「見仏」と「札所巡り」と「仏教少々」

仏像鑑賞と札所巡りと受け売りの仏教を少し

沖縄、長谷寺

2014-12-31 21:45:34 | 見仏(九州沖縄)
12/31 長谷寺 真言宗豊山派

奈良の長谷寺が総本山。
沖縄に思いもよらぬなかなかの
大きさの観音、立像。
台座を入れて光背まで4.5m、
仏そのものとしては3mという。
十一面観音で、右手に錫杖を持ち、
左手にすいびょう。
そう、
奈良の長谷寺の十一面観音を模している。
肌質は、木目調で、金箔は塗られていない。
お顔は、柔らかい表情をされている。

足を触ることができる。うむ。
確かに人の手あかで、
足の甲と指が黒ずんでいた。

真言宗と言えば、ごまたきであるが、
こちらは、
お寺には似つかわしくない建物で、
ごまをたくことはないかもしれない。

住職は、東京の江戸川の出身だそうだ。
名前からしても、日本の本土の名前だった。
どういう経緯で
沖縄に来たのかは聞かなかった。

このお寺というテイの建物は、
実は、宝石商の城間さんという人の
住宅だったそうだ。
仏像の上の方には、
シャンデリアが飾り付けられていた。
建物と庭の雰囲気が、西洋風な感じ。

沖縄という地で、意外とりっぱな
観音様を見れてよかった。

また、いつかこの場所を
おとづれることがあるかもしれない。



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三鷹、井口院(いこういん)、不動明王

2014-12-23 21:40:55 | 見仏(東京)
こちらのお寺の不動明王。
屋外の明王の中で、記憶にある中で、
もっとも迫力がある。

銅製のようで、雨で解けた銅が
いい感じの模様になっている。

足元が小さなお堂になっていて、
中には、大きな五鈷杵などがおかれている。

お堂がある分、ほんとうに見上げる感じ。
すべていれると14mくらいあるかもしれない。
身長そのものは推定8mくらいだろうか。
その大きさと、その顔の怖さに圧倒される。

飛びぬけて大きい仏像は除外して、
一番強いんじゃないかと思えるほど
強い仏像に見える。

お寺で見かけた人は、近くの墓地のお墓参り
後に立ち寄った数人の人。

それから、あきらかにお寺の参拝目的で
こられたような70歳くらいの女性。
こちらは、関東88ヶ所霊場になっているようで、
たぶん、その88ヶ所参りの人だろう。

寺の敷地内には、
ガラスケースに入った人間大の大日如来。
あざやかな金色のお体。

その他、7福神+1や、
そうじ小僧などのレアな存在も。

この不動明王に出会えてよかった。
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築地本願寺、法話2014.12.21 松本氏、午後

2014-12-21 23:40:07 | 仏教
午後からの法話。

macコンピュータも資料として用意されていた。


真宗の先駆けとなった浄土宗の法然について、
出家の縁とはどんなものだったか。
当時の警察官だった父。その父が殺された。
仇討はするなといわれていた。(殺人が
殺人を呼びような負の連鎖を断ち切る)
父の死がきっかけで、40才を越えて仏門に。

一方、ぜんどうだいしという僧侶。
当時、比叡山の仏教からは批判を受けていた。
徳島へ流罪。
こんちくしょうとは思わず、
いいご縁だと思った。
その思想は、親鸞にも引き継がれた。

親鸞も越後に流罪。
流罪先で念仏を唱えたが、
農民に受け入れられなかった。
見た目も色白だし、手も細い。
しかたなく、ほそぼそと農作業をして過ごす
時間が多くなった。
すると、日にやけ、手もごつごつ。
そんな親鸞を見て、農民たちは親近感を
感じたのか、親鸞を信頼するようになった。



被害者意識を持ちすぎている人。
第三者の私たちは、被害者の気持ちはわかる。
加害者の気持ちはわからないという傾向になりがち。

とある人物。父を殺されながら、死刑の廃止運動に
かかわっている。
殺された被害者の気持ちはわかるというのも傲慢。
加害者の気持ちがわからないというのも傲慢。

私たちは、被害者になることもさることながら、
加害者になることも、
その可能性をわかっていないといけない。

数年前、友人から電話があった。
ある事件についてのことだった。

京王線新宿駅で、夜8時ころ、
酒を飲んでいた40代の男性アルバイトが
70才の男性と接触したはずみで、
70才の老人が転落して、電車とホームの間に
体が挟まれ死亡したという事件。

