狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

茶番劇の靖国合祀訴訟 戦争加害者と同列視するなだって

2010-10-31 06:23:21 | 未分類

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那覇地裁で沖縄靖国合祀訴訟の判決が出た。

結果は、もちろん原告の敗訴だが、常識ある人なら誰でも予想できた。

さらにこの真っ当な判決に「不当判決」といきり立つ「識者」がいるのも想定できるから世の中は面白い。(笑)⇒靖国合祀取り消し訴訟不当判決

この裁判は根っこで「集団自決」「援護法」そして「教科書記述」と複雑に絡み合う。 

だが、当日記がブログで取り上げるのは今回が初めてである。

集団自決に関してはしつこいほど書いている当日記がこれまで避けてきた理由は、きわめて単純。

馬鹿馬鹿しくて論評に値しないと考えたからだ。

だが、その馬鹿馬鹿しい裁判も新聞が一面や社会面のトップで曲曲しく報道すると、多くの読者が誤解する。

それにしても「集団自決訴訟」の当事者ともいえる沖縄タイムスが、この裁判について社説を書いていないのは不可解だ。

沖縄タイムスは、この訴訟が「死者の尊厳」の問題にみせながら、その実イデオロギーのみの茶番劇であることを一番分かっているからではないか。

まあ、社説はしばらく待つとして、この問題で張りきっている琉球新報の社説を引用する。

靖国合祀訴訟 戦争加害者と同列視するな

琉球新報社説 l2010年10月28日               

 沖縄戦で肉親を亡くした上、無断で靖国神社に「英霊」として合祀(ごうし)され、精神的苦痛を被ったとして、県内の遺族5人が起こした合祀取り消し訴訟で、那覇地裁は国、靖国神社双方への請求を退け、損害賠償も棄却した。
 今回、原告が問題視したのは、戦争の被害者である肉親が、加害者側に立つ軍人・軍属と同列視されているからだ。判決は、尊い肉親の御霊(みたま)を無関係な宗教団体が勝手に祭ることで当然生じる精神的苦痛に背を向け、非戦に向けて沖縄戦の歴史を正確に刻む営みに対する理解が欠けている。
 
沖縄戦で犠牲になった人たちの意思確認がない無断合祀を追認した上で、神社側の「信教の自由」を認める形の筋違いの司法判断が及ぼす影響は大きい。先例となる大阪地裁判決をほぼ踏襲し、激しい地上戦があった沖縄戦の特殊事情を深く考察した形跡もない。
 判決理由で、平田直人裁判長は、英霊として祭られたことへの原告の嫌悪感も理解できないわけではないとしながら、「合祀によって社会的評価が低下するとは想定できず、遺族の信教の自由の妨害とは認められない」と指摘した
 
国が神社に情報提供したことが合祀につながった点についても、「宗教的な色彩はなく、合祀の一部を構成しているとまでは言えない」と国の責任を否定している。
 判決によると、
靖国神社は援護法と絡んだ国による情報提供に基づき、遺族の同意なしに10人を合祀した。うち6人は避難壕から追い出され、砲弾の雨の中で死を迎えた主婦や2歳の幼児ら一般住民だが、「準軍属」として合祀された。判決はこうした矛盾と非人間性を正当化、追認した。
 遺族の苦痛が法的保護の対象か、権利侵害になるか否かという狭い解釈論にとらわれ、大局を見失ったという印象を抱かざるを得ない。
 
法廷でも証言した石原昌家沖縄国際大名誉教授は「壕から追い出され死亡した住民が壕を提供したとされるなど、沖縄戦の真実を捏造(ねつぞう)した」と強調し、合祀取り消しが沖縄戦の真実を正す手段と指摘してきた。
 事実と違う合祀に伴う遺族の二重の苦しみは救済されず、原告は控訴をすぐ決断した。控訴審は沖縄戦の本質に迫りつつ、被害者を戦争に馳せ参じた英霊として祭る無神経さを常識で問う曇りのない裁きにしてもらいたい。

                       ◇

突っ込みどころ満載だが、既に縁側さんが手厳しく批判されているのでこれ以上は蛇足になる。 そこで「集団自決訴訟」と「靖国訴訟」では真逆のことを平気で主張する石原昌家沖国大名誉教授と「援護金」について2、3述べてみたい。

縁側さんの批判はこれ⇒本日の琉球新報10・28

■政府主導の「公金横領」■

原告は、肉親が英霊として靖国に祭られているのは精神的苦痛だというが、戦死した親の墓を暴いて遺骨を靖国神社に持ち込んだわけでもなければ、また合祀して皆で英霊を侮辱し貶めているわけでもない。

