狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

続・菅内閣と教科書問題、

2010-06-06 06:07:56 | 普天間移設

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いきなりで恐縮ですが、「教科書検定」に関する次の発言は、誰の発言と想像するでしょうか。

 臨時国会の代表質問や予算委員会で取り上げ、文科省の調査官のコントロールでねじ曲げられた検定のやり直しを求める。 検定の見直しや規則を変えることに応じなければ、国会の意志を問う
戦争を風化させ、ねじ曲げようとする一部の動きに、当事者が苦しい体験を勇気を出して発言した。多くの人が集まったことは歴史的な意義があり、歴史の歪曲(わいきょく)を止めるきっかけになる。 (2007年9月29日「教科書検定撤回を求める県民大会」参加後) 2010年6月5日沖縄タイムス

「次期衆院選で民主党を中心とした政権を作り出すことで、教科書検定問題や海兵隊のグアム移転などで沖縄の心を反映させたい」(2007年11月22日那覇市内で開かれた民主党県連のパーティで) 2010年6月5日沖縄タイムス

ご推察の通り、いずれも菅直人新総理大臣の三年前の発言である。

特に明記しなければ、まるで過激派活動家の発言と見まごうばかりではないか。

2007年11月22日の那覇市内での発言では、既に「沖縄の心」という魔物に取り憑かれた兆候が見えており、「教科書問題」と「海兵隊のグアム移転」とを並列で言及している。

両者のバーター取引の兆候が、既にその頃の発言に表れているではないか。

そして就任早々の菅首相はオバマ大統領に「日米合意」の実行を迫られることになるが、既にゲーツ国防長官の発言にその兆しが表れている。

菅首相:米、日米同盟の重要性表明

期待 普天間が試金石に

【ワシントン古本陽荘】オバマ米政権は、菅直人首相の新内閣が正式に発足し次第、日米同盟を重視する方針を再確認したい意向だ。ただ、菅首相の外交や安全保障に関する考え方がよく分からず不安の声があるのも事実。かけ声だけの日米同盟重視ではなく、具体的行動で示すよう求めていくとみられ、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題への対応が試金石となりそうだ。

 ゲーツ国防長官は3日、国際会議出席でシンガポールに向かう機内で「日本の新首相が早期に日米同盟関係の重要性について意思表示することを期待する」と語った。

 米政府当局者の間では、韓国海軍の哨戒艦沈没事件を受けた朝鮮半島の緊張状態は当面続くという見方が強くなっている。そのため米国にとっても、日米同盟に揺らぎはないと内外に示す必要性に迫られている。

 鳩山由紀夫前首相も「日米同盟重視」を繰り返し口にしたが、米国での鳩山氏への不信感は根強かった。鳩山氏が提唱した「東アジア共同体」構想が「米国外し」と受け取られるなど、外交政策全般の中での日米同盟の位置づけが必ずしも明確ではなかったことが原因と考えられる。

 喫緊の課題となっている普天間移設問題については、鳩山政権下で合意した日米共同声明で「8月末」までとした代替施設の位置や工法の検討を着実に実行するよう求める方針だ米側は表向き「2014年の目標年までの普天間移設は今でも可能」(国防総省高官)と主張しているが、実現が容易でないことは十分把握している。米国にとっては、移設計画が行き詰まった場合も想定しながらの難しい同盟管理を強いられることになりそうで、新内閣との信頼関係構築が急務となる。

                           ◇

■過激な反対運動が懸念される沖縄■

鳩山首相によって火に油を注いでしまった「辺野古移設反対運動」は益々過激になることが予想され、今後菅内閣が日米共同宣言に明記されていることを実行することは事実上困難になった。

菅新首相は鳩山前任首相によって残された「渦中の栗」を拾う難役を押し付けられたことになる。

【首相辞任】普天間問題 沖縄で「反対闘争が激化する」と懸念6.2 18:12

一昨日の沖縄タイムス(6月4日)総合面に見落しがちなベタ記事が掲載されていた。

沖縄の負担軽減

真剣に取り組む

米国防長官

【シンガポール共同】ゲーツ国防長官は3日、鳩山由紀夫首相の後継首相に対し、日米同盟重視の早期明確化を求めた。 また、米国普天間飛行場移設に関し、沖縄県の負担軽減に真剣に取り組む時だ。 (移設を)を前に進めるための方策を考える必要がある」と強調した。》

