正さん日記

世の中思いにつれて

白鵬年間86勝で17回目の優勝

2010-11-30 14:55:17 | 政治
 大相撲九州場所は、横綱白鵬が優勝決定戦で前頭9枚目豊ノ島を破り17回目の優勝を遂げて閉幕した。
 九州場所最大の注目は、白鵬が、場所前62連勝をひっさげ角聖双葉山の69連勝への挑戦だったが、2日目に実力者の前頭筆頭稀勢の里に寄り倒され、早々と大記録達成が途絶えた。
 しかし、その後、3日目から千秋楽までまた白星を重ね、決定戦でやり難い豊ノ島を簡単に退けて優勝したことはさすがだった。

 特に、大記録挑戦が途切れてから、再び連勝街道を突き進んでいることは大したものだ。かの双葉山でさえ、連勝が途切れた後3連敗したことを考えると、若さの違いがあるとはいえ、精神力の強さがなければできないことだ。白鵬の双葉山の連勝記録への挑戦は相当こだわりがありそうなので、来場所から、また大いに話題になるだろう。
 
 白鵬に完勝した稀勢の里はさすがに大物ぶりを発揮、今場所10勝を上げて殊勲賞を獲得した。来場所、関脇に戻って、また大関挑戦の機会を得たが、果たして大きな壁を破ることが出きるか、余り期待しないで見守ろう。
 豊ノ島は、白鵬と優勝決定戦をやり、あわよくば何年ぶりかの日本人力士の優勝が成るかと淡い期待を掛けたが、あっさり負けたのは仕方がない。最後まで、優勝争いに興味を繋げたことは褒められる。
 
 白鵬の連勝記録が途切れたが、最後まで土俵を沸かせたのが、ご当所大関38歳の魁皇だった。何回かのかど番で、九州場所に出場できるかさえ危ぶまれたが、今場所はみごとな相撲で久しぶりに12勝を上げた。13日目まで優勝争いも演じ、彼にとっても言うことはない筈だ。来年の九州場所に帰ってくることが出きるかは何とも言えない。
 
 期待を裏切ったのは、大関琴欧洲と関脇栃煌山だった。琴欧洲は相変わらず雑でもろい相撲ばかりで取って僅かに8勝は情けない。栃煌山は中盤から負けがこんで自信を無くした。小結に止まりそうだが、稀勢の里とともに和製大関候補として期待が掛けられているだけに来場所もうひと踏ん張りがんばってもらいたい。
 大阪場所の入りが悪いのにはがっかりする。力士も張り合いが無いのではなかろうか。もっとも、もっと力士が力をつけて、白鵬の独走を許さず、優勝争いと出世争いに話題が集まれば、自ずと観衆が大阪体育館に足を運ぶものと思う。「関連:11:16
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沖縄県知事に仲井真氏が再選、どうなる普天間基地の県内移設

2010-11-29 11:56:15 | 政治
 昨日、注目された沖縄県知事選挙の投開票が行われ、現職の仲井真弘多氏(71)が新人の前宜野湾市長、伊波洋一氏(58)を約3万8600票の差で破り再選を果たした。
 仲井真氏は、最大の争点となった米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の移設問題について、あらためて政府に県外移設を求めていく考えを示した。
 
 この結果を受け、菅直人政権は、先行き不透明ながら伊波氏ではなく、仲井真氏が再選したことに先ずは胸をなで下ろしたようだ。
 菅首相も、知事選挙が終わるまでは沖縄訪問を控えていたが、今後は、機会を見て沖縄を訪問し、仲井真知事に名護市辺野古への基地移転の要請を行うとのことだ。
 アメリカも、仲井真知事の再選を歓迎しているとのことだが、果たして、菅政権が、仲井真知事の県外移設の固い決意を転換させることができるか、もちろん先行きは厳しい。
 
 ただ、仲井真知事は、自公政権時には、海兵遠征隊など「機動展開部隊」のグアム移転と、フライト機能の名護市キャンプ・シュワブ移設に合意した経緯がある。しかし、2009年の政権交代後、鳩山由紀夫民主党政権が、県外移設を打ち出して、話がご破算になったが、それが上手くいかず、鳩山政権は2010年5月、方針を転換、日米安全保障協議委員会共同発表を行い、2006年の日米合意に沿った移設方針で日米両政府が同意した。
 
