治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

オキシトシンとか飲み放題とか師走ネタ

2013-12-21 08:45:15 | 日記
さて、さすがの私も忙しい師走です。

その間に色々なニュースが。

・猪瀬氏辞任。
事件発覚のときから、これは仕方ないだろう、と思っていましたが、信者(自虐)的に言うと、猪瀬氏の打たれ弱さを見て改めて橋下氏の強さを知った感じです(キラキラ)。
たぶん最初の弁明「これからの生活の不安があって借りてしまった」って本当だと思うんですよね。
その点橋下氏は、一文無しになってもくじけずに明日からまた稼ぎ始める感じ。
でも猪瀬氏にだって、そういう力はあるはずなんです。
実像に合わない不安を持つと、ろくなもんに手を出さないなあと思いました。
あと、私が1995年末に、独立しようと前職を辞めたときのことを思い出しました。
「たとえダメだって、何か自分の能力を使って食べていけるはずだ」
あの自信。根拠はとくになかったかもしれないけど、あれって大事だったんだな、と初心に戻りました。
不安は脳みその容量食います。だからまともな決断ができなくなります。

・オキシトシンが自閉症治療に。

言葉遊びと思われるかもしれませんけど
「オキシトシンで治る自閉症の人は、きっとオキシトシンで治るんだろう」と思いました。
どうやら感情の読み取りっていうところには内側前頭前野が大きく関与しているらしく
(もっとも脳は部位単独で仕事をしているわけではなく、ネットワークであることは、長沼先生の本をお読みの方ならおわかりですね。P26の、脳の発生のイラストをごらんください)


そこに作用して治療効果があるのなら
内側前頭前野にバグがあるがゆえに苦しい人には効くのでしょう。
逆にいうと、実はオキシトシン以外にも、内側前頭前野に効果があるものがこれからまた見つかるかもしれないわけですね。
そして苦しみの原因がここではない人は
もしかしたら効かないのかもしれません。
「診断が粗すぎて治療に使えない」と神田橋先生がおっしゃるのって、そういうことじゃないのかな。

それにしてもFB見に行ったら
「これで親たちが治ると思うと困る」みたいな、相変わらず支援者による親への上から目線。
本当に腹が立ちますね。

いいかいギョーカイ人。自閉症が治っても、親も本人も困らないんだよ。
困るのはあんたたち、障害がなくなると食ってけなくなる人たちだけ。
治る
ということにビクビクしているその姿は、危ない金に手を出しちゃった都知事とかぶりますよ。不安本位制なのね。

・先日の「妊婦のおなかを蹴る男」にいただいたコメントで、最近よく見に行くJDDのHPで見てあきれた提言を思い出したので、コメント欄に貼っておきました。
要するにギョーカイは、「スタンダード」を作るのがお仕事だと思っているんです。
でも発達障害にまつわる苦しみは「個」です。
だからギョーカイ志向の強い支援者は、あなたの悩みを救いません。

・救う人である愛甲さんと森嶋さんをお迎えして行う新春ワクワクセラピー。
打ち上げの場所、推薦してきて下さった方がいたので、予約していただきました。
できれば個室で、割り勘やりやすいように時間限定の飲み放題で、とお願いしたら
4000円で飲み放題。ヱビスビールも可(!)。新横浜駅からすぐのところです。
これまでご希望を寄せてくださった方、この条件でいいかどうか、お手数ですがもう一度メールいただけますでしょうか。
一応今のご希望者が出られるとして、16名の予定なので
20名予約してあります。多少の増減はきいてもらえると思います。
森嶋さんも出られます。ペガサスの木村さんも、沖縄の山城さんもいらっしゃいます。
もちろん画伯の生ダジャレも!

あとNPO法人ジョブディスカバリーの長谷川英恵さんもいらっしゃいます。
1月19日に大阪で
「ニキ×藤家×浅見」のイベントを開いてくださる法人さんですよ。
これについては、週末のうちにお知らせしますので、皆さんぜひお越しください。
とても楽しいイベントになります。

・改めて言うまでもなく
私が十年前「自閉っ子、こういう風にできてます!」を企画したのは
「異文化としての自閉症へのリスペクト」からなわけです。
近年治療ということに傾いてきたので、それをお忘れの方もいらっしゃるかもしれませんが
自閉症者による法被害に遭おうと、困った当事者や保護者に出会おうと
「異文化としての自閉症へのリスペクト」を失ったことは一瞬もありません。
私はただ、異文化としてリスペクトしているがゆえに、人と人として対等に見ているので
困った人には「困ったもんだ」とはっきり言って、対処法を取るだけです。
外国人が日本で犯罪犯しても、罰せられるでしょ?
それは外国人も、日本人と同じ、人間だからです。
障害があるからと言って何をやろうと許すギョーカイ人のほうが
よほど当事者・保護者を対等に見ていないように私には見えます。

ではなぜ治療に傾いていったか。
それは最新の自閉っ子通信でも明らかにしたように、「自閉症でなくなってほしい」からではありません。
ラクになってほしいからです。

十年を経て
お二人のどこがラクになり、どこがどうしても治らないか。
それとどう折り合いをつけていくか。
来年出す「10年目の自閉っ子、こういう風にできてます」はそういう本になります。

その記念すべき年の第一弾イベントは大阪です。
どうぞ皆様ふるってお越しくださいませ。
お申し込みはこちらから。
改めてご案内のメール等出しますが、すでに前売りを入手した方もいらっしゃいますので
どうぞお急ぎください。





さてでは私は、今日は愛甲さんの講演会に行ってきます。
お目にかかれる方、お目にかかりましょう。

妊婦のおなかを蹴る男

2013-12-19 11:50:00 | 日記
新春ワクワクセラピーの参加者の中に、妊婦の方がいらして
ラポールの駐車場の利用の仕方をお伝えしました。

おなかの中の赤ちゃんも大事。
でも特性を持って生まれてきたおにいちゃんも大事。
だからママは、大きいおなかで、頑張って森嶋さんの実践に学びにいらっしゃいます。

私にとって本は子どもだから
見本が届いて包み紙をあけた瞬間
ほおずりしたくなるほど愛しいものなのですよ。

だから吉川徹がやったことは
身ごもっていたときに、そんな子産むなとおなかを蹴られたような衝撃だったのです、私には。

今産もうとしていた本を、まだ読まない人間に「やめろやめろ」と大号令かけられたわけだから。

吉川徹に対する私の憎しみの強さの根拠がわからない方もいると思いますが
(そもそも本に対してはいつも読者の立場で、生み出した経験のある方は少ないわけだし)

