夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

泣  紫陽花

2009年05月13日 07時22分45秒 |  岬な日々


レンズを一本おしゃかにしてしまいました。
それも常用で使っている70-300ミリ。
カメラバッグに入れていて、バッグを取ろうとしたら蓋が開いていて、落ちてしまったんですね。AFが効かなくなってしまいました。
バッグの蓋をちゃんと閉めなかった私が悪いのだから諦めるしかないですね。
人が知らないでバッグを取って、レンズを落っことすなんてことじゃなくてよかった。

サポートへ持っていって、修理してもらうことも考えましたが、このレンズ、今は生産中止になっているタイプ。安いものを探すと修理代と同じくらいで買えそうなのですが、今は手ぶれ補正のついたものが出ています。買い替えを考えてみたりしてはいたのですけど、、、

普段、カメラにつけっぱなしにしているレンズで、オールラウンドな使い方をしていますので、ないと不便なのですけど、まったく予定に入っていなかった出費。



でも、それよりも、毎日の生活に緊張がなくなったのかな~
やはり、これも歳をとったせいかな~
こうやってだんだんとボケがひどくなっていくのかな~
そっちの心理的な打撃のほうが大きいかな、、、




ところでこの紫陽花は昨日のゼラニュームと一緒にこちらの仲間入りをした、新顔さんです。紫陽花は好きなので、花が終わったら、いすみに持っていって、庭に植えたいのです。いすみの庭の一角は紫陽花の区画になっていて、たくさんたくさん入れたはず。なのに1,2本がほそぼそとしか生き延びていません。
いすみは虫さんたちがとても元気に走り回っていて、アジサイやクチナシなどの若葉は彼らの大好物と来ています。ある日気がつくと、一晩で丸坊主にされた紫陽花やクチナシを見つけます。そうなるとその年は駄目。その年どころか下手をすると、木が枯れてしまいます。
殺虫剤をまくのもあまり好きじゃないけど、こうなると仕方ないのかな~
毎年、どうしようって悩んでいます。



ゼラニューム

2009年05月12日 10時20分16秒 | 日記


こちらは今年からベランダの仲間入りをしたゼラニューム。
今まで朱色のゼラニュームはなんどもモデルとなってくれましたね。
そちらもいま、真っ盛りですけど、今日はこの新しい仲間をご紹介します。



朱色のゼラニュームは、もう十年選手。私の不調法な世話にもめげず、元気に育っています。それに棚から落ちて折れた枝などが、水差しをされて、たくさん増えていきました。今は、このベランダのあちこちにも、いすみの家の庭にも咲いています。
これもよく見るととても綺麗な花なのでもっと評価が高くてもいいのではなんて思いますけど、、、、
あまりにも普通にありすぎるし、いつでも咲いているので、当たり前になってしまっているのでしょうかね。


バラ バレリーナ

2009年05月12日 10時13分43秒 | 日記

10日ほど前からバレリーナが咲き始めました。
株全体としてみると、そんなに人目を惹くというバラではないような気がしますけど、近づいてよく見るととても可憐、そして華やかな花ですね。
この花のファンが多いのもそんなところに魅了されたのでしょうね。

このベランダに来て3年ほどになるのでしょうか。
隅っこのほうに咲いていて、なにげなしに気をやすめてくれる。
そんな貴重な花です。

おらが田んぼのマイスタージンガー

2009年05月09日 19時47分12秒 |  岬な日々


うん、朝になりましたよね、、、
「朝はバラ色に輝いて」ですな~



「太陽のように明るく、私の幸福は笑う」ですか?



やあ、岬の田んぼには、「おらが村一番」のマイスタージンガーたちが勢ぞろい。
その一人をご紹介しましたけど、田んぼの水の中にはケロケロが。
梢の植えには鶯が、、、、
雉は撃たれたくって、ケンケンと、、、
ほんと、騒音(?)に溢れた田舎になりましたよ、、、


雨が上がってオオヨシキリも大忙しですね。
先日、雨の前に撮ったものはこちらにあります

ゴイサギとカワラヒワ

2009年05月08日 18時50分26秒 |  岬な日々


ところで、先日亜麻鷺を見たときに五位鷺も見ましたとご報告しましたけど、写真は亜麻鷺はアップしましたが、五位鷺の方はまだでしたね。最初に見て、その後なかなか会えなかったのです。
今日、木陰で休んでいるところを見ましたので、アップしておきます。
でも、なんだか嫌そうですね、、、