それどころか毎日多くの参拝者が手を合わせて戦死者の鎮魂を祈っているのではないか。

それが精神的に我慢できないというのなら、せめて金銭面では身辺をきれいにしてから言おうべきではないか。

まず靖国に合祀された根拠となる「援護金」の受け取り」を拒否し、過去に受け取った総額を国に叩きつけてから、大口を叩くべきではないか。

英霊としての援護金はしっかりもらっていながら、精神的苦痛クソもないだろうが。

軍人でもない一般住民が、沖縄に限って靖国に合祀さたれた経緯は、戦後沖縄の市町村が援護法の一般人への適用を熱心に国に働きかけ、それに同情した国側が「拡大解釈」で支給するために軍人扱いしたことが原因である。 その過程で2歳の子供も軍人あるいは軍属として靖国神社に連絡が行き、それが合祀に繋がった。

従って何とか「援護法」を沖縄の民間人に適用したいという国側の善意が、「軍への協力」や「軍の命令」を考え出させたのだ。

現在の弛みきった厚生省官僚達と違って、当時の厚生省援護課には、担当窓口職員にわざわざ沖縄出身者を配属し、沖縄の声を出来るだけ聞くという心優しき官僚がいた。 これは後述のタイムス記事から窺い知ることが出来る。

石原教授は、援護法について「靖国訴訟」では、「戦闘行為が不可能な2歳児が軍属扱いで合祀されるのは、国家による歴史捏造だ」と主張している。 つまり国が援護金を沖縄の民間人に支給するため民間人が「壕提供」や「食料提供」等を軍の命令・強制で行ったと申請書の作成を指導したというのだ。これらは自らの意思で行ったのでははなく、国が指導した書類上の方便であるための事実ではない。 従ってで歴史捏造という論法だ。

ところがこの人物、「集団自決訴訟」では「集団自決」は軍の命令だと主張している。

一方では国が援護金支給の口実にするため「軍の命令」を捏造したと言いながら、その同じ口で「軍の命令」で集団自決をしたと主張する。

こんないい加減な人物が沖縄の新聞では「識者」として意見を吐くので事情を知らない読者は皆騙されてしまう。

「軍への協力」「軍命による行為」が書類上に記載されなければ、遺族は「擁護法」で救済されなかったのだ。

そこに国側の「善意」の思惑が働き、「援護法」が適用されるに文章を改ざんしてまで救済の道を開いた。 これがが事実である。

ところが石原教授は、この事情を一番良く知る人物でありながら、「靖国訴訟」では「国が歴史を捏造した」と原告側の応援団になり、その一方で「集団自決訴訟」では、国側が自決命令と方便を使った事実には目を閉ざし「集団自決は軍の命令だ」と被告側の応援団にまわるような二枚舌の人物である。

そこに教科書問題が絡むと石原教授はさらに、教科書にも「残虐非道な日本軍」と記述しなければならないと主張する。 

当時の厚生省は「援護法」申請者に可能な限り許可を与えるため、政令を連発して軍命を暗示、誘導して申請書を書き換えさせた。

拡大解釈してでも何とか「援護法」申請を受理しようとした当時の厚生省は、「軍命があれば受理出来る」と何度も誘導の文書を村役所の担当者に送っているという。

言葉を変えれば当時の厚生省の措置は、村役場と遺族を含む三者が口裏を合わせて公金を横領したと言われても仕方のない強引な処理であった。

従って靖国に合祀された戦死者の遺族が「合祀取り消し」を訴える裁判なsど馬鹿馬鹿しくて付き合ってはおれないのである。

ただ、実際には存在しない軍の命令を政府指導で捏造し、「援護金」と言う形の公金を横領したことも現在の価値観や法律で断罪できない。

原告は、控訴をするというが、援護金の受け取りを拒否してからの控訴でなければ、恥の上塗りになるだけだ。

 

【おまけ】

■厚生省の担当者に沖縄出身者を配属■

当時東京側の厚生省担当に配属された沖縄出身者の証言が沖縄タイムスの2005年3月5日付朝刊に掲載されている。

 沖縄戦の住民犠牲者が、援護法の対象となる「戦闘参加者」として、「該当」するか否か。最終的に決定したのは厚生省だ。その決定に携わっていたのが、沖縄県出身の祝嶺和子さん(77)=静岡県=だ。

