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世の事どもをはあどぼいるどに綴る日記

ガールファイト

2008-01-21 21:44:44 | 映画
ガールファイト

松竹

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「ガールファイト」監督:カリン・クサマ

 アメリカで話題になっている少女たちによる暴行ビデオ……ではない。学校でも家でも不満だらけで、世間のどこにも居場所のない女子高生・ダイアナ・グスマン(ミシェル・ロドリゲス)がふとしたことからボクシングと出会い、成長していく様を描いた青春ムービーだ。
 父の暴力、母の自殺、気弱な弟に八方美人の親友。ストレスがたまり爆発してケンカすれば学校から厳重注意を受け、それが父にバレて叱られてとまったくいいところがないダイアナの日常は、その日唐突に変わった。弟の月謝を払いにいったボクシングジムの練習風景に魅せられ、ダイアナは即座に入門を志願する。
 三白眼と闘争心という持って生まれた凄みはあれど、ダイアナも最初はただの気の強い女の子。ジャブやストレートどころかパンチングボールすらまともに打てない。だが日々の練習(五ヶ月)や男子との試合の甲斐あって、後半ではきちんと「やっている人」のボクシングができるようになる。
 学校、親、弟、友達、恋人……ボクシングだけでない様々のものと戦いながら、ダイアナは、いつしか生き方という大事なものを手に入れていたのだった。

 ……とはいうものの、実際のところはミシェル・ロドリゲスを見る映画、という以外の何物でもない。三白眼とマウスピース剥き出しのミシェルが画面狭しと暴れまわる姿には、美しさ以上に恐ろしさがうかがえる。彼女が男を殴り倒すシーンには、男だけにしかわからないある種の戦慄を覚える。

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