そしてこちらは付録。五位鷺のいるところの近くにオオヨシキリが鳴いていましたので行きましたが、オオヨシキリは撮れませんでした。代わりにカワラヒワでご勘弁ください。



アイリス

2009年05月08日 18時35分25秒 |  岬な日々

こちらでは今、あちこちでアイリスが綺麗に咲いています。
本来園芸種で、特にこの種は乾燥したところに咲くと園芸の本には書かれていますけど、田んぼの畦などの湿地でもよく見られます。
ここにアップしたのは、家を出たところに咲いているアイリスですが、ここも乾燥した土地ではなくて植木の下の日陰になるところですけど、それでも見事に咲いてくれていました。
降り続いた雨がちょっとだけ小止みになって薄日が射しているので余慶に綺麗でした。雑草の若葉の中にこの花が咲いていると遠くからでもよく目立ちますね。





わが宿の池の藤波さきにけり

2009年05月07日 23時05分03秒 |  気になる詩、言葉


わが宿の池の藤波さきにけり
    山郭公いつか来鳴かむ
       詠み人しらず
       古今集 3-135



ホトトギスはよく卯の花や橘と一緒に詠まれますよね。
例えば、新古今集では

ほととぎす花橘の香をとめて
    鳴くは昔の人や恋しき
       詠み人しらず
       新古今集 3-244

ホトトギスが橘の香りを求めて鳴くのは昔の恋人を偲んでいるのだろうか。
今でも匂い袋なんてありますけど、昔の人は自分の匂いを作っていたのですね。ヨーロッパの貴婦人が自分のために調合された香水を持っていたように。
だからホトトギスは自分の恋人の匂いである橘の香りを求めて鳴いているのでしょうね、、、って意味ですね。
ちなみに、この詩の本歌は

さつき待つ花橘の香をかげば
    昔の人の袖の香ぞする

なんだそうです。そして、よく似た詩が万葉集にもあります。

ほととぎす花橘のえだにゐて
    なくは昔の人や恋しき



などなど、、、いろいろありまして、それでもなぜか今日の日記は藤の花。
(白状すると、橘は終わっちゃったし、卯の花もとっくだから写真がないのですよ。)
最初の詩も、ずいぶんと似た詩がたくさんありまして、万葉集にも

朝霞たなびく野べにあしひきの山郭公などか来鳴かむ

なんてのがありますけど、下の句はほとんど同じですよね。



ホトトギスはあの鳴き声で日本人の心を魅了したのでしょうね。
えっ、忘れた? 声が聞こえるサイトを見つけましたのでこちらへどうぞ。
http://www9.big.or.jp/~mishii/bird/hototogisu.html
橘が香りから女性を暗示するようになったように、藤の花も女性を暗示しています。そこへホトトギスが訪ねていくっていう情景がこの時代の歌人の脳裏にはあるのですよね。

久しぶりの蛇の足ですけど、
ホトトギス、、、、
山郭公、郭公、時鳥、子規、杜鵑、不如帰、杜宇、蜀魂、田鵑いろんな言い回しや漢字の表記があります。
山郭公は山から下りてくる郭公。でも郭公は今では別な鳥ですよね。昨日のかわずも、普通ならあの時代はカジカのことなんですけど、あの詩では蛙のことだと思います。(確証が持てなかったんで、昨日はシカトしましたけど、、、、)
鶯などの巣に卵を産んで育てさせるってこともよく知られていますね。

でも、こちらでは藤はたくさん咲いていますけど、ホトトギスの鳴き声をまだ一度も聞いたことがないのです。なぜでしょうね~



亜麻鷺     アマサギ

2009年05月07日 16時53分28秒 |  岬な日々


先日、日記に書いておりました亜麻鷺をアップしておきますね。
今日は、記録のみでご容赦ください。

この数日、岬の家のすぐしたの田んぼにおります。
いつもはもっと早くに出てくるのですけど、今年はこれが初見。
それも一羽だけです。
これと同じ場所に五位鷺もおりましたけど、こちらも今年の初見でした。

ほんとうにみんなどこに行ったのでしょうね?

