正さん日記

世の中思いにつれて

新型コロナ感染急騰、危機的状態訴える専門家、首相、都知事は緩い見方

2021-07-31 14:37:44 | 政治

 新型コロナウイルス感染拡大下の中、不安を抱えながら東京五輪は17日間の折り返しを過ぎた。

 昨日も、柔道女子78キロ超級で素根輝、フェンシング男子エペ団体で金メダルを獲得した。

 また、今大会不振のバトミントン混合ダブルスで渡辺勇太・東野有紗組が接戦をものにして待望の銅メダルを獲得した。

 この日まで、日本の取った金メダルは17個とまだ競技期間半分を残して、過去、最多となった。

 そんな五輪の祝賀ムードが、あるいは影響しているかも知れないと言われている新型コロナウイルス感染の急拡大は、専門家の中で恐ろしい状態だとも言われるように、確かに凄まじい勢いで増殖している。

 ピークは全国で7万人になるとも推測され、かつての欧米並みの感染者の多さだ。

 菅義偉首相や、小池百合子知事は「ワクチン接種が高齢者で進んでいるので重症化は抑えられている」「人流は、減少している」「五輪はテレビ観戦している人が多い」など、異口同音に緩い論調で発信に説得力が無い。

 菅首相の頭の中は、危険水域まできている支持率の低下、五輪の無事開催、小池知事も、都議選が終わった後の議会運営、五輪の無事終了だけで一杯になっているのだろう。

 しかし、五輪中は何とか新型ウイルス拡大を抑えたいとしていた思惑は大きく外れ、政府は、昨晩、東京都、沖縄県に加え首都圏3県と大阪府にまた緊急事態宣言を発令、北海道など5道府県にまん延防止等重点措置を発した。

 しかし、4度目の緊急事態宣言といっても特に目新しい方策を打ち出した分けではない。ワクチン接種、人流の減少、飲食店などへの協力金支給など従来と変わらない方策だ。

 しかし、ワクチンは量が不足している。人流は減少率が低い、協力金には工夫が無いなど問題が多いが、目立つのは、政府、東京都の危機感の希薄さだ。

 政府の専門家分科会の尾身茂会長は、政府の楽観的な姿勢に対し、菅首相に直談判し、状況の深刻さを訴えた。

 ワクチン接種が頼りの菅首相は、8月中に全国民の40%が2度目の接種を終えるようにしたいと、またワクチン接種の楽観論を示した。

 菅氏は、以前も65歳以上の高齢者全員に、7月末まで2度の接種を終わらせたいと述べたが、未だ、70%程度に止まっている。

 記者が、「対策が失敗した場合は辞任しますか」と質問しても、「感染を抑えるのが首相の責任だ」と煙に巻いている。

 覚悟の無い首相が何度訴えても、国民には緊迫感は届かない。

 もしも、感染拡大によって、多くの犠牲者が出るようなことにでもなったら、菅首相、小池知事は責任を取って辞任すると断言すれば、国民は真に危機感を共有するかも知れない。「関連:7月30日

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国内感染1万人突破、さらに拡大し病床の逼迫が目前に、人流は減少率より、人出の数が肝心

2021-07-30 14:46:58 | 政治

 昨日も、柔道男子100キロ級でウルフ・アロン、女子78キロ級で浜田尚里とダブル金に輝いた。

 また、卓球女子で伊藤美誠が、3位決定戦で勝利し銅メダルを獲得した。

 東京五輪開催中の平穏を望む願いをあざ笑うかのように、新型コロナウイルスの感染拡大は首都圏を中心に過去最大の猛威を振るっている。

 昨日の午後3時には、新規感染者が東京が3865人、全国で1万693人となり、初めて1万人を超えた。このままの状態が続くと8月中に全国で7万人を超える恐れがあると言われている。

 東京都は、6000ある病床をさらに400病床を増やすことになったが、現在、既に使用率が50%を超えており、急速に病床が逼迫する恐れが出ている。

 コロナ病床が逼迫するだけではなく、医療従事者の不足、救急医療や手術の遅れ、一般患者の診察、入院が窮屈になるなど、医療崩壊の危機が迫っている。

 このような状況に対し、政府や東京都の対応は手ぬるいというか、ほとんど何もしていない状態になっている。

 菅義偉首相も、小池百合子東京都知事も、「人流は減っている」「ワクチン接種を早く」と異口同音に述べているが、人流は確かに減っているが、3回目の緊急事態宣言発令後に比べると減少ペースが緩慢だ。

