521話)ウツギの花

 この時期、どうしてここには白い花が多いのでしょう? 日本でも春先は黄色い花からはじまるように、時期時期によって、花の色が決まっていることが多いようです。  これもきれいな花です。ウツギの一種です。園芸品種として日本にでているバイカウツギに花がちょっと似ています。この花のピークはわりと早いようで、すでに散りはじめていました。  ツツジ・シャクナゲのなかまの1種が、ツボミをふくらませていました。 . . . 本文を読む
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )

520話)小さなハシバミ

 今回は花ではありません。シモツケが代表的な灌木だと書きましたが、それと同じくらい、広く分布しているのが、このハシバミです。ふつうのハシバミは実がかなり大きく、食用になります。ところがこれは、実がひじょうに小さい。1㎜あるかないかといったところ。  といいながら、これまで実をみたことがなかったのです。7月にくるときには、すでに実ははじけてしまい、殻が残っているだけでした。いったいどんなかたちをし . . . 本文を読む
コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )

519話)シモツケの白い花

 2つ目の白い花は、バラ科シモツケ属のものです。ここには2種あるようですが、多いのは中国名で三裂繍線菊と呼ばれるもの。高さは1mから1.5mくらいで、やさしい印象の灌木です。葉に切れ込みがあり、先端が3つに分かれているために、このような名前がついたのでしょう。この地方の代表的な灌木のひとつで、大同市北部のカササギの森あたりにも、たくさん生えています。  花はごらんのように、混じり気なしの白です。 . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

518話)トネリコの花

 白い花の正体の第一は、このトネリコです。中国名は「小葉白蝋」。植物の育ちにくい南向きの日向斜面「陽坡」でよく育ちます。ついそう書きましたが、この場所で最大のものはまだ直径3cmほど。そうなるまでに20年はたっています。  たくさんの実をつけているようすは、以前からみていました。ですから花もたくさん着くはずです。それはわかっていますが、これほどだとは思いませんでした。  種からも更新しますが、 . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

517話)はじめての5月下旬

 私は大同に通いはじめて19年めです。毎年4~5回に分けて、90日から120日滞在していますが、今回がはじめてのことがあります。5月下旬から6月にかけてきたのははじめてなのです。毎年6月に会員総会を開催しますし、助成金の報告書作成などで、ほんとに忙しくて、この時期に日本をあける気はしません。ところが、今回はたいへんお世話になっている2つの団体の人たちがくるので、それのお供をすることになりました。 . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

516話)華厳寺修復工事

 5月24日中に大同に着く必要があったので、今回は上海経由。北京-大同の飛行機が早朝なのにたいし、上海-大同のそれは夕方・夜です。上海万博の関係もあるのでしょう、どちらの便も満席でした。上海-大同の便は、動き出すまでは空調がききません。そのうえ、搭乗したあとで離陸が20分遅れになるとのこと。もう暑くて、暑くて……。  泊まっているホテルの窓の下で、華厳寺の修復工事が急ピッチです。本体のほうはだい . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

515話)トンボ

 5月23日(日)は炭焼きのイベントを計画していたのに、朝から雨。風も強くて、ちょっと外を歩いたら、傘の骨を折っている人に何人もであいましたから、嵐といっていいくらい。小雨くらいだと中止にしてもザンネンな思いがあとをひきますが、これくらいになると、あきらめもつきます。  23日朝のブログでスイレンのことを書いたのですけど、その直後に新しい発見がありました。スイレンの葉の裏にトンボが止まっていたの . . . 本文を読む
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )

514話)スイレン

 きのうは奇妙なものをみせましたから、お口直し、いや、お目なおしに。スイレンです。近所の園芸店で「姫睡蓮」として売られているものを買ってきて、もう20年以上も育てています。小さい容器で育てると、葉も花も小さくなるようですが、おおぶりのプランターに水を張って育てていると、かなり大きく育ちます。  そして5月中旬から8月いっぱいくらい、つぎつぎに花を咲かせます。ほんとうは毎年、植え替えてやるのがいい . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