今回の普天間移設及び日米合意で、米国側の事実上の主役を務めたゲーツ国防長官の余裕の言葉を記事は紹介している。

普天間移設に関し、「沖縄県の負担軽減に真剣に取り込む時だ」と発言したのだから、一面トップに持ってきてもよさそうに思うのだが、沖縄タイムスはゲーツ発言が単なる外交辞令に過ぎないのを承知しているので、このようなベタ記事にしたのだろう。

タイムスはこのゲーツ発言の一部を削除してベタ記事にしているが、ゲーツ氏の本音が出ているのは削除された後半部分である。

同盟重視の表明を、米ゲーツ氏 新首相に対し、沖縄に配慮も  06/03 23:22  【共同通信】 


 3日、シンガポール訪問途上の米政府専用機で記者団の質問に答えるゲーツ国防長官(共同)

 【シンガポール共同】ゲーツ米国防長官は3日、鳩山由紀夫首相の後継首相に対し、日米同盟重視の早期明確化を求めた。また、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設に関連し、沖縄県の負担軽減に真剣に取り組む考えを示した。

 ゲーツ氏は、シンガポール訪問途上の政府専用機内で同行記者団に「北朝鮮による韓国哨戒艦沈没は北東アジアが安全保障上の挑戦を受けていることを浮き彫りにし、すべての国々にとって日米同盟の重要性が明確になった」とした上で、日本の次期首相について「誰が選ばれようと、日米関係を重視すると表明してほしい」と語った。

 普天間移設については「日本側の懸念を緩和するため、騒音軽減や訓練移転などについて真剣に考える時だ。(移設を)前に進めるための方策を考える必要がある」と強調。日米合意に対し、沖縄側などが反発していることに関し「実現できないと思うなら、日本も署名しないだろう」と合意履行に期待感を示した

                        ◇

■ゲーツの圧力⇒「実現出来ないと思うなら、日本も署名しないだろう」■

ゲーツ国防長官は、前ブッシュ政権からオバマ政権に引き継がれた唯一人の閣僚で、前政権から普天間移設に関わってきた国防・安全保障の専門家である。

その意味では米国側関係長官の中でも普天間移設に関しては主導的立場を果たしてきた人物である。

ゲーツ氏が昨年の10月来日し、岡田、北沢両大臣を「現行案」通り実行するように恫喝したと伝えられているが、事実それ以降は岡田、北沢両大臣の考えがが大きく県内、そして「辺野古」へと方向転換し始めたのは周知の通りである。

そのゲーツ氏が今回の日米共同声明作成に大きく関わり署名もしているが、同じく署名をした鳩山内閣の副総理をしていた菅氏がこの日米共同宣言を引き継ぐわけだから、ゲーツ米国防長官の「実現できないと思うなら、日本も署名しないだろうという言葉は、大きな重圧となってとなって菅内閣に圧し掛かってくる。

ゲーツ氏の本音はこれだ。

「ボールは日本側の手に渡ったのだ。 沖縄がどんなに反発しようとも、説得するのはは日本側の責任だ」、「だって、署名したではないか」、

■苦し紛れに「バーター取引」へ?■

「沖縄の民意」が怒りを露にすればするほど、それは菅内閣を追い詰めることになる。

「民意」を煽る琉球新報も、鳩山政権が残した日米合意が実現不可能とお墨付きを与えている。

夕方の会見で菅新首相は普天間問題に「腰を据えて取り組む」と語ったが、腰を据えれば据えるほど日米合意が実現不可能であることに気付くはずだ。よもや「地元の頭越し」はないと信じる。まずは名護市の民意を肌で感じることだ。」(琉球新報 金口木舌6月5日)

