120)麺(めん)

 山西省は麺の故郷だといわれます。有名なのは刀削麺(とうしょうめん)。固く練った小麦粉の固まりを刃物で細長く削って、煮立った鍋に落としこみます。曲芸風のパフォーマンスもあって見ているだけで楽しい。  麺といえば日本ではウドンのように細長いものですが、中国では粉にして食べるのはみな麺食で、饅頭(まんとう)も餃子(ぎょうざ)もパンも麺です。  材料は小麦粉が多いのですが、蕎麦(そば)や▼麦(ヨウマイ= . . . 本文を読む
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119)時間の尺度

 新栄区の破魯郷破魯村を訪ねた9月初めのこと、ホームステイ先のあるじが「ずいぶん待ちましたよ」といいます。道路事情で1時間ほど遅れたのはたしか。でも、これくらいはここではふつう。そしたら「1年以上もですよ」…。そうだ!去年4月に訪れるはずのツアーが「反日デモ」で延期になりました。彼らは去年の8月にきたんですけど、夜来の雨で道がぬかるみ、村に近づけなかった。  今回きたのは別のグループ。アンズ苗の補 . . . 本文を読む
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118)雁門関

 すぐそばを走りながらいつも素通りする雁門関をやっと訪ねました。『楊家将』に刺激されてのこと。山西省北部で二重になっている長城の、内城のもっとも重要な関所がここで「中華第一之関」の巨大な額がかかっています。大同とその周辺が昔から雁北と呼ばれたのは、雁門関の北の意味。余計なことですが、私の本の中国語版の表題『雁棲塞北』もそのことを意識しました。  雁門関に立つと、ここが要衝である理由がわかります。地 . . . 本文を読む
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