299話)黄花菜

どうですか? きれいでしょう! いまごろの季節に咲きはじめます。ところでこれは、大同名産の“野菜”です。「黄花菜」といいます。咲いちゃったらダメなんですね。咲く前のツボミを摘みます。大同では早朝開花しますので、特産地の大同県あたりでは、暗いうちに畑にでて、摘んでいきます。これがたいへんに厳しい労働です。 摘んできたナマのものを炒めて食べると、たいへんにおいしいのです。香りもとてもいい。私は大好 . . . 本文を読む
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298話)子孫を残すぞ!

これも、南郊区の七峰山にありました。バラ科のザイフリボクのなかまだそうです。ものすごくたくさん実をつけています。日本でも、ピラカンサなんかはたくさん実をつけますけど、名前からしても、もともと日本のものではないんでしょうね。エゴノキなんか実の多いほうでしょうけど、それでもとてもかないません。 こういうふうに、たくさん実をつけるものは、大同のなかでも、かなり厳しい環境のところに多いようです。生き残れ . . . 本文を読む
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297話)種子を集める

南天門自然植物園の建設がはじまってから、私の植物にたいする関心も、いっそう強まりました。新しいものを導入し、植物の種類をふやしたいですからね。そうすると、どこにいっても、なにか新しいものはないか、ということが気になります。それは、あのプロジェクトにかかわっている全員についていえることで、李向東たちはいま、山西省、河北省、北京市の山をさがしまわっています。 これは大同市南郊区にある七峰 . . . 本文を読む
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296話)胚軸切断挿し芽のその後

野菜の種を蒔き、本葉が1~3枚のころに、地際で胚軸を切断し、それを土に挿すと、じょうぶな苗になり、増産が期待されるということです。新しいことがきらいでない私は、さっそくこの春、それを試してみました。これまでにやったのは、インゲンマメ、キュウリ、オクラ、モロヘイヤです。うちインゲンマメとキュウリにかんしては、つぎのところでどうぞ。 http://blog.goo.ne.jp/takamik316/ . . . 本文を読む
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295話)シラカンバの可能性

このレポートの292話で、カササギの森で可能性のありそうな広葉樹はシラカンバです、と書きながら、話をあそこの谷の奥のシラカンバ林に移してしまいました。というのは、カササギの森のシラカンバの写真がみつからなかったからです。きょう、それがみつかりました。 これで、植えてから3年目くらいです。去年の7月の撮影です。シラカンバは成長をはじめると、驚くほどのスピードで伸びますから、いまごろはおそら . . . 本文を読む
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294話)パックされた食器

 テーブルについて、最初にしたのは、目の前におかれた皿やコップを、紙ナプキンでふくことでした。とにかくホコリが多いし、水が不足していることもあって、洗いが不十分なことが多いからです。徹底する人は、ビールで洗うことすらありました。北京のりっぱなホテルで、大同の習慣をそのままやって、友人にたしなめられたこともあります。「そんなことをしたら、服務員ににらまれるよ」といって。  最近の流行はこれです。ひ . . . 本文を読む
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293話)オダマキ

 年齢のせいなんでしょうか? だんだんと地味な花がすきになります。なかでもヤマオダマキ、薄いクリーム色のこの花がすきなんですねえ。最初は信州の山から、少しだけ種をいただいてきました。わが家の庭で絶やさないために、種子をとって育苗し、もう10年近く育てています。それが数日前から咲きだしました。  オダマキはもう1種類、ミヤマオダマキがあります。濃い紫色の花で、開花の時期がずっと早い。私の故郷、鳥取 . . . 本文を読む
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292話)再生中のシラカンバ林

 大同の植林では、ポプラとヤナギを除けば、広葉樹はあまりつかわれません。私たちとしては、なんとかそれに挑戦したいのです。なぜかというと、黄土高原の最大の問題は水土流失であり、水土の保持こそ大事だからです。その面からいえば、広葉樹のほうがはるかにすぐれています。  30年以上たったマツの林にはいっても、土はほとんどできていません。それにたいしてナラなどの広葉樹の林では、その半分の年月であっても、黒 . . . 本文を読む
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291話)雨後のキノコ

