狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

【トランプ氏銃撃まとめ】トランプ氏が耳のあたりを負傷か 選挙集会で複数の発砲音 銃を撃った人物は死亡 バイデン大統領「こうした暴

2024-07-14 14:13:56 | 政治

 

読者の皆様には大変ご心配おかけしましたが、念願の拙著『沖縄「集団自決」の大ウソ』(第2刷)が完成いたしました。

皆様のご支援感謝申し上げます。

 

慣れぬ仕事で配本名簿にミスが生じる可能性もあります。

そこで、ご注文、御献金の方で来週末までに本が未着の場合、下記メルアドまで配送先及び冊数をご一報くださいますよう再度お願いします。

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『沖縄「集団自決」の大ウソ』、好評発売中です

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江崎 孝

 

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新聞「アイデンティティ」2月1日号に拙稿「沖縄を歪めた沖縄戦後史の大ウソ」が掲載されました。

 

沖縄を歪めた戦後史の大ウソ

~『沖縄「集団自決」の大ウソ』~発刊をめぐり~

 江崎 孝 (ブロガー:「狼魔人日記」管理人)

沖縄の祖国復帰以来、約半世紀経過した。 だが現在も沖縄には、二つのタブーがある。「米軍基地問題」と「沖縄戦」だ。

そこで、本稿では、8年前の「集団自決」を巡る最高裁判決で被告の大江健三郎・岩波書店側が勝訴して以来、一件落着と思われている沖縄戦の「集団自決」問題について検証して見る。

大江健三郎・岩波書店「集団自決裁判」(以後、大江・岩波訴訟)とは、元沖縄戦戦隊長および遺族が、大江健三郎・岩波書店を名誉毀損で訴えた裁判のことである。

沖縄戦の集団自決について、事実関係はこうだ。

大江健三郎(岩波書店:1970年)の著書『沖縄ノート』に、当時の座間味島での日本軍指揮官梅澤裕元少佐および渡嘉敷島での指揮官赤松嘉次元大尉が住民に自決を強いたと記述され、名誉を毀損したとして梅澤裕氏および赤松秀一氏(赤松嘉次の弟)が、名誉毀損による損害賠償、出版差し止め、謝罪広告の掲載を求めて訴訟を起こした。本訴訟は最高裁に縺れ込んだが結局、2011421日、最高裁は上告を却下。被告大江側の勝訴が確定した。

■沖縄タイムスの印象操作

沖縄には約20数年前の最高裁判決を盾に巧みに印象操作し続けている新聞がある。 その新聞こそ、「集団自決軍命説」の発端となった『鉄の暴風』の出版元沖縄タイムスである。

印象操作報道の一例として、2023年5月29日付沖縄タイムスは大江・岩波「集団自決」訴訟の最高裁判決について次のように報じている。

《沖縄戦時に慶良間諸島にいた日本軍の元戦隊長と遺族らが当時、住民に「集団自決」するよう命令はしていないとして、住民に命令を出したとする『沖縄ノート』などの本を出版した岩波書店と著者の大江健三郎さんに対する「集団自決」訴訟を大阪地方裁判所に起こした。国が07年の教科書検定で、日本軍により「自決」を強制されたという表現を削らせきっかけになる。11年4月に最高裁への訴えが退けられ、元戦隊長側の主張が認められないことに決まった。(敗訴が確定)》

沖縄タイムスの主張を要約すれば、「『集団自決』は軍の命令ではないと主張する元軍人側の主張は、最高裁で否定され、被告大江・岩波側の『集団自決は軍命による』という主張が最高裁で確定した」ということだ。

だが、事実は違う。

沖縄タイムスは、戦後5年米軍票から米ドルに通貨を切り替えるという米軍提供の特ダネと交換条件で、1950年に米軍の広報紙として発行された。

以後同紙編著の『鉄の暴風』は沖縄戦のバイブルとされ、同書を出典として数え切れない引用や孫引き本が出版され続けてきた。

しかし残念ながら元軍人らによる大江岩波集団自決訴訟は敗訴が確定し、集団自決問題は国民・県民の記憶から遠ざかりつつある。

このように、大江岩波訴訟で被告大江岩波側の勝訴が確定し国民の「集団自決」問題が一件落着した思われている今年の9月、筆者は『沖縄「集団自決」の大嘘』と題する書籍を出版した。

