26日は朝から女子マラソン、とうとう最後まで見てしまいました。10人ほどが先頭集団をつくっていたのですが、30度近いジャカルタの気温の高さを考慮してみな一様に力をセーブして走っていました。しかし25キロ地点でバーレーンの選手が、こんな遅い集団ではやっていられないとばかりに先頭集団から飛び出し、あれよあれよという間に100メートル、200メートルと2位集団を離していきました。結果はぶっちぎりの1位でした。日本の野上恵子選手が2位に入りました。翌朝の新聞記事には、2位の野上選手のことばかりが紹介され、1位の選手の名前さえあがっていません。私は1位の選手をなんと呼んでいるかを知りたかったのですが・・。
さてそのバーレーンの選手、名前はChelimoですが、TBSではチェリモ、NHKではケリモと呼んでいました。どちらが正しいのでしょうか。TBSでは高橋尚子さんが解説していました。ランナーたちの精神状態やジャカルタのコースの特徴について、みずからの豊富な経験を元にした的確な解説が魅力でした。CMの時間になるとNHK-BSに切りかえます。両局ともおなじ映像を流していました。ところが1位を走る選手の名前が違うのです。ケリモとチェリモ、どちらがより適切な呼び方なのでしょう。バーレーンの選手とはいってもアフリカ系のようです。スリムで脚が長く、余裕たっぷりに走っています。名前からすればラテン系のように思えます。イタリア系かスペイン系、はたまたポルトガル系か。イタリア系ならケリモ、スペイン系ならチェリモ、ポルトガル系ならシェリモが妥当な読み方です。ラテン系でなければ、私にはお手上げです。正確なところは分かりません。
解説者、高橋尚子さんがこんなことを言っていました。アフリカ系の人とアジア系の人とは骨盤の付き方が異なるのだとか。くわしくは分かりませんでしたが、アフリカ系の人は立っているだけで前のめりになるように骨盤がついていて、脚を軽く出せば走れるのだそうです。ケニアやエチオピアなどマラソンの強豪国がアフリカに多いのがこれで頷けます。将来、日本でもマラソンランナーの英才教育をしようとするなら、幼いころに骨盤矯正をすればよいのではないか、と考えたりしました。
アフリカ系の名前でもう一つ気になっていたのが、サッカーのエムバペです。つづりがMBAPPEですから、「ンバペ」か「ムバペ」とするべきだと思うのですが、たいていのメディアが「エムバペ」と表記しています。アフリカの人名や地名には「ン」で始まるものが多いことはよく知られています。ただこの選手、先祖はともかくいまはフランス人です。フランスでどう呼ばれているか、みずからがどう名乗っているかが問題です。