散歩の道すがらの池。
もう正午ごろというのに、まだ氷が溶けきれないで浮かんでいます。
冷え冷えとした空気。
でも、太陽は日々に光を増してきています。
春風駘蕩とはいうものの、浅学な私には、どうも「春」のイメージが掴めないで困っております。
「春」
私なんぞが春って聞くと、あの暖かい太陽と風、華やかな花々を思い出すんです。
まさしくポッティチェリーの春「ラ・プリマベーラ」の世界ですね。
もちろん、かっては健全なおのこであった私には、春の女神たちよりも、薄絹をまとったエルメスの三美神の方へ目が行き、心が踊るのでありますけど。
(春を思い出して下さい。真ん中のヴィーナスから右のおばちゃんたちが春の女神たち。春、花、風の神さんですね。そして左の踊っている三人が三美神なんです。
全くの私ごとではありますけど、コンテンポラリーのダンスやバレエがそんなに嫌いじゃないってのも、そのいくつかはこの三美神を思い出させるようなお姿だったりしてるからかな。でも、最近のコンテンポラリーは汚いのが多すぎるし、やはり私は近代までしか生きられない人間なんでしょうね。
それ以上に、オペラ・ガルニエだって、ロマンティック・バレーの看板掲げて、コンテンポラリーの味付けをしていたりして、「金 戻せ」って叫びたくなるなんてことは別にしましょう)
またまた、道をそれてしもうた。御免なさい。
とにかく、この暖かい、心躍る春に対して、ここんとこ毎日聞き、頂いている文言が、新春の文字。
これが旧暦なら、お正月は一番寒い時期なのですから、身を寒さに切られながらも、ほのかな春の期待を感じて、、、、なんてことが可能なんでしょうけど。
世の中はまだまだくらい。
花も、実も枯れ果てて、
でもそのなかのい陽射の中で、かすかではあるけど来る暖かさを予感させて、、、
なんてね。
それだって、これから一番寒い時期を迎えるんですからね。
一体、春って何を意味するんだろうって、頭の中がぐちゃぐちゃになってしまう。(なに、それはいつものこと、、、、まあ、そうまぜっかえさないでくださいませよ)
とはいいながら、道端にはもう春の色
生きるとし生けるもの、たすきを渡すために、必死で頑張っているんですね。
どんなに優しくなった世界であっても、生きる者には繰り上げ発車はないんです。
だから、死に物狂いになるしかないんですね。