 しかし、もともと県外移設を望んでいた多数の沖縄県民は、期待した鳩山政権に裏切られた形で、今では、沖縄県内へ移設容認派は少数となり、県内移設をかたくなに拒んでいる中で、仲井真知事が元の辺野古への合意に戻ることは、極めて困難性がある。特に、辺野古市長や、市議多数が受け入れ反対を公約に住民の支持を受けて当選しているだけに、いっそう困難性を増している。
 今後、菅首相が、可能な限り沖縄を訪問し、沖縄県民に理解を求め、仲井真知事に元の鞘に戻ってもらうことができるかは、並大抵の努力では難しい。「関連:5月31日

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米韓合同軍事演習行われる、双方衝突の報道なし

2010-11-28 10:44:46 | 世界
 黄海における米韓合同軍事演習は予定通り行われたようだが、今の段階で双方の衝突があったとの報道は聞かない。米韓も中国に配慮して、黄海でも韓国寄りの海域で演習をしたようだ。一方、中国も、外交を統括する戴秉国国務委員が訪韓し、28日に李明博大統領と会談したほか、北朝鮮の崔泰福労働党書記の30日からの訪中を公表。緊張緩和に向けた南北朝鮮との接触を急展開させている。
 
 北朝鮮も、延坪島への砲撃によって民間人に死者が出たことについては、韓国側が民間人を盾にしたとは言いながらも、遺憾の意を表したことは、ある程度は鉾を収めようとしているのだろうか。
 米韓合同軍事演習も、極端に北朝鮮を脅かすやり方は避けたようだし、残り3日ある中で、双方が頭を冷やすことが出きれば結構だ。
 ただ、北朝鮮の砲撃の目的が多岐にわたるようだし、韓国側でも国民の怒りは簡単に収まりそうもないので、この問題が終息に向かうには、まだまだ紆余曲折がありそうだ。「関連:11月26日

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問責決議に条理があるか

2010-11-27 09:51:31 | 政治
 いかに党利党略とは言え、朝鮮情勢が緊迫している最中に、内閣の要仙谷由人官房長官と馬淵澄夫国土交通相の問責決議案可決は条理に欠ける。
 自民党など野党は、仙谷、馬淵両閣僚が辞任するか、菅直人首相が罷免しない限り、平成11年度予算案を審議する年明けの次期通常国会で、審議拒否も辞さない構えと言う。
 
 問責決議の理由が、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で、仙谷官房長官、馬淵国交相が誤った対応をしたことに対する責任だという。しかし、両閣僚のとった対応が、間違っていたか否かの判定は、立場によって異なるのではなかろうか。少なくても、現時点では判定が困難で、今後の日中関係の推移によって自ずから判定されよう。海上保安官がビデオをネット上に流したことに対する責任を取ることにしたら、まだ、この問題の決着はついていない。仙谷氏が自衛隊を「暴力組織」と口を滑らせたが、確かに問題発言で看過できないが、彼は即座に訂正し陳謝している。
 
 こんなことから、どうも自民党、みんなの党などは、菅内閣打倒の目的があるだろうが、一面的には、与党時代に民主党にやられたことに対する意趣返しをしている感じもする。
 自民党の与党時代、額賀福志郎防衛庁長官、福田康夫首相、麻生太郎首相が参議院で問責決議をされて、いずれも結果的には辞任や退任した。その恨みを、時にはへらず口をきく、にっくき仙谷官房長官に当たっていることはないだろうか。馬淵氏は道連れの感じだ。
 
 自民党の意趣返しは、政府の行う同意人事でもしきりにやっているようだ。思えば、日銀総裁を決める同意人事で、当時、参議院で多数派の野党民主党が、何回も政府案に同意せず、なかなか決まらなかったことは記憶に新しい。攻守所変わって、今は、参議院多数の自民党が政府案に抵抗していると言うから、まるでやくざの果たし合いもどきだ。
 今度は、自民党が与党になった際には、野党になった民主党が同じことをやるかも知れない。こんなことを繰り返していたのでは、日本の政治はいつまでも三流の域から脱却ができない。
 国民生活に直結する予算を人質にした野党の戦術は、いつか来た道の繰り返しだ。「関連:11月23日

