200話)植生調査

 ことしの9月、霊丘自然植物園で植生調査を実施しました。これには日本の名だたる研究者にたくさん参加していただきました。  それに先立って、ことしの春から20m×20mの調査区をロープで囲い、そのなかの樹木1本1本について、樹高と胸高直径とを測定し、記録しています。日陰斜面(陰坡)と日向斜面(陽坡)とでは植生が根本的にちがいますから、それぞれに1つずつ調査区をつくりました。これから長期に毎年、継続し . . . 本文を読む
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199話)陽坡のトネリコ

 前号で、霊丘自然植物園では、ゆっくりとだけれども陽坡でも緑が回復しつつあると話しました。その主役になっているのはトネリコの一種で、図鑑で調べると、中国名は小葉白蝋樹というようです。  小喬木だけれども、灌木状にもなる、とあります。要するに株元からどんどん分かれてブッシュ状になるわけで、多いものは200本にもなっています。樹高は5mにたっすると図鑑には書かれていますが、ここでは大きなものでも3mち . . . 本文を読む
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198話)植物の育ちにくい陽坡

 乾燥地では、一般的にいって、乾燥がひどい日向斜面は植物が育ちにくいのです。中国語で陽坡(ヤンポー)といいます。それにたいして北向きの日陰斜面は陰坡(インポー)といい、樹木も草も育ちやすい。  樹木や草があれば、雨が降っても、土が流されることはあまりありません。枯れ葉や枯れ枝などが分解して土を育みます。すると、雨水もそこに蓄えられますね。植物の乏しい陽坡では、夏の雨で土が流されるので、植物はますま . . . 本文を読む
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197話)霊丘自然植物園の10年前

 私たちの霊丘自然植物園で、緑が濃くなっていることを、折りにふれて報告しています。じゃあ、もとはどうだったのでしょう。私たちの活動がテレビ番組になることになり、以前に私が撮影した素材を探してみました。そしたら、でてきたんですね、1998年12月のものが。  ビデオからとったので、鮮明さには欠けますが、これをみていただきましょう。茶色に見えるのは、枯れ葉が落ちずに残るナラの木です。意外と多いように思 . . . 本文を読む
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