196話)戻ってきた北京の渋滞

 9月25日に帰国しました。その前日は北京市内で活動。  空港近くのホテルに一泊しましたが、またまたホテルのそばで白タクをつかまえました。半日ずっとつきあってくれ、ときには3時間近くもジッと待ってくれて、それで250元。高速料金込みです。  その運転手が嘆くんですね。オリンピック・パラリンピック開催中は、1日おきにしかしごとができなかった。それが終わると、また渋滞がはじまった、といって。通勤 . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

195話)警戒ゆるまず

 大同から北京まで、今回も飛行機にしました。25日間の滞在中、2回も雷雨にあたり、ずっと風邪ぎみで、疲れもでています。大同空港は小さな空港で、北京、上海、広州便だけ。みんな折り返し便で、機体はわずかな時間しか滞在せず、同時に2機があることもありません。  チェックインのさい、スーツケースをはかりに載せたら、見送りの魏生学が「わっ、3㎏もオーバーしている!」。よけいなことを!   「だいじょうぶ、ノ . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

194話)秋の長雨

 大同のことしの雨の降り方は異常です。3~4月に雨が多く、17年ぶりだといわれました。その後6~8月に雨がなく、とくに北部の大同県あたりはことしも旱魃だったんですね。ところが9月になってから雨がふりだし、後半には毎日のようにふります。  この時期の雨はあまりありがたいものではありません。農作物の生育はすでに終わっており、収穫作業のジャマになります。樹木にとってもいいことではありません。へたをすると . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

193話)ポプラ並木

 1992年1月、はじめて私たちはこの道路を通って、大同から渾源へと向かいました。といっても、そのころといまとでは、光景がまったくちがいます。まずは鋪装がいまのようにりっぱなものではなかった。アスファルトやコンクリートを薄く張った鋪装を「テンプラ鋪装」などと茶化しますが、そのころは「から揚げ鋪装」。石炭を満載したトラックが走りますから、たちまち壊れます。低いところの塩害地は伏流水があり、道路の下に . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

192話)おそるべきスピード

 東西方向の道路を中心に、大同市内のたくさんの道路が一斉に工事中です。そのために残っている数少ない道路に自動車が集中して大渋滞。どこに行くにも不自由そのものでした。  目標は、10月1日の国慶節まえの完成。つまり9月中に完成するということです。でも、これまではうしろにずれこむことが、むしろ普通。  ところが今回はちがうんですね。歩道の整備など、小さなところは残っていても、工事用のフェンスを取り払っ . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

191話)太行山の水、北京へ

 水不足が深刻な北京を救うために、河北省の水が送られることになりました。9月18日、石家荘市にある黄壁庄ダムの水門が開かれ、放水がはじまりました。ここから307.5kmのオープン水路を流れ、北京の頤和園にある団城湖に9月28日に到着する予定だそう。  水を送るのは、黄壁庄ダムと、その上流にある崗南ダム、保定市にある王快ダムの3つ。いずれも河北省と山西省の境界にある太行山脈の河北省側のふもとにありま . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

190話)モンゴリナラ(蒙櫟)

 大同市最南部の霊丘県南山区で、最初に自然林をみたのは1998年夏でした。落葉広葉樹の林で、なかでも多かったのがリョウトウナラ(遼東櫟)。中国の東北地方から黄河流域にかけて、広く分布しているそう。霊丘県上寨鎮で建設をはじめた自然植物園でも、主体になっているのはこの木です。  近いなかまにモンゴリナラ(蒙櫟)があります。リョウトウナラは樹高15mまでですが、モンゴリナラは30mまで育ち、胸高直径は6 . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

189話)山からの出水

 9月19日の午後、大同から霊丘へくるまで向かっていました。途中でいくたびか、雨粒がフロントガラスをぬらしましたが、激しいものではありません。  それにしても、ことしの雨の降り方は例外的です。3~4月の雨が多く、17年ぶりと報道されました。私たちが92年、最初の春に大同にきたとき、雨が多かったのです。「春の雨は油より貴重だ、と言われるにしては、雨が多いじゃないか」と、そのときは感じました。  とこ . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

188話)植物園の作業道

 私たちの事業の希望=自然植物園は、大同市の最南部、霊丘県上寨鎮にあります。JICAから受託した草の根技術協力事業の一部として、9月初めに日本の専門家たちがやってきて、主としてここで活動しました。急速に植生が再生していること、スタッフが熱心であることに、感心していただきました。うれしいことです。いろいろと調査も実施しましたので、その結果が楽しみです。  そのさいの縁の下の力持ちが、この作業道。ここ . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

187話)種子を集める

 霊丘県上寨鎮に「自然植物園」を建設中です。86haの一山の100年間の使用権を確保し、自然の再生を待つのとあわせて、周囲の山野から種子を集め、植物種を増やしています。  専門家集団が帰ったあと、テレビの取材クルーがくるまでのあいだをつかって、15日と16日、種子集めにでかけました。  15日は大同県・陽高県・渾源県・広霊県の県境にある「樺林背林場」といわれるところで、シラカンバが中心ですが、その . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

186話)二十面相

 胡楊という木があります。西域に育つポプラで、和名はコトカケヤナギ、学名は Populus euphratica Oliv. と Populus diversifolia Schrenk の2つがあります。学名のあとのほうは「いろんな形の葉」という意味だそう。  樹木の種類ごとに葉の形はちがいます。そして、なかには同じ種類の樹木でも、形のちがう葉が同居するものもあります。それが異形葉ですね。私がす . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )