たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

くくる神

2015-05-02 13:59:59 | 白山信仰・楠と白石

<越中白山宮 えっちゅうはくさんぐう>

 

菊理媛命(くくりひめのみこと)の「くく」は、

物事を「くくる」という意味だといわれています。

また、「くく」は「九九」 という数字に置きかえられるように、

物事が最大限にまで広がった状態のこと。

世の中が飽和状態となり、

人々の心がまとまりを失くしかけたとき、

菊理媛命の神様があらわれて、

すべてを「くくり直す」のだそうです。

 

菊理媛命をお祀りした白山(および白山神社)は、

気軽に縁結びや夫婦和合を願う場所ではなく、

山という偉大な神様への畏敬の念を持ち、

真摯にお参りすべき聖域なのだと思います。

山がなければ土地は潤いませんし、

山がなければ海も浄化されません。

日本が水や食料に恵まれた豊かな国であるのも、

白山を始めとする山への信仰心が、

日本人の心の中に脈々と息づいているからなのでしょう。