上海万博閉幕、観客は史上最大の７３００万人

　中国上海万博が１０月３１日に閉幕した。５月１日から１０月３１日までの１８４日間の入場者は、当初目標にした７０００万人を超え、大阪万博の約６４００万人を凌ぐ万博史上最多の７３００万人に達成したとのことである。
　２００８年に開かれた北京五輪に次ぎ、国の威信をかけて行われた万博だが、テロなどの大きな混乱も無く、昨日のフォーラムで、温家宝首相は、上海万博は成功したと内外に誇示した。今後、中国は、五輪、万博の成果を、経済大国としての影響力に繋げていくことになろう。
　
　温首相は、フォーラムで、都市化の拡大を通じた経済構造改革を加速させると決意を表明したが、各地で失業や官僚の腐敗をめぐる抗議デモが頻発、住民の権利意識も高まっており、都市化拡大で政策運営が難しくなる事態も予想される。
　また、上海万博の閉幕を間近にして、尖閣諸島問題が起こり、日中首脳会談の中止問題や、我が国からの高校生らの招致を一時取り止めるなど、中国政府の独断行為に国際社会が不信感を募らせ、万博にも影を残した。
　
　ただ、日本館にはむしろ観客が増えるなど、大きな影響はなかったようだが、さりとて、国際社会の誰もが、上海万博の成果を祝うという意識には成り切れなかったことも間違いない。
　それはそれとして、万博期間、日本館への入場数はどの位だったのだろうか。中国館やアメリカ館など、人気パビリオンと共に、国別入場者ランキングの発表を待ちたい。「関連：５月２日」