一昨日夜間、韓国ソウルの繁華街、梨泰院で起きた群衆雪崩の死者は154人に増えた。20数人の外国人が含まれているが、その内日本人女性が2人事故に巻き込まれた。
ハロウイーンを翌日の今日に控え、新型コロナの各種制限が解除された中で、前夜祭のような雰囲気に約10万人の若者が殺到した。
ただ、特に主催者が居たわけでもなく、自然発生的に統制の取れない雑踏が生じた。群衆を整理する警察官も事故が起った路地にはほとんどいなかったようだ。
確かに、約200人の警察官は配備されていたが、事故の起きた現場と隣接した大通りを中心に警備していたとのことだ。
事故現場は地下鉄梨泰院駅に直結したT字型の幅3.2M、長さ40Mのやや坂道の通りで、両脇はホテルの塀と商店となっていて余りの人の多さで逃げ場がない道路のようだ。
人々は、地下鉄から降りた人と、反対側から地下鉄方面に下る人とが重なり、身動きの取れない状態になってしまった。
専門家によると、雑踏で危険限度は1平方Mに10人とのことだが、この時は15人になっていたとのことだ。
加えて、有名人に目が向けられたこと、道路は酒や他の液体が零れていて滑り易くなっていたことも大きな事故に繋がったようだ。
以前、元旦の夜半に地元の有名神社の参拝に行った際、いわゆる雑踏に巻き込まれたが、その際の息苦しさは今でも覚えている。
その後、神社は、一定の人数ごとに縄を張って制御したため、危険性は薄らいだ。
日本でも、今までこの種の事故があり、事後防止に経験値があると思うが、今回の事故で警備体制の手抜かりが指摘されているので、韓国政府、警察当局の責任追及と、今後の危険防止措置をどのように図るのかが注目される。
また、今日はハロウイーンの本番、東京渋谷の雑踏がどの程度になるのか、韓国の事故があったばかりなので、万全の注意を払い楽しんで欲しい。「関連:10月30日」