昨日のエントリーで紹介したヘッドロック男の正体は、読売や他の本土メディアにより仲宗根和成(35)容疑者であることが報道された。(【追記】で既報)
公務執行妨害で逮捕されたにもかかわらず沖縄2紙が実名報道をしなかった事実は、米兵が犯した些細な交通事故でも実名を挙げて大騒ぎするのとは大違いである。
沖縄2紙の隠蔽工作は、仲井真前知事が公言した「特定団体のコマーシャル・ペーパー」としての面目躍如である。
沖縄県警は31日、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設先となる名護市辺野古で抗議活動中に警察官の職務を妨害したとして、自称同市為又(びいまた)の自営業、仲宗根和成容疑者(35)を公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕した。
発表によると、仲宗根容疑者は同日午前8時過ぎ、辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前で、警備に当たっていた警察官の頭を腕で締め付け、別の警察官の胸ぐらをつかんでボタンを引きちぎるなどして職務を妨害した疑い。「一部しか覚えていない」と供述しているという。
ゲート前では同日午前6時頃から、反対派約180人が道路上に座り込み、移動を求めた警察官ともみ合いになった。ゲート前の抗議活動を巡る逮捕者は、反対派が座り込みを始めた昨年7月以降、5人目。
2015年04月01日 07時29分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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沖縄2紙は仲宗根容疑者を実名隠蔽で保護したつもりだが、仲宗根容疑者は辺野古移設反対では名の知られた「じゅごんの会」の共同代表も務めるプロ活動家で、過去には地元紙のトップを英雄的扱いで飾ったこともある。
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それがこれ↓。
「ヘッドロック仲宗根」は「くるさりんど山城」が逮捕されたときは、琉球新報の市民の声として取材を受け、「海保ともやり合うが、相手は日米両政府だ。抗議行動を徹底していく」などと豪語していた。
辺野古、未明搬入 停止指示直後「またか」
琉球新報 2015年2月18日
抗議船に乗り込む海上保安官に反発する市民ら(中央と左端)ら=17日午前10時すぎ、名護市の大浦湾
「米国海兵隊施設・区域」などと表記されたフロートにくくり付けられた新たな浮き=17日午前9時30分、名護市大浦湾
【辺野古問題取材班】「またか」―。米軍キャンプ・シュワブゲート前で名護市辺野古への新基地建設に反対する市民らがテントで寝静まる隙を突いた17日未明の資材搬入。知事がトンブロック設置作業停止指示を出した直後の沖縄防衛局の対応に、市民の怒りは爆発した。抗議する市民らは「台船を止める手だてがまだ知事にはない。われわれの運動で止めるしかない」と気持ちを新たにした。17日は最大150人の市民が集結、監視強化のため約30人24時間の警戒態勢を再開することを確認した。大浦湾でボーリング調査再開が近づく中、市民らは警戒を強めている。
17日午前5時40分ごろ、大型車両の重々しい音に重なって、静寂を切り裂く抗議のクラクションが鳴り響いた。まだ暗いゲート前を赤色灯の光が照らし出した。大型車両通行時は、機動隊員と機動隊車両が、市民らを排除する形で約10分間にわたり国道を封鎖した。
昼すぎまでに作業員や工事車両の往来で車道封鎖は3回に及んだ。道路封鎖では「道を開けろ」と市民の声が飛び交い、現場は騒然とした。国道の真ん中に立って市民を阻む機動隊員に対し、ある女性は「海は命の母」と書いたプラカードを掲げ、無言で抗議の意思を示した。
未明の資材搬入に市民らが強く反発、もみ合いが続く中、県警は抗議運動をけん引する沖縄平和運動センターの山城博治議長を一時拘束した。市民らは「不当拘束だ」「弾圧は許さんぞ」と猛烈に訴えた。
一方、17日の大浦湾の海上では、18日にもボーリング調査用の台船が現れるとの情報を受けてカヌー隊が抗議の準備を進めた。だが海上で海保にいったん拘束され、その後、解放をめぐり海保側と対立。結局カヌー隊が瀬嵩の浜に戻ったのは約5時間後となった。カヌー隊隊長の佐々木弘文さんは「5時間の間、海保からは一切、(海保と交渉する)窓口の『かつ丸』と話し合いがなかった。不当拘束で監禁だ」と批判した。