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緊迫する、28日の米韓合同軍事演習

2010-11-26 12:50:01 | 世界
 朝鮮半島情勢は28日に黄海で行われる予定の米韓の合同軍事演習に注目が集まっている。軍事演習は必ず行われようから、北朝鮮が果たして再度の軍事行動に出るのか。もし、そうなると米空母からの北朝鮮空爆になる可能性があり、事はいよいよ大きくなる。
 今まで、黄海における米韓の軍事演習には不快感を示してきた中国も、今回は黙して語らずの態度を見せている。北朝鮮の後見人と目されている中国としても、今回の北朝鮮の延坪島への砲撃については、民間人を含む死者が出たこともあり、余り口が出せない状況になっているようだ。

 それよりも、中国は、北朝鮮が先にウラン濃縮を進めた上、今回の砲撃を行ったことについて、ほとほと困っているとの見方もある。それならば、いっそうのこと、国連安保理事会に付議することなど前向きになればよさそうなものだと思うが、そうもいかないところに、中国と北朝鮮との腐れ縁があるのだろうか。
 北朝鮮に対する中国の最大の悩みは、もし、北朝鮮が崩壊すると、難民が自国へ押し寄せることにあると言う。従って、どうしても金正日政権を存続させなければならないとのことだ。北朝鮮は、そのことが分かっているから、後見人中国の悩みをよそに強硬路線を取っている。
 しかし、28日の米韓合同軍事演習をきっかけに、もし戦争状態に陥ったら、中国も見て見ぬふりをする分けにはいかない。28日は日本政府としても、臨時体制を取っておかなければならない。「関連:11月25日

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北朝鮮、抑制のきざし見せず

2010-11-25 16:48:43 | 世界
 北朝鮮の韓国延坪島への砲撃によって、兵士2名の他、民間人も2名死亡したとのことだ。米韓日に加えてロシアも北朝鮮の蛮行を批難した。
 米韓日の立場から、北朝鮮の後見人中国が、北朝鮮に灸をすえて欲しいのだが、中国は、南北両者に自制を求めたと言うから、やっぱり北朝鮮の言い分にも一理ありと見ているのか。北朝鮮は、砲撃の理由は、韓国軍の海上軍事訓練で自国の安全が脅かされているからだと言っており、まあ、立場を変えればそんな理屈も通用すると思っているのかも知れない。
 
 しかし、25日の北朝鮮国営ラジオの平壌放送は、28日から予定している米韓合同軍事演習を牽制してか、さらに「2次、3次の強力な物理的報復打撃を加える」と警告する通知文を米軍側に送ったと報じた。
 もし、米韓合同軍事演習が予定通り行われ、北朝鮮が警告したとおりの軍事行動に出たとしたなら、いよいよ危険極まりない状態を招く恐れが生じる。
 北朝鮮の中距離ミサイルは、我が国にも向けられている。今日、国会の衆議院予算委員会では、北朝鮮の砲撃問題に対する政府の初動対応が遅れた遅れないのなじり合いがあったが、この問題こそ、互いの上げ足を取っている場合ではなく、菅直人首相が提唱したとおり、超党派で緊急対策を講じ、機敏に対処しなければならない。「関連:11月24日

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北朝鮮が韓国延坪島を砲撃、兵士2名が死亡

2010-11-24 06:02:11 | 世界
 昨日、北朝鮮が韓国の海の軍事境界線と定める北方限界線(NLL)に近い韓国西方沖の延坪(ヨンピョン)島と周辺の黄海水域に、約150発の砲弾を発射、その内約80発以上が着弾、多数の民家が炎上した。韓国軍が応戦し南北双方で交戦となり、韓国軍兵士2人が死亡、兵士や住民多数が重軽傷を負った。
 李明博大統領は青瓦台(大統領府)で安全保障関係閣僚会議を緊急招集し、対応策を協議、警戒水準を最高度に引き上げ、再度砲撃を受けた場合は、持てる火器を使って報復すると言明した。
 また、アメリカのオバマ大統領も、米韓軍事同盟の立場から、韓国を支援すると述べ、国連安保理事会でも、対応処置を検討している。
 菅直人首相も、直ちに北朝鮮の砲撃を蛮行と断じ、我が国の安全について、必要な対応を取るよう指示した。これに対し、今のところ、中国、ロシアから表向きの見解は示されていない。