もし身ごもっていたときに誰かにおなかを蹴られて「流産しろ!」と言われたら
その相手を一生憎むと思います。
それと同じです。

しかもその理由が「花風社に儲かってほしくないから」というみみっちいものであり

生まれた本が、ものすごくたくさんの人を助けている。

その事実が募れば募るほど、喜びが募ります。
そして同じだけ、この本をなきものにしようとした人間への憎しみが募っていきます。

ところで「トンデモ・ペアレントメンター講座」は人が集まっていないみたいですね。

でもそれは、うちのワクワクセラピーがお客を取ったわけではないです。
まったく関係ないです。

吉川がかかわっているせいでもないでしょう。

単純に、世の中に必要とされていないからだと思います。

親の会の組織率の低下、っていう話は方々で聞きます。
どうしてか?
団結することによってわずらわしいこともいっぱいあるからです。

一足先にペアレントメンターの講座を「立場上必要で」受けた方の話によると
講座では「どんなに間違ったことを言っていても親の意見を否定してはいけない」と指導されるそうです。
死んだふりの再生産ですね。

けれども親の会を離れる親御さんの多くは
「障害児を授かったことで行きすぎたルサンチマンを持って社会に不当な要求をする親仲間の愚痴にうんざりしている」という気持ちを持った結果、親の会を離れる・加わらない ことを選んでいるのです。

「親たちは団結したがっている」という思い込み自体が
一つ前の世代の支援者の「俺ルール」かもしれないわけです。

それよりは我が子がいかに社会で生きていけるか。
そちらの方が関心事として大きいのは当たり前です。

身ごもっていたり、飛行機使わなければいけないほど遠方だったり
それでもおいでくださる方たちがいるのは
「発達援助」のためです。

どんだけギョーカイメジャーが雁首揃えようとも
時代遅れの「プロ市民養成講座」に人が集まらないのは当然です。



さて

私たちは私たちで楽しくやりましょう。
打ち上げも何人かの方からご希望いただいています。
今いただいているメールはだいたいの人数を確認するためのものであり
詳細はまたこちらに発表しますね。

ご参加くださる方の特典

画伯の生ダジャレが聞けます(笑)。

実は、初対面の方って「ご祝儀相場」でダジャレに笑ってくださることが多いらしく
いっぱい笑ってもらえそうだと張り切っています。誰か笑ってあげてください。

あと「自慢の夫」も来ます。

当事者の方、保護者の方
希望者がいらっしゃいます。
講師の先生たちや、遠くからお越しになる方にも
お声をおかけしていきましょう。

出てみたい方はお知らせくださいね。

死んだふり支援の大海原に乗り出す前に

2013-12-18 07:54:55 | 日記
さて土曜日に控えた愛甲さんの講演会@横浜ラポール。
横浜市の事業です。。
保育所とかにご案内が行って
小さいお子さんの保護者も多いようです。

こういう講座に愛甲さんが呼ばれるようになったことを
私は喜ぼうと思います。
投資の結果だからです。
「脳みそラクラクセラピー」を出したり、「愛甲さんに質問する会」を開いたりして
本を読んだり会に出たりした方たちが、新たな企画に愛甲さんを呼ぶ。
これ自体が成果なのです。

成果とは何かというと
「死んだふり支援の解毒剤」がこの世にあることを、まだ診断ついて間もないお子さんのご家族に伝えられることです。

小さい診断つきそうな子やグレーゾーンのお子さんを抱えた保護者の前にはこれからえんえんと
「死んだふり支援の大海原」が開けているわけです。
いろいろな場所に行って
「様子を見ましょう」「社会の理解があれば」
環境調整と服薬で治らなければ首をひねって終わり、と扱いをされるいう未来が予測できるからです。
こういう支援ギョーカイの大海原に乗り出す前の方々が、愛甲さんのお話を聞けるのは本当にラッキーだと思います。
「本当は親として、今日からできることがある」「それによって子どもの未来は開けてくる」
ってことを、愛甲さん言ってたなあと思い出してもらうだけでも価値があると思います。

「でもこれは、子どもたちを見てきたからですよ」
と愛甲さんはおっしゃいます。
小さいときから見ていた子が、人として豊かな人になったり、ちゃんと働ける大人になったり
そういう安定した生活を送るようになったのを見届けてきたからだ、と。

なるほどなあと思いました。

そういう経験のない支援者の場合には、死んだふり支援が強化されていくのでしょう。
あたかも
治療のできない医師がペアレントメンター活動にはまっていくようなもんですね。


さて、
「新春ワクワクセラピー」。北海道から沖縄まで、80名の方が集まります。
終わったあと簡単に打ち上げやろうかなと考えています。
ざっと相場を調べたら、居酒屋っぽいところで3~4000円みたいです。

10名くらいの規模で考えています。
ご希望者はメールください。
だいたいの場所を決めようと思います。

また、今までお申し込みいただいた方には
100%返信していますので
返信が届かない方はご一報ください。

追加の参加が可能かどうかは
21日に決定いたしますので
ウェイティングリストに入っておきたい方もお申し込みをお寄せください。

よろしくお願いいたします!