 一九八九年に厚生省を退職するまで、中国残留孤児問題を含めて、援護畑一筋に働いた。

 沖縄戦当時、女子師範本科に在学していた。四五年三月、女師、一高女の学生が、看護隊として出陣する集合に、空襲に遭い、祝嶺さんは間に合わなかった。

 大勢の同級生や後輩が「ひめゆり学徒」として、亡くなった。戦後、そのことは「ずっと、頭を離れることはなかった」という。

 多くの友人を亡くし、生き残った元特攻隊員の祝嶺正献さん(故人)と結婚。沖縄から密航で日本本土へ渡った後、五四年、厚生省に入省した。

 沖縄出身ということで「『沖縄のことをこれからやるからね、援護局につくられた沖縄班に来なさい』と上司に言われ、決まっていた配属先から異動させられた」。

 前年から、米軍統治下の沖縄でも、軍人軍属に対して、日本の援護法適用が始まっていた。祝嶺さんの異動は、援護法の適用拡大に向けた動きだったようだ。

 「援護では最初に、軍人軍属の、その次に沖縄では学徒たちも戦ったらしいな、ということで、私が引っ張られたのだと思う」

 当時、沖縄班の人員は七、八人。祝嶺さん以外に、もう一人県出身で、後に国民年金課長を務めた比嘉新英さん(故人)がいた。

 沖縄の市町村が受け付け、琉球政府を経由して、厚生省に送られる援護の申請資料。防衛隊など軍人軍属への申請書類に目を通していた同僚が、祝嶺さんに、尋ねた。

 「普通のおじさんやおばさんも、軍のために働いたのか」

 沖縄戦では、一般住民が、武器らしい武器もなく、米軍への切り込みを命じられ、日本軍のために弾薬を運び、「集団自決」を強いられた。・・・ (社会部・謝花直美)

                    ◇

【おまけ2】

政府が援護法認定のために、実際は存在してない「軍命令」を、「軍命令があった」と申請するように示唆した。

その「政府の書き換え指導」を調査した石原昌家沖国大教授の論文はこれ。

政府が書き換え指導  援護法認定、「軍命」基準に

語るに落ちたとはこのことだが、石原教授は「集団自決」という言葉さえ「強制集団死」とすべきだと主張している。

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8 コメント

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新報は (タケ坊)
2010-10-31 21:21:44
ウェブでも2日遅れでようやく照屋の暴言載せましたね。
速報性まったくナシのベッタベタのベタ記事で(笑)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-169480-storytopic-3.html
尖閣デモin名古屋 (タケ坊)
2010-10-31 20:57:14
狼魔人様お久しぶりです。

いえいえ、バカバカしくなどありません。
事実を捻じ曲げるのは沖縄二紙だけではないのですから大変勉強になりました。
これからも良質のエントリーよろしくお願い申し上げます。

名護市のデモはどうだったでしょうか?
本日は名護・高松そして以下の動画の名古屋でも多くの愛国者の方々が沖縄の為、尖閣の為にに立ち上がっていただいたようです。(動画の1/8より)
みどころは親日中国人の方の力強い演説、水島社長の尖閣上陸宣言、逮捕覚悟で上陸するという中山市長の決意です。
元気が出ます、どうぞご覧になって下さいませ。
http://www.youtube.com/watch?v=iw1L4K5adBQ
http://www.youtube.com/watch?v=9lyIQ9TIWLo
http://www.youtube.com/watch?v=DRD6-E-BKZY
http://www.youtube.com/watch?v=zYwOXbH852Q
http://www.youtube.com/watch?v=m4gRhNixBI8
http://www.youtube.com/watch?v=jxs9DvamOMM
http://www.youtube.com/watch?v=rvN-ugWp2hY
http://www.youtube.com/watch?v=64mSkMiXRLc
Unknown (縁側)
2010-10-31 14:35:52
狼魔人さま こんにちは

 石原昌光さまへ

 いえいえ、成り行きでといいますか、嫌われることに多少慣れているという程度です(ーー;)
 本日の二紙の掲載は、自民党県連が新聞社に事実確認したことで、ビビッた二紙が掲載を決めたというのが真相のようですね。照屋を謝罪会見まで追い込むことを自民党県連には要望しておいたのですが、感触はイマイチでしたね。奴らの出鼻をくじくチャンスだと思うのですがねー。
民間人が靖国に祀られていることに怒っているんじゃなかったの? (石原昌光)
2010-10-31 13:43:38
狼魔人さま、こんにちは
例の沖縄靖国訴訟の原告の五名は、軍人でもない民間人が英霊として靖国に合祀されるのはおかしいとか何とかを訴因の一つにしていたと思いますが、原告の一人、金城実氏の戦死された父上は陸軍兵と沖縄タイムスには表記されていました。
陸軍兵なら軍属どころか正真正銘の軍人では?
他にも、「判決は耳が遠くてよく聞こえなかった」と感想を述べる原告がいたり、(この人、裁判自体を理解しているかさえ怪しい、、、)
たった五人の原告さえまともに集められていないような感じがします。
追伸、縁側さまGJです。貴ブログで容赦のない電凸を拝見しております。
沖縄極左二紙にとっては恐怖の存在でしょう。
それもこれも縁側さまの沖縄への愛情が元になっているのが文面からも読み取れますが、極左二紙の編集員が理解しているかどうか、、、
載りました (縁側)
2010-10-31 11:14:25
狼魔人さま こんにちは

