AKB48 チームBのファンより

鈴木紫帆里さんを中心にAKB48 チームB について語るサイトです。

NMB48『ドリアン少年』とカップリング曲を聴く。(ときめき研究家)

2015-08-04 07:00:00 | ときめき研究家
『ドリアン少年』。
SKE48の曲かと錯覚するようなイントロだ。『12月のカンガルー』や『コケティッシュ渋滞中』のような、ハイテンションで踊れればそれでいいといった曲調。「ヘイ ヘイ フッフー」という掛け声も軽薄だ。(軽薄だから悪いと言っている訳ではない)
歌詞も空疎な内容で、要は「ドリアンのように見た目は悪くても、私には最高の恋人」というだけだ。タイトルで全て言い尽くしていてつまらないとも言え、それはピーナッツさんの指摘通りだと思う。
過去の曲では『逆転王子様』と同じテーマ。あるいは同じく見栄えが悪いトロピカルフルーツの『アボガドじゃねーし』。古くは『うしろゆびさされ組』も、「あいつは駄目な奴とレッテル貼られても、私だけは味方でいたい」と歌っていた。
「恋したらブラインド」は『完璧ぐーのね』でも使われたフレーズが久々の登場で懐かしい。
そういう味わいは随所にあるものの、オリジナリティのあるワクワクするような魅力は感じられなかった。
好物が「ほやの塩辛」というのは、まあそういう娘もいるだろうが、誕生日プレセントで「高枝鋏」をねだったというエピソードは捻り過ぎていて意味不明。自宅の樹木の剪定をしたかったのか、野山で柿の実でも取りたかったのか。
サビの締めの「ドリアン少年」の「ドリアン」が早口で聞き取りにくいのもいただけない。一応決めワードなのだから、しっかり聞き取れる譜割りにすべきだったのではないか。

『命のへそ』(チームN)。
この曲の方が、いかにもNMB48のシングルといった曲だ。
短調だが疾走感のある曲調。妙に啓発的な歌詞。そして要所で山本彩のソロパートが炸裂する。「何もしないで死んでいくのか?」と、あの声で迫られたら、御免なさいと謝るしかない。
命のへそは腹筋で、正面向いて困難にも立ち向かえと煽っているのだが、山本彩の鍛えられた腹筋とは違って、脂肪のついた中年男の腹では、何に立ち向かえるだろうか。
良くも悪くも、NMB48とは「山本彩と仲間たち」なのだと再認識させられる曲だ。

『サヨナラ、踵を踏む人』(難波鉄砲隊其之七)。
カップリング曲の中で一番気に入った曲だ。1曲の中に物語がある。
曲調は短調で重苦しいが、変化に富んでいる。Aメロの「あなただった」という部分があっさりしている。Bメロの「AH」という部分は一転してちょっと和む。サビの「キ・ラ・リ」と一音一音切る歌唱が、くどいのだけど病みつきになりそう。「サヨナラ 踵を踏む人」というタイトルと同じ歌詞が、頭、中、最後に効果的に使われる。
ドラマティックな歌詞と相俟って、完成度の高い曲だと言える。

『僕だけのSecret time』(チームM)。
片思いの密かな楽しみを歌っている。そばにいて、君を見ているだけで幸せ、歌いたくなる。
Aメロで、「baby」「lady」という声を重ねて行く所が、素朴だが盛り上がる。
片思いでこれだけ能天気に高揚できれば、確かに告白など不要だ。AKBグループらしい片思い賛歌と言える。

『心の文字を書け!』(チームBⅡ)。
恋の病にかかって、なんだか変。医者にも治せないこの病気。恋する気持ちを文字に書きだしてみれば気持ちが楽になる、というような歌だ。『心のプラカード』も同じようなことを歌っていたのではなかったか。
漠然とした気持ちを文字にする、つまり「見える化」だ。色んなことで忙しい時、やるべきことを1つ1つ書き出して「見える化」することで、仕事の段取りも立てやすくなる。それは人生の知恵だ。
そういう人生の知恵を淡々としたメロディーで歌っている、地味な曲だ。

『どうでもいい人仮面』。
ズバリ『嘘つきなダチョウ』の姉妹曲だ。本当の気持ちを隠して「いい人」あるいは「どうでもいい人」を演じている。誰にでも多少心当たりがあるような、「仮面」体験を歌っている。結構シリアスな曲だ。
AKBグループお得意の「片思いのままでいい」という片思い賛歌(『スキ!スキ!スキップ!』『ポニーテールとシュシュ』など)とも違う。好きな気持ちも押し殺し、ただのフレンドとしてそばにいたいという抑圧された心情だ。聴いていて辛くなる。
コメント
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