![]() | ゆうやみ特攻隊(6) (シリウスコミックス) |
クリエーター情報なし | |
講談社 |
「ゆうやみ特攻隊(6)」押切蓮介
黒首島に巣食う鉄一族と、彼らの信奉するミダレガミの魔手と戦う決意を固めた翔平。なんとか花岡隊長を救出したものの、さすがの彼女も前巻での痛めつけられ方が半端ではなく、まだ完全復調とはいいがたい。
一方で、萌・紗由・執事の黒井・うわばみ隊数名は、島の中枢で、鉄一族の要・翠・龍生と遭遇。戦闘になるが、うわばみ隊は翠の魔眼であっさりと全滅。さすがの黒井も、一族最強の龍生の前には逃げるしかなく……。
様々な人間の思惑が絡み合い、複雑になってきた。押切蓮介の描くキャラは見分けがつきづらくて、読んでるとだんだん混乱してくるのがさらに困りどころ。
それはもとより、相変わらず面白い。黒首島に住まう人たちの異様な残虐性。攻撃と破壊の衝動の凄まじさ。それらに直面したうえでの翔平の心の成長。尋常な物語の主人公にはない、生々しい勇気に感動させられた。
他に良かったのは黒井。鉄指の紳士と呼ばれる彼の強さが際だっていて燃えた。立ち回りの鮮やかさでは花岡隊長をも凌駕する。
ところで、もはやどこにも「夕闇通り探検隊」の面影がないね。いや、無理に残さなくていいのだけど。