狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

【最終回】ドキュメンタリー作家上原正稔の挑戦!

2012-01-31 20:08:46 | ★パンドラの箱訴訟
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八重山日報に連載の「ドキュメンタリー作家上原正稔の挑戦! 琉球新報の言論封殺との戦い」の最終回です。

表題及び文中の琉球新報と沖縄タイムスをそれぞれR紙、O紙と頭文字表記した以外は、全て原稿通り掲載して頂いた八重山日報の勇気に敬意を表します。

係争中の「パンドラの箱掲載拒否訴訟」については続編を八重山日報に寄稿予定ですのでご期待下さい。

 

                ☆

ドキュメンタリー作家上原正稔の挑戦!⑥

 R紙の言論封殺との戦い   江崎 孝

■竜頭蛇尾の最終回■
 上原氏の「長い夏休み」が終わり休載中の記事が再開されたとき、私はR紙の言論封殺を直感的に感じながらも、執筆者の上原氏に対して一種の失望感を感じたことを記憶している。 ひと言で言えば「上原正稔よ、お前もか!」という心境だった。


 その年2007年は新聞に登場する識者と言われる人達の「集団自決」についての論評は一斉に横並びで、例外なく「軍命があった」の大合唱だった。すくなくとも私の知る限り、「軍命」を否定する識者の論文は見たことがなかった。そんな風潮の中で「右も左も関係ない、反戦平和も関係ない」と「豪語」していた上原までもが、R紙の言論封殺に唯々諾々と従ったと考えたからだ。一読者であり上原氏とは面識のなかった私は、後に知ることになる上原さんとR紙との掲載拒否についての壮絶なバトルを知るよしもなかったのである。 従って肝心な部分で何の断りもなく四ヶ月も休載しておきながら白々しく「長期休暇」としか言い訳の出来ない上原氏に、やはり「全体主義の島」では実証的戦記を得意とする上原氏でも新聞の論調には迎合せざるを得ないのか、と落胆したのだ。


 それでも、肝心の「慶良間で何が起きたか」を欠落したままでは画竜点睛を欠くと考え、最終回までには慶良間の記述に戻るだろうと失望しながらも淡い期待を抱きつつ、2008年の連載記事の最終回を迎えることになった。


 「第13話 最終章そして人生は続く」と題する最終回は、「慶良間で何が起きたか」についての記述をフラッシュバックするどころか、本題とは外れる上原氏が始めた1フィート運動の経緯について紙面の大半を使っていた。


 これでは「パンドラの箱を開ける時」というタイトルからしたら、まさに竜頭蛇尾の最終回であた。長期連載戦記「パンドラの箱が開くとき」は、皮肉にも箱のふたを閉じたまま最終回を迎えることになったのだ。


■読者を敵に回したR紙■
 「慶良間で何が起きたか」の記述を欠落したまま終わるのでは、期待して最後まで読み続けた読者を裏切ったことになる。読者はR紙によって「知る権利」を奪われたことになるのだ。


 その後、上原氏がR紙の言論封殺に対し提訴することを知った一読者としての偽らざる心境は、上原氏がR紙を相手取って起こした「パンドラの箱掲載拒否訴訟」は、上原とR紙の間の損害賠償の訴訟ではなく、R紙が自己のイデオロギーのため読者の「知る権利」を封殺したということになる。


 つまりこの訴訟は、実質的にはR紙が全読者を敵に回した「言論封殺」訴訟ということが出来る。(宜野湾市、ezaki0222@.ne.jp)  (了)

 

【付記】

上原正稔さんは、沖縄戦の研究の他に、得意の語学力を駆使しサンスクリット語によるウチナー口(沖縄語)の解明にも没頭しておられる様子。

詳しくは、上原正稔公式サイトをご覧いただくとして、とりあえず第2弾「ウチナー口の起源・序章」¥525(税込)の一部を紹介する。

電子書籍でも購入可との事ですから、沖縄語の解明に興味のある方は、ご一読をお勧めいたします。 

これを読むと沖縄の論壇で持てはやされ、大城立裕氏もファンだという知念うし(ウシー)氏が、大きな勘違いをしていることがわかります。

第2弾「ウチナー口の起源・序章」¥525(税込)
  上原正稔はこの数年、図書館に通い詰め、2011年初頭「ウチナー口の起源・序章」と題する小冊子を発行し友人、知人に配られた。新聞で紹介されることはなかった。その内容は正にアッと驚くものだった。これまで意味不明だった無数のウチナー口が見事に解明されたのだ。
 カナー、カマドゥ、ウシー、カニメガなどの女性の奇妙な名前に神々しい意味があることが判明したのだ。さらに、北谷、伊是名、目取真、田名、我謝などの意味のつかみ所のなかった人名、地名100ほどの詞の神聖な意味を明らかにしたのである。これだけではない。極楽でもあれば地獄でもあるとされてきたニライカナイの真実が明らかにされたのだ。

 

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沖国大の言論封殺!惠隆之介氏突然の解雇

2012-01-31 06:02:51 | 県知事選

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■寝耳に水の解雇通告

一年前の今日1月31日、上原正稔さんが琉球新報を「言論封殺」で提訴して記者会見をした。

そして今年、正月休みが明けたばかりの1月16日、沖縄の数少ない保守論客の1人である惠隆之介沖国大客員教授が、突然解雇された。

事前に何の説明もなく、たった一通の通告で突然馘首を言い渡されたのだ。

一年前の新聞社による上原さんへの言論封鎖に続いて、今度は大学による惠氏への明らかな言論弾圧である。

惠氏が沖国大の客員教授になられたと聞いて、沖縄の大学も少しはまともになったかと喜んでいた矢先のことである。

筆者は惠氏と個人的面識はなかったが惠氏が沖国大で講演会をされると聞いてわざわざ大学キャンパスまで出向き講演を聴講したことがある。

教室は満席で講演終了後も活発な質疑応答があり、これまで沖縄の大学では聞くことの出来なかった新鮮な視点の惠氏の沖縄論に学生の人気が高いのが垣間見れた。

その時の感想がこれ。

左翼の巣窟で講演会!惠隆之介氏が

惠氏の突然の解雇の知らせを聞き、上原正稔氏に続き、反日左翼複合体の「言論封殺」が惠氏にも及んだのかと懸念し、28日の午後那覇市内某所で惠氏に面談し大学解雇の驚愕べき話を余すことなく聞くことが出来た。

そして漫画家の小林よしのり氏が皮肉る「異論を許さぬ全体主義沖縄」の魔の手が大学にも及んだ事実を知り愕然とした。

 

■解雇通知の一ヶ月前、大学側は講義要請をしていた

昨年末の12月12日、惠氏は、沖国大の科目担当責任者の武田一博教授より「次年度授業担当のお願い」という文書を受理しており、それに対し惠氏は次の文書を返信している。

教室は、当初、5-208でしたが、受講希望者が多く、収容困難となりましたので5-304に変更し、現在もこの教室を使用させてもらっています。 次回も引き続きこの教室5-304でお願いします。 ビデオ教材も頻繁に使用しますため極めて有効です。 では、いいお年をお迎え下さい。 学生達は大変素直に授業に臨んでくれており、将来が期待されます

これに対しT教授は「すでに、今年度の教室配置も5-304となっておりますので、次年度も同様でお願いします。 先生もどうぞ良いお年をお迎え下さい」と返信している。

ところが年が明けて1月、拓殖大学客員教授も務める惠氏が東京の出張から帰ると自宅で待ち受けていたのは予期せぬ沖国大よりの解雇の文書だったというのだ。

解雇については事前に何の打ち合わせもない寝耳に水の惠氏は、文書の中から解雇の理由を探したが「内部調整」以外の説明はひと言もない。

■沖縄で「調整」とは言論封殺の意味

上原氏の原稿を琉球新報が言論封殺した時の読者の問い合わせに対する返事が「調整中」だったことが脳裏を過った。

沖縄では「調整」のひと言で容易に言論封殺が出来る土地柄なのか。

惠氏の授業は学生の人気も高く、昨年末には大教室使用の確約もとったうえで、年が明けたらいきなり解雇の手紙では納得できるものではない。

いや、仮に「内部調整」で解雇されることを認めたとしても、少なくと1年ぐらいの余裕を持つのが常識であり、突然の解雇は誰が考えても納得できるものではない。 

惠氏は来年度の授業に合わせて他の仕事は調整してあり、授業のため断った仕事も有るというではないか。

■左翼教条主義批判が逆鱗に触れた

惠氏が馘首の理由を敢て挙げるとしたら、最近発売された惠氏著の『誰も語れなかった沖縄の真実』が、年が明けてから急に売れだしてベストセラー3位に位置するようになったせいではないかという。

