農村で栽培されている作物について書いてきました。たいていは雑穀です。今回はちょっと傾向が異なります。アマ(亜麻)です。
2020年にアンズ(杏扁)を植えることになっている張家口市蔚県陽眷鎮豊富村は海抜が1400mほどの黄土丘陵にあります。雨による土壌侵食(水土流失)が深刻で、緑化がすすすむまえの大同市大同県などと風景がとてもよく似ています。
海抜がかなり高いので、村の周囲の畑を案内してくれてい . . . 本文を読む
ソバも栽培されます。でも、農民にはあまり歓迎されないよう。収量が少ないのがその理由です。このブログのなかにもよく登場しましたが、この地方では「春の雨は油より貴重だ」とか「春の雨の貴きこと油の如し」と言われます。春は、作物の種を蒔き、それが芽生える時期なのですね。そのときに雨が降らないと、順調に芽生えることができません。
黄土丘陵の村では、アワやキビをまず蒔きますが、雨がなかったら発芽しない。もう . . . 本文を読む
莜麦・莜麺の和名はハダカエンバクだそう。裸性のエンバクだというのですが、それが日本でみかけるカラスムギ=エンバク(燕麦)とちがうものか、同じものか、私にはわかりません。ご存じのかたは教えてください。
このハダカエンバク(莜麦・莜麺)はアワ、キビより、もっと標高の高いところで栽培されます。収穫までの日数が短く、遅霜・早霜のあるところでも、そのあいだに栽培できるというわけ。色に特徴があって、栽培され . . . 本文を読む
アワとならんで黄土丘陵の村でよく栽培されるのがキビ(黍子、黄米)です。アワとちがって、粒のままで食べることはないよう。粉にひいて、お湯で練り上げたものを蒸して食べます。糕(ガオ)または黄糕で、キビモチですね。下の写真がそうです。日本のソバといっしょで、通はかまないで、そのまま飲み込むそう。
そして、これにあんを詰めて油で揚げたものが油糕(ユウガオ)で、いいお客がきたときだけ出すごちそうなのだそ . . . 本文を読む
黄土高原の代表的な作物について書いていたのに、阪神大震災の25年でそれについての思い出を書いてしまいました。もとに戻ります。
低地の代表的な作物がトウモロコシであるのにたいし、黄土丘陵の村で栽培される代表的な作物がアワ(穀子、小米)です。たいていはおかゆにして食べます。
前中久行代表によると、「大学の栽培学の先生でも生きているアワやキビをみたことがないのじゃないかな」とのことです。昔は日本でも . . . 本文を読む
話はさかのぼって、8月22日、北京空港から張家口市蔚県にむかうときのことです。八達嶺の先で高速道路を降りて、地道を走るんですけけど、官庁ダムに接した店で魚料理を食べました。お目当てはが嘎魚(ガーイ)というギギのなかまで、ほかの種類の大きな魚、豆腐、野菜などをいれて大きな鍋でごった煮です。
ほかに淡水エビ、白条魚のから揚げもついて、300元。4人が腹いっぱいで大満足しました。蔚県に到着したのは8時 . . . 本文を読む
大同の農村で主食についてこういう言い方があります。「三十里的莜麺,四十里的糕,十里的蕎麺餓断腰」
訳すまえに注釈。麺というと日本ではうどん・そばのように長いものを想像しますが、中国では粉にひいて食べるものが麺です。うどんは麺条、パンは麺包…。そして中国の一里は500mです。
莜麺はハダカエンバクの麺で、生のものは莜麦といいます。糕は黄米糕でキビもち。そして蕎麺はソバですね。
15㎞のハダカエ . . . 本文を読む
友人の李建華さんから最近、微信(WeChat)を通じて、「狗を征服する方法が知りたい」という人がいると連絡がありました。彼への返事を以下に載せます。
犬を征服するんじゃないんです。なかよくなる。いまから30年以上前、たしか京都だったと思うのですが、「猛犬注意!」のステッカーを張っている家を専門にねらう泥棒がつかまったというニュースが新聞に載りました。猛犬のいる家はそれに頼りきっていて、その他の面 . . . 本文を読む
1994年3月のことです。共青団大同市委員会の副書記、祁学峰さんがこの協力事業を担当することになり、街育ちの彼と私とで農村を訪ね歩くことになりました。数日後からは馮艶さんがかけつけてきて、通訳をしてくれることになっていましたが、最初の数日は通訳がいません。
渾源県照壁村に行き、小学校付属果樹園の建設予定地をみたあと、管理の責任者になる前の党書記の家で夕食をごちそうになることになりました。
その . . . 本文を読む
庭先を小さな家庭菜園にしているんですけど、毎年、欠かさずつくっているのがインゲンマメです。いまが収穫の最盛期で、毎朝、これくらいとれます。幅65cm、長さ240cmの小さな畝に、2列×8か所、1か所に2本ずつ植えていますので、超密植です。6月なかばからとれはじめ、1か月以上収穫できます。
つるありとつるなしの品種があるんですけど、収穫期間の長さをかって、私はいつもつるありです。
昨年までとちが . . . 本文を読む
蔚県では蔚県英豪国際酒店の10階に泊まっています。このホテルの東隣りは文化広場と呼ばれる公園です。公園の北隣りがちょっとした空き地になっており、ここが青空市場になります。13日はシトシトとふる雨模様だったんですけど、前中代表とふたりで出かけてきました。
いまの中国はちょっと間をおいて訪れると、かならずなにかの変化があります。去年の8~9月にきたときは、まったくの青空市場だったんですけど、その東半 . . . 本文を読む
つぎのボランティアツアーの到着を前中代表と二人で待っていると、蔚県の青年団の李志剛書記が「魚を食べに行こう」と誘ってくれました。蔚県にはダム湖があり、そこで魚の養殖をしています。
数種類の淡水魚がありますが、好みは嘎魚(ガーイィ)Pelteobagrus fulvidracoで、コウライギギという和名もあります。見た目はよくなく、小さくて食べるところも多くないけど、淡白でおいしい白身の魚です。
日 . . . 本文を読む
酒の話のつづきで、昔話をしましょう。1994年春のことです。この時、共青団大同市委員会の祁学峰副主席がこの協力事業を担当することになり、渾源県、広霊県、陽高県などの農村をいっしょに回り、農家に泊まりました。農家で育った私とちがって、彼は都会っ子で、農村は初めてですので、私よりつらかったようです。
渾源県照壁村の前党書記の家で夕食をごちそうになりました。その家には猛犬がいて、太い鎖を力いっぱい引っ張 . . . 本文を読む
緑の地球ネットワークのFacebookのページに東川さんが、酒のタンクの前で喉を鳴らす鶴田惇さんの写真を載せてくれました。あれも西古堡です。
https://www.facebook.com/genfcbk/photos/pcb.1643441955701907/1643441829035253/?type=3&theater
2017年4月のときタンクは空だったようですが、8月にはちゃんと醸して . . . 本文を読む
泊まっているのはホテルの4階の部屋です。窓の外に木が見えました。あれっ? まちがいありません。香椿(チャンチン)です。この新芽を玉子とじにしたものが、前中久行代表も私も大好物です。種を買って帰って、借りている山に植えているくらい。
4階の窓の高さですので、かなり大きな木です。1mくらい離して2本ならんで植わっています。下のほうの芽が採種されているのはもちろん、梢のほうまで新芽がとられ、折られてい . . . 本文を読む