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世の事どもをはあどぼいるどに綴る日記

20世紀少年最終章~僕らの旗~

2009-12-29 08:05:29 | 映画
20世紀少年 <最終章> ぼくらの旗 豪華版 (本編DVD1枚 特典ディスクDVD1枚)※生産限定

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「20世紀少年最終章~僕らの旗~」浦沢直樹

「MASTERキートン」と「パイナップルARMY」は間違いなく傑作だった。「YAWARA!」も嫌いじゃない。基本的には好きな作家なのだけど、天才肌というのか、時にわけのわからない作品を作る傾向にある。「MONSTER」や、この「20世紀少年」がそうだった。出だしの面白さは抜群。その後の展開についていけず、どちらも途中で追うのを諦めてしまった。
 今回わざわざ映画館まで足を運ぶことになったのは、A君のせいだ。2人の記念日に何か映画を観ようということになって、A君は「しんぼる」、僕は「サマーウォーズ」と、意見が対立した。折衷案が、同時期に1、2章をテレビ放送していた「20世紀少年」だった。
 内容は、もう説明するまでもないような気がするが、幼少の頃、秘密基地を作って遊んでいたグループのリーダー格・ケンジ(唐沢利明)が戯れに作った「よげんのしょ」通りの事件が現代に起こる。果たして犯人は誰なのか? というもの。過ぎ去った年月の中でねじ曲がった思い出と、バイオテロとか新興宗教とか現実に起こる事件のえぐさの狭間にある真実。そのあまりの「あり得なさ」に、僕はずっと拒否反応を起こしていた。今回の一気の視聴でも、その印象はあまり変わらない。一応整合性はある。けど、「やっぱりそりゃねえよ」。そう思った。登場人物の行動もいちいち嘘くさい。「ともだち」の正体も見た目でばればれだし。バカ作品として扱うならそれでいいのかもしれないけど、うーん……。
 わかんなくもないんだよね。これはケンジが相手していた「もの」の正体のことをいってるんだけど。でも、それってあまりにも曖昧すぎないか? そんなものが人を殺すか?
 ぼかしただけなのかな? わからない。なんかね。すっきりできなかった。とりあえずA君は満足そうだったんでよかったかな。人前で満面の笑みを浮かべながら「ともだち」ポーズをとるのは勘弁してほしいのだけど。
 あ、マンガと映画の比較は、僕自身の記憶が薄れているのでできない。あんな荒唐無稽な話をよく実写にできたな、という意味では褒めるべき。張りっぱなしの伏線とかもあるけど。
 オールドスクールなロックはうまいこと効いてた。誰の中にもある「あの頃への憧憬」も印象的。ひさしぶりに同窓会をやりたくなった。
 配役は、ケンジ役は適任だったね。唐沢利明以外にゃできない、あれは。歌の巧拙はこの際無視で。他はまあ……同級生に見えなすぎる同級生たちがきつかったかな。実年齢はどうなってるんだ? 意外に近かったりして。ないか。カンナ役の娘は、誰なのこの娘? 目の光が強くて、ものすごいインパクトがあった。この娘主体のエピローグが欲しかったなあ。ケンジ復活後は空気になっちゃったから。そこが残念。

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