1971話)花(5)

表題を「花」としてしまったのですが、ほんとうは「実」です。上に載せた写真は「欧李」(Prumus humilis Bge.)といい、それから山西農業大学で育成された品種を「鈣果」(Prumus humilis'Gaiguo')というようです。「鈣」はカルシウムのことで、カルシウムの含有量がとても多いのだそうです。食用になり、甘酸っぱくて、けっこうおいしいのです。 上の . . . 本文を読む
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1970話)花(4)

木や草はすきですけど、あまり知識があるわけじゃないのに書いていると、だんだん行き詰まってきます。黄土高原にいろんな草花があることをわかってもらいたいのです。上の写真はマツムシソウです。日本のものと同じかどうかはわかりませんが、草丈も花の大きさもずっと大きいように思います。 めずらしいものもけっこうあるんです。南天門自然植物園の管理棟からそう遠くないところに、ラン科のアツモリソウが出現しました。一 . . . 本文を読む
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1069話)花(3)

毒のあるものばかり紹介して、危ないヤツと思われても困りますので、代表的な薬草も紹介しておきます。上の写真はキキョウです。南天門自然植物園でもたくさん咲きます。薬材の市が立つ河北省安国市で、キキョウの種をもらってきて、緑の地球環境センターに蒔いたのですが、これはものすごくたくさんの花をつけます。生薬名は桔梗です。 ツリガネニンジンです。これは種類が多くて、これがなんなのかはわかりません。大きな株に . . . 本文を読む
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1068話)花(2)

前回、トリカブトをだしましたので、もう1つ毒のあるものをだしましょう。中国名を狼毒といいます。地を走るもの、空を飛ぶもの、すべてを殺す、とまで書かれていました。名前をみるだけでも恐ろしいですね。 10本以上の花茎がたって、とてもきれいなのですが、今年は花1本のものしかみつかりませんでした。中国の小図鑑「常見野花」がこれを取り上げ、その第1版では、「花は美しいが、毒があるので、栽培に適しない」とし . . . 本文を読む
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1067話)花(1)

これから数回、南天門自然植物園で花をみていきたいと思います。上の写真はデルフィニウムの1種で、よく私たちは飛燕草と呼んでいたんですけど、標準的な中国名は翠雀のようです。ツバメではなくて、スズメなんですね。立花吉茂先生はこの花をみては、「ああ、この色は日本ではだせないなあ!」と言っていました。昼はカーッと照って、夜間はストンと気温が下がらないとだめなんですって。私のカメラでも色がでません。紫系の色に . . . 本文を読む
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1066話)日陰斜面と日向斜面

大同のような乾燥地では北向きの日陰斜面(陰坡)は植物の育ちが相対的によく、南向きの日向斜面(陽坡)はよくないのです。上の写真は渾源県の北岳恒山の山頂(2016m)で私が撮ったもので、左側が北面で、右側が南面です。極端に表れてますでしょ。北面にはトウヒ、シラカンバなどの樹木が繁っているのに、南面は草もまばらです。 同じ現象は南天門自然植物園でもみられました。着工当初は日向・日陰に関係なく緑が乏しか . . . 本文を読む
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1065話)灌木のトネリコ

南天門自然植物園での日陰斜面ではナラをはじめとする落葉広葉樹の森林が再生してきました。南向きの日向斜面はどうでしょうか? 乾燥する日向斜面は植生が貧しいのです。そして、夏の雨によって土壌が流され、岩盤がむき出しになっているところもあって、なおさら植物が育たないのです。このプロジェクトがスタートしたころ、南斜面にはほとんど植生がありませんでした。 そこに徐々に樹木が戻ってきました。でも、喬木は少 . . . 本文を読む
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1064話)南天門自然植物園のナラ

南天門自然植物園で森林再生の中心になっているのは落葉広葉樹です。なかでもナラがおおいのです。リョウトウナラ(遼東櫟)、モンゴリナラ(蒙櫟)、ナラガシワ(槲櫟)、カシワ(槲樹)の4種がこれまでみつかっていますが、なかでも多いのが前2者です。おもに北向きの日陰斜面(陰坡)に繁っています。(上の写真) 10年近く前に管理棟から最上部(南天門という地名があり、地図にも記載されています)までのコンクリート . . . 本文を読む
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1063話)南天門自然植物園のマツ

今年8月の緑の地球ネットワークのツアーは南天門自然植物園を訪れたのですが、ヒョウ(雹)まじりの豪雨に遮られて、山のうえにはいけなかったのです。そのとき私は別行動でしたが、後日、ここを訪れました。何回かに分けて、特徴的なことをみていきます。 第1回はアブラマツ(油松)です。上の写真は敷地外の山をバックに、マツをみています。人工的なものですが、人手で植えたのではなく、飛行機で種を蒔いたそう。時期はは . . . 本文を読む
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1062話)ゆりりん愛護会の育苗場(2)

阿武隈川河口近くでクロマツ苗を植えたあと、ゆりりん愛護会の2つの育苗場を見学しました。今回は2つ目。ここではプラスチック・コンテナを使って苗を育てていました。 用土はココナッツピートを主体に、通気性を改善するために栗栖さんがいくつかの材料を加えているそう。そして、ショウロの菌を接種してあります。 桜井尚武さんが各所で専門的な解説をおこなってくれました。桜井さんは森林総研の元理事で、日本森林学 . . . 本文を読む
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