ギョーカイの外の治す人

2013-12-17 08:39:46 | 日記
木下音感楽院の木下麻奈さんのブログに正論が展開されていた。

麻奈さんのところにも、最近は発達障害の診断が下りたお子さんがいっぱい来るらしい。
「障害があるからといって特別扱いはしない」けれども
集団のお稽古に参加できるまでは個別指導するので(障害の有無にかかわらず)
それが特別支援教育になってる。

そうやって個別指導を受けた上で今は集団でお稽古して
発表会では独唱までしてしまう自閉っ子Y君にもお会いしたことがある。

Y君が来たあとで、麻奈さんはY君をみている療育センターに出かけたそうだ。
そこではY君が歌なんて歌えるように、ましてや人前で美しい声で独唱するようになるなんて考えられないと言われたそうだ。
絵に描いたようなギョーカイの死んだふり支援である。
Y君に力がなかったのではない。
支援者に力がなかっただけだ。

でも木下音感楽院で、Y君は立派に成長した。
レッスンを見るとわかる。
なぜ成長するか。

理由は二つある。

音楽を学ぶ。それは身体感覚アプローチになっているから。結果としてね。

二つ目は、英才教育であることも大きいと思う。

杉山先生の「ギフテッド」という本が、思ったよりいい本であったことは以前も書いたけど

デコボコのある子にとって、英才教育は一種の治療なのだと思う。
長沼先生の本のサブタイトルにあるとおり
「いいところを伸ばす」は治療だからね。

麻奈さんのところの英才教育は、小澤征爾二世と言われるほどの音楽家を生み出す一方で
実は平凡な才能に過ぎないレベルの人を非凡なレベルにまで引き上げているので
それが全国の幼稚園に採用されているんだけど。

ご興味のある方は、一度見学にいらしてください。

ぐぐればHPはあると思いますけど
音が鳴るので、いきなり鳴るのに弱い方はご注意くださいね。

当事者・保護者は主体かどうか

2013-12-16 07:40:07 | 日記
さて、昨日はゆっくりとランチに行きました。
そこで家族と会話して、前の日に抱いた違和感に決着がつきましたのでそのご報告。

質疑応答の中でアスペルガー医師のロンさんが「当事者も努力するのが平等な社会の実現」とおっしゃったのに対しギョーカイの人は
「努力したら報われる場を提供するのが企業の役目(キリッ)」みたいなことを言っていて
よくギョーカイ人に感じる「何言ってんだろうこのひと」感を強く感じて帰ってきたのです。
そのまんま、その違和感のもとは深く追求しなかったんですけど
家族にこう言われて「ああなるほど」と思いました。

「働きに行って給料が支払われる。努力は報われているでしょ」

おおお、その通りだ。
だから支払うに足る子に育てあげるのはギョーカイの役目なのに
いつものとおりそこをすっ飛ばして話していたんだな。

努力できないっていうのは、明らかに自閉症の特性ではありません。
努力と自閉症について知りたかったらこの本読んでね。



まあ明らかに、ニキさんにせよロンさんにせよきちんと努力して仕事を維持している方なんですからね。
だから努力できないのは障害特性ではなく、育ちの問題です。

そしてその「育ち」には環境も含まれます。当然。

私はそこで、ロンさんがおっしゃってたことを思い出しました。
他責的になると成長できない(大意)っていうことです。
これって「おおたしかに」と思ったのです。

そしてどうしてギョーカイ活動に熱心なほど成長できないのか
それがわかった気がしました。
ギョーカイのお仕事は「社会の理解ガー」すなわち「他責」だからです。

ローカルギョーカイ活動していらっしゃるらしき方の手記を読んだことがあります。

「いとしご増刊 かがやき 2010 NO.6」(発行元 社団法人 日本自閉症協会)から抜粋します。


「本人の声に耳を傾けて! 誇りを持って生きることができる社会に
――親の立場から」より。


「変わらなければならないのは彼らではなく、”社会”の方だ。つまり、私たちが何より力を入れなければならないのは、療育機関を増やすことや、支援者を養成することよりも”社会を変えること(溜めを増やすこと)”なのだ。もちろん、幼少期から支援を受けることが有効であることは、自身の体験からもじゅうぶん理解している。障害の特性を知ることで、彼らの認知の特性にあった情報提供を行ったり、感覚の過敏などの日常的な苦痛を取り除いたり、彼らのQOLを上げ、円満な親子関係をはぐくめるメリットは高い。しかし、そこで培った自己肯定感をエネルギーにできたとしても、彼らがいずれ参加していかなければならない今の社会は、あまりにも荒んでおり、過酷すぎる。
 誤解を恐れずに言えば、愛する息子には、「こんな社会に迎合するための社会性ならば、身につける必要がない」と伝えたい」(前掲書 P41~P42)


もし保護者がこういう活動に励んでいたら、素直なASDの人は
「そうか社会が変わればいいんだな」と思うだろうなあと思いました。

でも現実に、この人たちの望んでいる社会は来ません。
それは「ケーキ屋さんになりたいな」っていうほど現実感のない話で
そしてそういう社会が実現するのは、正しいことではないからです。

それと

「本人の声に耳を傾けて!」というのも
実はギョーカイ、あまり上手じゃないですよね。

先日このブログでも触れた「知的障害と裁き」(佐藤幹夫著)
昨日の朝日新聞に書評が出ていました。
ネタバレ書評ですけど、ネタバレの箇所引用します。

著者は、当初の主任弁護人の保護的な弁護活動が、被告のプライドを傷つけたことが(主任弁護人)辞任の遠因とみる。

人権派は障害者が起こした事件だから群がった。
でも本人は障害者として裁かれたくなかったんです。

別に司法に限らないかもよ。
診断がつき、親としては障害者として生きていってほしいと思っても
それが本人の望みではないかもよ。


実は今度の森嶋さんの本
当初から「うちではお子さんの写真は使わない」という方針を森嶋氏に告げたんですよね。

できあがりの本には実写の写真もたくさん入っています。
正しい動きを見せるために、イラストより写真の方がいい場面もたくさんある本なので
チットチャットのインストラクターの方に協力していただきました。
イケメン揃いなので皆さんお楽しみに。

ただしお子さんが必要な場面は、全部画伯にイラストに差し替えてもらったんです。
それでもマンガチックにならないように、正しい身体の動きになるように
結構細かく注文つけました。ラフ見たあとの電話のやりとりでも、「ほら、今立ってみて。片足挙げてみて、身体の傾き、自然にはこうならないでしょ。だからこの脚の角度を描き直してください」とか言いながらなるべくマンガチックな動きにならないよう気をつけて描いてもらいました。

