初回を観た感想はこちら。
最終回まで全9回を見終えた。
視聴率が低迷し、打ち切り(短縮)になったとの噂だが、物語としては一応完結していた。
正直に言って、毎週ワクワクしながら観て、次週が楽しみで待ちきれないといったドラマではなかった。録画して週末に観ていたが、『ようこそ、わが家へ』の方を先に観ていた。
一体どこが良くなかったのだろう。
まず、ストーリーの展開がもどかしかった。
『戦う!書店ガール』というタイトルながら、店長の理子(稲森いずみ)と亜紀(渡辺麻友)たち店員が、店の存続を賭けて本社と戦いはじめたのは第7回からだ。それまでの6回は、登場人物の背景や人間関係を丁寧に描いていて、それはそれで意味はあった。しかし「売り上げが20%増えなければ閉店」という分かりやすい課題が与えられ、そのクリアに向けて協力して戦うという構図が、もっと早くから示されれば良かったと思う。
また、閉店を目論む社長やエリアマネージャーの妨害工作が稚拙すぎた。本の入荷を止めてしまえば売れるはずもなく、自社の店舗に対してそこまでやるのは経済合理性がない。また、陰湿な讒言、誹謗で店長の足を引っ張ったりするのも、経営者、管理職として低レベルすぎる。
それから、初回に感じた硬派な印象は、その後はあまり続かなかった。
リアル書店の厳しい現状が背景になってはいたが、本や書店に関するエピソードが少なかった。スマホで本を撮影する「電子万引き」の女子高生にはむかついた(つまり効果的だった)が。
また、キャストに責任はないと思うが、全体に小粒なキャストだったのは否めない。
稲森いずみは、仕事はできるが、ナイーブで、部下の気持ちをつかみかねたり、本社との間で板挟みになり悩んだりする、弱さを持ったリーダーを好演していたと思う。現代の悩める女性管理職には少なからず共感できる役柄だったのではないか。このドラマは彼女が実質的な主演だったことは明らかだ。(木村拓哉のドラマ『GOOD LUCK』の実質的な主演が、先輩パイロット役の堤真一だったように。)
しかしながら、その複雑なリーダー像が、ドラマのもどかしさの一因になっていたことは否めない。
これが仲間由紀恵や観月ありさだったなら、より分かりやすく強いリーダーになっただろう。
亜紀の恋人役の大東駿介、同僚店員で理子に憧れる千葉雄大の2人は、どちらも好青年ではあるが、インパクトが薄かった。女性が主役のドラマだから、敢えてそうしたのかもしれないが。
それから、悪役である社長とエリアマネージャーも小物すぎた。もっと賢明で合理的な経営者として描けば、経営不振によるリストラという課題の切実さが伝わっただろう。もしくは逆にもっと荒唐無稽な暴君として描けば、視聴者として怒りをぶつける対象となっただろう。前者なら佐野史郎か水谷豊、後者なら香川照之か佐藤浩市あたりのイメージか。
ただ、そういった大物を揃えたら「渡辺麻友主演ドラマ」ではなくなってしまう。そういうギリギリの所でのキャスティングだったのだろう。渡辺ファンの一人としては、主演にこだわらずとも、面白いドラマであった方が良かったと思うのだが。
最終回のラストシーンは良かった。
会社を辞め、自分で小さな書店を始めた理子のもとへ、亜紀が押し掛け社員となるべく訪れる。その時のセリフが「この店暗いですよ。もっとパーッと明るくしましょう。」というもので、それは第1回の彼女の登場シーンと同じだった。同じセリフなのに、それを言った亜紀の真意も、それを聞いた理子の受け止め方も、初回とは全然違っていた。2人の信頼関係、お互いへの理解が滲み出るようなシーンだった。
亜紀を演じた渡辺麻友は、安定した演技だったと思う。
書店員の制服姿は凛々しく、私服はおそらく衣装提供のアベイルの服が多かったと思うが、清楚、庶民的で好感が持てた。
直情的な性格で、時に周囲が見えなくなる役柄のため、きつい表情のシーンも多かった。本気の演技ゆえやむを得ないことだが、ファンではない一般視聴者への印象は良くなかったのではないか。穏やかな笑顔のシーンがもっと多ければなお良かった。
歌なら、悲しい歌でも微笑みながら歌うことができるが、ドラマではそうはいかない。
同僚店員役で出ていた木崎ゆりあについても一言。
彼女自身にスポットが当たるような役柄ではなかったが、セリフもそこそこ多く、ドラマの中で必要な役をそつなくこなしていたと思う。
主題歌についいては、また別の記事で。
