国民のデモに端を発してチュニジアの政権が崩壊したが、その影響を受けて勃発したエジプトのデモは、日に日に過激的になり、デモによる死者は120人を超え、略奪、放火、刑務所からの逃亡などエスカレートの一途を辿っている。
これに対し、警察、軍部も強圧的な行動を控え、最早、ムバラク大統領の退陣がない限り、収集する術を見い出せないようだ。
ムバラク大統領は、今まで無かった副大統領に腹心のスレイマン情報長官、新首相にシャフィク前民間航空相を任命し、事態の鎮静化を試みたが、国民の要求はムバラク大統領自身の退陣にあるため、むしろ火に油を注いだ形となった。アメリカのオバマ大統領は、ムバラク氏に、デモを強圧的な方法で鎮圧しないよう求めたが、現段階では、何の力にもなっていない感じだ。
エジプトは、82歳のムバラク大統領が29年に亘り政権の座にあり、この間ずっと非常事態宣言を敷くという異常な状態で、恒常的な汚職、貧困、高い失業率など国民生活は切迫しているとのことだ。
しかし、エジプトは人口8300万人と言うアラブ有数の大国で、中東和平など、ムバラク大統領の域内における影響力は強大で、親米路線をとるムバラク大統領に対するアメリカの信頼は高い。
また、独裁政権が多い域内各国では、エジプトは兄貴分的存在であり、もし、ムバラク政権が崩壊した場合、周辺国家への影響は計り知れないようだ。
事実、中東主要国指導者の在任期間は、リビアのカダフィ大佐の41年をはじめ、ムバラク大統領の29年、先に国外逃亡したチュニジアのベンアリ前大統領の23年、イエメンのサレハ大統領の20年など長期政権が多く、NGO「国境なき記者団」の2010年の国別自由度ランクを見ても、178カ国中、中東主要10カ国では、ワーストがシリアの173位を筆頭に、ベストがヨルダンの120位で、チュニジアは164位、エジプトは127位となっており、国民が長期に亘り、抑圧されていることを示している。
今後、エジプトがどうなるのか、チュニジア崩壊から端を発した民主化要求の波は、他の中東国家にドミノ現象になるのか。世界の耳目がエジプトに集まっている。「関連:1月19日」
これに対し、警察、軍部も強圧的な行動を控え、最早、ムバラク大統領の退陣がない限り、収集する術を見い出せないようだ。
ムバラク大統領は、今まで無かった副大統領に腹心のスレイマン情報長官、新首相にシャフィク前民間航空相を任命し、事態の鎮静化を試みたが、国民の要求はムバラク大統領自身の退陣にあるため、むしろ火に油を注いだ形となった。アメリカのオバマ大統領は、ムバラク氏に、デモを強圧的な方法で鎮圧しないよう求めたが、現段階では、何の力にもなっていない感じだ。
エジプトは、82歳のムバラク大統領が29年に亘り政権の座にあり、この間ずっと非常事態宣言を敷くという異常な状態で、恒常的な汚職、貧困、高い失業率など国民生活は切迫しているとのことだ。
しかし、エジプトは人口8300万人と言うアラブ有数の大国で、中東和平など、ムバラク大統領の域内における影響力は強大で、親米路線をとるムバラク大統領に対するアメリカの信頼は高い。
また、独裁政権が多い域内各国では、エジプトは兄貴分的存在であり、もし、ムバラク政権が崩壊した場合、周辺国家への影響は計り知れないようだ。
事実、中東主要国指導者の在任期間は、リビアのカダフィ大佐の41年をはじめ、ムバラク大統領の29年、先に国外逃亡したチュニジアのベンアリ前大統領の23年、イエメンのサレハ大統領の20年など長期政権が多く、NGO「国境なき記者団」の2010年の国別自由度ランクを見ても、178カ国中、中東主要10カ国では、ワーストがシリアの173位を筆頭に、ベストがヨルダンの120位で、チュニジアは164位、エジプトは127位となっており、国民が長期に亘り、抑圧されていることを示している。
今後、エジプトがどうなるのか、チュニジア崩壊から端を発した民主化要求の波は、他の中東国家にドミノ現象になるのか。世界の耳目がエジプトに集まっている。「関連:1月19日」