なぜここまでして「子どもの写真を出さない」ことにこだわったかというと
私の方針として、栗林先生が大地君に告げたことが正しいと思っているからです。

「障害があるかないかは自分で決めていい」

大地君をあくまでペンネームで出したのも
身元を守るのも
障害者として生きていくかどうかは、彼が大人になったとき、自分で決めることだと思っているからです。

佐藤氏の本の書評はこう続きます。

被告人を「責任を帰することのできる主体」とみるか、「福祉的保護の必要な人」とみるか。

ここで「福祉的保護の必要な人」と思いがちな人が、ギョーカイ活動するのだと思います。
でもそれが、すべての当事者に合っているものかどうかはわかりません。

それと

こういう保護的な態度を、当事者以外の人にも押しつける癖が、支援者たちにはあると感じています。

自閉症協会の全国大会でギョーカイメジャーが
「治療法を研究するのはかまわない。でも発表しないでほしい。人心が安定しない」とおっしゃったとき
この人にとって、保護者は責任ある選択権のある主体ではないんだろうなあと感じました。
ある意味、対等な人間と見ていないから出てくる発言です。

その人たちの言い分を、どこまで本気にしていいか
それは皆さんの自己責任です。

自己責任。この言葉ロンさんも使っていらっしゃいましたけど
主体的に生きていきたい個人にとって
これほど優しい言葉はありません。

ギョーカイではなぜか、忌み嫌われていますけどね。

ケーキ屋さんになりたいです

2013-12-15 09:08:44 | 日記
長沼先生の本を作った時にわかったこと。
私の脳みそのどこが優れているかっていうと
実は無意識が賢い人だったんだ私。

それが「悪運」とか「動物的なカン」みたいに見えてたんだな。
そして今でもアンチから見ると「ずるいことして利益を上げてる」みたいに見えるんだな。
一生思っていたまへ。私は基本的に善意の人だ、そして善意を実益に変換できるのが商売人の醍醐味なんである。

さて、昨日も無意識が賢かったようだ。

昨日の講演はジレンマであった。
社会福祉協議会がやる無料の講演。こういうのって会場埋まる。
申し込み不要の先着順。
第一部が自閉症協会の人。
第二部がいつもついーと読んでいていいこというなあ、と思っているアスペルガー医師のロンさん。

第一部は聞きたくないけど、行かないと入れないかもしれない。

なんとなくリラクタントな気分だったせいか、家を出る時点ですでに遅刻必至でした。
十五分くらい遅れる感じ。

そして会場最寄り駅まできて、地図の読めない私が実にわかりにくい地図を見ながら、迷いながら会場(と思い込んでいた場所)に着いたのでした。
休館。

へ?

あわてて案内を見直しました。
場所間違えてた。
同じ最寄り駅の、別の場所だった。
こういう間違い、あまりしない人です私。
よほど自閉症協会のギョーカイトークがいやだったみたいですね。

すでに講演始まって数十分経ってます。
入れないかもなあ。

でもロンさんのお話聞きたいなあ。

だめもとで行ってみるか、と
また地図の読めない私が人に道を聞きながら(代替能力です)会場にたどりつきました。
受付で資料をいただくと、かなり席が埋まっているから二階席に行って下さいとのこと。
ここも立ち見が出てましたが、よく見ると荷物に席置いてる人もいるし。
席を空けてもらったころには、自閉症協会の人の話はほぼ終わりかけていました。
すごいな私のギョーカイよけセンサー。かなり高性能。
それでも青い東京タワーらしき映像はちらっと見ちゃったし、憲法改正反対みたいなトークも聞いて
相変わらずプロ市民活動してるんだなあギョーカイ、と思いましたが。

そしてロンさんのお話。
いつもついーとで見ているような正論が多かったけど、本当にあっというまに時間が経って
もっともっと突っ込んで聞きたいなあと思いました。
面白かったのは非言語コミュニケーションの割合の高さ。
ここが読めないからASDの人はいろいろうまくいかないっていうこと。
そうか、これも賢い無意識だけど
私はコミュニケーションっていうのは言語以前に始まるもんだっていうのはずっと前から思っていて、だからこそ森嶋さんの実践を見たときに、「これはコミュニーション能力を伸ばす!」って思ったんだよなあと思いました。

あと「ルール」というものに対するロンさんのひもときかた。
これは実に面白かった。
参考になりました。

それから20分の休憩をはさんで質疑応答。

これも全然時間足りなかったけど
「当事者も努力するのが平等な社会の実現を近づける」というロンさんに激しく同意。
えっと、今度裁判の話も聞きたいという函館の方々は、私が「自閉症者を対等の人間と見ているからこそ裁判を起こした」ことをわかってくださってるわけですが
平等だからこそ、努力が必要な存在なんですよね、ASDの人たち。
そして努力できる存在なんですよね、ASDの人たち。

同じ質問に対するギョーカイ人のお答えは「はいはいギョーカイギョーカイ」で
私は昨年の自閉症協会全国大会で発表された就労支援方針に感じた激しい違和感を思い出しました。
それと唐突ですが、私がかつて感じた
「キャラバン親の子は発達しない」ということを思い出しました。
そして自分が書いたこの記事を思い出しました。

人間誰しもエネルギーに限りがあるから
発達援助よりキャラバンにエネルギーを注ぐ人はそれだけそっちに価値があると思っているんでしょう。
逆に言うと本人に関するのびしろの見積もりが小さいわけですね。

そしてその人たちが目指す社会って
子どもが「ケーキ屋さんになりたいな」みたいなことを言うくらい現実感のない感じ。
子どもはケーキが好きだから、ケーキがいっぱいあって、きっといっぱい食べられるケーキ屋さんになりたいわけですが
実際のケーキ屋さんは仕入れコストとか、売れ残りの廃棄とか、人件費とか、そういうものに悩んでいるはずです。
ここでイチゴのデコレーションをしたら見栄えも味もいいけど原価が上がって値段に転換したら売れないんじゃないかとか、そういうことに頭めぐらす商売のはず。

そういうところが見えなくて、他人はおいしい思いをしていると思い込み、いろいろ社会に要求する。
それを「活動」にする。
だとしたら、社会適応できない当事者がいっぱい出てくるのは当然です。

そんなわけで、すごく同意した講演と、相変わらず同意しないギョーカイトークの両方を聞いて家路につきました。
ロンさんのお話は、皆さん聞いたほうがいいと思うし、これから発達凸凹の脳みそでたくましく社会に生きて行く子どもたちに聞かせたいようなお話でした。だから皆さん、積極的に講演企画されるといいと思いますよ。
ただ医師ということでもあり、猿烏賊ちっくな人からの反発は1万パーセントありますが。
そういうの、もういい加減無視しましょうよ。頑張れる人の権利も守りましょう。