最終回まで全9回を見終えた。
視聴率が低迷し、打ち切り(短縮)になったとの噂だが、物語としては一応完結していた。
正直に言って、毎週ワクワクしながら観て、次週が楽しみで待ちきれないといったドラマではなかった。録画して週末に観ていたが、『ようこそ、わが家へ』の方を先に観ていた。
一体どこが良くなかったのだろう。
まず、ストーリーの展開がもどかしかった。
『戦う!書店ガール』というタイトルながら、店長の理子(稲森いずみ)と亜紀(渡辺麻友)たち店員が、店の存続を賭けて本社と戦いはじめたのは第7回からだ。それまでの6回は、登場人物の背景や人間関係を丁寧に描いていて、それはそれで意味はあった。しかし「売り上げが20%増えなければ閉店」という分かりやすい課題が与えられ、そのクリアに向けて協力して戦うという構図が、もっと早くから示されれば良かったと思う。
また、閉店を目論む社長やエリアマネージャーの妨害工作が稚拙すぎた。本の入荷を止めてしまえば売れるはずもなく、自社の店舗に対してそこまでやるのは経済合理性がない。また、陰湿な讒言、誹謗で店長の足を引っ張ったりするのも、経営者、管理職として低レベルすぎる。
それから、初回に感じた硬派な印象は、その後はあまり続かなかった。
リアル書店の厳しい現状が背景になってはいたが、本や書店に関するエピソードが少なかった。スマホで本を撮影する「電子万引き」の女子高生にはむかついた(つまり効果的だった)が。
また、キャストに責任はないと思うが、全体に小粒なキャストだったのは否めない。
稲森いずみは、仕事はできるが、ナイーブで、部下の気持ちをつかみかねたり、本社との間で板挟みになり悩んだりする、弱さを持ったリーダーを好演していたと思う。現代の悩める女性管理職には少なからず共感できる役柄だったのではないか。このドラマは彼女が実質的な主演だったことは明らかだ。(木村拓哉のドラマ『GOOD LUCK』の実質的な主演が、先輩パイロット役の堤真一だったように。)
しかしながら、その複雑なリーダー像が、ドラマのもどかしさの一因になっていたことは否めない。
これが仲間由紀恵や観月ありさだったなら、より分かりやすく強いリーダーになっただろう。
亜紀の恋人役の大東駿介、同僚店員で理子に憧れる千葉雄大の2人は、どちらも好青年ではあるが、インパクトが薄かった。女性が主役のドラマだから、敢えてそうしたのかもしれないが。
それから、悪役である社長とエリアマネージャーも小物すぎた。もっと賢明で合理的な経営者として描けば、経営不振によるリストラという課題の切実さが伝わっただろう。もしくは逆にもっと荒唐無稽な暴君として描けば、視聴者として怒りをぶつける対象となっただろう。前者なら佐野史郎か水谷豊、後者なら香川照之か佐藤浩市あたりのイメージか。
ただ、そういった大物を揃えたら「渡辺麻友主演ドラマ」ではなくなってしまう。そういうギリギリの所でのキャスティングだったのだろう。渡辺ファンの一人としては、主演にこだわらずとも、面白いドラマであった方が良かったと思うのだが。
最終回のラストシーンは良かった。
会社を辞め、自分で小さな書店を始めた理子のもとへ、亜紀が押し掛け社員となるべく訪れる。その時のセリフが「この店暗いですよ。もっとパーッと明るくしましょう。」というもので、それは第1回の彼女の登場シーンと同じだった。同じセリフなのに、それを言った亜紀の真意も、それを聞いた理子の受け止め方も、初回とは全然違っていた。2人の信頼関係、お互いへの理解が滲み出るようなシーンだった。
亜紀を演じた渡辺麻友は、安定した演技だったと思う。
書店員の制服姿は凛々しく、私服はおそらく衣装提供のアベイルの服が多かったと思うが、清楚、庶民的で好感が持てた。
直情的な性格で、時に周囲が見えなくなる役柄のため、きつい表情のシーンも多かった。本気の演技ゆえやむを得ないことだが、ファンではない一般視聴者への印象は良くなかったのではないか。穏やかな笑顔のシーンがもっと多ければなお良かった。
歌なら、悲しい歌でも微笑みながら歌うことができるが、ドラマではそうはいかない。
同僚店員役で出ていた木崎ゆりあについても一言。
彼女自身にスポットが当たるような役柄ではなかったが、セリフもそこそこ多く、ドラマの中で必要な役をそつなくこなしていたと思う。
主題歌についいては、また別の記事で。