インクルーシブな社会のために

障害の有無程度に関わらず支え合う社会へ ~ハマジョブネットワーク~

落書き消しと立ち話

2006年12月17日 | 記事
12月10日、都筑区にある授産施設「ワーク中川」そばにて
落書き消しのイベント
NPO法人I Love つづきが主催し、近隣の企業や商店街の協力を得て
公共の壁などを汚している落書きを消すのだ。
当初9日の予定だったのが雨天のため10日になった。

しかし僕がかけつけたときには既に終わっていた。
仕方ないので、ワーク中川に立ち寄る。

そこで、職員と立ち話していろいろ情報を得る。
学芸大が中心になってやっている、知的障害者向けの生涯学習講座。
ICF(国際生活機能分類。国際障害分類改訂版)に基づくアセスメント(評価)。
日本発達障害支援システム学会について。

逆にこちらからは、就労支援の現場で取り組まれている
アセスメントの研究について情報提供。
ICFに基づくアセスメントの取組みに就労という観点を入れたら、という話に。
面白い展開になるかもしれない。

企業×NPOコラボ、特別支援教育シンポ

2006年12月17日 | 記事
12月7日。


とある企業に出向く。
ここで、企業の仕事を請けつつ、障害者の実践訓練をしているNPOと、
企業と意見交換。

NPOは現在、法人格もなく、どこからの補助も受けず
8人前後の障害者に実践を積ませている。
しかし組織・活動団体として脆弱なので、NPO法人化を目指す。

企業としても、これまで以上に連携するために、
NPO法人化には賛成で、バックアップしたいと言っている。

両者は当然目的も活動内容も違うわけだが、
お互いのプラスになる点を探り合っている。
馴れ合いじゃなく、緊張感のある関係がむしろ心地いい。


横浜市教育委員会が主催するシンポジウムへ。
「よこはまから創る特別支援教育シンポジウムPart2」
~特別支援教育指導体制モデル校の実践から特別支援教育の全校展開をめざして~

仕事柄、養護学校の先生とは交流が多いが、
そもそも個人的には養護学校というシステムはあまり好きではない。
その意味で、特別支援教育には期待するものがある。
(「特別支援教育」というネーミングはともかくとして。)

最近、遅ればせながら、同じ役所内の特別支援教育課と
密な話ができるようになったので、
この関係を続けていきたい。

自分からすると、学校は、生徒の面倒を見るのは卒業するまで、
という感覚を持っている気がする。
当然、未来永劫面倒を見るのは不可能かもしれないが、
福祉の世界は卒業後、極端な話亡くなるまでカバーするわけなので、
教育と福祉の密な連携が望まれるわけだ。

教育現場で“成長する”大人たち

2006年12月17日 | 記事
12月5日、韓国から帰って、自宅で一休みした後、
東京財団主催のセミナー、

第6回「ヒトをひきつけるWILLとSKILL」
 教育現場で“成長する”大人たち
 ~「教育」+「楽しい」をシゴトにする秘訣~

に行った。と言っても終了間際。

10分くらいしか話は聞けなかったけど
元楽天で現在横浜市立中の校長を務めている本城さんが
地域に根を張ろうとする姿勢が垣間見えた。

韓国旅行に行ってきました

2006年12月11日 | 記事
12月3日~5日、知人の社員旅行に便乗して
2泊3日の韓国旅行に行ってきた。
総勢30数人の大移動で、うち20数人は知的障害のある人々だ。

僕の印象では、韓国はまだバリアフリーには程遠く、
まして知的障害への理解は非常に遅れている。
知人の言葉を借りると、これは韓国への啓発なのだ。

果たして、社員さんの中には、
観光の途中で姿を消して無銭で物を食べたり
パニックに陥り、声を上げたり物を投げたりする人もいた。
(一般には障害が重いと思われるこの人々も、
毎日しっかり働き、給料を稼いでいるのである)

しかし、周囲の社員さんや付添いの方は慣れたもので、
驚く現地の人の前で、にこにこしながらフォローする。
無理に制したり、声を上げて叱ったりするのではなく、
人の目に入る範囲で、ある程度動かせてから、そっと手を差し伸べるのだ。

旅行のガイドさんは韓国人で、まったく知的障害についての
知識も経験もなかったらしく、心労は多かったと思うが、
明るく乗り切ってくれた。
おそらく、この人も深い理解を得たと思う。
それだけでもこの旅行の裏の意義は大きい。

さて僕自身は、知的障害のある方との宿泊旅行は、
学生時代の青年学級の旅行以来10年ぶりだったが、非常に楽しかった。

3日間の旅行では、すべての社員さんと仲良くなることはできなかったが、
ほとんどの方の名前と顔がわかり、それぞれのユニークな個性を目にし、
わずかでも心を通わせられたと思う。

青年学級では、支援者はほとんど年齢が高いので、
どうしても支援者対被支援者となり、
経験の少ない学生の自分はその中でどう振舞っていいのかわからなかった。

だが、今回は、同じ大人として仲良くできたと思う。
羽田空港で解散する際に、
ある一人はまた会いましょうと握手してくれたし、
またある一人はまた一緒にビールを飲もうねと言ってくれ、涙が出そうだった。

韓国への啓発なんて偉そうな話で、
何より自分自身の人間観・世界観が豊かになった。
というより、ほんと楽しかった!!