追い詰められた菅首相の最後の拠り所が、「教科書検定意見撤回を要請する県民大会」へ参加したことになろうとは、当時の菅民主党副代表は夢にも思わなかったことだろう。

「教科書検定撤回を要請する会」の面々は、冒頭に引用した集団自決関連の菅直人発言を根拠に、新政権に「検定撤回」を迫るであろう。

そのときアメリカ側のプレッシャーにトチ狂った菅内閣が、「辺野古同意」と「教科書検定」をバーター取引させないように厳重に監視する必要がある。

もっとも「沖縄の民意」とはいっても、一番の当事者である辺野古住民は、辺野古移設に容認の態度であることに新政権が気がつけばよいのだが、「琉球処分」まで口走って沖縄サヨクに媚びる菅首相に「辺野古住民の声」が届くとは期待できない。

関連ブログ:

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関連記事:

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コメント (8)    この記事についてブログを書く
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8 コメント

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Unknown ()
2010-06-06 10:00:30
韓国に遅れること5年、とうとう「日本のノムヒョン政権」が誕生してしまいました、それに対して支持率50%オーバー日本人はどうかしています。
返信する
8月と9月 (ヒロシ)
2010-06-06 10:30:51
狼魔人様、おはようございます。
副総理が総理になっただけで支持率が回復というのはどうかしています。
マスコミの直接操作、印象操作どちらもありえますが
情けないのは国民の不勉強さですね。

期限が八月末というのは結局、菅内閣に責任を取らせて
9月の代表選で小沢総理誕生というシナリオなのでしょうか。

菅総理は今月の慰霊の日に来るのでしょうか?
なにか手みやげを持ってくるつもりだとしたら政治の教育介入という歴史に残る汚点の可能性が高いですね。
返信する
バ菅直人の無知な歴史感 (沖縄県民の仲地)
2010-06-06 10:45:46
狼魔人様おはようございます。

過去に市民運動から政界へとやってきた菅直人首相ですが、3年前にあの偽り11万人集会「教科書検定撤回の県民大会」に出席していたのは知らなかった。首相が知っている歴史感だけに今も頼って発言するから、良識ある人から見たら、無知・不勉強と言われて当然でしょう。先程NHKの日曜討論で、共産党の志位書記長の発言に、「日米同盟破棄」「普天間基地無条件返還」と言ってます。まるで社民党の妄想オバサンと同レベルですね。

菅直人首相は、むしろ前言のレベルと自らの歴史感を掛け合わせた究極の無知を公共の電波を通じて流れて来そうで気持ち悪いですね。

当の首相は元々社会党から出馬して当選でしたか?
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Unknown (涼太)
2010-06-06 11:19:36
狼魔人様

民主党政権は何一つ共感できるものはありません。
ただ国民が受益と負担を考えるいい機会になったのではないでしょうか。子供手当てなどの受益は受けるが、負担は嫌だという国民が生んだモンスター政権が民主党です。それが顕著に表れている地域が沖縄ですね。狼魔人様は普天間問題と教科書問題のバーターと仰いますが、私はもっと恐ろしい結果になると思います。自己主張の固まりの、沖縄の左翼団体が、バーターぐらいで満足するはずもありません。むしろ教科書問題と基地問題をバーターにするべきではないと主張するのは沖縄の左翼団体ではないでしょうか。管総理の過去の発言を捉えて、普天間問題も教科書問題も一歩も引かないと思いますよ。この期に及んで普天間は国外、集団自決は軍の命令。などと言う主張は、馬鹿にも程があると言いたいですね。
返信する
6.9 『救国』 全国国民総決起集会 頑張れ日本!全国行動委員会 (愛信)
2010-06-06 18:48:56

http://www.ch-sakura.jp/sakura/nationalsalvation0609_flyer.pdf

注意:開始時間は17時半に繰り上がりました。
日時 平成22年6月9日(水) 17時30分 (16時30分開場)
場所 : 砂防会館別館 シェーンバッハ・サボー
登壇予定 [順不同] :
平沼赳夫(たちあがれ日本 代表)、山田宏(日本創新党 党首)、
安倍晋三(創生「日本」会長)※現在調整中
古屋圭司、下村博文、衛藤晟一、山谷えり子、
中山恭子、西田昌司、稲田朋美、義家弘介、
中山成彬、西村眞悟、赤池誠章、牧原秀樹、
田母神俊雄、小堀桂一郎、井尻千男、加瀬英明、
すぎやまこういち、百地章、藤岡信勝、西岡 力、
増元照明、藤井厳喜、三輪和雄、西村幸祐、
小山和伸、高清水有子、
ほか 政治家、文化人多数登壇