同著書で惠氏は沖縄の論壇に巣食う左翼教条主義を激しく糾弾している。

これが沖国大の逆鱗に触れたというのか。

惠氏の他の著書を見ると、『艦長を救出せよ』『海の武士道』『昭和天皇の艦長』など、沖縄の反日左翼複合体の神経を逆なでするような書籍ばかりである。

従って、県内2紙が惠氏の著書を「書評」などで紹介することなどいまだかつて見たこともない。(惠氏の著書の書評は文末の【「おまけ】参照)

しかし、いくら「異論を許さぬ全体主義の島」とはいえ、大学教授がベストセラーを出したらその大学は宣伝になるので喜ぶことはあっても、その著者をいきなり著書を理由に馘首するとは前代未聞である。

■沖国大、言論封殺の予兆

だが、沖国大の言論封殺を予感させる出来事が昨年の9月に地元2紙の紙面を賑わしていた。

沖縄の言論封殺は地元2紙の他に、地元大学を含む「反日複合体」が仕掛けていることが、八重山教科書問題で県民の前に晒されたのだ。

昨年9月、沖国大のS教授が、竹富町教育長の慶田盛氏に批判のメールを送ったときの地元2紙と沖国大の対応こそが「異論を許さぬ全体主義の島沖縄」の面目躍如であった。

S教授は慶田盛教育長のルール破りを批判し「沖縄のヒトラー」と批判のメールを送ったが、これに対応した慶田盛氏は、批判には言論で反論するという民主主義のルールを無視し、その批判メールをいきなり琉球新報と沖縄タイムスに持ち込んだ。

反日左翼複合体の中核をなす琉球新報、沖縄タイムスは、慶田盛教育長の期待にたがわず、早速一面、社会面のトップを沖国大のS教授批判の大見出しで飾った。

■学長声明で、大学人の批判派許されぬ

さらに地元2紙は紙面でS教授をバッシングするだけでは飽き足らず、卑劣にも大学にねじ込んで学長の謝罪文をホームページ掲載させている。

だが、この学長の謝罪文こそが「異論を許さぬ全体主義」を露骨に表しているのには驚いた。

次は沖国大HPの引用である。

本学教職員が不適切なメールを送信したことについて

今回の行為につきましては、教職員個人の「思想信条」に基づく主張ではありますが、「批判メール」を送信するという行為につきましては大学人として不適切であり、極めて遺憾に思います。

本人に対しても、この件につきまして厳重注意を行いました。
また、先方様には、本学教職員の不適切な行為を深くお詫び申し上げたことも、併せてご報告いたします。


                                                      平成23年9月22日
                                                      理事長・学長 富川 盛武


大学人が「批判メール」を新聞などでいきなり公開したり、ビラに印刷して不特定多数にばら撒いたのならともかく、個人宛に批判メールを送るのは、それこそ教職員個人の「思想信条」に基づく自由ではないか。 それを認めていながら「批判メール」を送信する行為が「大学人として不適切」とは、大学人は批判精神を持ってはいけないということなのか。

いや、そうではあるまい。 沖縄の左翼大学人ほど連日「批判文」を新聞で書き散らしている大学人は全国でも珍しいのではないか。

沖国大に限らず、琉球大学、沖縄大学のどれをとっても極左大学人の巣窟であり、連日「批判の暴風」を撒き散らしているのではないか。

左翼大学人の批判を拱手傍観どころかこれに加担する態度を示し、一方数少ない保守系大学人が批判するとこれを封じるとしたら、大学による明らかな言論封殺ではないか。

八重山教科書問題は八重山地区住民のみならず全県民の、いや全国民の注目を浴びる社会問題にまで発展し、現在東京書籍版教科書を支持する「反日左翼複合体」の完敗という結果で今新年度を迎えようとしている。 つまりS教授の批判が正しかったことが文科省の指導で明らかになったではないか。