 つまり、人流はわずかに減っていたとしても、かなりの人が外出していることには変わりがなく、これらの人が会食などで感染に陥る可能性が濃厚だ。

 菅氏や、小池氏は、単に人流の減少率を言うだけでなく、人流の実数や、人の流れと感染との結びつきについて調査し、素早く対策に結びつけなければならない。  

 また、ワクチンは、自治体で手持ちが無く、64歳以下の接種が進んでいないのが実態だ。その実情を棚に上げ、国民にワクチン接種を迫るのは、子供に対しご飯が無いのに「ご飯を食べないと大きくならないよ」と言っているようなものだ。

 政府は、神奈川、埼玉、千葉の首都圏3県と大阪府に緊急事態宣言を8月末まで発令し、東京、沖縄も8月末まで延伸することにするようだ。

 また、北海道、石川、京都、兵庫、福岡の5道府県に、やはり8月末までまん延防止等重点措置を発令する。

 またかと思うが、何にもやらない分けにはいかないから、やるしかないという感じでは、効果はおぼつかない「関連:7月29日

 

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感染拡大、ワクチン未接種者が多数、テレビ観戦提唱も、五輪に無関心層は馬耳東風

2021-07-29 15:50:13 | 政治

 昨日も日本は競泳女子200M個人メドレー大橋悠依、体操個人総合で橋本大輝、柔道女子70キロ級で新井千鶴がそれぞれ優勝し金3を獲得した。これで日本の金は12個となり、この時点で世界トップになった。

 また、競泳男子200メートルバタフライで五輪初出場の本多灯が銀メダルを獲得、不振の男子陣に光明をもたらした。

 体操個人総合の橋本は19歳、同種目の金メダリストとして史上最年少となった。また、日本の個人総合の金は、内村航平の2連覇を引き継ぐ3連覇となった。

 大橋は400M個人メドレーに続く2つ目の金となり、日本の女子競泳では初めての偉業達成だ。

 そんな中で、懸念されている新型コロナウイルス感染状況は世界の祭典をせせら笑うかのように第5波の猛威を振るっている。

 昨日は9579人が感染、東京都は過去最多の3177人となり、これに伴って入院患者数もこの1か月で倍増し、都が確保しているとされる病床の半数はすでに埋まっている。

 また、神奈川、埼玉、千葉も過去最多となり、大阪を含めて、また緊急事態宣言を発令する可能性が出ている。

 しかし、政府も、東京都も最早打つ手が無くなったのか、意外に楽観的な姿勢になっている。菅義偉首相は、根拠もなく「人流は少ない。心配していない」と言うばかりで危機感が乏しい。

 小池百合子東京都知事も、いつものように「不要不急の外出は控えてください」に加えて、「五輪を家でテレビで見てください」と言うばかりだ。

 どうやら、感染者の多くはワクチン未接種の40代、50代が多く、重症化に陥りやすい高齢者が少なっていることが、楽観的になっている一因のようだ。

 しかし、政府の専門家会議の尾身茂会長は、現状について「最大の危機感を持っている」と訴えている。

 小池知事は、五輪を家のテレビで見てれば不要不急の外出する人が減ると思っているようだが、国民のみんながみんな五輪に関心を持っている分けではない。

 五輪には関心を持たないワウチン未接種の若者が、4度の緊急事態宣言下に飽きて、外出しているという現実を見定めて、現状に見合った対策を講じなければならない。「関連:7月28日

 

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東京の感染者が昨日3000人を突破、再び、病床逼迫に黄信号

2021-07-28 17:18:17 | 政治

 午前中、県高校野球決勝で静岡高校が2年ぶりに優勝、28回目の甲子園へ、午後、今日から福島で始まった東京五輪野球で、苦戦を強いられた日本が、最終回、4-3の逆転サヨナラでドミニカ共和国に競り勝った。

 東京五輪は、昨日も女子ソフトボールでアメリカを2-0で下し、北京大会後13年ぶりに2連覇を達成した。

 また、柔道81キロ級で永瀬貴規が金で、リオジャニロ大会敗退の雪辱を果たした。女子重量挙げ59キロ級で安藤美希子が銅メダルを獲得した。

 新競技として採用されたサーフインで男子は五十嵐カノアが銀メダル、女子で都筑有夢路が銅メダルを獲得した。サーフイン会場の千葉県一宮町の海は台風8号による大波の中で、勇敢に競技した姿は凛々しかった。

