治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

トンデモ・ペアレントメンター

2013-12-13 09:35:08 | 日記
さて、「新春ワクワクセラピー」
枠を増やしましたけど
残席10を切りました。
それ以降はキャンセル待ちでお受けして
お返事21日以降になりますので
どうしてもという方はどうぞお急ぎを!

それと、今までお申し込みいただいている方には
100%返信していますので
届かない方はご一報ください。
今のところ不達の通知はありませんが
携帯の方、時々届かないようなので、ご確認ください。





さて、「新春ワクワクセラピーの集い」が開かれる同日
すぐ近く、川崎にて
JDDの「ペアレントメンター講座」が開かれるようです。

13日には一般向けの講座があり
14日にはなんか有資格者向けの講座があって
ここに「ザ・家事のできる引きこもり推奨」の吉川徹センセイが箱根を越えて来臨されるようです。

「吉川箱根越え情報」として、読者の方によりもたらされた情報です。

日がかぶっているわけですが、うちの集客にはまったく影響を受けていません。
どう考えてもこれほど客層のかぶらないふたつの集まりも珍しいくらいなので
まあお客の取り合いにはならないですね。
箱根越え情報をくださった方ももちろん「新春ワクワクセラピー」に全日お申し込みいただいています。

ペアレントメンターという試み自体をけなすつもりはありません。
必要なことでしょう。

でもそれをJDDが育成するっていうのにはものすごく違和感ありますね私。
JDDは「圧力団体」であり「支援団体」だとは思えないからです。
少なくとも私の目には「支援団体」には映っていないからです。

圧力団体が、しかも「家事のできる引きこもり」なる非常に古い障害観を持った医師が指導に当たる。
そうやって育成されたペアレントメンターが当事者と社会の橋渡しになる図は、私には想像できないですね。
実際ギョーカイ育成のペアレントメンターなる人の持ってる情報が古すぎるというご意見も。
ギョーカイの育成したペアレントメンターは、ギョーカイの意を伝える、要するにギョーカイの固定資産として
縮小再生産の人生を推奨する人材になるような気がするので、そうしたペアレントメンターは修行して社会に出たい人には役に立たないかもですね。
偏見だったら教えてね。

社会資源としてペアレントメンターを位置づけたいのはわかります。
その価値もあると思います。
でもJDDがそれをやる意味ってあるの?
発達援助コミの、圧力団体活動じゃなく、本物の支援をやっている団体
もっと親御さんたちに希望を与えられる人材を育てられそうな団体は
いくつもあるでしょうに。
そしてそういうところでは
ペアレントメンターのようなものが地道に行われているはず。横浜でだってそうです。佐賀も優れているとお聞きしています。

ところが
ペアレントメンターを、商標登録しているんですよね、鳥取大学の井上雅彦氏周辺が。

日本の療育って、現場の使いやすさよりライセンスビジネスの都合を優先して
そしてコップの中の嵐に専門家たちが踊り
当事者がないがしろになっている(そしておそらく欧米に搾取されたりしている)ところありますが

困り感、ペアレントメンター、ソーシャルストーリー
ギョーカイメジャーたちは、こういった用語を商標登録し
独占権を確保した上で、時には数万円のセミナーを行う。
ペアレントメンターに予算が下りたとなると
わっとハイエナのように群がり、講座を開く。
弱者の味方のはずなのに、自分たちの利権確保に実はわりと熱心なんですよね。

商標登録かあ。
要するに商標登録していない団体が、独自に親同士の助け合いを展開し
ペアレントメンターを育てても
将来的には「JDDの許可ないと名称使用まかりならん」みたいになるんでしょうかね。
だったらやっぱり支援団体じゃなく、圧力団体ですね。
一応民間団体でしょ? 免許皆伝ビジネスでも始めるのかね。それで乗るのかな? リテラシーのないペアレントメンターになりたいいたいけな主婦が。
ま、それもリテラシーですよ。のっかりたいのなら自己責任で。

第一ね
吉川が神田橋先生の本が出るとき騒ぎ立てたのを覚えていますね。
理由は「エビデンスガー」でしょ。

エビデンスがはっきり確立されているものしか発表しちゃいけない
そうじゃないのに発表するのは「トンデモ」なんでしょ?

だったら当然ペアレントメンターの効果検証もされてるんでしょうね。
見せてほしいもんです。
それとも予算が下りたとなると
エビデンスは後回しでいいんですかね?

吉川はあのとき
神田橋先生の療法がそれほどすぐれているのなら
きちんと学会誌に出してから本にせよときっぱり言った。皆さん、覚えていますね。
感覚統合もエビデンスないエビデンスない、と
その本を出す花風社をトンデモ扱いしたもんです。

じゃあ自分だって、ペアレントメンターの効果をきちんと学会誌に発表してから講演なり一般書の出版なりをするのがスジじゃないですか。

「どこどこでうまくいった」程度のことで商標登録して権威ぶっているんだったら
それこそ君の言ったトンデモじゃないのかね吉川、とききたいですね。

ていうか
出せよ、吉川。エビデンス。
それを君は専門家でもない私にしつこく言ったんだから。
専門家の君が展開する以上、効果検証ずみだときちんと見せたまへ。
とくに君は、あれだけえらそうに人に命令したんだから(匿名だったけど)。

君は感覚統合や神田橋療法をトンデモと言った。
だったらペアレントメンターはトンデモじゃないと証明してみろよ。証明してから人に教えろよ。
君がさんざんけなしたエピソード主義ではなく、きちんとある程度の数の検証をこなし
たしかに効果があると証明してから世の中に広めろよ。

それとも金に目がくらんだら、箱根越えの予算がついたらエビデンスは後回しですか?