さて、すでに決着済みと思われている沖縄戦「集団自決問題」に今さら本書を世に問う理由は何か。  

その訳を述べよう。

確かに沖縄の集団自決問題は大江岩波訴訟の結果すでに決着済みと思われている。

この現実を見たら、多くの国民や沖縄県民は、集団自決論争は終焉したと考えても不思議ではない。

だが、岩波大江訴訟で確定したのは、「軍命の有無」ではない。最高裁判決は大江健三郎と岩波書店に対する名誉棄損の「損害賠償請求の免責」という極めて平凡な民事訴訟の勝訴に過ぎない。

肝心の「軍命の有無」については、一審、二審を通じて被告大江側が「両隊長が軍命を出した」と立証することはできなかった。  

その意味では原告梅澤、松ら両隊長の汚名は雪がれたことになる。しかし沖縄タイムス等反日勢力は問題をすり替え、あたかも両隊長の「軍命」が確定したかのように、次の目標として「軍命の教科書記載」を目論み、あくまでも日本を貶める魂胆だ。

ほとんどの国民が集団自決問題を忘れた頃の2022年710日付沖縄タイムスは、こんな記事を掲載している。

《「軍命」記述を議論 9・29実現させる会 教科書巡り、2022710

 沖縄戦の「集団自決(強制集団死)」を巡り、歴史教科書への「軍強制」記述の復活を求める「9・29県民大会決議を実現させる会」(仲西春雅会長)の定例会合が4日、那覇市の教育福祉会館であった。3月の検定で国語の教科書に「日本軍の強制」の明記がされたことについて意見を交換。社会科の教科書で記述の復活がないことから、今後も活動を継続していく意見が相次いだ。》

■歴史は「県民大会」が決めるものではない

『沖縄「集団自決」の大ウソ』を世に問う第一の目的は、沖縄タイムス編著の『鉄の暴風』が歪曲した沖縄戦歴史を正し、「残酷非道な日本軍」を喧伝する沖縄タイム史観の教科書記述を阻止することである。最高裁による確定後、歴史の是正を巡る状況はさらに新たな展開があった。

 『鉄の暴風』が主張する「軍命論」を粉砕する決定的証拠が出てきたのだ。 仮にこの証拠が大江岩波訴訟の前に登場していたら、裁判の判決も逆だった可能性すらある。

これまで「軍命論争」には、「手りゅう弾説」~大江健三郎の「タテの構造説」など数多くの証拠、証言が論じられた。その中で「援護法による軍命説」は、法廷では一つの推論に過ぎず決定的ではないと言われ、証拠として採用されなかった。

■「援護法のカラクリ」が暴く軍命の大ウソ

「戦闘参加者概況表」(裏の手引書)

ところが「援護法と軍命のカラクリ」を一番熟知する沖縄戦遺族会から決定的証拠を提供していただいた。 「軍命が捏造であることを示す」県発行の「戦闘参加者概況表」(裏の手引書)である。

この証拠を事前に入手していた「軍命派」の研究者達が、「軍命を捏造した」と白状し、さらに証拠の捏造に「恥を感じる」とまで言い切っている。これ以上の決着はないだろう。この一件こそが本書を世に問う最大の目的である。

次に「『沖縄集団自決』の大ウソ」を出版するもう一つの目的を述べておこう。

本書に収録の記事のほとんどは、約20年間ブログ『狼魔人日記』で書き綴った記事を編集したものである。だが、何事にも終りがある。

ブログ『狼魔人日記』の継続に終りが来た時、収録されて記事は広いネット空間に放り出される。 そして、そのほとんどが人の眼に触れる機会もないだろう。

古来、歴史とは文字に書かれ事物・事象が歴史として刻まれるという。 その伝で言えば、ネット上の記録など歴史としては一顧だにされないだろう。

ネット上の記録を紙に書いた記録にする。これが本書出版のもう一つの目的である。

誤った歴史が教科書に載ることはあってはならない。読者の皆様は印象操作に惑わされず、事実を追求して欲しい。拙著がその一助になることを願っている。完



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黒人米兵とコカ・コーラとお地蔵さん

2024-07-14 14:03:14 | 政治
 

 

 

