建設中の高速道路
蔚県から淶源への国道112号兼国道207号が工事中のため、私たちはずいぶん苦労しました。でも、あと少しで、この区間の移動がすごくラクになりそう。張家口と石家荘を結ぶ高速道路が建設中で、すでに張家口から蔚県までは開通しています。これが淶源まで延びてくれると、霊丘県への移動が大幅に改善されます。
山道を走っていると、その工事現場がすぐそばにみえます。ほぼ完成間近の感じです。 . . . 本文を読む
河北省蔚県で小五台山をみたあと、南隣りの河北省淶源県に移動することにしました。ところが国道112号と国道207号を兼ねるこの区間が、工事のため全面通行禁止。万が一に希望を託して、通りかかる運転手にききますが、だれもが「だめ!」。
大同市内で買った粗い地図には、省道342号が南東に延びていて、それから国道108号に移れば淶源に着きます。その道を行こうとすると、道路標識にもちゃんと342号があっ . . . 本文を読む
私たちの協力の拠点、環境林センターの屋根が修理されました。これで、何回目かな? コンクリート製の板を屋根にしているんですけど、なぜか、雨漏りがする。雨の少ない地方ですけど、ときには1時間70mmといった降り方をしますからね。宿泊棟の天井からボタボタとしずくがたれ、室内も廊下もビショビショになったことがありました。中庭は池のようです。
ハシゴをかけ、屋根のうえにあがってみました。バカと煙は高い . . . 本文を読む
農村をくるまで走っていて、道端でみかける光景です。ミツバチをかっている人たちですね。巣箱をならべて、たいていはその横に灰色の粗末なテントがあります。旅に暮らす職業のなかでも典型的なそれです。
ハチをかう人たちは、花の季節の地理的な移動にあわせて、南から北へと移動します。それは日本も同じ。中国のばあいは、その距離がすごいんですね。これまで話をきいたなかでは、山西省の人はいませんでした。たいてい . . . 本文を読む
大同でもヒツジやヤギの放牧がずいぶん減りました。そのおかげで、草や灌木が繁るようになり、全体として緑が濃くなってきました。しかし、まったくなくなったわけではありません。山間の村などでは、まだ放牧がつづいています。
緑化をすすめる立場からは、放牧を制限した方がいいと思います。そうすることで、成果があがることも、ちゃんとみてきました。
その一方で、この7月のある日、ここの村ではありませんけ . . . 本文を読む
河北省蔚県の小五台山でのことです。観光客めあてに、中年の男がスイカ、杏仁、ビールなどをならべて売っていました。ところがこれが、おそろしく商売に不熱心。私たちがのぞきこんでも、新聞を読むのに熱中していて、ろくすっぽ相手をしません。かえって迷惑だ、とでも言いたそう。
売り物のなかに、みたことのないものがありました。小郭が1つかじって、「おいしい! いくらだ?」ときくと、「1碗が10元」とのこと . . . 本文を読む
大同周辺の山をできるだけ見て歩いています。河北省の蔚県の東のはずれにある小五台山は、以前から気になっていましたが、これまで機会がありませんでした。1泊の予定で、7月23日に訪れたのです。
金河口風景区から谷筋を登っていきます。きれいな水が谷底を流れており、それに沿って遊歩道があります。巨岩・奇岩がつぎつぎにでてきて、あきることがありません。金河寺は3年前に新しく再建されたそうで、いまも仏像な . . . 本文を読む
森林が失われた原因の1つに生活燃料の伐採があります。大同は石炭産地で、農村でも石炭を燃やすことが多いのですが、山間の村ではやはり山の木を燃料にします。日本でも、プロパンガスや石油がつかわれるようになるまでは、都市周辺の山はハゲ山だらけでした。
でも、この写真は問題ないんですよ。村の近くに、アブラマツが(油松)植えられました。1960年代のことです。20年もたてば、下枝が燃料として使えるように . . . 本文を読む
キンコンキンって、わかりますか? 菌根をつくる菌、という意味なんだそうです。たいていの植物は菌根菌という土壌微生物と共生して生きています。
菌根菌研究の日本での草分けは、小川眞さんです。1997年4月、大同にお迎えして、マツの育苗を指導してもらいました。そのときは合計数百本のポット苗で実験したんですけど、4か月後の9月には菌根菌を接種して育苗したものは、そうでないものにくらべ、乾燥重量でほぼ . . . 本文を読む
野菜の種を蒔き、本葉が1~3枚のころに、地際で胚軸を切断し、それを土に挿すと、じょうぶな苗になり、増産が期待されるということです。新しいことがきらいでない私は、さっそくこの春、それを試してみました。これまでにやったのは、インゲンマメ、キュウリ、オクラ、モロヘイヤです。うちインゲンマメとキュウリにかんしては、つぎのところでどうぞ。
http://blog.goo.ne.jp/takamik316/ . . . 本文を読む
中国経済の大発展で、鉄もセメントも、なにもかも、値段が高騰しただけでなく、モノそのものがたりなくなりました。で、いたるところに、鉄鉱石や石灰岩の採掘場ができたのです。それだけじゃない、たとえば私たちの実験林場「カササギの森」の谷底には、近くの農民が入り込み、川砂をかき集め、永久磁石をつかって砂鉄を採集しました。家族数人で、1日200元もの収入になるといって。
世界金融危機の前後から、鉄などの . . . 本文を読む
応県の木塔は大同の西南70kmのところにあり、正式には仏宮寺釈迦塔といいます。1056年の創建で、ときは遼代、大同はそのとき副都でした。高さが67mもあり、木造建築物としては世界最大級です。カラマツの大径木がつかわれ、すべて木組みで建てられ、鉄釘などはつかわれておりません。
法隆寺の宮大工だった西岡常一さんがこの塔について語っています。法隆寺でつかわれている技術はすべてこの塔にもある。だか . . . 本文を読む
大寨に学ぶ運動が展開されていたころ、山西省にはもうひとつのモデル農村がありました。それが大同市陽高県の大泉山村。この村の緑化のレポートを毛沢東が読んで、こういうすばらしい経験を各地で掘り起こして、水土流失の解決をはかろう、と呼びかけたんですね。大寨も水土流失が課題でしたが、あそこは段々畑に改良することで、問題解決を考えました。大泉山村は緑化・植林によって解決しようとしたのです。
この村の人だ . . . 本文を読む
南天門自然植物園をみてまわっているとき、李向東が1本のマツ苗にかけよりました。数年前に植えたものです。でも、そのマツの皮がきれいに剥かれています。形成層をグルッとやられていますから、もうこのマツは枯れるしかありません。広葉樹はその下からまた芽がでてくる可能性がありますが、針葉樹はだめですね。
果樹苗では、このようにグルッと皮をかじられることがあります。犯人、いや犯獣はノウサギです。でも、マ . . . 本文を読む
以前のツアー参加者には印象の深いところだと思います。渾源県の三嶺村で、以前は峠道のすぐ下にありました。ここから望む風景がいかにも典型的な黄土高原なので、私たちにかぎらず国外からの旅行者は、この村でバスを停め、風景を楽しんでいました。
山には木がなく、草もまばらです。山腹や丘陵の高いところまで、畑が耕されています。そしてあちこちにみられる浸食谷。村もたくさんありますが、畑も山も黄土色、家も土 . . . 本文を読む