 大同県の采涼山プロジェクトでも、その隣接地の実験林場「カササギの森」でも、雨が降ったあと、キノコがみられるようになりました。うれしいことなんですね。食べられるから? 将来的には、もちろんそれもあります。私は野生のキノコがすきで、なかでもアミタケがすきです。あれは消化はあまりよくないようで、ドンブリ一杯を食べて、ひどい下痢をしたことがあります。でも、その翌日はまた食べる。    でも、いまの段階で . . . 本文を読む
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290話)バカで呑んべ

 大同のお医者さんが前号にコメントをつけてくれました。それに触発されて……。  大同で私は「バカで呑んべ」と呼ばれています。そのもとになったのは、「大同晩報」の記事。1ページ全部をつかって、カラー写真つきで、私のことを紹介してくれたのはいいんですけど、その大見出しが「バカで呑んべ~高見邦雄との対話」というもの。  インタビューのとき、私は、例によって、酔っぱらっていたんですね。記者が「苦労も多 . . . 本文を読む
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289話)量り売り

 市場に行ったら、避けて通れないところがあります。お酒の売り場。量り売りです。カメに入っている白酒(パイチュー)を、空きビンにつめてもらうんですね。大きなポリタンクを持ち込む人もいます。たいていはコーリャン(高粱)酒で、度数の高いものは75度なんてものがあります。  以前は白酒といえば、53度あたりが最低だったんですけど、ようすが変わったのは第4回世界女性会議が北京で開催された1995年あたりで . . . 本文を読む
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288話)中国でもゴボウを食べる

 この春、ツアーとツアーのあいだの半日、前中さんにさそわれて、大同の市場をみにいきました。野菜も果物も、ものすごくたくさんの種類と量がでていて、びっくりしました。  私たちが最初に大同での協力活動にとりくんだ1990年代初めには、春のこの時期、ほんとに野菜がなかったんですね。前年に収穫されたハクサイは古新聞につつんで保存され、3月くらいまでは出回りますけど、4月になると尽きてしまいます。春の野菜 . . . 本文を読む
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287話)「唐河の水」はまちがいでした!

第284話で私は、「唐河の水」が西大洋ダムをへて、北京の飲み水になる、と書きました。すみません。これが私のかんちがいだったのです。 河北省と山西省とのあいだには太行山の大山脈があり、その河北省がわのふもとに、4つのダムがあります。石家荘市にあるのが崗南ダムと黄壁庄ダムで、コタ河をせき止めています。この河の源流も山西省北部にあり、五台山をグルッと回って、河北省に流れくだります。 . . . 本文を読む
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286話)カササギの森のナラ

このブログでもしばしば書いているように、霊丘県の南天門自然植物園では、急速に森林が再生しつつあります。その主役になっているのは、ナラです。和名でいえば、ブナ科コナラ属の樹木。ありていにいえば、ドングリの木。そのなかに少なくとも、リョウトウナラ(遼東櫟)、モンゴリナラ(蒙櫟)、カシワ(槲樹)の3種があることは、しばらく前に書きました。 これらの樹木は、大同市内のほかの地域でも、十分な可 . . . 本文を読む
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285話)夢のあと?

 中国経済の大発展で、鉄もセメントも、なにもかも、値段が高騰しただけでなく、モノそのものがたりなくなりました。で、いたるところに、鉄鉱石や石灰岩の採掘場ができたのです。それだけじゃない、たとえば私たちの実験林場「カササギの森」の谷底には、近くの農民が入り込み、川砂をかき集め、永久磁石をつかって砂鉄を採集しました。家族数人で、1日200元もの収入になるといって。  世界金融危機の前後から、鉄などの . . . 本文を読む
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