「退職刑事」都筑道夫
定年退職を迎え、生き甲斐であった刑事職から離れた父が、想い断ち難く現職刑事の息子の五郎の家を訪れては手がけている事件の話をせがみ、その場で解決に導くミステリ。
「安楽椅子探偵(アームチェアデティクティブ)」ものの典型。場面は団地の一室から一歩たりとも動くことなく、登場人物は探偵役の父と、息子の五郎、その妻・美恵の3人のみ。美恵は給仕役以外の登場がほとんどないため、主に父と息子の二人のみでストーリーは進められる。与えられた情報を分析して推理するわけだから、トリックの類はない。完全にロジックのみ。
マンネリの極地という構成は人を選ぶし、個人的にあまり好きな部類でもない。ただ、父のキャラが立っているのが美点。息子の嫁と一緒に、大好物の事件の話を携えて帰る息子を心待ちに待つ父の姿を想像すると、心和む。
定年退職を迎え、生き甲斐であった刑事職から離れた父が、想い断ち難く現職刑事の息子の五郎の家を訪れては手がけている事件の話をせがみ、その場で解決に導くミステリ。
「安楽椅子探偵(アームチェアデティクティブ)」ものの典型。場面は団地の一室から一歩たりとも動くことなく、登場人物は探偵役の父と、息子の五郎、その妻・美恵の3人のみ。美恵は給仕役以外の登場がほとんどないため、主に父と息子の二人のみでストーリーは進められる。与えられた情報を分析して推理するわけだから、トリックの類はない。完全にロジックのみ。
マンネリの極地という構成は人を選ぶし、個人的にあまり好きな部類でもない。ただ、父のキャラが立っているのが美点。息子の嫁と一緒に、大好物の事件の話を携えて帰る息子を心待ちに待つ父の姿を想像すると、心和む。
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