「見仏」と「札所巡り」と「仏教少々」

仏像鑑賞と札所巡りと受け売りの仏教を少し

築地本願寺、仏教文化講座2020.1

2020-01-26 09:14:59 | 仏教
現代人のためのブッダの教え
佐々木 閑

般若心経の解説をテレビでしていたのを
だれかがyoutubeにアップして、
その動画の中に出ていた人。初老の男性。

花園大学で教授をしている。
福井の真宗のお寺の一人息子。
お寺は継ぎたくないという気持ちから理系の学校を
選んできたが、22歳のとき京大の文学部に編入して、
仏教を勉強し始めた。

ヨーロッパの人々は、アジアを植民地化するときに、
現地の文化も参考にする必要があった。
その過程の中で、ヨーロッパの人々は、
とんでもないものを見つけた。それが仏教。
ヨーロッパで、仏教の研究が進んだ。
(日本は当時江戸時代)
また、インドの言語のルーツを辿っていくと、
もとはヨーロッパの言語とルーツが同じであった
ことがわかった。

明治以降、仏教学を勉強するにあたり、
むしろヨーロッパで研究された仏教学を
学ぶということが日本で行われた。

私は、釈迦教の信者です。

ブッダが生まれた当時の背景。
バラモン教という宗教があった。身分制度を含んでいる宗教。
バラモン教は、現在も引き継がれ、
ヒンズー教という名前に変わった。
バラモンとは、バラモン教の階級制度の最上位の身分の
人たちのことを指す。
血筋で身分が決まるバラモン教を否定したのが仏教。
バラモンは、日本で言い換えると梵天にあたる。
この身分制度、現在のカースト制度は、日本で
言い換えると士農工商。

梵天は、神様の教えを伝える人。
日本で言い換えると、卑弥呼。

釈迦は、人はみな平等と考えた。
(どういう意味の平等かというと)
「人はみな不幸」というのが平等。
幸せだと思っている人は錯覚。
人間は生物なので、死に向かって進んでいる。
人間はおおむね老いて、病気になって死ぬ。
(そういう意味で平等)

楽しいこともいっぱいある。
苦しいことがあったら押さえつける。
脳が防御している。
年を取ってくると苦しさがより大きくなってくる。
生きているという本質は苦しみ。

津波で家族をなくし家をなくした人に
どうすれば幸せになるか
どう教えてあげられますか?
元の幸せにはもどりません。

そこで、悟りが必要になる。
人はみな不幸。幸せとは何でしょうか?
苦しみが消えることが幸せにつながります。

老病死を消せればよいが、不可能。
イスラム、キリスト教は魂が残り続ける宗教。
老病死をなくす宗教。

仏教は違う。老病死は防げないという前提。
自分を変える。自分の価値観を変える。
心で理解する。
そのためには毎日のトレーニングが必要。

老病死は奪われるという意識がある。
若さが奪われる。健康が奪われる。命が奪われる。

老病死に対して自分をどう変えればよいか?
奪われるものが自分のものでないと考える。
手放すということ。

幸せの基準が変わらなければならない。
ものをたくさん手に入れて幸せを感じる人は、
諸業無常とは逆の考え(諸行常)。
どんどん手放していく人は、諸行無常の考え。
(ミニマリズムや断捨離にも通じると思う)

自分の我を消していくと苦しみがなくなる。
日常のいろんなシーンで自分を変えることが望まれる。

ここで真宗について。
仏教の根本の面がある。
阿弥陀さんにおまかせして、
自分中心の世界をやめる。他力に任せる。
したがって、老病死がきても安楽になれる。

仏教とは、
苦しみを感じた人が訪れる病院。
今、健康である人も、病気になったとき
病院にかかれるという安心感がある。

****
質疑応答の中で・・・。
この方は、瞑想や座禅をしているわけではないようだ。
座禅はやったことはあるとは言っていたが、
もっぱら仏教学を突き詰める中で苦しみを
なくすという方法を取っている雰囲気。
という意味だと、実践という意味だと
少し足らない点ではあるが、
講座としては期待以上の内容でよかった。
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