狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

沖縄タイムスの焦り 後二日「9.29県民集会」まで

2009-09-27 07:31:06 | 教科書

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ネットの普及で、新聞もこれまでのように、おおぴらに歪曲記事を書きにくくなった。

だが、新聞は読後数日のうちに「古新聞」として廃棄される性質上、読者はその日その日の「新聞(ニュース)」に追われ、「旧聞」に気を取られている暇はない。

一昔前はその日のうちに弁当箱の包みとなることもあった。

そこにつけ込む新聞は、露骨に事実歪曲をせずとも、「不都合な事実」を報じないという奥の手を使って読者をミスリードする。 過去の記事は詮索しないだろうと読者を甘く見て。

一昨日(25日)の沖縄タイムスの「9.29県民集会」の記事には二つの「不都合な真実」が伏せられている。(太字部分)

①11万6000人 ⇒ 11万6000人(主催者発表

②大阪高裁で元隊長の主張は退けられた。

⇒高裁判決で元隊長の(大江・岩波への出版差し止めと謝罪などの)主張は退けられた。 同時に被告側の「隊長命令による集団自決」という主張も退けられた。

そう、沖縄タイムは「集団自決」論争の肝とも言える「軍命の有無」に関しては裁判でも文科省の検定意見でも完敗しており、実際に来年度の高校歴史教科書から「軍の命令」や「軍の強制」は削除される。

つまり三権分立の我が国で、司法と行政で既に決着がついた歴史記述を「政治主導」で変更させようというのが

「9.29県民集会」を扇動する沖縄タイムスの目論見である。

                   ◇

さて、昨日のタイムス社会面には「9.28県民大会2年『検定撤回』今こそ」シリーズ記事で、次の見出しの特集記事を掲載している、

「集団自決」訴訟

最高裁の判断に期待

最高裁は事実認定の判断はしないという。

だとしたら、最高裁の判断に期待しても無駄ではないのか。

事実認定は既に決着しているのだ。

記事は、大江・岩波という「戦後民主主義」の象徴ともいえる人物と出版社を擁護するため、分かり難い文言を駆使した判決文の、さらに分かり難い部分のみ抜粋を引用してあるため、混乱した読者はタイムスの地の文章に容易に誘導されてしまう。

裁判が認めた「軍命」を、教科書検定が削除した、と。

そして、その検定意見撤回のため「9.29県民集会」を再度行うのだ、と。

ところが印象操作記事には綻びが出る。

沖縄の人の怒りは間違っていないということが証明された。第三者による二度の判断は重い」(タイムス記事)

久々登場の高嶋伸欣琉球大学名誉教授は、上記発言で「集団自決」訴訟での「軍の深い関与」を認めたと仰る。

高裁の判断では「集団自決は隊長命令で行われた」ということは証明出来なかった。

だとしたら高嶋教授の言う「沖縄の人の怒り」とは一体ナンだったのか。 何が「間違っていない」と証明されたのか。

実に無責任な記事である。

《高嶋教授は「最高裁でこれまでの判決がひっくり返されることは考え難い」との期待をこめる。最高裁で元戦隊長らの訴えが退けられれば、検定意見は根拠を失う。》

最高裁では事実認定はしないという。

だが、最高裁で元戦隊長の訴えが退けられたとしても、教科書検定意見には何の関係もない。

なぜなら大阪高裁で「軍命がなかった」という事実認定は既に確定しており、最高裁で原告が敗訴したとしても、大江・岩波の出版差し止めと謝罪などが退けられるだけであり、

最高裁判断は、出版を継続するかどうかと、謝罪金を払うかどうかという、考えようによっては極めて下世話な話に過ぎない。

教科書記述を左右する「軍命の有無」という最重要課題については大阪高裁で既に決着済みである。

それにしても、ウソの記述をすると、必然的に破綻するという見事な例を示してくれた記事である。

沖縄タイムスの焦りを示す記事の破綻振りは、宮城晴美氏のコメントを記した結語部分にも現れている。

《「判決がどうなるか気になって、夜中に目がさめたりする」。座間味島での「集団自決」をつづった「母の遺したもの」の著者で、女性史家の宮城晴美さん(59)は「集団自決」訴訟の最高裁判断を落ち着かない気持ちで待っている。「この裁判はただの裁判は終わらない」と意義を強調する。 「生き証人たくさんいる中であえて史実を曲げようとする国の在り方は何なのか憤り以外にない。 その沖縄戦の史実を今後、どう継承していくかということについて、この判決が持つ意味は大きい」》

