697話)チョウ

 ふえてきたといっても、植物園のなかの小動物は、日本の山にくらべ、種類も数もずっと少ないように思います。そんななかでみつけたのが、このチョウ。大きさは小ぶりのアゲハくらいですが、羽の紋様の赤の色がとてもきれいでした。  小学生高学年のころ、私はチョウの採集に熱中しました。現金収入の乏しい農家の暮らしのなかで、絹製のネットその他はかなり高価だったと思うのですが、毎年買ってもらいました。展翅台は雑誌 . . . 本文を読む
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696話)サソリ

 自然植物園のスタッフの周金が、20センチほどの角張った石を取り除きました。そこにサソリがいたんですね。私は生きたサソリをみるのははじめてです。それにしても、そこにサソリがいることを周金はどうして知ったのでしょう。石を透してみえるわけないから、そこに逃げ込むのをみたのでしょうか。  その直前、ハチの巣で失敗しましたから、刺されることのないよう、慎重にカメラをむけました。しっぽの先にハリがあり、そ . . . 本文を読む
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695話)ハチの巣

 植物のことはよく書きますが、動物はあまり登場しません。南天門自然植物園にもかなり動物がふえています。今回、よくみつかったのは、アシナガバチです。虫の大きさは、日本のそれとくらべ、かなり小さい。  虎榛子と呼ばれるカバノキ科の灌木の根もと近くにこの巣はありました。石の陰で雨風を避けている巣もありました。陽の高い時刻なので、暑さを避けているのでしょうか、巣に止まって静かにしています。それに安心して . . . 本文を読む
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694話)水の湧きだし口

 候補地をみてまわったのは、1998年の夏でした。なんども触れているように、西暦の奇数年は旱魃がひどく、偶数年は多少はましです。この年は、池に流れ込む水の量も多かったんですね。水源はべつのところにあり、ここに集まってきます。  小さな流れに沿って、さがしていくと、ここに行き着きます。石のあいだから、チロチロ、チロチロと湧きだしてきます。ここと、もうちょっと奥の2か所から湧きだしていますが、その割 . . . 本文を読む
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693話)池

 立花吉茂先生の発案による植物園をどこにつくるか? 多くの種類の植物を育てるには、大同では霊丘県南山区だと見当をつけました。そして、李向東たちに、具体的な場所さがしと、植物調査を依頼したのです。  彼らは7か所の候補地をみつけました。遠田宏顧問と私とで、それを見て回ったのですが、なかなか満足できるものに、いきあたりません。1998年の暑さの盛りでした。くたびれてしまって、「もういいよ。最初のもの . . . 本文を読む
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692話)「封山禁牧」の大きな看板

 南天門自然植物園の入り口に、大きな新しい看板が立っていました。植物園の写真を背景に「封山禁牧区」と大書されています。中国ではなんでも大きな看板をだしますので、パソコンでレイアウトすればそれを大きなサイズにプリントアウトする店はたくさんあります。  南天門自然植物園では、種子を集め、苗を育てて、植え広げることもしてきましたが、それ以上に自然の再生力に頼った部分が大きいのです。人がはいって柴刈りを . . . 本文を読む
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691話)南天門自然植物園

 8月17、18日と2日間、霊丘県の南天門自然植物園で活動しました。ことしは雨に恵まれ、ここ数日も毎日のように雨が降っているそう。その結果、植物の生育がきわめて良好です。  18日の夕刻、マイクロバスに乗って霊丘県城に帰ろうとすると、植物園の全体がくっきりとみえました。雨のおかげで、空中のほこりなどが洗われたのでしょう。動き出したバスを停めてもらって、窓を開け、写真を撮りました。でも、写真になっ . . . 本文を読む
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