060)女の子を可愛がろう!

 中国は文字の国です。農村にもたくさんスローガンがありますが、目につくのは計画生育と教育の充実を訴えるもの。農村の重要かつ困難な課題であることがわかります。容易に解決できるようなら、しつこく書くはずがない。  これまでみたなかでの最高傑作が「文盲は娶るな!」読み書きのできない女は嫁にするな、というわけで、フェミニストには許しがたい言い分でしょう。でもこれは女の子にも教育を受けさせるよう訴えるスロー . . . 本文を読む
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059)災害は貧しい村を狙い撃ち

 相次ぐ台風、地震の被災者のみなさんにお見舞い申しあげます。阪神大震災で私も自宅が半壊し、救援活動に走り回ったので、他人事とは思えません。  大同も地震が多いのです。大同県と陽高県、渾源県、広霊県の県境に活断層があり、89年、91年、99年と、10年で3回も直下型の地震に襲われました。貧しい一帯の農村でも県境付近がいちばん貧しいのですが、地震はそこを狙い撃ちしたのです。陽高県の西団堡村はたまらず4 . . . 本文を読む
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058)砂上の楼閣?

 しつこいと思われるでしょうがまた水問題です。今年も十月に入って、大同の冊田ダム、河北省の壺流河ダム、雲州ダムから北京の水ガメ=官庁ダムに水が送られました。合計で去年のほぼ倍の9400万立方メートル。  5年つづきの旱魃を脱して、今年は雨があったはずなのに、河やダムの水はさほど増えませんでした。カラカラに大地が乾いているため、少々の雨では河まで水がでないのかもしれません。  さらに雨は降っても都心 . . . 本文を読む
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057)恒山のうらない

 渾源県にある北岳恒山は中国五岳の1つで道教の聖山。民間ではここのうらないが人気のよう。  傾斜40度の急な石段を103段あがると北岳大廟があります。まん前に陣取っている道士風が、私を手招きし生年月日を尋ねました。答えると「91年から92年にかけて大きな変化があった」と話しはじめました。この協力事業をスタートさせた年です。それから「02年、03年不好!」と黄色い紙に書きました。これもまちがいない。 . . . 本文を読む
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056)通信事情の変遷

 交通網の整備が急であることを前々号で書きましたが、それ以上に急ピッチで進んでいるのが通信網の整備。  十数年前、国際電話はおおごとでした。県城のホテルに部屋をとり、フロントで申し込んで、通じるのは2~3時間後、大声で呼ばれフロントへ走りました。でも通信状態がよくないと、受話器の声はスーッと消えていきます。また一からやり直し。日本からの電話を受けるのは、移動の多い私は不可能でした。  変化をもたら . . . 本文を読む
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055)白登山

 項羽に勝ち、漢による天下統一をなしとげた高祖・劉邦は、勢いに乗って北方の遊牧民族をも討とうとしました。ところが匈奴の冒頓単于(ぼくとつぜんう)は軍略の大天才。わざと弱い部隊をだして負けてみせ、劉邦の率いる32万の大軍を冬の塞北へ誘い出し、平城郊外の白登山で7日7晩、包囲したのです。匈奴側は40万。  水も食糧も尽き、風前の灯火の劉邦を救ったのは、部下の弁舌でした。金品を贈って単于の夫人に近づき「 . . . 本文を読む
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054)中華全国総工事現場

 日本の年度末とかけて中国の国慶節前と解く。そのこころは?  いたるところの道路が掘り返されるんですね。中国の工事は「国慶節までに完成」が目標になることが多いんです。  7月末、大同から霊丘県に向かいました。140キロ4時間の距離ですけど、通い慣れた道は工事中。高速と国道をくみあわせて河北省経由にしました。でも、112号線にはいると、突然、道路が土盛りで封鎖されているんです。予告もなければ迂回路も . . . 本文を読む
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053)農村のトイレ

 大同の農村を最初に一人で回ったとき、私が話せた中国語は、ニーハオ、シェシェ、ツァイチェン、ツースオザイナーリ?の4つで発音もカタカナ。4つめの「便所はどこにありますか」を連発していると、「毎回そんなことを聞くな。中国では便所は西南の角に決まっている」との答え。農家は例外なく南向きで、門口は東南にあります。入ってすぐ左にいけば、そこが便所です。  土塀の目隠しはあるものの、本体は2メートル四方、深 . . . 本文を読む
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052)ノウサギの害

 ウサギというと、みなさん、可愛いとお思いでしょうが、植林の現場では泣かされるんですよ。協力活動を始めてすぐのころ、地元の幹部から「ノウサギとネズミの害が深刻だ」と告げられたのに、これといった解決策がないものですから「ウサギの分も植えておこう、ネズミの分も植えておこう」なんて答えたんです。そしたら、そのプロジェクトで80ha、6万本のアンズを全滅させられました。  日本のノウサギは苗木の直径が1セ . . . 本文を読む
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051)雨の多い夏

 7月に3週間、大同にいました。ことしの夏は雨が多いんですね。外でのしごとが多いため、日焼けがひどく、2回くらい皮が剥けるのがふつうなのに、ことしはそれがありません。  それから気温が低い。毎晩、厚いフトンをきて寝ていました。冷房なんて不要です。29日朝、大同から北京にでる車には、暖房がはいりました。猛暑の日本でお暮らしのみなさんには、うらやましい話でしょう。  カラカラの大同で、雨が多いのは大歓 . . . 本文を読む
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