宮城晴美氏が、高裁の判断が気になって夜中に目が覚めると気弱なことを仰っているが、母の証言を自分の出世のために踏みにじり、法廷証言のわずか一ヶ月前に証言を変えるほどの強(したた)かな女史が最高裁判決で眠られぬほど柔だとは信じがたいこと。

そもそも高裁で決まるのは大江・岩波の出版差し止めと謝罪であり、仮に大江・岩波が『沖縄ノート』を出版差し止めされ、謝罪したとしても宮城氏が夜中に目を覚ますほどのことでもあるまい。

気に病むとしたら母の遺言を踏みにじった「隊長命令の有無」であるはずだが、これについては再三言うように昨年10月の大阪高裁で決着済みであり、集団自決の隊長命令説は退けられている。

だとしたら宮城氏は一体何に脅えて夜中に目を覚ますのか。

自分が裏切った母の姿が枕元に立ち、良心の呵責で目が覚めた、とは勘ぐり過ぎであろうか。

 

大阪高裁の判決以来一年も経過した。

これを機会に高裁判決をしつこく再検証してみる。

以下は ヒラメの目を持つ裁判官を編集加筆したものです。

                    ◇

裁判官の目はヒラメの目だという。

世間の評価が気になり上役のことばかり目が向いているからだそうだ。

「集団自決訴訟の」大阪地裁深見裁判長や同高裁の小田裁判長は、「世間の風評」を気にしすぎて予断で判決を下したため、判決文が曖昧な表現にせざるを得なかった。

「世間の風評」とはノーベル小作家・大江健三郎氏は日本が世界に誇れる作家であり、それを支える岩波書店は日本の良心である、という彼らの妄想である。

「戦後民主主義」をかたくなに信じているのは、大江健三郎を筆頭にする「岩波文化」の洗礼を受けた一握のゾンビ集団であることに、両裁判長は気が付かなかったのだ。

「戦後民主主義」に自分自身がどっぷり漬かってしまった裁判長は、証拠のない裁判で被告側を勝たすためになり振り構わず奇妙な判決を下したのだ。

判決を要約すればこうなる。

「集団自決で軍の命令があったかどうかは、何の証拠もないのでワシらに分かるはずはない。 従ってワシらに白か黒を判決では決められない。 だが、大江と岩波の表現の自由と老い先短い元軍人の名誉・人権を秤にかけたら、表現の自由の方が大事だ。 ゆえに原告側は大江という大作家の出版継続は我慢しろ!」

