238話)落ち葉

 私たちの緑化協力プロジェクトのなかで、もっともユニークなのは霊丘自然植物園でしょう。植物園といっても、みなさんがイメージされるのとはちがいますよ。ここをスタートさせたのは1999年4月でしたから、ちょうど10年前です。そのころ、ここははげ山でした。はげ山に植物園なんて名前をつけるんですからね。  86haの一山の100年間の使用権を確保しました。そして周囲の村と協定し、ここでは柴刈りや放牧をしな . . . 本文を読む
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237話)華厳寺の再建工事

 泊まっているホテルの窓から、上・下の華厳寺がみえます。その周囲で大工事がはじまっています。以前はさえぎる建物があったのですが、去年の夏から取り壊しがはじまりました。地元の人の話では、大同の広場の南にある郵電局などをさらに取り壊すそうです。それにあわせて、いくつもの堂宇を新しく建てています。もちろん木造建築。  そのスピードがすさまじいんですね。レンガ建ての建物の取り壊しがはじまったのは、去年の夏 . . . 本文を読む
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236話)三寒四温

 この時期の大同は、気候が不安定です。春のボランティアツアーの参加者から、「どういう服装で参加すればいいですか?」ときかれるのが、いちばん困ります。答えようがないんですね。  私は3月20日の夕方、大同に着きましたが、そのときの気温は17度ということでした。そしてその前日の最高気温は25度ほど。22日まではおだやかだったんですね。この時期でここまで気温があがるのは異常ですね。18日の北京は29度を . . . 本文を読む
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235話)「越大越好!」

 日本語に訳すと、でっかいことはいいことだ。中国人一般の感覚では、大きければ大きいほどいいんですね。昨年は大同の主な幹線道路の拡幅工事がおこなわれました。広いところは、片側4車線ですよ。そして中央分離帯はグリーンベルトになり、樹高4~5mもある大きなマツや、樹高が10m近いトネリコ、そして何種類かの花木が植えられました。  でも、これで驚いちゃいけない。山西省の省都・太原には、片側6車線にプラスし . . . 本文を読む
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234話)中国は中国だあ!

 3月20日、飛行機で北京から大同に移動する予定でした。朝8時20分発で、9時すぎには大同空港到着のはず、です。ところが実際に到着したのは15時40分ほど。朝から、アクシデントとトラブルの連続だったのです。  大きなことだけを書きましょう。チェックイン、セキュリティチェックなどをすませ、飛行機に乗り込みました。毎日1便だけの地方線ですけど、中国国際航空(CA)の運航で、機材はボーイング737。こん . . . 本文を読む
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233話)異常な高温

 3月19日の朝、関空を発って、昼前に北京空港に着きました。途中のフライトはいたって順調。でも、雲の上を飛んでいるときはわかりませんでしたが、北京に近づいて降下をはじめると、雲とはべつに薄い黄色の層のあるのがわかります。これがどうも黄砂のよう。  機内のアナウンスでは地上の気温は摂氏13度ということでしたが、じっさいに外に出ての体感はそれよりはずっと暖か。北京は北緯40度で、日本でいえば盛岡、秋田 . . . 本文を読む
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232話)水神堂

 大同市広霊県の県城近くに、水神堂と呼ばれる名所があります。かなりの面積の泉があり、その中央に天然の小さな岩山が浮かんでいるんですね。そこに廟が建てられています。  創建は明の嘉靖年間といいますから、およそ5百年前。その後、清の乾隆年間(約250年前)に新しく建て増しされています。印象的なのはレンガづくりの塔で、高さは17.5mあります。軒先に大きな風鈴がつられ、風のあるときは涼やかな音を響かせて . . . 本文を読む
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231話)働くショベルカー

 2004年のことです。日立建機の中国法人から連絡がありました。「ショベルを1台、寄付しようと思うのですが、いかがですか?」ということでした。大同に連絡をとると、「どうして自分たちの考えがわかったんですか。お金を貯めて、1台買いたいと思っていたのです」ということ。さっそく現地で贈呈式がおこなわれ、地元の新聞やテレビも大きく報道しました。  それから毎年、大活躍しています。ここ数年はとくに人件費が高 . . . 本文を読む
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230話)かわいい案内人

 大同の農村で緑化協力をはじめてまもなくの1992年の秋。私はひとりでこの地方の農村を回りました。渾源県の青年団の幹部が最初は案内してくれたんですけど、中国語を解さない中年日本人に飽きてしまって、放り出されてしまったのです。それがよかった!  替わって案内役になってくれたのが、この子どもたち。かわいいでしょう! 遊んでいるところにすぐ近寄ると、警戒して逃げ出しますから、ちょっと離れたところに座り込 . . . 本文を読む
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