 さて、猛威を振るう新型コロナウイルス感染状況は、昨日、東京で2848人を数え、過去最多だった今年1月7日の2520人を上回った。

 2000人を超えるのは1月15日以来約半年ぶりで8日連続1000人を超えた。今日は遂に3000人を超え病床の逼迫が再び懸念されている。

 既に、東京都内の病院の中には、五輪関係で医療従事者を送っているため、一般の手術などに影響が出ている所もある。

 やはり、病棟を占めるのはワクチン接種が済んでいない40~50代の中年者が多くなっており、中症状の感染者が多いようだが、その中で重症状に転じる患者も増えている。また、施設に入れず自宅療養をする感染者の増加も目立っている。

 やはり、感染力の強い変異種のデルタ株が拡大していることが、感染者の急増の要因になっているようだ。

 このような危機の中で、菅義偉首相は、「人流は減少しており、東京五輪の中止はありません」と断言した。

 確かに、ここへ来て東京五輪を中止する分けにはいかないことは分かるが、選手を含め五輪関係者も感染しており、政府や組織委員会が、その状況を隠蔽することは許されない。「関連:7月27日

 

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続くメダルラッシュ、政府、一部自治体からワクチン引き上げ処置を中止

2021-07-27 16:02:40 | 世界

 東京五輪は今日が5日目、昨日は団体戦では、今回初めて行われた卓球混合ダブルスで磐田市生まれの水谷隼と伊藤美誠のコンビが中国コンビに4-3で逆転勝ち、五輪で初の金メダルを獲得した。

 体操は、団体戦で日本は最後の鉄棒で橋本大輝(順大)が高得点を上げ2位中国を抜き、首位ロシア五輪委員会(RPC)に迫ったが僅かに及ばなかったものの銀メダルを獲得した。

 アーチュリー団体戦では、3位決定戦でオランダを下し、同種目初の銅メダルを取った。

 個人戦では、柔道73キロ級で大野将平(旭化成)が金メダルの2連覇、女子57キロ級で芳田司選(コマツ)が銅メダル、スケートボードで、13歳西矢椛が金、16歳の中山楓奈が銅と金3、銀1.銅3とこの日もメダルラッシュの一日だった。

 こんな中でも新型コロナウイルス感染状況はさらに悪化、五輪にも相変わらず感染者が見られ、選手を送迎するバスの運転手の宿泊施設が劣悪のため、会社が独自で運転手が泊まるホテルをチャーターするなどバブル方式に穴が開きかねない状況も見られる。

 頼みのワクチンについて、政府は一時余剰在庫を抱えている自治体への供給はしないとしていたが、急遽、この方策を撤回した。

 余剰を抱えるとされた自治体から、余剰の物はなく、政府は2回目接種の分を余剰と判断していると反発され、自治体との対立を避けたものと思われる。

 VRS(ワクチン接種記録システム)が正常に機能していれば、このような齟齬が出ない筈だが、ワクチンを供給している政府と、受け入れ側の自治体でどこか目詰まりを起こしているからだろう。

 しかし、モデルナを使用していた職域接種は中止状態が続いている。モデルナ製の入荷がストップしているのが原因だが、河野太郎ワクチン担当相は、ファイザー製と合わせ9月中には完全にワクチンの供給を終わらせると言っている。

 希望者全員がスムーズにワクチン接種ができないと感染拡大を抑えることができない。「関連:7月26日」                                                                 

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日本、金メダルラッシュ、スケボーで史上最年少13歳の西矢が金 選手を悩ますコロナと猛暑

2021-07-26 15:19:29 | 世界

 東京五輪は今日で開幕4日目となった。日本は昨日まで柔道で金3、銅1、競泳女子で金1、新種目スケートボードストレート男子で金1を獲得した。

 今日も、午前から午後にかけて行われたスケートボード女子でも13歳の西矢椛が金、16歳の中山楓奈が銅を獲得、西矢はバルセロナ五輪競泳で金を取った岩崎恭子の14歳を下回る歴代金メダリストの最年少となった。

 団体競技でも男子サッカーはここまで2連勝、女子ソフトボールでは、決勝進出が決まりアメリカと金メダルを争うことになった。

 体操の内村航平が鉄棒で失敗、競泳の男子400メドレーで瀬戸大也が予選落ちする予想外の事態もあったが、総じて開催国として順調なすべり出しを見せている。

 ただ、心配されている新型コロナウイルス感染状況は、完全に第5波と思われる事態になっていて、昨日の東京は1763人で、前週の1,8倍となり、病室の逼迫状況が危惧されている。