これが裁判長の本音だろう。

■大阪高裁判決の回想■

原告、被告が最大の争点にした「隊長命令」について判決はこう認定した。

≪両元隊長による自決命令について、昨年3月の1審判決に続いて「証拠上断定できず、真実性の証明があるとはいえない」と認定した。≫

自決命令は

①証拠上断定できない⇒断定する証拠はない

②真実性の証明があるとはいえない⇒真実であるという証明は出来ない

「(隊長命令に)真実の証明があるとはいえない」としながらも「真実相当性」はあるという。

だが、裁判長は「真実相当性」の解釈を誤った。

控訴から結審まで6ヶ月足らずの異例のスピードで判決を下したのは、高裁が始めから一審判決を鵜呑みにする予断があったのではないか。

裁判長が「(自決命令の)真実性の証明があるとはいえない」としながらも、

その「証明のない真実」を断定的に記述した『沖縄ノート』の著者大江健三郎と故家永三郎著『太平洋戦争』を出版した岩波書店を免責にしたのだ。

大阪高裁は「歴史事実の認定」では、自決命令を事実上否定しながらも、

「真実相当性」の解釈をねじ曲げて、

「表現の自由」という錦の御旗を盾にして、

ノーベル賞作家と岩波の権威の前に平伏したのだ。

最高裁では「歴史認定」はさておいて「真実相当性」という法律論で勝負すべきであろう。

60数年前の出来事を証言のみで争う「歴史認定」で、

「(自決命令の)真実性の証明があるとはいえない」という結論を高裁から引き出したが、

歴史事実の確認を法廷に求めるのは、この程度が限界なのだろう。

「証明があるとはいえない」とは「証明がない」と言うことで、普通の言葉で言えば、

自決命令は真実とはいえない」ということ。

判決は敗訴だが「歴史認定」、つまり元隊長の命令の有無に関しては、原告の勝訴といえる。

「軍命の有無」は決着したわけだから、最高裁判断は勝てばなお良しで、いずれにせよ問題の峠は既に越したといえる。

■「真実相当性」■

高裁判決は、歴史認定では元隊長の命令を事実上否定しながらも、「真実相当性」に逃げ込んで、控訴を棄却した。

「元軍人らの直接的な自決命令の真実性は揺らいだが、命令を真実と信じる相当な理由があった」と。

歴史の専門家でも困難を伴う歴史的事実の確認を、法律が専門だというだけの裁判官が、

6ヶ月足らずという短期間で結論付ける態度に、裁判長の驕りを感じざるを得ない。

一審判決をそのまま鵜呑みにする予断が当初からあったのではないか。

結局、被告側の言い分に対し、裁判長は次のように配慮した。

≪被告は、「太平洋戦争」や「沖縄ノート」を発刊した頃は、歴史的事実の確認は困難で、地元新聞社が発刊した「鉄の暴風」に準拠せざるを得なかった。 したがって「鉄の暴風」のずさんな記述に間違いがあってもやむを得ない。≫

そして、裁判長は被告の主張を鵜呑みにしただけでなく、「真実相当性」の解釈を誤った。

 ■沖縄タイムスのあせり■

「軍命の有無」という事実認定を争点にした地裁、高裁で両裁判長は「両隊長の命令は分からない」と判断した。

「分からない軍命」を教科書から削除した教科書検定意見はは当然の判断であり、今回の教科書会社の判断は最高裁判事にも大きな影響を与えるものと思われる。

何しろ、裁判官の目はヒラメの目なのだ!

ソレを百も承知で危機感を煽ったのが昨日の沖縄タイムス朝刊のオーバーな記事だ。

昨日の記事を資料保存のためリンクするが、ウェブ記事に掲載されていない「解説記事」に本音が見えて興味深かい。

沖縄タイムス  2009年01月30日【朝刊】

執筆者ら訂正申請断念 「集団自決」修正/教科書会社が拒否

 記述回復 交渉は継続

 【東京】沖縄戦の「集団自決(強制集団死)」をめぐる教科書検定問題で、執筆者らでつくる社会科教科書懇談会は二十九日、文部科学省で会見し、高校日本史教科書で「日本軍の強制」の記述を復活させるため、教科書会社と協議してきた本年度の再訂正申請を断念したことを明らかにした。(略)

 前年度に訂正申請した六社八冊のうち、実教出版の「高校日本史B」と東京書籍の「高校日本史A」の二社二冊の執筆者が本年度も再び訂正申請をしようと会社側へ提案、協議を続けていた。ほか四社は執筆者からの提案がなかった。

 実教出版の執筆者は「強制的な状況のもとで、住民は、集団自害と殺しあいに追い込まれた」という記述を「住民は自害や肉親どうしの殺しあいなどによる集団死を強制された」への変更を提案。注釈に「集団自決」や「強制集団死」と呼ばれることを記した。

 東京書籍の執筆者は「日本軍によって『集団自決』においこまれたり、スパイ容疑で虐殺された一般住民もあった」という記述を「日本軍によって『集団自決』を強いられたり、スパイ容疑で虐殺された一般住民もあった」への変更を提案した。

 両社とも、新学説の出現といった「客観的事情の変化」や「学習上の支障がある」など訂正申請の条件は満たしていないとして、申請しない方針を決めた。(略)

                     ◇

>六社八冊のうち、実教出版の「高校日本史B」と東京書籍の「高校日本史A」の二社二冊の執筆者が本年度も再び訂正申請をしようと会社側へ提案、協議を続けていた。ほか四社は執筆者からの提案がなかった。

沖縄タイムス紙上を連日騒がしている記事では、「教科書執筆者のすべてが検定意見撤回を要求している」といった印象だが、実際はたった二人の左翼執筆者が騒いでいるだけということがこの記事で分かる。