0621 0930d

¥¥

砂塵と黄色い埃を巻き散らして、軍用貨物車が往来していた。

筆者の前の光景である。で視界は数十メートルしかなかった。

日時は定かではないが、敗戦直後には間違いない。ということは沖縄の直射日光が激しく周囲を焼き尽くしていた。 沖縄の真夏の出来事だ。

後で聞いたことによると、父は台湾の台北で敗戦を迎え、父の生まれ故郷福岡の八女市に引き上げる途中、那覇に立ち寄った時の出来事である。

筆者は台湾の台北生まれで父は台北で台湾人を使用して江崎洋行という名の商売をしていた。

さて、当時筆者は那覇の、どの地域にいたのか。

上記地図を見ると国際通りと国道58号線が交差し、直進すると現在の那覇高校通りに突き当たり、左折すると那覇高校に至る。

台北で商売をしていた関係上、筆者は台湾の台北生まれで父は台北で台湾人を使用して江崎洋行という名の商売をしていた。父は情報面に勝れていた。そのため大陸(満州)で中国人の使用人が、敗戦と同時に踵を返しこれま勤務していた店の商品などを略奪しはじめた情報を知っていた。 中には暴力沙汰や殺人に至る場合もあったという。

集団自決と言えば沖縄の専売特許に思われがちだが、本土から満州開拓に行った日本人の中にも、敗戦後中国人の乱暴狼藉に遭遇し、集団自決を行った満州開拓民も多くいた。

いち早く満州での情報を得た父は、台湾人も大陸系中国人のようにこれまでの使用人に乱暴狼藉が及ぶのをおそれた。

そして当時3、4歳の筆者一人を台湾での知人に託して、父母は台湾での身辺整理をした後、与那国、石垣島と島伝いに脱出し、沖縄本島で合流する予定であった。ちなみに石垣島までは小型漁船で、石垣島から沖縄本島までは、米国の軍用貨物船(LST)の貨物用地下甲板で移動した。戦車揚陸艦は、擱座着岸(ビーチング)機能を有する揚陸艦の艦種。アメリカ海軍の分類記号としてはLST(Landing ship, tank)が当てられる。

筆者は石垣島では米国貨物船の到着を待つ間、学校は長期欠席で、お陰で筆者の通信簿は全欠席である。

話しは沖縄本島の現在地に戻る。

石垣島で沖縄本島行の米国貨物艇(LST)の日程を調整し、一路福岡の八女市に向かったのだが、ここで思わぬ事件(事故)に遭遇する。

これも後程知ったのだが、父は闇船により密かに故郷の八女市を訪問し「住む家も、食うための農地も準備してある。直ぐ帰ってくるように」という旨の連絡を受けていた。そこで石垣島でLSTに乗船するのだが、米軍統治下の当時は沖縄本島の軍港がある勝連村のホワイトビーチで、一旦LSTを乗り換えて次の便を待つという予定だった。ホワイトビーチは海沿いにあるので、急こう配の坂道を本道まで登り、待機していた数台の米軍貨物車が住民の目的地別に分乗して送ってくれる予定だった。

筆者の家族は初めての沖縄本島上陸のため、取りあえず人が多く集まる那覇への輸送を依頼した。ちなみにLSTで避難民の世話をしてくれた米兵は偶然にもすべて白人であった。(赤ら顔の大男、これが筆者のアメリカ兵に対する印象はで、アメリカ兵に生まれた初めて水洗トイレの使用法教えてもらった)

ところが筆者と父親が分乗した軍用トラックと母や知人が分乗していた軍輸トラックが道を間違えてしまい、「ここは那覇ですよ。後は自分で探してして下さい」と言って、件の米兵は何処ともなく去っていった。

際再三話が振りだしに戻るが、筆者の現在地は、上記地図の国際通りから県庁前を左折して数十メートと進んだところ。

真夏の砂塵で舞い上が視界は、約数十メートルで、目前の米軍のかまぼこ型(コンセット)兵舎と道路を隔てる柵は形だけの鉄条網が一本張り巡らせてあるだけ。したがって筆者の立ち位置から米軍兵舎に立ち入ろうと思えば容易に鉄条網を潜り抜けることが出来た。