 五輪関係でも選手を含めて、これで組織委員会が発表を始めた今月1日から26日までの感染者の累計は148人となった。

 サッカーで日本と対戦し敗れた南アフリカでは、13人の濃厚接触者が試合6時間前のPCR検査で陰性となったが、試合は2時間前にようやく行うことが決まった。

 また、個々の選手ではメダル候補とされた、イギリス射撃女子クレー・スキート世界1位のアンバー・ヒル選手(23)が、新型コロナウイルス検査で陽性と判定され、欠場が決まった。

 ゴルフでも、世界ランキング1位のジョン・ラーム(26)が、検査の結果、陽性になったため、東京五輪を欠場することになった。 

 ラームは7月の全英オープン後の検査で提出した検体で陽性が判明。6月にも、陽性の結果が出ており、これが2回目となる。

 男子ゴルフではアメリカ代表のブライソン・デシャンボー(27)が同様に、陽性のため欠場することになった。

 東京五輪・パラリンピックの日程が決まった段階から危惧されていたことだが、日本の猛暑も外国人選手を悩ましている。

 暑さだけでなく、湿気が高く選手の体力を消耗させているようだ。テニスの世界ランク1位のジョコビッチ(34歳・セルビア)は、昼間の試合を夜間に変更するよう組織委員会に要請した。 

 しかし、1つ動かすと全体的に要望が続出、スケジュールの変更に繋がる恐れがあり、組織委員会が要望を受け入れるのか疑問だ。

 新型コロナ感染状況、猛暑、無観客などによって外国の選手が最大限実力を発揮できるのか、特別の五輪と言う評価が下される可能性は否定できない。「関連:7月25日

 

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首脳の来訪少なく、五輪外交は手持ち無沙汰、五輪のテーマますます希薄に

2021-07-25 15:04:54 | 政治

 東京五輪は今日で3日目、柔道、競泳など多くの競技が行われ、日本は今日午後の五輪初種目のスケートボードストリートで堀米雄斗が金メダルを獲得するなど、これまで金3銀1のメダルを獲得した。

 反面、かつての体操絶対王者の内村航平が鉄棒から落下し早々終戦、競泳の瀬戸大也が個人メドレー予選で全体の9位となり予選落ちするなど波乱も起きている。

 開会式を終えて、様々な評価が下されているが、五輪にはつきものの、各国首脳、要人によるいわゆる五輪外交の寂しさが憶測を呼んでいる。

 先のイギリスで行われたG7サミットで、菅義偉首相は東京五輪・パラリンピック開催について、全首脳から支持を得たと胸を張った。

 しかし、開会式に出席したG7の首脳はフランスのマクロン大統領ただ一人だった。2024年パリ大会の開催国の首相として出席したとも言われている。

 日本が最大の友好国と思っているアメリカは、バイデン大統領に代わってジル夫人が代役を務めた。

 隣国の韓国から文在寅大統領が出席する可能性があったが、文大統領も見送った。中国からも実力者の来訪はなかった。

 バイデン大統領は高齢なので仕方が無いとは思うが、近隣国の中国、ロシア、韓国や、アセアン(東南アジア諸国連合)などからも首脳が顔を見せないことはやはり寂しい話だ。

 その理由は、やはり、新型コロナウイルスのパンデミックの中で開催する五輪に対し、開催国の日本同様、それぞれの国内で多くの反対意見があるからだろう。

 また、東京が緊急事態宣言下に置かれている状況や、ワクチン接種が他国に比べ遅れていることも出席をはばかる要因になっているものと思われる。

 その他、多様性や、環境問題、民主主義など日本が、世界レベルより遅れていることに対する批判が潜在化しているのではないかと危惧されるところだ。

 五輪外交も思うに任せず、東京五輪のテーマや目的がいよいよあいまいもこの状況になっている。「関連:7月24日

 

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東京五輪開会式、歓声ない中で着実に進行。聖火最終ランナーに大坂なおみ

2021-07-24 16:13:05 | 政治

 7月23日午後8時から12時前まで、東京五輪の開会式が国立競技場で史上初の無観客で行われた。

 全9章の構成で、第1章は2013年の招致成功から史上初の1年延長までの8年を映像で振り返った。

 使われた楽曲は、不祥事で辞任した小山田圭吾氏に代わって田中知之氏が作曲した。

 第2章は、看護師をしながらボクシングで東京五輪出場を目指した女性の日々をダンサーたちの舞とともに表現した。

 第3章は、天皇陛下とIOCのバッハ会長の来場。8人の子どもたちと医療従事者、1964年東京五輪の金メダリスト1号の重量挙げの三宅義信さんらが日本国旗をフィルドに運び、歌手のMISIAさんが国歌を独唱した。

