※ 前回の続き(阿寒湖)
無事エコミュージアム センターへ着き、入口まで歩くことになるのだが人工関節が入っているYさんの歩き方がおぼつかないのを空港で知った私は坂道や階段は無理だと悟り場所を選んで停車し皆を降ろした。
近くの空き地に車を置き皆を追って私も入館したのだが広すぎる展示室にはデカイ熊の剥製や沢山の水槽が並んでいるのでそれに眼を奪われる。
その中にはもちろんYさんが望んだマリモもあるのだけれど、私が見て欲しいのは実は誰もが見逃す床だ。
展示室の床一面が阿寒湖を中心とした航空写真をつなぎ合わせて出来ているのだ。
マリモを見終わり満足そうなYさんに下を見るようにと教えた。
不審な顔をしていたYさんに「ここが現在位置で、今走ってきた道がここで・・・・・」と説明したら「これは凄いものだ」と一瞬で理解してくれた。
高所から見下ろした噴煙を出す雌阿寒岳の山頂や阿寒湖畔の温泉街まで自分が神になったかのように一望できるのだから。
でも残念ながら長居は出来ない。まだ行くところはある。
私は車を取りに走った。