1339話)私のこどものころ 雑魚汁

 雑魚汁

川や池にいる魚もいろんなものを食べました。冬になると池の水を抜いて、コイやフナをつかまえることは以前に書きました。毎年、ため池の水面権が入札にかけられ、落札した人がコイの稚魚を買ってきて放すんですね。フナは自然繁殖。冬になるとそれが大きく育っています。

実家のまえに池があり、一年中濁っているので濁り池と呼ばれてましたけど、そこに水草が茂りすぎたのです。太陽光が水中に入らず、水温が上がらないので、魚が育たない。そこで、草を食べるゾウギョ(草魚)をいれたらどうか、という話になりました。

この魚、中国産で、卵が流れに乗って流されるうちに孵化するのだそう。日本の川は短くて、それが可能な川は利根川しかないそう。埼玉県牛久の水産試験場で幼魚を扱っているときいて、私がその仕入れ係になりました。東京の大学を受験するついでにそれを求めにいったのです。ん、どっちがついで?

後日、その成魚が池尻に流れだし、「へんな魚がいる」といって大騒ぎになったそうなのに、私はもういませんでした。

それはともかく、川のハエやドジョウ、ドンコ、そんな小魚もすべて食べました。たいていは雑魚汁です。ナスなどの野菜や豆腐といっしょに煮て、味噌で味をつけていました。シジミやタニシはもちろんカワニナも食べましたね。とってもなつかしい味です。とにかく動物性の蛋白質は貴重でしたからね。
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コメント
 
 
 
犬と暮らせば (浅井洋)
2021-05-27 18:12:40
高見さま

 小さい頃(小学校3年のころ)岐阜の山奥の加子母村(母の出身地)で鮎を母の弟(当時まだ 独身)に 取ってもらって 食べた事 思いだしました ありがとうございます
 
 
 
アユを釣りました (高見)
2021-05-28 05:58:31
浅井さま ありがとうございます。
大山に水源をもつ阿弥陀川という川があり、その河口でよく鮎釣りをしました。まだちっちゃいやつ。解禁になる前だったかもしれません。毛鉤です。そこまでは覚えているのに、どうやって食べたか思いだせません。
 
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