勿論冒頭に紹介したように筆者の現在地と警察本部の間には建物が重なって視野をを塞いでおり、はるか遠くに警察本部の建物が蜃気楼のように霞んで見えた。

その時である。

先ほどから目先の道路を砂塵まき散らして行き来していた米軍車車両の一台が「キキキー!」と急ブレイキの音を響かして筆者の目前で、急停止したのだ。

当初は民間人の立ち入り禁止区域に民間人が立ち入っているので、立ち退きを命じられているものと思った。

ところが、運転席から身を乗り出して何か早口でまくしたてている「怪物(ごめんなさい)」

筆者の米国人に対する予備知識では、この世の中に黒人という存在が全くなかった。

真夏の直射日光で目の感度が運転席の暗闇に馴れた筆者の眼前に上記のような目と歯だけが真っ白の「怪物」(ごめんなさい)がヌウと顔を出したのである。

勿論今では、その時の無名の米軍兵士にその時の心情を問い合わすことはできない。

そして現在ではボビーオロゴンのような黒人も見慣れてきたが、敗戦直前の警察本部の前で初めて黒人の姿を見た筆者は、すべてを放置してその場を逃げようとすら考えた。

ところがその時、家族を探しに那覇の牧志界隈に出かけていた父の言葉が天命のように胸を過った。

「この場所を一歩も離れてはいけない。離れたら二重迷子になる」

結局、急停止した米軍兵士の必死の説得に筆者は「大丈夫。OK」という合図を送り、米軍兵士は納得し、安心して運送の仕事を続行した。

これも後に聞いた名無しだが、そのとき黒人の米兵士は携帯用のバッグから飲み物のようなものを差し出し、盛んに飲むように勧めた。勿論筆者は断ったが・・・。

度々後で聞いた話の連続で恐縮するが、当時の筆者の年齢から言ってそ点ご容赦頂きたい。

父が、いまでいう牧志界隈で家族を見つけ、国際通りを現地点で待つ筆者の印象を見、、こう思ったという。父は国際通りを那覇高校通りに左折した角の現在の「おきなわ屋」の付近で筆者を目撃している。

 

そう、筆者が立っていた場所は、その後「メリー美容室」が営業していたが現在は未確認である。

「頭を丸坊主にした少年が道路の側で埃り塗れで立っているる姿は、まるで道路に祀られているお地蔵さんのように見えたという。

当時の米国兵は、見知らぬ土地で体に合わない水を飲んで腹を壊すより、携帯したコカ・コーラを飲む準備をしていたという。

あの時の「兵隊さんよ、ありがとう」

                 ★

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新聞「アイデンティティ」2月1日号に拙稿「沖縄を歪めた沖縄戦後史の大ウソ」が掲載されました。

 

沖縄を歪めた戦後史の大ウソ

~『沖縄「集団自決」の大ウソ』~発刊をめぐり~

 江崎 孝 (ブロガー:「狼魔人日記」管理人)

沖縄の祖国復帰以来、約半世紀経過した。 だが現在も沖縄には、二つのタブーがある。「米軍基地問題」と「沖縄戦」だ。

そこで、本稿では、8年前の「集団自決」を巡る最高裁判決で被告の大江健三郎・岩波書店側が勝訴して以来、一件落着と思われている沖縄戦の「集団自決」問題について検証して見る。

大江健三郎・岩波書店「集団自決裁判」(以後、大江・岩波訴訟)とは、元沖縄戦戦隊長および遺族が、大江健三郎・岩波書店を名誉毀損で訴えた裁判のことである。

沖縄戦の集団自決について、事実関係はこうだ。

大江健三郎(岩波書店:1970年)の著書『沖縄ノート』に、当時の座間味島での日本軍指揮官梅澤裕元少佐および渡嘉敷島での指揮官赤松嘉次元大尉が住民に自決を強いたと記述され、名誉を毀損したとして梅澤裕氏および赤松秀一氏(赤松嘉次の弟)が、名誉毀損による損害賠償、出版差し止め、謝罪広告の掲載を求めて訴訟を起こした。本訴訟は最高裁に縺れ込んだが結局、2011421日、最高裁は上告を却下。被告大江側の勝訴が確定した。

■沖縄タイムスの印象操作

沖縄には約20数年前の最高裁判決を盾に巧みに印象操作し続けている新聞がある。 その新聞こそ、「集団自決軍命説」の発端となった『鉄の暴風』の出版元沖縄タイムスである。

印象操作報道の一例として、2023年5月29日付沖縄タイムスは大江・岩波「集団自決」訴訟の最高裁判決について次のように報じている。

《沖縄戦時に慶良間諸島にいた日本軍の元戦隊長と遺族らが当時、住民に「集団自決」するよう命令はしていないとして、住民に命令を出したとする『沖縄ノート』などの本を出版した岩波書店と著者の大江健三郎さんに対する「集団自決」訴訟を大阪地方裁判所に起こした。国が07年の教科書検定で、日本軍により「自決」を強制されたという表現を削らせきっかけになる。11年4月に最高裁への訴えが退けられ、元戦隊長側の主張が認められないことに決まった。(敗訴が確定)》

沖縄タイムスの主張を要約すれば、「『集団自決』は軍の命令ではないと主張する元軍人側の主張は、最高裁で否定され、被告大江・岩波側の『集団自決は軍命による』という主張が最高裁で確定した」ということだ。