513話)コンニャクの花

 庭の中心部は菜園ですが、そこも怠けものの“不耕起”にしたため、草がだんだんふえてきます。そして周囲はまさに雑草園。そのなかに、こんな奇妙なものがでてきました。これでも花!全体の高さは70cmあります。  事情を知らずにこれをみたら、びっくりするでしょうよ。つれあいの親戚から昨年秋、コンニャクの巨大な芋が3つ届きました。でも、コンニャクのつくり方なんて知らないし、やっかいそう。そこでことしの春、 . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

512話)花塔村の畑

 村全体を見渡せるところにいきたいと思いました。そうやって撮ったのが、前回の写真です。周囲は360度、どこも山ですから、どこに登って撮っても、村の背景は山になります。平らなところは、ほとんどありません。  それでもこうやって農耕が行われています。石垣を積み、土を運んできて、畑にしてあるのです。  村の人たちの話では、私たちがくるのは、やはり早すぎたのです。もう少しすれば、山の斜面の全体で、野生 . . . 本文を読む
コメント ( 3 ) | Trackback ( 0 )

511話)花塔村

 前回の狼煙台を目印にして、南側のわき道を下っていきます。細い道ですけど、ちゃんとコンクリート鋪装がしてあります。さらに小さなトンネル。くるま一台がやっと通れる幅と高さで、なかでは離合はできません。  その先にでてくるのが、桃源郷! 花塔村です。周囲をすべて山に囲まれた、小さな村。どのような歴史があって、ここにこのような村ができたのでしょう? あのトンネルができるまえは、外部との行き来はどうして . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

510話)国道のそばの狼煙台

 国道108号線のすぐそばに、りっぱな狼煙台が建っています。土台はおそらく花崗岩でしょう。きちんと長方形に成型加工されています。そしてそのうえには、黄色い色をした大型のレンガ。明代のものと思われます。  ここでは3つの狼煙台しかみえませんが、このつづきの河北省淶源県の烏龍溝長城では長城と狼煙台がえんえんとつづいている光景をみることができます。ここも、山の上に登ってみれば、そういう光景にであえるか . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

509話)沙河

 霊丘県の南部を国道108号線が通っています。さすがは大陸。国道もきわめて長く、北京を出発点にし、雲南省の昆明までえんえんとつながっています。私がよく通うのは、霊丘県南部の上北泉村のまえから、南天門自然植物園とのあいだ。でも、この4月にもうちょっと足を延ばしてみました。  沙河をみたかったのです。霊丘県南部の山間、平型関の近くに水源があり、その後、独峪河と合流し、さらに繁峙県から流れてくる青羊河 . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

508話)調査区のなかのようす

 日陰斜面(陰坡)の調査区のなかは、こんなふうです。ここに生えている樹木は、2~3種類のナラ(モンゴリナラ、リョウトウナラ、カシワ?)、シラカンバ、シナノキ(マンシュウボダイジュ?)、アブラマツといったところ。灌木は、ハシバミ、シャクナゲ、ウツギなどのなかまが、まばらに生えています。  樹形や、林のなかのようすは、葉のない季節がわかりやすいのです。でも、樹種は、葉のあるときでないとわかりにくい。 . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

507話)樹木を測る

 霊丘県の南天門自然植物園で、継続的な植物調査をつづけています。といっても、2008年3月が最初で、この春でまだ3回目。  この地方では北向きの日陰斜面(陰坡)と、南向きの日向斜面(陽坡)とでは、植物の生育がまるでちがいます。前者は樹木も育ちますが、後者は草もまばら、といったことが多いのです。  そこで、陰坡と陽坡にそれぞれ1つずつ調査区を設けました。20m四方をロープで囲い、そのなかの樹木に . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 前ページ