さて、1月13日の「新春ワクワクセラピー」
これまでお申し込みいただいた方には全員ご参加ご案内のお返事を出しています。71名のご参加です。
これ以上人数が増やせるかどうかは
12月21日の愛甲さんの講演の時に自分で現場を見て確かめてこようと思いますので
(たぶんあと数名は増やせると思います)
一応ご希望があれば送っておいてください。厳正なる先着順でウェイティングのリストにしていきます。

昨日のお話を聞いて、ますます
コミュニケーション力養成に関して、言葉以外の部分が大事なのを確信しました。
だから森嶋さんの実践は、とても貴重です。
ある意味感覚統合より手軽なのは
大型遊具がいらないから、なんとかセンターとかなんとか研究室とかに赴かなくてもそのへんでやれることです。
ていうか実際当日私がお持ちする道具はすべて私の私物です。通販で今日頼めば明日届くものばかりです。
どうぞお楽しみに。

新春ワクワクセラピーの集い

2013-12-14 10:43:56 | 日記
12月14日現在
残席「2」です。
定員に達したらキャンセル待ちとなり、可否のお返事は21日以降になりますので
どうぞお急ぎください!



お待たせいたしました。イベントのお知らせです。
しばらくこの記事はトップに貼っておきます。
日々の更新は、この下をごらんください。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

《新春ワクワクセラピーの集い》

2014年1月13日
於 横浜ラポール
3階大会議室

テーマ 「発達障害にまつわる悩みに、手遅れはありません!」

午前の部
10:30より12:30

愛甲修子さんに質問する会

目の前にある悩みを解決するため
今のこの時からできることがある。
毎回、参加者のみなさんが驚かれる効果的なアドバイスで評判の
「愛甲修子さんに質問する会」
2014年の初回を行います。


講師 愛甲修子(臨床心理士、言語聴覚士 「脳みそラクラクセラピー」著者、「発達障害は治りますか?」共著者)
司会 浅見淳子



午後の部
13:30から15:30

「コミュニケーション力を伸ばそう!
不器用でも体力なくても友だちいなくても今日からできるトレーニングを学ぶ」

講師 森嶋勉
司会 浅見淳子

コミュニケーション力のアップには
おうちでも学校でもカンタンにできる身体運動アプローチがとても効果的です。体力がない人でも、極端に不器用な人でも大丈夫。
障害児スポーツ指導を通して社会性を育み続けてきた達人に学びましょう。

森嶋 勉(もりしま つとむ)
株式会社チットチャット代表取締役社長
NPO法人チットチャット理事長

大阪市長居・舞洲障害者スポーツセンターにて障害者スポーツ指導員として20年勤務
平成24年「児童デイサービス チットチャット・スポーツ塾」を開設、現在2店舗を運営、約200名の
発達障害児の運動、スポーツ指導を提供中。平成26年4月、3号店を開設予定。

運動・スポーツを「人づくり」、「コミュニケーションスキルの獲得」、「社会性の育成」としてとらえ、スポーツ塾利用者のみならず幅広い層に広まることを意図して啓発中。

著書:「発達障がい児の脳と感覚を育てるかんたん運動」(合同出版)

☆花風社より「伸ばそう! コミュニケーション力 不器用でも、体力なくても、友だちいなくてもできるワクワクトレーニング」を当日出版予定です!


定員は各50名です。満員御礼につき、70名に増席しました!
参加費 それぞれ2000円。両方受講の場合には合わせて3000円に割引となります。

申し込み方法

花風社あてに(mail@kafusha.com)
・1月13日セミナー参加希望(午前の部、午後の部、あるいは両方)
と明記の上、お名前とご連絡先を送ってください。
こちらから折り返し、申し込み方法をお知らせいたします。
携帯メールの方は、kafusha.comからのメールが届くように設定をお願いいたします。

皆様のご参加をお待ちしております!


主催 花風社
共催 横浜障害児・者を守る連絡協議会

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伸ばそう! コミュニケーション力

不器用でも・体力なくても・友だちいなくても
今日からできるワクワクトレーニング

目次

Part 1 伸ばそう! コミュニケーション力

◎スポーツを嫌がる子は、実はいない。
◎家庭で親と子が関係性を育むヒント
◎子どもと遊ぶ能力はどこから出てくるか?
 ○かかわりの難しい子は利口な子
◎子どもの「ど真ん中に入れてもらう」には
◎そろそろコミュニケーション力の問題を話しましょう
◎社会とは饗宴である
◎「他人と場を共有する」ためのトレーニング

Part2 さあ、わくわくトレーニングだ!

◎関係性を作るためのトレーニング
 ○「関係性が成り立てば、粘れる身体と心が作れる」のはなぜ?
 ○どんな遊びでも、「関係性づくり」にできる。
◎「人生の思いがけないできごとに慣れる」ためのトレーニング
◎身体はよく知っているし、よく学習する
◎家庭での取り組みが、親の能力も伸ばす
◎びびり撲滅のためのトレーニング
◎自己肯定感を養うトレーニング
◎乱暴な振る舞いをなくすトレーニング
◎不器用なままでも生活に困らなくする
 ○身体の偏りが取れると情緒が安定する
◎水泳トレーニングについて
◎体力なくてもトレーニングはできる
◎「人のせいにしなくなる人になる」ためのトレーニング
◎「試行錯誤する力」をつけるトレーニング
◎スポーツをやり始めると、自発的に頑張れるようになるのはなぜ?
◎「空誉め」はダメ
◎身体を通して「人の邪魔をしないこと」を覚える
◎自主性と関係性を同時に育む
◎スポーツとは、「かかわり」である。
◎個別対応すれば、できない子なんて一人もいない。
◎身体で覚えるからこそ、わずかな実践で変わっていく
◎療育センスの養い方
◎「キモイ」と言われなくなるためのトレーニング
◎シングルフォーカス撲滅運動
 ○シングルフォーカス撲滅運動上の工夫
◎スポーツを難しく考える必要はない
 ○身体使う系のテレビゲームはどう?
◎微細な運動が上手になるには
◎どうやって楽しいトレーニングを考え出すか
◎コミュニケーション力を養うのに、グループ活動する必要はない