その二人が執筆する教科書会社も次のような判断で訂正申請を止めたわけだからまっとうな判断である。

 >両社とも、新学説の出現といった「客観的事情の変化」や「学習上の支障がある」など訂正申請の条件は満たしていないとして、申請しない方針を決めた。

 

沖縄戦「集団自決」の謎と真実
秦 郁彦
PHP研究所

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コメント (5)    この記事についてブログを書く
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5 コメント

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Unknown (縁側)
2009-09-27 10:43:01
狼魔人さま おはようございます。

火曜日ですよね。県民集会は。私の知るところでは、18:30くらいに開会です。つまり現在の日の入り時刻を考慮したら、1時間も経たずに暗くなります。その場所がどのくらいの照明があるのかわかりませんが、「いちおう、やっとくか!」程度のものになると予想します。もちろん、県内二紙は社会面トップ扱いでしょうが(T_T)/~~~
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Unknown (カモミール)
2009-09-27 11:21:02
管理人様
おはようございます。
行って写真に収めてきたい人たちがいます。一種のカルト集団のような顔をしているのか、見てみたい気もしますが、たぶん夫にノー、と言われるかも知れません。新聞やTVを遠ざけてだいぶ経ちました。理由は、「メーニチ、イクサなあ」とふと気づいたからでもあります。宮城晴美は夜中に目が覚める、夢は割り切るまで見るそうですから何かが割り切れていないんでしょうね。良心の呵責、でも今更、それできた今のポジション、どうしようもないですものね。これは墓場まででしょう。反戦商人は抑止力どころか、日本の足枷になって邪魔でしょうがない。大江氏は沖縄に関わるなら、「沖縄テーゲー主義ノート」を先に出版したほうが賢明でしたね。もう沖縄なんて見たくもないでしょうね。
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こんなことより (ヒロシ)
2009-09-27 21:24:54
こんな事より外国人参政権反対、人権擁護法反対、夫婦別姓反対の集会をしてほしいです。
絶対しないと思いますけど。
返信する
Unknown (涼太)
2009-09-27 23:08:13
狼魔人様

最近は民主党が思いつきでポンポン物を言っては修正するので、何が起こっているのか把握するのも大変です。子供手当て等で目くらましをして、闇法案を次々に通そうとしています。沖縄左翼も狙いは同じでしょう。9月29日の本土側の反応は後日コメントします。沖縄には厳しいものになると思います。
アメリカをユダヤ資本が支配しているように、日本も今や特亜3国の資本に支配されてしまったみたいです。
国民が気がついた時は、国も随分くたびれている頃でしょう。
ただ、考え様によっては戦後廃墟から復興したように、戦後の自虐史観から目覚めるいい機会かも知れません。民主党はいずれ自滅すると思います。
大きな犠牲を伴いますが、日本が本当の日本の姿を取り戻すための試練かも知れません。
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Unknown (狼魔人)
2009-09-28 08:13:34
縁側さん

なるほど数を数えられたら困るので、煙幕を張る代わりに闇に紛れて行う高等戦術ですか。

それにしても、あの場所は解散後の飲み会には最適の場所ですね。久茂地飲み屋街は歩いていけるし、松山、西町と・・・翌日の県庁職員で欠勤や遅刻したヤツは間違いなく二日酔いですね。


カモミールさん

宮城晴美女史に良心の欠片でもあれば「新版」など出版しないでしょう。

その時点で良心は悪魔に売り渡しているので、今さら返品は出来ないと思います。

新聞を読んで「メーニチ、イクサなあ」という気持ちは良くわかりますね。


ヒロシさん

民主党は優先順位というものがわからないようですね。

外国人参政権・・・マニフェストにない議案を公明党に提出させ、それに賛成するという卑怯な手を使って早期立法化を狙っているようですね。


涼太さん

>アメリカをユダヤ資本が支配しているように、日本も今や特亜3国の資本に支配されてしまったみたいです。

沖縄でも大きな建物が買収されたと思ったらたちまち巨大パチンコ屋に変身するという例が多いですね。

国道沿いの目立つ建物は皆パチンコ屋という有様です。 かつて世界一の売り上げを誇り、レジがパンクしたという伝説を持つ国道沿いのマクドナルド牧港店も今では巨大パチンコ屋の建物の中に吸収されています。
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