 第4章は、64年東京五輪からのレガシーを表現した。江戸消防記念会による伝統的な歌唱にタップダンスなどを加えた群舞、あわせて64年五輪で各国・地域の選手団が持ち寄った種から育てた木で作った五輪マーク披露された。

 第5章はいよいよ入場行進、オーケストラが演奏する「ドラゴンクエスト」のテーマ曲に合わせて、ギリシャを先頭に、各国・地域の選手団の入場、漫画のふきだしをモチーフにしたプラカードが掲げられ、日本のゲームや漫画文化を紹介する形となった。

 入場行進は、新型コロナウイルスの感染対策として互いに2メートルの距離をとったため過去大会よりも長い約2時間に及んだ。日本選手団は最後の206番目に入場した。

 選手宣誓は日本選手団主将の山県亮太と副主将の石川佳純らが務めた。野老朝雄さんがデザインした「市松模様」が、1824台のドローンによって空中で表現された。

 第6章では大会組織委員会の橋本聖子会長と、IOCのバッハ会長があいさつ。東京と福島の高校生による合唱にのって、平和を願う紙製のハトが舞った。64年大会では本物のハトだったが、88年ソウル五輪でハトが聖火に巻き込まれた事故をきっかけにハトの使用は禁じられているという。

 競技開始を告げる第7章では、一目でスポーツがわかる「ピクトグラム」の歴史を映像で紹介。パントマイムアーティスト・が~まるちょばさんらが全50種目のピクトグラムをダンスで表現した。

 第8章として開催都市・東京の競技会場や観光名所の紹介。歌舞伎役者の市川海老蔵とピアニストの上原ひろみが、世界の厄災が鎮まるように願いを込めてパフォーマンスした。

 クライマックスの第9章は聖火台への点火式。昨年3月にギリシャで採火された聖火は1年の時を経て、今年3月に福島・Jヴィレッジから聖火リレーがスタートした聖火が競技場内に運ばれた。

 聖火は、競技場で、柔道の野村忠宏さんと、レスリング女子の吉田沙保里さんからプロ野球の長嶋茂雄さんや王貞治さん、松井秀喜さんに継がれ、最後は、今大会に出場する女子テニスの大坂なおみが、太陽をモチーフにした球体デザインの聖火台に火をともした。

 天皇陛下は、開会宣言で「私は、ここに、第32回近代オリンピアードを記念する、東京大会の開会を宣言します」と述べ、オリンピック憲章で定められている、「祝い」を使わず、「祈念する」に代え、新型コロナにより多くの命が失われるなか、「祝祭感」のある言葉を回避された。

 史上初の無観客で行われた開会式は、花火も数百発上げられ、競技場を彩ったが、全体としては華美を避け、全員マスクを着用、選手の派手なジャスチャーもなく、歓声も聞こえない開会式としては静かな雰囲気の中で、着実にスケジュール通り進められた。

 ただ、午後8時から午前0時近くまで約4時間近くかかり、コロナ禍で、訪日直後の選手も多数いる中で、やや長すぎた感じもした。

 静岡県東部では、午後11時前後から大雨が降り、開会式後半に雨に見舞われなければ良いと案じたが、全く影響がなく、政府がかなり強引に始めた東京五輪の開会式はまずは無事に終了した。「関連:7月23日

 

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第32回東京五輪、今晩無観客の開会式 異例の大会世界に報道

2021-07-23 12:54:00 | 政治

 今日午後8時から第32回東京五輪の開会式が新装なった新国立競技場において無観客で行われる。

 一昨年末から発生した新型コロナウイルスが、昨年春からパンデミックとなって世界を覆い、本来、昨年行われる筈だった東京五輪・パラリンピックが1年延期された。

 しかし、今年になっても新型コロナウイルスは収束できず、現在、東京都に4回目の緊急事態宣言が発令中で、変異種のデルタ株を交えた感染が衰えず、第5波の到来が告げられている。

 このような状況の中で、延期された五輪・パラリンピックについては、中止や再延期を要望する声は、国民の過半数以上もあり、メデェアの中でも中止止むなしの論調もあるが、菅義偉政権は敢えて実施に向け舵を切った。