Part3 家でもできる社会性を養うトレーニング 具体例

働ける人が増える

2013-12-14 10:43:34 | 日記
横浜の「立て直す方の法人」である同愛会の
今度の愛甲さん講演会ご担当者の方が
先週行った木村さんの講演会にご出席くださった。

この方ご自身も以前は就労支援を担当されたということで
「社長たちに鍛えられた」ということ。
果敢に職場開拓をし、時には雇用側にだめ出しをされて、
そうやって支援者も鍛えられていくようです。
ここをすっとばして、「社会の理解ガー」だけやってることが支援じゃないんでしょうね。
この方も優秀な就労支援担当者だったと伺っているので
きっと企業にも当事者にもフェアな支援をされていたのでしょう。

木村さんのお話を聞いた感想は
「たくさんの人に聞いてほしい。そうしたら働ける人が増えるでしょう」というもの。

ああ、本当にそうだなあと思いましたよ。

埼玉からご出席のkさんがブログに書いてくださっていますね。

さて、今日は午後から当事者の方の講演会に出かけようと思うのですけど
前座が東京都自閉症協会のどなたか。ちょっと萎える。

数ある自閉症協会支部の中でも、血中猿烏賊濃度高めの支部という印象。

本当に支援の姿勢ってさまざまで

かつてギョーカイとつかずはなれずやっていた私がいきなりギョーカイ批判に回ったように皆さんには見えるかもしれませんが
ちゃんとスジはあるんです。

ちゅん平の回復と、裁判が同時進行していたことで
社会と当事者との共存に何が必要か考え
ギョーカイメジャーがそれを提供していないことに気づいただけのこと。



だからやめようと思った。

でも提供している人もいることに気づいた。それがイマココです。

沖縄の山城氏のところは、児童デイケアがいっぱいある地域らしい。
支援校が近くにあって。

でも山城氏のところは、学校からの送迎をやらない主義だそうです。

なんで? ってきいたら

「沖縄では卒業後の進路はオプションが限られている。でも20分歩いて通える子はオプションが増える」とのこと。

きちんと卒業後のビジョンを持っていますね。

森嶋さんも「血税を預かって仕事をしている以上、社会性を伸ばすのは当たり前」っておっしゃっているし
木村さんも私と同様「こういう仕事はいずれなくなったほうがいい」と思った上で仕事をしている。

商標登録し、数万円のセミナーを行い「何度もブラッシュアップしなければ」みたいなことをしたり顔で言うギョーカイメジャーと
「血税を預かっているんだから」と一秒で脚を生やす森嶋さん。
どっちの支援がいいか。

選ぶのは私じゃありません。
皆さんです。
私はただ、「自分が親だったらこの人を選ぶ」という実践家の声を届けているだけです。

さて、新春ワクワクセラピー
残席「2」となりました。

それ以降はキャンセル待ちでお受けして
12月21日、同じ会場で行われる愛甲さんの講演会のとき
あとどれくらいなら入れるか自分の目で確かめてこようと思います。
もしかしたら講演会にご参加なさって初めて愛甲さんの実践に触れて
出たい方もいらっしゃるかもしれませんしね。
キャンセル待ちも、厳正なる先着順でお声がけしていきますので
どうぞご参加希望の方はどんどんお知らせください。

それとこれまでメールいただいた方には
100%返信していますので
届いていない方はご一報ください。

それと、こういう話のあとですが
ギョーカイとのコラボのお知らせです。

1月25日
自閉症協会道南支部様のお招きで
ニキさんと一緒に函館に行きます。

午前中は会員限定の会で
午後からは一般向けの会です。

ギョーカイにも色々な考えの方がいて
中には「社会に送り出す」という意識をきちんとお持ちの支部もあります。
だからこそ、浅見もコミで呼んでくださるのでしょう。

会員限定パートでは、よそではしない話も聞きたいとのご要望で
裁判の話も、就労支援の話もします。
残念ながら就労支援に関しては
地方では得られない情報もある。
でも木村さんの戦略などは
地方だからこそ、生きるのです。私はそう思いました。

一般向けの募集が12月25日から開始ということで
まだ告知には速いかなと思ったんですけど
私も志を同じくするギョーカイ組織とはコラボすることもあるんだよということで
とりあえず今日、ご案内をリンクさせていただきます。
10年目の自閉っ子、こういう風にできてます! です。

どうぞお出かけください。

言ったでしょう?

「社会に送り出したい」という仲間は
北海道から沖縄まで
文字通り全国津々浦々にいらっしゃるんですよ。

トンデモ・ペアレントメンター

2013-12-13 09:35:08 | 日記
さて、「新春ワクワクセラピー」
枠を増やしましたけど
残席10を切りました。
それ以降はキャンセル待ちでお受けして
お返事21日以降になりますので
どうしてもという方はどうぞお急ぎを!

それと、今までお申し込みいただいている方には
100%返信していますので
届かない方はご一報ください。
今のところ不達の通知はありませんが
携帯の方、時々届かないようなので、ご確認ください。





さて、「新春ワクワクセラピーの集い」が開かれる同日
すぐ近く、川崎にて
JDDの「ペアレントメンター講座」が開かれるようです。

13日には一般向けの講座があり
14日にはなんか有資格者向けの講座があって
ここに「ザ・家事のできる引きこもり推奨」の吉川徹センセイが箱根を越えて来臨されるようです。

「吉川箱根越え情報」として、読者の方によりもたらされた情報です。

日がかぶっているわけですが、うちの集客にはまったく影響を受けていません。
どう考えてもこれほど客層のかぶらないふたつの集まりも珍しいくらいなので
まあお客の取り合いにはならないですね。
箱根越え情報をくださった方ももちろん「新春ワクワクセラピー」に全日お申し込みいただいています。

ペアレントメンターという試み自体をけなすつもりはありません。
必要なことでしょう。

でもそれをJDDが育成するっていうのにはものすごく違和感ありますね私。
JDDは「圧力団体」であり「支援団体」だとは思えないからです。
少なくとも私の目には「支援団体」には映っていないからです。

