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『ニューシネマパラダイス』における挿話の謎を解く(その1)

2010年07月05日 21時36分45秒 | 映画
イタリア映画『ニューシネマパラダイス』。古典的名作という評価が確立されているといって良いだろう。

家族、恋人、夢、故郷、人生に対する愛とは何かを考えさせられる深い映画だ。おまけにモリコーネによる奇跡的なまでに美しい音楽が情感を引き立てている。

ただ、この作品のイメージは時代背景や映像効果のせいで実際よりも古く持たれている気がする。

この映画が発表されたのは1989年。たかが21年前だ。監督のジュゼッペ・トルナトーレは当時33歳だった。つまり、映画の核となる部分において、トルナトーレはアルフレードよりトトに近い年齢だったのだ。

有名な話だが、この映画の完全版は観ない方が良い。短縮版にある“想いの永遠性”が完全版では損なわれてしまっている。
短縮版は巨匠の作品。完全版は33歳の青年の作品。
それくらいの違いがあるのだ。

完全版での興行成績が悪かったから短縮したということである。短縮版の出来の良さは偶然の産物に近いものだったのではないだろうか。

(もちろん続く)
(200〈70〉×10 68.0)

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