だが、事実は違う。

沖縄タイムスは、戦後5年米軍票から米ドルに通貨を切り替えるという米軍提供の特ダネと交換条件で、1950年に米軍の広報紙として発行された。

以後同紙編著の『鉄の暴風』は沖縄戦のバイブルとされ、同書を出典として数え切れない引用や孫引き本が出版され続けてきた。

しかし残念ながら元軍人らによる大江岩波集団自決訴訟は敗訴が確定し、集団自決問題は国民・県民の記憶から遠ざかりつつある。

このように、大江岩波訴訟で被告大江岩波側の勝訴が確定し国民の「集団自決」問題が一件落着した思われている今年の9月、筆者は『沖縄「集団自決」の大嘘』と題する書籍を出版した。

さて、すでに決着済みと思われている沖縄戦「集団自決問題」に今さら本書を世に問う理由は何か。  

その訳を述べよう。

確かに沖縄の集団自決問題は大江岩波訴訟の結果すでに決着済みと思われている。

この現実を見たら、多くの国民や沖縄県民は、集団自決論争は終焉したと考えても不思議ではない。

だが、岩波大江訴訟で確定したのは、「軍命の有無」ではない。最高裁判決は大江健三郎と岩波書店に対する名誉棄損の「損害賠償請求の免責」という極めて平凡な民事訴訟の勝訴に過ぎない。

肝心の「軍命の有無」については、一審、二審を通じて被告大江側が「両隊長が軍命を出した」と立証することはできなかった。  

その意味では原告梅澤、松ら両隊長の汚名は雪がれたことになる。しかし沖縄タイムス等反日勢力は問題をすり替え、あたかも両隊長の「軍命」が確定したかのように、次の目標として「軍命の教科書記載」を目論み、あくまでも日本を貶める魂胆だ。

ほとんどの国民が集団自決問題を忘れた頃の2022年710日付沖縄タイムスは、こんな記事を掲載している。

《「軍命」記述を議論 9・29実現させる会 教科書巡り、2022710

 沖縄戦の「集団自決(強制集団死)」を巡り、歴史教科書への「軍強制」記述の復活を求める「9・29県民大会決議を実現させる会」(仲西春雅会長)の定例会合が4日、那覇市の教育福祉会館であった。3月の検定で国語の教科書に「日本軍の強制」の明記がされたことについて意見を交換。社会科の教科書で記述の復活がないことから、今後も活動を継続していく意見が相次いだ。》

■歴史は「県民大会」が決めるものではない

『沖縄「集団自決」の大ウソ』を世に問う第一の目的は、沖縄タイムス編著の『鉄の暴風』が歪曲した沖縄戦歴史を正し、「残酷非道な日本軍」を喧伝する沖縄タイム史観の教科書記述を阻止することである。最高裁による確定後、歴史の是正を巡る状況はさらに新たな展開があった。

 『鉄の暴風』が主張する「軍命論」を粉砕する決定的証拠が出てきたのだ。 仮にこの証拠が大江岩波訴訟の前に登場していたら、裁判の判決も逆だった可能性すらある。

これまで「軍命論争」には、「手りゅう弾説」~大江健三郎の「タテの構造説」など数多くの証拠、証言が論じられた。その中で「援護法による軍命説」は、法廷では一つの推論に過ぎず決定的ではないと言われ、証拠として採用されなかった。

■「援護法のカラクリ」が暴く軍命の大ウソ

「戦闘参加者概況表」(裏の手引書)

ところが「援護法と軍命のカラクリ」を一番熟知する沖縄戦遺族会から決定的証拠を提供していただいた。 「軍命が捏造であることを示す」県発行の「戦闘参加者概況表」(裏の手引書)である。

この証拠を事前に入手していた「軍命派」の研究者達が、「軍命を捏造した」と白状し、さらに証拠の捏造に「恥を感じる」とまで言い切っている。これ以上の決着はないだろう。この一件こそが本書を世に問う最大の目的である。

次に「『沖縄集団自決』の大ウソ」を出版するもう一つの目的を述べておこう。

本書に収録の記事のほとんどは、約20年間ブログ『狼魔人日記』で書き綴った記事を編集したものである。だが、何事にも終りがある。

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古来、歴史とは文字に書かれ事物・事象が歴史として刻まれるという。 その伝で言えば、ネット上の記録など歴史としては一顧だにされないだろう。

ネット上の記録を紙に書いた記録にする。これが本書出版のもう一つの目的である。

誤った歴史が教科書に載ることはあってはならない。読者の皆様は印象操作に惑わされず、事実を追求して欲しい。拙著がその一助になることを願っている。完



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