圧力団体が、しかも「家事のできる引きこもり」なる非常に古い障害観を持った医師が指導に当たる。
そうやって育成されたペアレントメンターが当事者と社会の橋渡しになる図は、私には想像できないですね。
実際ギョーカイ育成のペアレントメンターなる人の持ってる情報が古すぎるというご意見も。
ギョーカイの育成したペアレントメンターは、ギョーカイの意を伝える、要するにギョーカイの固定資産として
縮小再生産の人生を推奨する人材になるような気がするので、そうしたペアレントメンターは修行して社会に出たい人には役に立たないかもですね。
偏見だったら教えてね。

社会資源としてペアレントメンターを位置づけたいのはわかります。
その価値もあると思います。
でもJDDがそれをやる意味ってあるの?
発達援助コミの、圧力団体活動じゃなく、本物の支援をやっている団体
もっと親御さんたちに希望を与えられる人材を育てられそうな団体は
いくつもあるでしょうに。
そしてそういうところでは
ペアレントメンターのようなものが地道に行われているはず。横浜でだってそうです。佐賀も優れているとお聞きしています。

ところが
ペアレントメンターを、商標登録しているんですよね、鳥取大学の井上雅彦氏周辺が。

日本の療育って、現場の使いやすさよりライセンスビジネスの都合を優先して
そしてコップの中の嵐に専門家たちが踊り
当事者がないがしろになっている(そしておそらく欧米に搾取されたりしている)ところありますが

困り感、ペアレントメンター、ソーシャルストーリー
ギョーカイメジャーたちは、こういった用語を商標登録し
独占権を確保した上で、時には数万円のセミナーを行う。
ペアレントメンターに予算が下りたとなると
わっとハイエナのように群がり、講座を開く。
弱者の味方のはずなのに、自分たちの利権確保に実はわりと熱心なんですよね。

商標登録かあ。
要するに商標登録していない団体が、独自に親同士の助け合いを展開し
ペアレントメンターを育てても
将来的には「JDDの許可ないと名称使用まかりならん」みたいになるんでしょうかね。
だったらやっぱり支援団体じゃなく、圧力団体ですね。
一応民間団体でしょ? 免許皆伝ビジネスでも始めるのかね。それで乗るのかな? リテラシーのないペアレントメンターになりたいいたいけな主婦が。
ま、それもリテラシーですよ。のっかりたいのなら自己責任で。

第一ね
吉川が神田橋先生の本が出るとき騒ぎ立てたのを覚えていますね。
理由は「エビデンスガー」でしょ。

エビデンスがはっきり確立されているものしか発表しちゃいけない
そうじゃないのに発表するのは「トンデモ」なんでしょ?

だったら当然ペアレントメンターの効果検証もされてるんでしょうね。
見せてほしいもんです。
それとも予算が下りたとなると
エビデンスは後回しでいいんですかね?

吉川はあのとき
神田橋先生の療法がそれほどすぐれているのなら
きちんと学会誌に出してから本にせよときっぱり言った。皆さん、覚えていますね。
感覚統合もエビデンスないエビデンスない、と
その本を出す花風社をトンデモ扱いしたもんです。

じゃあ自分だって、ペアレントメンターの効果をきちんと学会誌に発表してから講演なり一般書の出版なりをするのがスジじゃないですか。

「どこどこでうまくいった」程度のことで商標登録して権威ぶっているんだったら
それこそ君の言ったトンデモじゃないのかね吉川、とききたいですね。

ていうか
出せよ、吉川。エビデンス。
それを君は専門家でもない私にしつこく言ったんだから。
専門家の君が展開する以上、効果検証ずみだときちんと見せたまへ。
とくに君は、あれだけえらそうに人に命令したんだから(匿名だったけど)。

君は感覚統合や神田橋療法をトンデモと言った。
だったらペアレントメンターはトンデモじゃないと証明してみろよ。証明してから人に教えろよ。
君がさんざんけなしたエピソード主義ではなく、きちんとある程度の数の検証をこなし
たしかに効果があると証明してから世の中に広めろよ。

それとも金に目がくらんだら、箱根越えの予算がついたらエビデンスは後回しですか?

要するにねえ
吉川もギョーカイ人として、利権を手放したくなかっただけなんですよ。
ペアレントメンター利権以前に吉川には利権があります。
それは「治せなくても専門家扱いされる利権」です。
「医者なら治せんといかんわな」なんて言われると
専門家づらしていられなくなりますからね。
自分がすべき治療努力を、社会の理解へ丸投げして悦に入ってる専門家は
センセ、センセってたたえられなくなりますからね。
それで必死だったんですよ。神田橋先生の進出を食い止めるのにね。

でも選ぶのは皆さんなんですよ。
当事者保護者の皆さん。

あ、ちなみにJDDの皆さん。
圧力団体とはっきり言われるのは心外かもしれませんが
悪いけど実際私の目には支援団体には全然見えないし
裁判の際「JDDには問題を解決する力はない」と辻井正次大先生にはっきり教えていただきました。
そして私は辻井正次大先生に「浅見さんが何をブログに書くかはおまかせします」とお墨付きをいただいていますので。

同じことをかつて、辻井大先生はYTに言ったのね。
他の当事者の掲示板に「ニキ・リンコは偽者だ」と書き込み続けたYTに「じゃあHP別に作ってそこで持論を展開しろ」と。
自閉症の特性知りながら、りちぎな自閉症者にそんなこと言ったら実行するに決まってるじゃないですか。
おかげでこっちは迷惑しました。家族ぐるみで迷惑しましたよ。
これは裁判の途中で、加害者の動機が語られて、初めてわかったことですけどね。
彼は辻井大先生のお墨付きのもとでやっているつもりだったんです。

これなんですよ。私がつねづね言っている「健常者に人権なし」って。
健常者がいくら被害にあっても被害じゃないんです。ギョーカイ人にとっては。
治療努力をせず社会の理解に押しつけるように
問題はギョーカイ内で解決せず、ギョーカイの外にある一般社会に押しつけるんです。
こんな人たちが仕切ってる団体が支援団体だと思えますか?