その友人は、(被害者にならないように)
気をつけないといけないねという話をした。

しかし、被害者になることと同様に
加害者になることも可能性として
意識する必要がある。
時として、加害者になるか被害者になるか
そんなに違いがない場合がある。

この事件、表面だけ見ると、40代にもなって
定職についていないし、
まだ夜の8時なのに酒を飲んで・・・
とネガティブな印象をこの40代の男性に
持ってしまうような当初の新聞の記事だった。

しかし、この男性、実は高血圧の病気を持っていた。
酒を飲んでいたといっても、酒は飲んだばかりで
酔ったことが原因で接触したものではなかったという。
この男性は、不起訴になった。

被害者になる可能性と同時に、加害者になるかもしれない
という例だった。


とある学校でいじめの問題発生。
親たちに説明会。
学校側は、加害者、被害者という表現はしないで、
関係者と表現した。
それについて、親たちは不信感をもった。
しかし、学校側の表現の仕方は、結果的に正しかった。

例えば、交通事故。
7対3でぶつけた方が悪いというケースがある。
片方は、加害者でもあり被害者でもある。
刑事事件も、10対0で処理できないケースもあるだろう。


法然、親鸞は、被害者意識を持たなかった。
加害者、被害者意識がないほうが、
世の中うまくいくのかもしれない。


岡本・・・という犯罪者を更生させる人が
書いた本について。

その中に、万引きをした高校生の反省文について。
その反省文を、受刑者に読ませると、
以下のような意見が多かった。

早く謹慎をといてもらうための
うわべだけの反省。

この本は、真宗の教本よりも、真宗的かもと言った。
おおげさかもと補足。

反省はさせないほうがよい。
反省は、問題の理由に向き合うチャンスを奪っている。
問題の理由について考えさせ、内面を考えさせたほうがよい。

犯罪者の心理。
自分をわかってもらえないという積み重ねが
犯罪に走らせる。
ありのままの自分を出せる場があれば、犯罪は減る。

経典に、悪い心をかえりみるなという一文がある。
これを読んで「私はひっくり返りました」。

(このひっくり返りましたは、
 驚きを表現するのにおもしろい言葉だなと思う。
 流行語になってもいいくらい。
 この僧侶、ひっくり返りました。を常套句のように
 よく使う。)

縁がなかったから、
人を殺さずに済んでいるのかもしれない。

ある新聞のデスク担当の人。
新聞に書く記事がなく困っていた。
そこへ、交通事故、6名死亡。このデスクの人、
思わず「やった!」と思ってしまった。
被害者の代表だと思っていたこの人、
矛盾を感じ、デスクはやめ記者にもどったという。



風見しんごの娘さん。左折したトラックにひかれ
なくなった。
そのお通夜にワイドショーが出向き、
風見しんごにインタビュー。
「加害者を恨むことはしたくない。
 エミルがそういうのをきらっていたので。」

49日のとき、ワイドシューが再びインタビュー。
「49日を過ぎてもまだ悲しみのどんぞこです。
 どんぞこな状況でも、エミルが自分たちを
 支えている。」

その後の、インタビューで、
加害者に対して、
「これから一人でも人の命を助けることが
 あるように願います。」


夏ころ、風見しんごの「エミルのランドセル」
という題の文化講座があったが用事があったので
聞けなかった。あらためて、残念だったと思う。

この回も期待通りの法話の内容だった。



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築地本願寺、法話2014.12.21 松本氏、午前

2014-12-21 20:55:43 | 仏教
最初に一般的には仏像とはいわれていないが、
推定6mの親鸞の銅像を写真で紹介しておきます。
角にいるので、目立たず、
意外と参拝の少ない場所です。


さて、金曜、土曜と用事があったので、
今回の僧侶松本師の聴聞は、本日の日曜が始めて。
この前の「ご縁」にも出ていた方。

最初に942年に奈良で生まれた源信(げんしん)
という天台宗のおぼうさんの
書いた文章についての解説。

(話はそれてクイズ形式の問い)

除夜の鐘はなぜつくか?
108つの煩悩を消すためと言われているが違う。
108つもの煩悩があなたにあるんですよと
思い起こさせるため。

木魚をなぜたたくか?
(真宗はたたかないらしいが)
魚は目をあけて寝ている。
人に対して、目をあけているだけでなく
心を寝させるんじゃない。しっかりしろ。
という意味で木魚をたたく。

源信の文章について、
煩悩を持っている悪人とは、おごりたかぶる人と、
邪見をする人。

余談:
げんしんは、地獄というものを
定着させた人であるらしい。


邪見の例:
後輩の僧侶40歳ほど。
こども2人。
上の子が後輩でもあるおとうさんにクイズ。
太郎君は、かぜをひいて病院へ行きました。
途中、牛がもーと横切り、ちょうちょうが
飛んでいきました。
さて、太郎君は何の病気でしょう?
おとうさん:盲腸。
上の子:ブー。残念。

文章で書けばなんてことは無いのだが、・・・。
一瞬、あれっという反応も聴聞している人の中にはいた。

今度は、おとうさんのほうが、下の子に同じクイズ。
そしたら、下の子は、かぜと正解した。
おとうさん:盲腸と言わないの?
下の子:もうちょうって何?