第11管区海上保安本部は取材に対し、カヌー隊の解放に至る経緯について「周囲の状況から判断をして適切に対応した」と回答した。現場の海保職員は、かつ丸への合流を求めるカヌー隊員に「拘束はしていない」と繰り返した。
かつ丸船長の仲宗根和成さんは「18日から台船が来るかもしれない。海保ともやり合うが、相手は日米両政府だ。抗議行動を徹底していく」と語気を強めた。
☆
沖縄2紙が「ヘッドロック仲宗根」の実名を隠蔽した理由は、「H 仲宗根」がプロ活動家ではなく、一般市民であると読者に印象付けする魂胆だと思われる。
つまり「国が一般の抗議団を暴力的に拘束した」という印象つくりだ。
「H 仲宗根」がネットメディアにも単独インタビューを受けるほど有名なプロ活動家であることは、次のインタビュー記事を読めば一目瞭然である。
IWJ Independent Web Journal
2015/01/21
「沖縄だけでは止められない、力を貸して欲しい」――『海猿』の暴力が続く辺野古海上からの報告〜新基地建設に反対する海上行動のリーダー、仲宗根和成さん(35)に聞く(ぎぎまき記者)
「沖縄差別」が止まらない。
今月15日から激しさを増している、沖縄・辺野古での市民と県警との衝突。キャンプ・シュワブのゲート前では、21日、 新基地建設に反対する市民と県警機動隊のもみ合いで、女性2人が後頭部を打撲。前日にも85歳の女性が、強制排除の際に転倒し、意識を失った後に病院に搬送されている。
一方、海上でも、怪我人が絶えない。沖縄防衛局の工事を阻止するため、カヌー隊が連日奮闘しているが、海上保安庁とのにらみ合いで、16日、カヌーメンバーの一人が肋骨を骨折。全治3週間の怪我を負った。また、19日には、抗議船の女性船長が、海保職員によってライフジャケットを引きちぎられ、右手首を打撲。翌日の20日には、女性カメラマンに海保が馬乗りになるなど、後を絶たない海保の過剰警備に、市民の間では反発の声が上がっている。
その上、抗議虚しく、海上工事は着々と進み、フロートやオイルフェンスが設置された。25日には、仮設の桟橋の設置作業が始まるとも言われ、海上は「これまでにない」局面を迎えている。
海保は警備の様子が広く拡散されることを警戒し、市民のカメラ撮影を妨害するという。海上では、何が行なわれているのか。IWJは21日、新基地建設に反対する、海上行動のリーダー、仲宗根和成さんに連絡を取り、電話インタビューを行った。
沖縄県出身である仲宗根さんの口からは、海保に対する意外な想いがこぼれた。また、選挙で示した沖縄の民意を無視しての強行工事については、「沖縄差別」だと憤りを隠さない。身体を張って抗議する他に方法がないと語る仲宗根さんは、インタビューを通じて、工事を一日でも遅らせるために「力を貸して欲しい」と、県外や海外からの支援を呼びかけた。
(IWJ・ぎぎまき)
※ 2015/01/15 【沖縄】知事不在を狙った深夜の強行搬入! 民意を踏みにじられ続ける沖縄・辺野古でまたも機動隊が市民らを排除!
記事目次
◾船長はカヌー隊を守るのが仕事
◾「敵は日米両政府」—ヤマトの人間が信用できないから、若い世代は選挙に行かない
◾海保の暴力と、報道では見えてこない現場での気遣い
◾ 県外から来た職員がリーダーシップを取っている
◾ 「ここを埋め立てないでくれ」と言った海兵隊高官のエピソード
◾10年前に闘った先輩の意思を受け継いでいる
▲「勝丸」の船長、仲宗根さんは普段、大浦湾でエコツアーガイドとして働いている
船長はカヌー隊を守るのが仕事
――海上行動にはいつから参加しているのか
仲宗根和成さん(以下、仲宗根・敬称略)「去年(2014年)7月中頃です。5年前から大浦湾をベースにエコツアーガイドをやっていて、目の前の海が埋め立てられるのが嫌だった。僕は、そこがきっかけですね。
ツアーガイドの仕事に就くまでは、基地問題については詳しくありませんでした。カヌーを漕いでお客さんを案内するうちに、基地のことを知り、少しずつ人に聞いたり、自分で調べるようになりました。それで、船舶の免許を持っているし、自分でも何かできないかと、ヘリ基地反対協議会の安次富浩さんに相談したら、『じゃぁ船長でがんばってくれないか』ということで、海に出ています」
――1日に何時間くらい、海で抗議活動を
仲宗根「朝8時に出て、夕方4時までいるので、ほぼ一日ですね。今月(1月)15日から特に厳しい状況で、(沖縄防衛局の)作業員が朝8時30分から夕方5時まで作業するので、その間はずっと海保とにらみ合いです」
――仲宗根さんの船長としての役割は
仲宗根「ハンドマイクを持った人を船に乗せ、海保の職員と作業員に対して、『基地を作るな』『海を壊すな』と抗議しています。カヌー隊や僕らは、工事を止めて欲しいから作業現場を目指して近づきますが、作業の邪魔をさせたくない海保のゴムボートがこちらに近づいてくる。『危険な行為』ということで、カヌー隊を確保、拘束するわけです。僕らは手を出すわけではなく、『それが仕事なら、優しくやってくれ』と呼びかけます。
