たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

ククリヒメの言葉

2015-05-01 12:22:55 | 白山信仰・楠と白石

<白山比神社 しらやまひめじんじゃ>

 

白山神社に祀られている御祭神は、

菊理媛命(くくりひめのみこと)です。

八百万の神が登場する日本神話の中でも、

一度しか姿をあらわさないククリヒメは、

「謎の神様」と呼ぶにふさわしい存在。

古くからたくさんの研究者により、

その意味や役目が分析されてきました。

 

ちなみに、ククリヒメが登場するのは、

イザナギが黄泉比良坂(よもつひらさか)から逃げ帰る際、

追ってきたイザナミと口論になった場面です。

どこからともなくあらわれたククリヒメは、

イザナギの耳元で「ある言葉」をささやき、

二人のケンカをいさめたのだとか。

 

その後、この世に戻ったイザナギは、

黄泉のケガレを清めるために禊ぎをし、

天照太御神(アマテラス)、月読命(ツキヨミ)、

須佐之男(スサノウ)という、

日本神話の核を成す三貴神を生み出しました。

つまり、ククリヒメの仲裁がなければ、

日本という国家が誕生することも、

私たちがこの世に生まれることも、

不可能だったのですね。