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AKB48 チームBのファンより

複数のメンバーがAKBグループや坂道グループを中心に、古今のアイドルについて自由に語るサイトです。

『人魚のバカンス』はメンバーの願望か。アイドルが歌った人魚列伝。(ときめき研究家)

2011-07-23 00:47:03 | ときめき研究家
7月16日のニッカンスポーツに、秋元康への取材記事が載っていた。
「AKB48の歌詞は、メンバーの観察日記。」「歌詞を書くことはプレゼントと同じ。『何がほしい?』と尋ねるのではなく、日頃から観察していて、ほしがっていると思われるものを与えて喜ばせたい。」
なるほど、上手いことを言う。
そうすると、誰も知らない南の島に行って、のんびりバカンスを過ごしたいという『人魚のバカンス』は、多忙を極める多くのメンバーの願望なのだろう。

人魚を歌ったアイドルの歌を振り返る。

まず『人魚のバカンス』に最も雰囲気が似ているのが、松田聖子『小麦色のマーメイド』。
簡単に言えば、リゾートのプールでいちゃつくカップルの歌である。アンニュイなメロディに合わせ、聖子がハスキーな声で、「好きよ、嫌いよ」と謎めかして歌う。

小泉今日子『渚のはいから人魚』。
小泉の絶好調時の1曲。これも海辺でいちゃつくカップルの歌。ただし、これは近場の海水浴場だろう。停めた車の影で水着に着替える「少し駄目な女の子」は魅力的だ。「キュートなヒップにズキンドキン」というフレーズが印象的。人魚とはあまり関係がなく、『渚のイケイケガール』くらいの意味である。

仁藤優子『おこりんぼの人魚』。
これも海辺の若いカップルの歌。どこがおこりんぼなのかよく分からないが、照れながら距離を縮めていく二人の歌が、伸びやかに歌われている。

太田裕美『赤いハイヒール』。
タイトルに人魚は出てこないが、歌詞の中に「おとぎ話の人魚姫はね、死ぬまで踊る、ああ赤い靴」とある。赤い靴を履いて踊りが止まらなくなる話は、人魚姫ではなく別の童話だったと思うのだが、上京した少女が自分の意思に関わらず都会の雑踏に飲み込まれていく様を象徴しているのだと思う。

中山美穂『人魚姫~mermaid~』。
この曲は、童話の人魚姫と一番関連が深い。海辺で出会った彼に会いたくて、都会に出てきた女の子の歌と解釈できるだろう。中山美穂の歌の大半がそうだが、サウンド重視の曲作りで、歌詞が聞き取りにくいのが難点。

AKB48『ご機嫌ななめなマーメイド』。
サーフィンに興じる彼を砂浜で待つことに我慢できず、下着姿になって海に駆け出す女の子の歌だ。衝動に素直だ。人間の世界に乗り込んでくる無鉄砲な人魚姫に通じる。

そして『人魚のバカンス』。
ミディアムテンポの地味な歌だ。アルバムの中でも目立つ歌ではない。歌っているメンバー(高城、仁藤、横山、河西、北原、佐藤亜、増田)も、中堅と言うか、他の曲にはまらなかった残りのメンバーという感じだ。でも、こういう曲が、アルバムには必要なのだ。

プールサイドでペーパーバックスを読んでいる人を見たことはないが、吹田明日香『バケーション』では文庫本を読んでいた。アイドルの歌の中ならではのリアリティであろう。
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