 今朝の県内二紙に照屋の問題発言が載りました。抗議はするもんですね。
 沖縄タイムスは総合面、琉球新報は社会面にそれぞれ掲載されております。
無理を通せば道理が。 (涼太)
2010-10-31 10:49:33
狼魔人様

集団自決裁判などもそうですが、理論が完全に破綻しているにも関わらず、沖縄の極左団体は無理を通しています。だいぶ前の話ですが、国会で高市早苗沖縄、北方担当相が、沖縄関連の補助金が年々減少していると、グダグダ質問する沖縄の国会議員(名前は覚えていません。)に、「国民の理解の下、特別に配慮している。」と答弁していました。
日本人は、義理人情を大事にする民族です。
終戦直後、悪事の限りを働いた在日が日本で生きていけるのも、日本人の温情です。
同様に、沖縄に対する援護法、経済振興も思いやりです。
でも、普天間移設問題もそうですが、金だけ貰って移設反対では、国民の理解も得られません。
今まで、我儘がまかり通ってきたので、沖縄の極左団体は、世論を甘く見ていますが、その論法はもう通用しません。
靖国問題もそうですが、控訴しても石原教授の様に、自己矛盾を曝け出すだけです。
先日の照屋議員、伊波某にしてもそうですが、日本国の世論と乖離した、ローカルの中のロカールを感じます。
日本には他にも多くのローカルールが有ります。
在日特権や人権団体への特権です。
何処の国に、外国の銀行の赤字補填する国がありましょうか。日本だけです。
結果残ったのは、国地方合わせて1000兆円の借金です。事業仕分けなんて、元水着姿だけが売り物のタレントが訳の分からん事言っていますが、本当の無駄は見えていないですね。
Unknown (alpha)
2010-10-31 09:44:01
先月、沖縄を訪問し、戦跡を巡り普天間基地及び嘉手納基地を望見して参りました。

このブログを読んでいたせいでしょうか、ガイドさんの説明に度々それは違うだろうと思いつつも、説明は説明として聴きながら、周りの人にガイドさんの説明では省略されている事実を話しました。

本日の記事も、沖縄における反日の原点を見る思いがしますが、沖縄を守るため本土の各県から多くの方が動員され非業の最期を遂げておられることは、沖縄の方たちこそが最も良く知るところではないでしょうか?

また同時に多くの沖縄の方も亡くなられましたが、戦争という状況の中で避けられない運命であったことも受け入れざるを得ないのではないでしょうか?

そのことに対する国としての心の現れが靖国神社への合祀だと私は考えます。

沖縄の戦死者が、幼児も含めて軍命に基づく戦死者として靖国神社に合祀されていることは、本裁判の件で初めて知りましたが、本土では軍人・軍属で無かったものは合祀・補償の対象とはなっていないことを思う時、肉親を亡くされ、生き残った方への配慮には手厚いものであったことが理解できます。

沖縄の方の中にも、直接戦争に関わらず補償の実態等も知らない世代が多いのかと思いますが、知っておくべきことは知っておかないと本土の人たちとの乖離が大きくなってしまうのではないかと危惧します。

Unknown (縁側)
2010-10-31 08:38:19
狼魔人さま おはようございます。

 靖国合祀取り消し訴訟の原告は5人。多くの遺族連合会の方々のコメントを載せるのが常識的な新聞社のすることでしょうが、そこを突っ込むと怒りましてねー、アホ揃いです。それと、原告の記者会見での写真を見ると、金城実というボケ彫刻家と崎原という元左翼教師が雁首並べておりますね。彼等は親の世代で援護金の申請をして、彼らの親はきっとその金で生活したはずですね。つまり親の生活費まで心配する必要はなかったわけです。県内には私の親戚にもいますが、自分は学問をしたくても進学できずに、小学校もいかずに、もちろん中学など籍だけ置いて働いていた人が多かったわけですね。ウチの親もそうです。この金城実や崎原らは、テメーの学業の心配をしてれば良かった極めて恵まれた環境にいた人たちだったのでしょう。「学狂り」とはよく言ったものです。こいつらに当てはまる言葉でしょう。

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