 菅首相は、根拠が希薄な「安心、安全」を呪文のように唱え、強行に踏み切ったが、当初、固執した有観客開催については、感染拡大を危惧する世論に背けず、全競技の95%が無観客で行わざるを得なくなった。

 しかし、五輪誘致段階でスローガンにしていた「東日本大震災から復興した姿を世界に発信する」ことは、新型コロナによってかき消され、コロナ後「コロナを克服した姿を世界に発信する。というスローガンも、緊急事態宣言発令の中で無観客では説得力がなく、現在は、ごく当たり前の「安全、安心」を訴える他、明確なスローガンを示すことができず、スローガンなき異例の幕開けになった。

 また、今回の東京五輪・パラリンピックほど不祥事が続出した大会はないだろう。誘致に関して不正な金が動き、JOC会長の辞任、新国立競技場設計のごたごた変更、大会エンブレムの盗作疑惑、大会組織委員長の女性蔑視発言による辞任、そうして、開催間際になって、開閉会式の楽曲を担当者の過去のいじめ問題で解任、開閉会「ショーディレクター」統括役のホロコーストを揶揄問題で解任など、その他にもあったかも知れない。

 なお、当初、五輪・パラリンの肥大化を抑えるため緊縮予算を設定するとしたが、いつの間にか膨張し大きな大会になりそうだ。

 しかし、東京五輪は開会式を前にして、既に女子ソフトボール、男女サッカー、ボートなどの競技がはじまっている。今日8時から開会式が無観客で行われるがどのような形になるのか。

 競技については、国民の70%以上が容認し、日本のメダル獲得を期待している。日本は30個の金メダルを目指しているが、果たしてどのような結果になるのか。

 今回の大会は、史上最多の33競技339種目が行われる。コロナ禍の中で様々な弊害があると思うが、何とか無事に行われる点については、政府だけでなく、全世界、全国民が望んでいる。「関連:7月12日

 

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照ノ富士、横綱昇進、「不動心、品格守る」と決意、記憶に残る稀勢の里との優勝決定戦

2021-07-22 14:42:19 | スポーツ

 モンゴル出身の大関照ノ富士(29)が73代横綱に推挙された。横綱推挙を伝えるため伊勢ケ浜部屋に訪れた相撲協会の使者に「不動心を心がけ、横綱の品格、力量の向上に努めます」と口上を述べた

 新横綱は2017年初場所後昇進の稀勢の里以来で、平成生まれは初、令和最初の横綱が誕生した。また、モンゴル出身の横綱は、朝青龍、白鵬、鶴竜に続き4人目となった。

 照ノ富士は、23歳で大関にスピード出世、その段階で横綱昇進は時間の問題だとも言われていたが、好事魔多しで、強引な相撲も影響しての膝の怪我や、持病の糖尿病が悪化して挫折、大関を陥落、5場所連続休場などもあって見る間に序二段48枚目まで急降下してしまった。

 失意の照ノ富士は、何度か引退を口にしたが、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)らの激励などもあり、「カムバックして最高位を狙う」ことを目標に再起を目指した。

 そして3度に亘る膝の手術や糖尿病との闘いを続ける中で、2019年3月場所の序二段を底に、今度は、徐々に番付を回復していった。

 序二段から7場所目には幕内復帰、その場所幕尻で優勝、12場所目には大関復帰と同時に3回目の優勝、そうして14場所目の名古屋場所14勝1敗で準優勝、合わせて待望の横綱昇進を果たした。

 大関から序二段まで落ち、横綱に昇進した力士は、もちろん照ノ富士の他誰もいない。

 照ノ富士が、怪我をこじらせ、その後大関を転落した要因の1つは、2017年春場所千秋楽の新横綱稀勢の里との優勝決定戦で連敗し、稀勢の里が涙の優勝を果たした1番にあったと思う。

 優勝を目の前にした照ノ富士は、怪我を押して出場した稀勢の里に13勝2敗で並ばれ優勝決定戦に持ち込まれ、稀勢の里の捨て身の右小手投げで破れ、照ノ富士は11場所ぶり2度目の優勝を逃した。

 その後、稀勢の里は負傷が癒えず8場所連続休場で引退、照ノ富士も怪我が悪化、翌年の初場所、大関を陥落した。

 怪我を押して新横綱の面目を保った稀勢の里は引退に追い込まれたが、照ノ富士は怪我を克服、横綱に昇進した。

 恐らく、稀勢の里、照ノ富士とも、この勝負を忘れず、照ノ富士の横綱昇進に当たりそれぞれ感慨深いものがあるのではなかろうか。「関連:7月20日

 

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