【置きビラの掲示板】
http://www.aixin.jp/axbbs/kzsj/kzsjb.cgi
【置きビラ・タイトル一覧】はこちらをクリックして下さい。
返信する
バ菅直人首相の支持率 (沖縄県民の仲地)
2010-06-06 18:50:44
日テレのバンキシャで、NNN(日本テレビニュースネットワーク)の緊急世論調査で、支持率は62.4%のV字回復をしたと伝えられました。正直言って、世論ですから、信用していませんし、大方情報操作ではないか懸念しています。もし聞かれた人達が世論調査に参加していて、評価したのは、「小沢前幹事長を辞任させた」と単純な事を言ったのではないでしょうか。そのような答えで納得したら馬鹿の証拠です。

更に小沢前幹事長は、先の党代表選挙に出馬予定と囁かれています。もちろん党代表となった場合は、民主党の支持率は急落するだろうと思いますが、来月の参院選は民主党惨敗にするための正しい情報をマスコミが流せばと思いますが、無理ですね。
返信する
コメントされてる方 (教科書問題)
2010-07-06 03:54:51
え~上記のコメントに集団自決は日本軍の命令ではないと書かれてる方がいますが…
民間人の集団自決は手榴弾・青酸カリ・飛び降り等色々ありますが、軍の命令でなければ民間人はあの艦砲射撃の中どうやって手榴弾・青酸カリ等を手に入れたのでしょう〓それらは軍が配布した物なんですよ…動けない人は青酸カリを混ぜた牛乳を目の前に置かれる等そう言う事実があった事を否定する様なコメントは非常に残念です。
全ての集団自決が日本軍の命令により、起こった事とは思ってませんが、関与したのは事実以外何ものでもないのです。
久米島で起きた日本軍によるスパイ疑惑の住民虐殺等、そういった歴史がある事を考えて貰って、コメントして頂けたらと思います。
馬鹿等のそう言う発言は戦争で亡くなった方への侮辱にも見えましたので書き込みさせて頂きました。
返信する
日本軍の命令 (狼魔人)
2010-07-06 07:45:52
教科書問題さん

「集団自決問題」で日本軍の命令はなかった信じているようですが、その根拠は「手りゅう弾支給」が軍の管理品の支給だからということですか?

そうでしたら先ず昨日のエントリーをお読み下さい。↓
http://blog.goo.ne.jp/taezaki160925/e/52724ef29c918748590c1d7f391a6f35

手りゅう弾による自決は少ない例であり、ほとんどがカミソリや鋤、鎌などの農具による自決が多かったのが事実です。

また手りゅう弾も武器弾薬の貧弱な日本軍が貴重な手りゅう弾を自決用に住民に支給するというのは考え難く、住民側の要請(おねだり)に親しい日本兵が善意で渡したり、中には軍の保管の不備を付いて盗んだという証言も多くあります。

それに手りゅう弾で自決したことを根拠に「日本軍の命令」と飛躍して結論付けるのには無理があります。

例えば警察の管理不備に乗じて拳銃泥棒をした人が拳銃自殺をした場合、警察は拳銃管理の不備の責任は問われても「警察が自殺命令をしたから」とことは言い掛かりにしかなりません。

盗難による手りゅう弾自決も、日本兵の善意による手りゅう弾配布による自決も、日本軍は「手りゅう弾管理の責任」は問われることはあっても、「日本軍が自決命令を出した」とは責任を問えないでしょう。

集団自決問題は「日本軍の命令はなかった」ということで既に決着はついていると考えています。

ほとんどの読者は沖縄紙が、事実を報道しないから誤解しているものと思います。

本日のエントリーも「集団自決」関連の記事で、3回連載の予定ですので、是非目を通していただきコメントいただければ幸いです。
返信する

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