要するにねえ
吉川もギョーカイ人として、利権を手放したくなかっただけなんですよ。
ペアレントメンター利権以前に吉川には利権があります。
それは「治せなくても専門家扱いされる利権」です。
「医者なら治せんといかんわな」なんて言われると
専門家づらしていられなくなりますからね。
自分がすべき治療努力を、社会の理解へ丸投げして悦に入ってる専門家は
センセ、センセってたたえられなくなりますからね。
それで必死だったんですよ。神田橋先生の進出を食い止めるのにね。

でも選ぶのは皆さんなんですよ。
当事者保護者の皆さん。

あ、ちなみにJDDの皆さん。
圧力団体とはっきり言われるのは心外かもしれませんが
悪いけど実際私の目には支援団体には全然見えないし
裁判の際「JDDには問題を解決する力はない」と辻井正次大先生にはっきり教えていただきました。
そして私は辻井正次大先生に「浅見さんが何をブログに書くかはおまかせします」とお墨付きをいただいていますので。

同じことをかつて、辻井大先生はYTに言ったのね。
他の当事者の掲示板に「ニキ・リンコは偽者だ」と書き込み続けたYTに「じゃあHP別に作ってそこで持論を展開しろ」と。
自閉症の特性知りながら、りちぎな自閉症者にそんなこと言ったら実行するに決まってるじゃないですか。
おかげでこっちは迷惑しました。家族ぐるみで迷惑しましたよ。
これは裁判の途中で、加害者の動機が語られて、初めてわかったことですけどね。
彼は辻井大先生のお墨付きのもとでやっているつもりだったんです。

これなんですよ。私がつねづね言っている「健常者に人権なし」って。
健常者がいくら被害にあっても被害じゃないんです。ギョーカイ人にとっては。
治療努力をせず社会の理解に押しつけるように
問題はギョーカイ内で解決せず、ギョーカイの外にある一般社会に押しつけるんです。
こんな人たちが仕切ってる団体が支援団体だと思えますか?

まあともかく
1月13日、皆さんにはオプションがあります。

「どうやったら問題が解決していくか」
「どうやったら発達するか」
「どうやったら資質が開花するか」

「どうやったら健全な市民として一般社会に参加できるか」

にご興味のある方は、横浜ラポールにお越しください。
楽しい会になります。




でも、実は心の底では「発達障害者は発達する」なんて信じてなくて
苦しんでいるからこそ問題を起こすお子さんの脳みそをラクにすることなどには興味がなくて
できるだけ社会にたかって生きる事をえらび
ギョーカイ団体のお墨付きを得て、親として他の親の上に君臨し、一旗あげたいな、という野心のある方は川崎へどうぞ。

それぞれが選べばいいんです。

志の違う親同士が団結する必要はないです。
別に軽度重度で分かれる必要もないです。
志で分かれればいいです。
社会にたかりたい人と、社会に参加したい人が一緒に活動する必要はありません。意味もありません。
考えの違う無理矢理一緒にいる友だち原理主義は、誰のためにもならないです。
それが分断なら分断上等です。

目標が違うのなら、棲み分ければいいです。
棲み分けた場所で志を比較的共有する仲間がみつかり
そこで先輩お母さんが後輩お母さんに色々教えてくれるはずです。
それが自然なペアレントメンターのはず。役に立つペアレントメンターのはず。
ギョーカイがライセンスビジネスを始めても
のっかるのっからないは自由です。

私はただ
そうやってJDDに育成された方がモンペ育成モンペとなり
世間から見ると「支援団体」の研修を受けた「親代表」みたいになり
そのとんちんかんな言動が一般社会にうとまれ、発達障害者って親もおかしいよね、と言われ
お札をやたら振り回して
さらなる偏見を呼ぶ人材でないことを、陰ながらお祈りいたします。



何しろ育成側に、匿名で好き放題していて実名ばれたとたんにだんまりした吉川徹センセもまざってますからね。
とんだメンターです。人格のほどが知れる医師が指導に回ってるんですよ。
そのことは皆さん、よく覚えておいたほうがいい。

そして各地で「ペアレントメンター」なる方々にお世話になる皆様
こういう背景があるということを知っておいてください。リテラシーとして役に立ちます。

ギョーカイいわく。
「厚生労働省がペアレントメンターを貴重な社会資源と位置づけた」
そりゃそうでしょうよ。
死んだふり支援より、ペアレントメンター(本物のメンターになるほどの人々)の方が
ずっと役に立ってると実感している方は多いはずですもの。
圧力団体と「家事のできる引きこもり推奨医師」が絡んだ時点で、JDD育成メンターは信用しないですけどね、私は。


それにしても、講演タイトル
「ペアレントメンターの役割と未来」ねえ。
これは大きなテーマだ。

吉川センセ仲良しのカリスマ父さん(棒)にはこんなご意見があるようですよ。