まあともかく
1月13日、皆さんにはオプションがあります。

「どうやったら問題が解決していくか」
「どうやったら発達するか」
「どうやったら資質が開花するか」

「どうやったら健全な市民として一般社会に参加できるか」

にご興味のある方は、横浜ラポールにお越しください。
楽しい会になります。




でも、実は心の底では「発達障害者は発達する」なんて信じてなくて
苦しんでいるからこそ問題を起こすお子さんの脳みそをラクにすることなどには興味がなくて
できるだけ社会にたかって生きる事をえらび
ギョーカイ団体のお墨付きを得て、親として他の親の上に君臨し、一旗あげたいな、という野心のある方は川崎へどうぞ。

それぞれが選べばいいんです。

志の違う親同士が団結する必要はないです。
別に軽度重度で分かれる必要もないです。
志で分かれればいいです。
社会にたかりたい人と、社会に参加したい人が一緒に活動する必要はありません。意味もありません。
考えの違う無理矢理一緒にいる友だち原理主義は、誰のためにもならないです。
それが分断なら分断上等です。

目標が違うのなら、棲み分ければいいです。
棲み分けた場所で志を比較的共有する仲間がみつかり
そこで先輩お母さんが後輩お母さんに色々教えてくれるはずです。
それが自然なペアレントメンターのはず。役に立つペアレントメンターのはず。
ギョーカイがライセンスビジネスを始めても
のっかるのっからないは自由です。

私はただ
そうやってJDDに育成された方がモンペ育成モンペとなり
世間から見ると「支援団体」の研修を受けた「親代表」みたいになり
そのとんちんかんな言動が一般社会にうとまれ、発達障害者って親もおかしいよね、と言われ
お札をやたら振り回して
さらなる偏見を呼ぶ人材でないことを、陰ながらお祈りいたします。



何しろ育成側に、匿名で好き放題していて実名ばれたとたんにだんまりした吉川徹センセもまざってますからね。
とんだメンターです。人格のほどが知れる医師が指導に回ってるんですよ。
そのことは皆さん、よく覚えておいたほうがいい。

そして各地で「ペアレントメンター」なる方々にお世話になる皆様
こういう背景があるということを知っておいてください。リテラシーとして役に立ちます。

ギョーカイいわく。
「厚生労働省がペアレントメンターを貴重な社会資源と位置づけた」
そりゃそうでしょうよ。
死んだふり支援より、ペアレントメンター(本物のメンターになるほどの人々)の方が
ずっと役に立ってると実感している方は多いはずですもの。
圧力団体と「家事のできる引きこもり推奨医師」が絡んだ時点で、JDD育成メンターは信用しないですけどね、私は。


それにしても、講演タイトル
「ペアレントメンターの役割と未来」ねえ。
これは大きなテーマだ。

吉川センセ仲良しのカリスマ父さん(棒)にはこんなご意見があるようですよ。

死んだふり支援への解毒剤

2013-12-12 09:25:54 | 日記
世界二大死んだふり支援といえば
1 様子を見ましょう
2 社会の理解があれば

であります。
よーく読んでください。
これだと支援者は、なーんにも仕事する必要がありません。
ところがぬけぬけとこういうこと言う支援は、広く蔓延しています。ここ横浜でも例外ではありません。

ある日のおしゃべり。

浅見「ねえ知ってますか? 横浜の療育って死んだふり系と修行系があって、死んだふり系・ありのまま系で環境調整環境調整だけやっていくと思春期で必ず崩れるので、それを立て直す法人があって、要するに支援に入って崩す法人と立て直す法人がはっきり分かれてるみたいですね」
保護者「浅見さん、よくご存じですね~。横浜療育裏情報。そうそう。状態を崩すところとその尻ぬぐいをして立て直すところとがあるんですよね」

ということでこの情報は知ってる人は知ってるみたいです。

だいたい問題行動に対し「環境調整」と「服薬」しか措置が執られておらず、しかもそれではかばかしい成果が現れなくても首をひねっておわり、という対応しかされていなかったらそれは「どこに出しても恥ずかしくない立派な死んだふり支援」と考えて間違いないと思います。

さて、なんでこんな情報をゲットできたかというと
都筑区の事業所から愛甲さんに講演依頼があったからです。
12月21日、ラポールで開かれます。

うちは告知協力していませんが
回るところには情報が回っていて
すでに100名以上集まっているらしいです。

最初都筑区の事業所から依頼があったときは
「どして? 都筑区って猿烏賊の巣窟でしょ? よこはま発達クリニックの地元でしょ? なんで愛甲さんに講演依頼? 治りたくない人が愛甲さんの話聞いてもそれって愛甲さんの無駄遣いじゃないの?」と疑問で頭がいっぱいだった私ですが
主催者の運営元である「社会福祉法人 同愛会」さんは
「死んだふり系支援者に環境調整というバカのひとつ覚え支援をされて崩れた人を立ち直らせる」という良い評判の法人であり
要するに愛甲さんを呼ぶだけの理由があったというわけです。

そして集まってくださる方々も
きっと猿烏賊ではなく、よこはま発達クリニックに通院もしていない方々なのでしょう。
「治りたくない」人は、愛甲さんの話を聞いても無駄になるはずです。
何しろ「治すセラピスト」なのですから。

いらっしゃる方々
皆さんはラッキーです。
発達障害は治る、ということを
愛甲さんの講演で確かめてください。

それにしてもすでに100名を越えているっていうことは
あの会場はそれくらい入るのかな。

実は1月13日の「新春ワクワクセラピー」のときと
同じ会場なのです。

「新春ワクワクセラピー」にお申し込みの方
告知後三日で、すでに定員を超えました。

実技を伴う講演会なので、若干スペースがよぶんに必要なのですが
50名よりは入ると思います。
ですから70名まで受け付けようと思います。

いずれにせよお急ぎください。

それと、いただいたお申し込みには100%返信していますので
返信の届いていない方はご一報ください。

昨日の記事では、東から来る方のために新幹線のご案内をしましたが
かなり遠くからもいらっしゃるので、一応羽田からのルートもご案内しておきます。

羽田空港と新横浜は
リムジンバスで35分です。
新横浜駅前で下りていただければ
目の前にラポール行き福祉バス乗り場があります。

時刻表をお確かめください。

皆様とお目にかかれるのを楽しみにしています。

愛甲さんの実践も、森嶋さんの実践も
双方とも日本中に蔓延している
「死んだふり支援」への強力な解毒剤ですからね。