明るい未来

2006年12月10日 | 記事
12月1日、寿地区の住民に温かい食事を提供しているNPO(さなぎ食堂)へ。
ある市立高校の校長から、別の同僚を通じて、
このNPOを紹介してほしいという話があった。

というのは、コンビニのローソンの余剰商品を
このNPOがもらい受けるという仕組みを、
この高校の生徒が知り、そのことをもっとよく知りたいと希望した。
それで、ローソンとNPOとの協働に関わった自分に相談があったのだ。

食堂に行くと、既に、高校の生徒2人と校長とが
NPOの人と話をしているところだった。
僕がいたのはしばらくの間だったが、
生徒の目が輝いているのが印象的だった。
来年から大学に入ってさらに勉強するらしいが
こういう若い人を見ると未来は明るいなあと、思ってしまう。

共同研究、さいたま市とのつながり

2006年12月10日 | 記事
11月30日、U2のコンサートに行った日もいろいろあった。

横浜市立大学との共同研究の打合せ。
研究の方向性について意見交換。
大学側には齋藤教授の他に面白いメンバーがいるようで楽しみだ。

午後はさいたま市職員を迎える。
厚労省から委託を受けている職業能力開発プロモート事業について
意見交換をするのだ。

当該事業のシンボルであり牽引役であるプロモーターは、
横浜市は、元市職員として数十年、福祉の現場で活躍してきた者だが、
さいたま市の方は、民間企業に勤め、これまで障害福祉に縁のない人。
それはそれで、面白い展開になりそうだ。

続いて、横浜市内の北部地区の就労支援ネットワークの会議を
さいたま市職員を連れて見学。
会議では、就労支援者が企業に対してどうアプローチするかという話題に。
また、被支援者のアセスメント(評価)も示された。
さいたま市職員もたいへん勉強になったとの感想。
こうした市町村を超えるつながりもまた面白い。

U2コンサート

2006年12月03日 | 記事
11月30日、アイルランド出身のバンドU2のコンサートに行く。
ボーカリストのBono(ボノ)は難民救済など平和活動に取り組み、
各国の首脳に直接訴えるほどだ。
今回の来日では、安倍首相と会談していた。

コンサートでも、共存COEXISTという言葉や
世界人権宣言がスクリーンに映し出されたり
「ほっとけない」サイトに携帯電話から空メールを送ると
Bonoのメッセージがもらえることをアピールしたりという場面があった。

世界の平和や貧困について興味を持たなかった人が
関心を持ってくれるということでも彼らの功績は大きい。

さらに僕が望むのは、困っている人にただお金を出す以上にまで進むこと、
そして、困っているのは何も発展途上国だけでなく、
日本のどこにでも支援を必要とする人がいることに気付いてほしい。

まったく別の国の人に金や物を送るのは、
隣人を助けるより、ずっと簡単だ。
しかし厄介だからこそリアルな社会なのである。

(写真は客のそばまで来たBono。撮影が下手ですみません)

特別区職員研修「子育て支援」

2006年12月03日 | 記事
11月29日、特別区(東京23区)職員向け研修にて話をさせてもらった。
テーマが「子育て支援」なので、直接自分の仕事とは関係ないが、
行政職員の立場で、NPOや企業との協働について話をした。

自分のことはともかく、他のゲストがすごかった。
子育て支援のコーディネーターなどNPO活動をされている方、
企業の社会貢献部の方、ボランティアとして活動されている方。
僕自身が研修を受けているかのようだった。

仕事にも役立ちそうだ。
子育ては親だけでなく地域でやるもの、という考えで
まちづくりをする発想はぜひ障害者の就労についても生かしたいと思う。

企業やボランティアも、いかに行政と連携して
個々の満足度や理念を満たしつつ、社会をよくしていくか。
これまで以上に視野が広がった。

もともと、この研修に呼ばれたのも、
これまでの人のつながりがあってこそ。
やはり研修講師を快諾してよかった。
自分の話し下手には我ながら嫌になるが、恥を恐れず続けたい。

カフェ1周年、秘密会議、親父世代に学ぶ

2006年12月03日 | 記事
11月27日のこと。

①障害者雇用を目的とした喫茶店「テラス」1周年。
その記念パーティに顔を出した。
開店を一緒に手伝った学生さん、
市役所でコミュニティビジネスを担当する同僚、
近所に住むお客さんが食事をしていた。
次の予定があったので、簡単に食べて去る。

港南台駅そばで、おなじみのお客さんもついているよう。
店長さんもいろいろ工夫しているようだ。

②ある企業に出向いて意見交換。
まいた種が芽を出すかどうか。

③同僚3人と意見交換を兼ねて飲む。
うち2人はもう定年を越えているが、
天下りでは決してなく、同じ現役として働いている。

自分以外はほぼ初対面どうしだったので、
全員男性だがさながら合コンという感じで、
おそるおそる自己紹介するところから始まったが、
しまいには意気投合。やはりにらんだとおりだった。

親父2人はそれぞれ福祉、都市整備を一貫してやってきているが
それだけにこだわらない視野の中でやっているから、
単なる専門の話にならない。
お互いの専門の話でも共感できるのだ。
大いに勉強になった。またやりたい。