困ったね~

2009年05月06日 21時28分46秒 |  岬な日々
いすみに関係のあるブログをリストするサービスがあるんですよ、それに参加したのはいいけど、さっきちょっと見てみたら、トップ画面のほとんどが私の日記。

連休で岬に来て、遊びまわっちゃ日記をアップしていたのでこのざま。
もともとの趣旨とは違う日記もたくさんあるだろうし、(多摩川の散歩のときに、いすみと比べてどうこうなんて書いているとそれもアップされてしまうのですね)人様の迷惑になるのはいやですよね。
このサービスの検索用のキーワードを使わないようにするか、、、っていっても「いすみ」がキーワードの一つだと、それに代えて岬を使うしかないですよね。
でも、ルーティンのスポットは必ずしも岬町だけではないので「いすみ」を使いたいし、、、あぁ、困っちゃった。

こっちは、暇に任せてがちゃがちゃと日記をアップしているだけなのですけど、そのうちに、うるさいよなんて怒られるかもしれないですね、、、
このサービスから撤退したほうがいいのかな~
悩んでおりますよ。
                         気の小さな風車の独白

追伸
トップ画面は今日のうちの近所の堰。
雨にけぶってとても静かで、綺麗でしたよ、、、

宵ごとにかわずのあまた鳴く田には

2009年05月06日 18時41分04秒 |  気になる詩、言葉


いすみが特に早いとは思いませんが、周りの田んぼはもう田植えもすみ早苗が青々と伸びています。外房は早稲の産地なのです。

今日みたいに雨が降っていると、蛙も満足しているのでしょうか、あまり鳴き声をだしません。雨音と風が梢を揺らす音、先ほどからそれだけが聞こえています。
なのに今日はこの詩;

宵ごとにかわずのあまた鳴く田には
       水こそまされ雨は降らねど
              伊勢物語  108

蛙がたくさん鳴いている田んぼには雨も降らないのに水がいっぱい、、、、
なんて、前後関係が分からなければ何を言っているのかわかりませんね。
前後関係はこうなっています。

「むかし 女 人の心を怨みて

   風吹けばとはに浪こすいはなれや
       わが衣手のかわく時なき

と常のことぐさにいひけるを聞きおひける男

   宵ごとにかわずのあまた鳴く田には
       水こそまされ雨は降らねど」


つまり、この情景は、ある女性が

(私は)風が吹けば波に洗われている岩なんでしょうか
私の袖はいつも(寂しさで流す涙で)濡れていますよ 

って、会いに来てくれない恋人に拗ねているんですね。
それに対して、男性のほうは

毎晩蛙がたくさん鳴いている田んぼには水はたくさんありますよ。雨は降らないけど、、、

って答えているんですけど、、、
とても分かりにくいですね~

毎晩毎晩、かわず(通はず)ってたくさん鳴いて(泣いて)いらっしゃるけど、水は雨も降らないのに、あなたの涙で田んぼにいっぱいになっているじゃないですかってことなんでしょうね~

でも、色男!
まあ、私の一生にはこんな場面はありえなかったし、これからはもっとありえないでしょうから、それこそ物語の世界ですけど、それに自分を同一化するのもあまりにもありえないことで、、、、、なんというか、はぁ~

思い出しました。
友人に超がつくほどのお金持ちがいて、、長者番付なんかにも顔を出す人なんですけど、彼の話をすると母親が「あんたねぇ~ 自分の尺度をわきまえてつきあう人を選びなさい」なんて貧乏な私を心配してくれたものでした。
それに対しての私の答えは、「あのね~ ちょっとくらい差があると、妙に対抗心がうまれたりして、おかしくなるかもしれないけど、ここまで違うと、見習おうとか、対抗しようなんて気持ちも起こらないのよ」なんて答えていました。
隣の芝生は緑に輝いて見えるけど、山の上のお城の芝生は芝生でしかないってことかな、、、、お城を狙うようなポジションにいなければの話ですけど。

伊勢物語はかっては在原業平の作といわれていたけど(以前の都鳥(ユリカモメ)の写真を掲載した日記にも書いていましたけど、昔から異論は多かったようですね)業平、、、当時の007でしょうか。

手の届く夢、それに邁進する夢もあれば、見果てぬ夢ももちろんあるのですよね、、、