必要なんだ。だって、これ直前の数曲は、クリスマスをむかえたウキウキした感情を出すために、それらの曲を子供用のポップなアレンジで固めていたからだ。だから、ポイントとなる、その曲は、ただのクールダウンでは困る。だからこその (僕が選んだ)『夜風の仕業』だった。
ひょんなことで、一筋の光明が見えた。
たまたま、この主人公の女の子のとなりで、楽屋弁当を食べていた僕。雑談の中、学校の(好きな?)男の子の話になって、芸能人の話になって、嵐(櫻井くん)の話になって、AKBの話になった。そして、彼女の言ったひとこと…
"わたし、柏木由紀ちゃんとか 好き"
これは、チャンス? チャンスじゃないのか? と。僕は、"ちょっと待ってな " …ケータイの動画を最速で準備。そして、彼女に見せた…ゆきりんがソロで歌っている『夜風の仕業』をね。リバイバル公演のやつだったのかな?
"これが、元曲やねん。あの『夜風の仕業』のなん "…たしか、このへんで、"シッ!"…怒られた。ただ、彼女は、これを観てる間、1度も弁当に箸をつけなかった。まさに、真剣。そして、"食い入るように" とは、このことだ。なんか知んねーけど、柏木由紀は、幸せだな…だって、チビッ子のあの眼差し…。
結局、彼女は、2回…同じ動画を見て、何か…インスパイヤされたのか? 何か…ひらめいたのか? とにかく、一呼吸おいてから、僕に、こう言った。
"あの、指揮者さん、この曲の時、木になってくれる?"
それが、演技のエチュードにあるものなのか? 彼女…答えてくれなかったから、わからなかったんだけど、でも、僕は、自信のある(何かを企んでいる?)その表情にかけてみることにした。そして、再び、弁当を食べ始めた彼女の後頭部を見ながら、"その曲の間中、木になる!"…僕は、目線と鼻、最小限で指揮することを決めていた。
とにかく、ゆきりん…ありがとう。ギャラクシーSU+2162(ドコモ 大画面のスマホ)…ありがとう。
そして、本番…その場面が来た。
『夜風の仕業』のイントロが始まるやいなや、(うわっ!今までと全然違うじゃねぇか!) 彼女自身が、木に突進してきた。僕の腰あたりで、顔をうずめ、泣きじゃくる彼女。(涙, 鼻水?汗?& 舞台メイク~。…よし!明日、この白タキシードは、クリーニングに出そう) あ~ でも、なんだな…これ、曲にビッタリ 合ってるな…。そうこう思っているうちに、彼女、今度は、体の向きと角度を変えて、背中合わせ…木にもたれかかるようになった。でも、これって、不思議なもんだな。だって、彼女…もう泣いてない、いや、地面を見てる? 空を見てる? とにかく、"家に帰りたいな、どうしよう?"…そっちの気持ちが、背中→背中で伝わってきた。徐々に、スイッチが切り替わっていくのがわかる…不思議~。そして、彼女の(舞台用の)動き…周りの景色が、ぼんやりと、あ、でも、意外とくっきり見えてきた。
三日月, 空き缶, あ…雲が出てきた, シーソー, 遊具いっぱい? あ!ここは、児童公園…ってこと? じゃ、僕は、児童公園の木なんだ。で、それが、わかった頃に、彼女は、木を離れ、家の方向を ちょっと見たりする。そうしてる彼女に、後ろから フワリ…赤いダッフルコートを優しくかけたのは、お父さん(役の方)。で、そのタイミングで、後ろのスクリーンにて 必要最小限のセリフ…「帰ろう」 「…うん」。彼女は、去り際、木の方を(1度だけ)振り返り、小さくバイバイした。僕は、横目で、その光景を見ながら…危なかったかな?
そして、"ハァーアーアーアーー…"
曲の締めと同時に、父と娘が、家の玄関扉を締め、犬の鳴き声が聞こえる。完璧だった。完璧な『夜風の仕業』の役割、彼女のアドリブ、照明係の対応だった。一瞬の間, 最初にイメージした通りのさざ波のような拍手…成功だ。
その時、"しかし、『夜風の仕業』…いい曲だなぁ~" と…舞台上で、瞬間、感動。
終演後、ロビーで、けっこうな数の人(4人?5人?)に言われたよ…" あれ、何て曲?"。僕、これって、曲としては(曲の立場からすると)、最高の誉め言葉だと思っている。
"待ってました!" の曲。
"これ、知ってるー!" の曲。
"あ、どっかで聞いたことあるな…" の曲。
でも、僕は、"これ、何て曲?" と聞いてしまう曲が、1番すごいと思ってる。だって、それは、何もない状態から、その人の脳を1回揺らしているってことだから。証拠だから。そこが、名曲のスタートだ。でも、今回のプログラムには、そのコーナーで使った曲の名前を一切載せていなかったってのもあったのかな? 後も、その曲への問い合わせが多かったからね。
改めて、『夜風の仕業』という曲は、メロディーライン自体に力がある…そう思った。
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