 今回の北朝鮮の砲撃は、正に戦争状態に入ったとも取れるような衝撃的なもので、国際的にも常識を逸脱している。その目的については、いろいろ取りざたされているが、北朝鮮の言い分は、このところ、韓国軍の海上軍事訓練が続き、自国の安全を脅かしていることに対する対抗処置だと言っている。
 これに対し、先のウラン濃縮に次いで、アメリカを交渉の場に引き込むためや、次代の指導者と目される金正日総書記の三男金正恩(キム・ジョンウン)氏を国内外で認知させるための方策だとする見方もある。
 いずれにしても、今時、例え同胞とは言えども他国へ砲弾をぶち込むなどもっての他だ。 幸い韓国が冷静さを失わず、自制していることは幸いだ。どこかの国のように弱腰外交だと囃し立て、目には目、歯の歯の報復処置に出れば、正に戦争状態に至れりということになる。
 
 しかし、だからと言って、北朝鮮が調子に乗り、ニの矢三の矢を放つようなことになれば、当然韓国は報復処置に出るだろう。まさか、1950年代の朝鮮戦争状態にはなるまいが、それでも、我が国を含め世界中を震撼とさせることになる。北朝鮮は、即刻、朝鮮戦争終結段階で締結した休戦協定を遵守しなければならない。
 何回かの五輪で見せた、韓国と北朝鮮の統一を目指すための統一国旗の精神はどこへ行ってしまったのだろう。歴史は繰り返すには余りにも巡り合わせが早過ぎる。「関連:9月30日
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苦難続く菅内閣、解散総選挙も一手か

2010-11-23 15:12:20 | 政治
 どうもやることなすこと巧くいかないのが今の菅直人内閣だ。不規則発言で問責決議提出を突き付けられていた柳田稔法相が、何とか補正予算案を通したい菅首相によって、実質的に罷免された。菅首相は、これで24日には補正予算案の参議院審議がはかどるかと期待していたようだが、どうして野党は、さらに民主党の小沢一郎元代表の国会招致などに応じるよう求め、併せて菅直人首相の柳田法相の任命責任や、中国漁船衝突事件の扱いが不適切という理由で、仙谷由人官房長官と馬淵澄夫国交相の問責決議を参議院に出す構えを見せ、24日の補正予算案成立を断念せざるを得なくなっている。
 
 これでは、もともと柳田法相の更迭はしたくなかった菅首相は、当てが外れた形になった。岡田克也幹事長や、輿石東参議院会長ら民主党幹部は、柳田氏を続投させ、参議院の強行突破を視野に入れていたようだが、結局、柳田法相の首を切っただけでなく、参議院審議も飛されるという虻蜂取らずの結果になった。菅首相と周りの幹部のコミュニケーションもはかばかしくないところを露呈する形になった。
 
 野党は、これに味をしめて、仙谷、馬淵両氏の問責決議を出すかもしれないが、そうなった場合でも、菅首相が、まさか両閣僚の更迭はできる筈はない。野党は、必要以上に菅政権の弱みにつけこんで、様々な嫌がらせをしてくるだろうから、こうなったら、野党の中でも解散を嫌がっている公明党もいるので、思い切って、補正予算成立後を目途に、解散総選挙に打って出ることも、念頭に入れたらどうだろう。「関連:11月20日
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サッカーJ1、名古屋グランパスが初優勝