その仕返しのように、育鵬社版を支持する(と思われる)惠氏を解雇したのではないか。

■不当な言論封殺への戦い 

現在惠氏は「拙著の爆風に左翼が反撃に出たのでありましょう」「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあり、国家のため、また県民啓蒙のためひるまず頑
張ります」と反日左翼複合体への反撃をすべく準備中である。

沖国大の理不尽な言論封殺の一番の被害者は、惠氏の講義に感激し、勉学意欲を刺激され継続して受講を希望していた学生たちである。

上原さんを言論封殺した琉球新報。

惠さんを言論封殺した沖縄国際大学。

いずれも「反日左翼複合体」の構成員であり、八重山教科書問題に大きく関わった。

だが結果は県民、いや全国民の批判を浴び、教科書の「有償給付」という屈辱的敗北で幕を閉じようとしている。

ちなみに「反日左翼複合体」とは沖縄を駄目にした「極悪複合体」と同義語であり、沖教組、高教組、自治労、左翼大学人、プロ市民団体などで構成する。

彼らは、「反戦平和」の旗印の下、反日、反米を叫んで究極的には国家解体を狙っている。

各構成員はそれぞれ別個の組織のように見えるが地下茎では強力に結びついており、今回のような言論弾圧や八重山教科書問題のような場合には一致団結して集団リンチのような論陣を張るのが特徴である。

異論を許さぬ沖縄の闇は深い!

次回は、惠氏の授業「女性と社会」を受講し感激の手紙を送った学生たちの感想文を紹介する。

沖国大の言論封殺は許せないと思う方クリック支援お願いいたします。

 

 【おまけ】

沖国大の逆鱗に触れたと思われる左翼教条主義批判の書。

書評】・『誰も語れなかった沖縄の真実』惠隆之介著

産経新聞 2012.1.22 07:59

「誰も語れなかった沖縄の真実」

「誰も語れなかった沖縄の真実」

高い見識と精緻な事実認識

 

 中国は沖縄侵攻の機会を狙い、アメリカは防衛線内に沖縄を含めるかどうかを迷い、日本は基地反対を叫ぶ沖縄の県民意識とアメリカのアジア戦略の間を漂流している。

 そんなことでどうなるのかについて、本書は凡百の沖縄論を圧倒する広い視野と高い見識と精緻な事実認識でかねて知りたかったことを述べている。著者は沖縄出身、海上自衛隊二尉、琉球銀行勤務に加えて、米国国務省の国防戦略研修を経ているので、目からウロコの連続だが、なかでも県民意識についての叙述は他県民には書けない領域に踏み込んでいる。

 沖縄の人は沖縄のことを何もかもワシントンまかせ、東京まかせにして自分たちは基地負担の過重を叫んでいれば優遇措置が幾重にももらえると思っているのかどうかについて、そうなってきた歴史を通観する著者の目は鋭い。

 まず、もともと冬がないから物の見方が一面的で、左翼教条主義に染まりやすいとの指摘が面白い。

 つぎに、長く続いた尚王朝の圧制による自主性の消失と島津藩と清に両属する外交の歴史が沖縄人の心に大きく影響していると手厳しい。

最後に、著者は警告する。復帰後は日米双方からのご機嫌取りがあり、その過程でご機嫌取りに依存する勢力が肥大しているが、いま、日米双方に沖縄を見限ろうとする気持ちが生まれつつある、と。

 そういえば、すでに20年前、沖縄県知事がワシントンを訪問したとき、現地の新聞はこう書いていた。

 知事「沖縄の県民所得は本土の半分である」

 先方「労働時間も半分である」

 知事「沖縄は観光産業を興したい」

 先方「いま駐留しているアメリカンボーイが、将来、新婚旅行にくるようにもてなしてくれ」

 知事「広くアジアと手をつなぎたい」

 先方「アジアの人々の所得は沖縄のさらに半分だが、どう付き合うつもりか」

 知事「………」

 いま沖縄問題は、焦眉の急にある。(ワック・1470円)

 評・日下公人(評論家)

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