次に、遺産相続(土地の分配)について、
聴聞している人に、僧侶がクイズ。
最初にいびつな形の土地を4人で同じ形で分けるには?
という難しい問題を出した。そしたら、
一人の聴聞している人がなんとか正解を出した。

次のクイズ。
実は、相続する土地は他にもあった。
→相続する土地が正方形の土地になった。
当初は相続人が4人だったが、隠し子がいて、
5人になった。
どう分ければよいか?
自分は、しばらく考えたが、すぐに答えがでないまま、
僧侶が正解を言った。
また難しい問題かと、かまえたが、なんてことは無い
問題だったのだ。まさに邪見をしてしまった。

経験に足をすくわれて、邪見をしてしまったりする。
私たちが正しいと思っている知識は、時として邪見となる。


猪瀬前東京都知事のデビュー作が、
「昭和16年夏の敗戦」。
昭和16年よりも数年前、ある機関が
戦争を始めたときのシュミレーションをした結果、
16年に敗戦するというものだった。
東条英機は、このレポートを読んだ。
まったくの机上のこととまでは言わないが、
しかし、かつて日露戦争で負けると思われていた
ロシアに勝ったではないか。
東条英機は、このレポートをお蔵入りさせた。
そして、昭和20年の夏、日本は敗戦することになる。
(東条英機の見方も邪見)


そして時は立ち、大震災で、原発事故が発生。
原発事故なんて起きない。だいじょうぶと、
邪見をして、十分な対策をしなかったため、
原発事故が起きた。
自分たちが都合のよいように、見たいものを
見ていたのではないか。


徳島のとある町(かいふ町?)。
自殺率が最も低い。なぜか?
近くの同じような地形の別の町と比較。

きづなを強めようとする傾向?
→NO。 老人クラブの加入率が
 かいふ町は低い。

赤い羽根募金の金額が多い?
→NO。少ない。

横並び意識の強い別の町に比べ、
窮屈さがかいふ町の人には無い。

お寺への寄付は?
→かいふ町は多い。(僧侶はやや強調)

うつ病の患者は?
→かいふ町は多い。
 正直にありのままをかいふ町の人は出せている。
 隠さない。
 軽いうつ病にとどまり、最悪な状況になっていない。

同じようなことに、いじめの問題。
あってはならない。なくしましょう。
→結果、隠してしまう。実際には
 いじめはある。

幸せだと思っている人は多い?
→NO。かいふ町のほうが少ない。
 これはデータが隠されている。
 別の町は、横並び意識が強い。
 回りの人を意識している。
 なんとなく幸せと答えなければ
 ならないという意識がある。
 これも邪見。  



今回の法話は、期待以上の奥の深い
法話だった。
今日は、北区のほうにケンブツに出かけよと
思っていたが、
法話の内容がよかったので、
午後の法話も、聴聞することにした。

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南千住、円通寺

2014-12-07 20:06:49 | 見仏(東京)

もやもや○○というテレビ番組の中で、
紹介されたのを見たことがきっかけで、
見に行くことにした。

南千住の駅から徒歩15分くらいであろうか到着。

門を見つけたら、すぐそのものは見えてきた。
4,5階ほどのビルの上に、観音様。
黄金色といえばそうなのだが、
色の具合がどちらかあといえば、
プラモデルに塗られるようなそんな色。

大きさは、推定12mほど。

遠いので顔の表情は、よく見えない。

もう少し、近くで見れないかと思い、
社務所のほうで、上に上がれないかと聞いたら、
予約がないとダメという。
がっかり。

こちらのお寺は、とあるホームページでも
紹介されていて、狛犬に特徴があるというので
チェックしてみた。口を閉じたほうは、股間に
3つに分かれたものがあり、
男だということがわかった。
一方、口をあけたほうはなかったので、
女なのだろう。



もう15時半ばをすぎていて、
予定していたもう一箇所のケンブツ場所へ
行くのもあきらめた。







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