木や花が好きなので、そちらに関したことも書くだろうって、「あなたの鼓動、 華」というカテゴリーを立てている。
華は判るけど、あなたの鼓動っていうのはなにって聞かれたので、ご説明まで;
DATE: 12/16/2005 03:39:05
家の下の家、その家は前を小さな道とクリークが通り、長さが40間、高さ一メートルほどの石垣に囲まれていた。石垣の上部がその家の庭のレベルになっていて、ちょうど中ほどに2間ほどの階段がL型に母屋へと向かっている。母屋の右奥は木々に囲まれてあまり見えないけど離れがあった。左はお蔵になっている。
家人もいたはずだが、私は誰も見たことがないし、声も聞いたことがなかったと思う。
他人の家だったけど、その庭の道路側の部分は私の遊び場の一つだった。
入り口の階段の側に大きな椎の木があった。
恐らく子供3人が手を結んでも回りきれないような大きな幹。
そして2メートルくらいのところで3っつに枝分かれをしていた。
近くに同じ年頃の子供がいなかったのだろうか、いや多分いたのだろうと思うけど、子供の頃に他の子供たちと遊んだ記憶が殆どない。
夏の頃の私のお気に入りの場所はこの椎の木。
ごつごつした木の幹は、子供の私でも手足をかけるところがたくさんあり。枝別れしたところまで簡単に登れた。
そこへ腰を下ろし、1時間でも、2時間でも過ごすのが私のお気に入りの時間の過ごし方だった。
見晴らしがいい訳ではもなんでもないのだけど。ただ静かな、夏のひと時を木に抱かれてすごしていた。
当時の小学生の定番だった白い開襟シャツの袖元から涼しい風が胸のほうへ抜けていく感じが好きだった。
白い細かな土が夏の日を照り返し、じりじりと肌を焼き、土ぼこりが身体にまとわりつく、そんな土地だったけど、木の葉っぱの下は何時も清涼な空間を提供してくれた。
木に抱かれて耳をつけると、ごんごんとかごおごおといったような低い音が絶えずしていて、その木の鼓動を聞いていると、いつの間にか眠っていた。
遠い、静かな、静かな夏の一日。
華は判るけど、あなたの鼓動っていうのはなにって聞かれたので、ご説明まで;
DATE: 12/16/2005 03:39:05
家の下の家、その家は前を小さな道とクリークが通り、長さが40間、高さ一メートルほどの石垣に囲まれていた。石垣の上部がその家の庭のレベルになっていて、ちょうど中ほどに2間ほどの階段がL型に母屋へと向かっている。母屋の右奥は木々に囲まれてあまり見えないけど離れがあった。左はお蔵になっている。
家人もいたはずだが、私は誰も見たことがないし、声も聞いたことがなかったと思う。
他人の家だったけど、その庭の道路側の部分は私の遊び場の一つだった。
入り口の階段の側に大きな椎の木があった。
恐らく子供3人が手を結んでも回りきれないような大きな幹。
そして2メートルくらいのところで3っつに枝分かれをしていた。
近くに同じ年頃の子供がいなかったのだろうか、いや多分いたのだろうと思うけど、子供の頃に他の子供たちと遊んだ記憶が殆どない。
夏の頃の私のお気に入りの場所はこの椎の木。
ごつごつした木の幹は、子供の私でも手足をかけるところがたくさんあり。枝別れしたところまで簡単に登れた。
そこへ腰を下ろし、1時間でも、2時間でも過ごすのが私のお気に入りの時間の過ごし方だった。
見晴らしがいい訳ではもなんでもないのだけど。ただ静かな、夏のひと時を木に抱かれてすごしていた。
当時の小学生の定番だった白い開襟シャツの袖元から涼しい風が胸のほうへ抜けていく感じが好きだった。
白い細かな土が夏の日を照り返し、じりじりと肌を焼き、土ぼこりが身体にまとわりつく、そんな土地だったけど、木の葉っぱの下は何時も清涼な空間を提供してくれた。
木に抱かれて耳をつけると、ごんごんとかごおごおといったような低い音が絶えずしていて、その木の鼓動を聞いていると、いつの間にか眠っていた。
遠い、静かな、静かな夏の一日。