2010-11-21 15:49:02 | スポーツ
 サッカーのJ1は20日、各地で31節が行われ、勝ち点63の首位名古屋グランパスが、J2降格が決まっている最下位の湘南ベルマーレに1-0で勝って、勝ち点66となり、2位鹿島アントラーズがヴィッセル神戸に0-0で引き分けたため、残り2試合を残して初めての優勝が決まった。現行の1シーズン制になった2005年以降、優勝争いは常に最終節までもつれこんでいたが、今季は名古屋の「史上最速V」で決着がつき、鹿島アントラーズは4連覇を逸した。これで、1993年から始まったJ1で優勝したチームは、鹿島アントラーズ7、横浜マリノス3、ジュビロ磐田3、ヴェルデイ川崎2、ガンバ大阪1、浦和レッズ1に加え、名古屋グランパスが7チーム目になった。
 
 旧ユーゴスラビア出身の名古屋グランパス、ドラガン・ストイコビッチ監督(45)は、同チームで8季選手として在籍した後、2008年から監督を務め、就任3年目でグランパスを優勝に導いた。
 
 Jリーグ終盤戦になると注目されるJ1、J2の入れ替えは、今季から順位によって自動的に決まり、J1からの降格は、京都サンガ、湘南ベリマーレが決定、あと1チームは、15位FC東京、16位ヴィッセル神戸が危ない。代わりにJ2からの昇格3チームは、1位の柏レイソル、2位のヴァンフォーレ甲府、3位アビスカ福岡、4位ジェフユナイテッド千葉の4チームに可能性がありそうだ。「写真:Jリーグ杯を掲げる楢崎やストイコビッチ監督とともに、初優勝を喜ぶ名古屋の選手やサポーターたち=朝日」「関連:21年12月7日

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参議院で柳田法相の問責決議は通りそうだが

2010-11-20 14:52:37 | 政治
 臨時国会は、補正予算を衆議院本会議で可決した後、参議院に回される予定だが、その前に、柳田稔法相の参議院における問責決議が可決され、法相の自発的辞任があるのか、それとも菅首相が罷免し、交代させるのか注目されている。今のところ、菅首相は交代させる意思がないようだが、そうなると、何時までもこの問題が後を引き、国会はつまらない上げ足とりの論争が続くことになる。
 野党は、柳田法相の首を取った後、さらに中国漁船衝突ビデオの公開を抑えた馬淵澄夫国交相、仙谷由人官房長官の問責決議を標準に置くなど、菅内閣の本丸に攻め込む構えを崩さない。
 
 ただ、漁船衝突問題で馬淵国交相や仙谷官房長官の取った処置が国益を損なったか否かについては、現時点で判断することは難しい。外交は相手のあることで、相手がいきりたっている時、ことさら刺激すると、さらに怒りが頂点に達し、その後の修復がにっちもさっちもいかなくなることがある。そんな時は逆も真なりで、こちらが冷静な処置を取れば、相手は、頭の血が引いて、早晩、本来の姿に戻ることになる。個人のいさかいと同じで、目には目、歯には歯のやりかたが、一番、争いを長引かせることになる。
 
 中国漁船衝突問題で、中国は、G20時の温家宝首相や、APECでの胡錦濤主席が菅直人首相との首脳会談をしぶったものの、曲がりなりにも、最後は会談には応じた。メジェアは、これが弱腰外交と批判しているが、要は、具体的に国益が損なわなければ良いのであって、別に尖閣諸島を中国に取られた分けではない。
 そんな中で、ここにきて、ストップ状態になっていた中国からのレアアースの輸入が再開されたとのことだ。
 もし感情的になってビデオを公開し、日中関係のこじれがいっそう長引けば、多分レアアースの輸入再開は何時になったか分からなかったし、全体の経済のこじれが国民生活に直結して、厳しくなっていたことが想像できる。

 中国は、政治情勢も国内の治安状況も難しい国だ。そんな国に対しては、冷静な大人の対応をしなければならない。特に反日感情に火がつくと、政情不安にもなりかねず、対日本との関係については、中国政府がびりびりしているのが本当だろう。
 そんなことを考えると、中国漁船衝突問題で、大局的な立場でビデオの公開を控えた馬淵澄夫国交相、仙谷由人官房長官の対応が、果たして問責決議に当たるのか疑問だ。「関連:11月18日

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