ただ、こちらの想いも強いので、どうしても海保も暴力で抑え込もうとする。だから、肋骨を折る人も出てくる。海保はこちらの船にも乗り込んで、カメラを取り上げ、押し合いへし合いになる」
――カヌーを転覆させ、カヌー隊の顔を水につけ、弱まったところで確保するという暴力が行なわれていると聞きますが
仲宗根「今年(2015年)に入ってからは、それはないですね。昨年の夏場はありました。夏は温かいし、カヌー隊も元気で、フロートに乗り込もうとするので、そういう場面もありましたね。
今も、カヌー隊が海に落ちる場面はもちろんありますが、海保も海に降りて、カヌーメンバーをボートに引き上げる。激しいのは引き上げてからです。カヌー隊が抵抗すれば、3人の職員に羽交い締めにされ、強制的に座らせられます。海保も力が入るから、肋骨を折ったりする」
※ 2014/08/21 【沖縄】辺野古海上での抗議の模様(動画)
「敵は日米両政府」—ヤマトの人間が信用できないから、若い世代は選挙に行かない
――仲宗根さんご自身は、何に対して闘っているのか
仲宗根「僕は、日米両政府が敵です。海上保安庁ではありません。ただ、目の前のことを無視することはできないですから。現実問題、目の前のことを一日一日積み重ねて『お前らがやっていることはおかしいんだよ』っていうことを教えながら、最終的には、相手は日米両政府ですね。基地建設を止めてくれというのが一番の目標です。
今は建設工事を一日でも遅らせること。少しでも遅らせることができれば、いろいろ起きてきます。去年(2014年)11月の衆院選の前には、フロートを設置して、いよいよ明日からという直前に、フロートが突然撤去されたことがありました。聞く所によると、政治家の一声だったと。選挙前には、防衛局も海保も動かして工事を進めていましたが、選挙直前になって、一日で撤去した。工事を進めてしまうと、沖縄の自民党から分が悪いと反感があったのでしょう」
――逆に、今は選挙で民意を示しても、政府からの一声で工事が進んでいると
仲宗根「僕はそうとしか思えないから、だから、やっぱり敵は日米両政府なんです。本当は、日本が悪いんでしょうけど。国際社会でいったらこれは『差別』だと思うんですけど、なんでこういうやり方がまかり通るのか、不思議でたまりません。
投票に行っても変わらないんだったら、選挙やらなければいいと。僕は後輩も一杯いますけど、選挙に行きたがらないですよ。それはそうですよね。選挙で勝っても、結局やる。だからヤマトの人は沖縄の人に信用されないんですよ」
――選挙で勝っても建設工事が進められるから、身体を張るしかないと
仲宗根「そうです。選挙やってこっちが勝っても、押し進めるわけだから」
――県外から応援に駆け付けてくれていることは、どう思うか
仲宗根「もう、ぜひ、力を貸していただきたいですよ。じゃないと止められない。日本だけじゃなくて、世界からも来て欲しい。この光景をみて欲しい」

▲抗議する市民を監視、拘束する海上保安庁のゴムボートは、海上に20隻以上出るという
海保の暴力と、報道では見えてこない現場での気遣い
――連日の暴力行為について、どう感じているのか
仲宗根「ゴムボートを統括しているリーダーとは、毎朝、会って話をするんです。お互い、怪我はさせたくないんで。僕が『今日はどういう作業をするのか』と聞くと、作業内容を教えてくれますよ。こっちも『じゃあ、分かりました』と。でも、もし現場が騒然とすることがあれば、『そん時はそん時だね』と。こっちは抗議しに来ているんで。
去年の夏は、8月後半から1ヶ月、お互い喧嘩腰でしたけどね。でも、毎日、顔を合わすようになると、向こうも歩みよってくる。現場の人間は、お互いを理解している。現場の人間しか、これは分からない。海保のトップも、安倍政権も官僚も何も分からないと思いますよ。
僕らは、彼らの肩をまだ持ってますからね。海保は、『確保』と指示が出れば、こっちを押さえ込む。そういう訓練を受けていますから。
だから、僕は『そういうことをするな、怪我をさせるな、落ち着け』って叫ぶわけです。そうすると、相手も落ち着きますよ。『申し訳ありませんでした』と謝りますよ。やっぱりそうですよね。あっちも人間だから。怪我させたくないし、逮捕もしたくない。気持ちを問いただすように話していくと、向こうもね、下むいたりして、やっぱり嫌なんですよ。
県外から来た職員がリーダーシップを取っている
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