正さん日記

世の中思いにつれて

大晦日、思いつくままに

2014-12-31 14:33:38 | Weblog

 アメリカの中間選挙でオバマ大統領を擁する民主党が敗北、アメリカは上下両院とも共和党が多数を占めた。オバマ氏の任期はあと2年、既にレームダックに陥ったと言う話もあるが、どうしてどうしてオバマ大統領はここへきて旧敵キューバとの和解に歩を進め、曲がりなりにも1年前に融和の方向へ進んだイランと合わせ、外交的に懸案問題の解決に向かった大統領として歴史に残る仕事をした。

 また、内政においてもアメリカの景気は好転し、失業率も低下、連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長が何時、金融緩和の出口を見出すか、来年早々の課題になりそうだ。

 そのオバマ大統領が手こずっているシリア情勢は依然として混沌としている。そこから生まれたと見る過激派組織イスラム国は、アメリカを中心にした有志連合の空爆などでやや勢力が衰えているとは言え、まだまだ侮れない存在になっている。

 ウクライナ情勢もロシアによるクリミア半島編入後、東部のドネツクやルガンスクなどで一発触発状態があったが、最近は沈静化しているようだ。ここへきてロシアが、逆オイルショック問題などがあって通貨ルーブルが大幅に下落、プーチン大統領もその修復に大わらわで、ウクライナどころではなくなっている。

 中国は習近平国家主席が国家にはびこる汚職追及にかこつけ周永康前政治局常務委員(71)が事情聴取を受けるなど反習グループを摘発、汚職撲滅と合わせ権力闘争の様相も見せている。経済も来年はGDPが7%前後に落ちるとの予測もあり、3年目を迎える習近平氏に試練が待ち受けている。

 欧州経済は、ギリシャがまた怪しくなってくるなど、圏内全体が依然として低迷を脱し切れない。欧州や中国経済の停滞を受けて世界の原油価格が大幅に低下している。

 

 日本は、師走の衆議院議員選挙で自民党が大勝、自公で解散前と同様の三分の二を占めた。選挙の争点としたアベノミクスは金融緩和政策だけが突出しているが、その結果は円安、株高に現れ特に大企業、輸出産業に大幅な利益をもたらし、個人も大株主などが儲けを手中にしている。その結果は、以前にも増して大企業、中小企業などの起業間、株所有者、正社員、非正社員間など個人間の格差が広がっている。

 今年は4月に消費税が8%に増税、その影響で予想以上に景気が低迷状態に入っている。GDPも伸び悩み、この分でいくと今年度も前年比が16年連続マイナスになりそうだ。

 安倍晋三首相は、今回の選挙はアベノミクスの評価を受ける選挙だと言ったが、国民はむしろ自民党よりましな政党が無いといった観点から自民党を勝たせた感じで、アベノミクスの評価以前の問題になっている。

 そりよりも、安倍首相は選挙で大勝したことで、集団的自衛権行使など安全保障政策をさらに前のめりに進めていくことになりそうだ。また、憲法第9条改正など彼が夢見る戦後レジュームからの脱却が正夢になりそうな状態になってきた。

 一方、安倍首相は、地球を俯瞰する外交だと言って、APEC首脳会議が行われた中国を最後に、50か国を歴訪した。しかし、外交の特徴もあってその成果は明確ではない。中国では、習近平国家主席と30分ほど会談をしたが、まだ本格的とは言えず、韓国と合わせ日中韓の協調関係が修復するまでの道は開けていない。

 また、北朝鮮は、拉致被害者の捜索について、両国の実務者協議で今年中に報告すると約束したが、その約束は果たされないまま年を越す。

 今回の選挙はまたも1党他弱の結果に終わったが、他弱の中で筆頭の民主党が、海江田万里代表の選挙落選に伴う辞任で、1月半ばに代表選挙が行われる。細野豪志元幹事長、岡田克也元代表、長妻昭元厚労相が立候補した。民主党の再浮上は可能か、この代表選挙できっかけがつかめるか興味を持とう。「関連:2013年12月31日

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

黒田、8年ぶり広島に復帰、巨額契約金より古巣への義理優先か

2014-12-30 14:07:07 | スポーツ

 ヤンキースでFAとなった黒田博樹投手が来季古巣の広島に復帰する。契約金は4億円プラス活躍に応じた金額とのことだ。大リーグでオファーがあれば19億円は堅いとの話がある黒田が、それを振り切って広島に戻るという話は正に感激ものだ。

 金よりやりがい、恩義など男黒田の面目躍如と言って良いだろう。黒田は、広島からメジャーへ移るときも、父親の病気看病の関係もあったが、球団に引き止められ義理を感じて1年先延ばした。だから、その時も惜しまれながら非難されることはなかったようだ。

 広島も黒田が在籍時の背番号15を温存し、黒田の帰りを待っていた。広島と相思相愛の黒田は、大リーグで使われなくなれば広島にも戻ることはある程度予想はされていたが、昨季、名門ヤンキースのエースとして11勝9敗を上げ、39歳のベテランとは言え、まだ数年はメジャーで十分通用すると思われるバリバリの段階での復帰は異例と言って良いだろう。

 また、若し黒田が大リーグで1年契約19億円ともなれば、39歳の選手としては過去最高額になったというから、その潔さにアメリカ人もびっくりしているとのことだ。また、黒田の日本プロ野球復帰についてアメリカでも残念がられているというから彼も本望ではなかろうか。

 しかし、このような離れ業は誰でもできるものではない。黒田自身も「悩み抜いた末、野球人生の最後の決断として、プロ野球人生をスタートさせたカープで、もう一度プレーさせていただくことを決めました」と苦渋の決断だったことを語ったと言う。

 勿論、4億円という金額は普通の人間ならば一生掛けても手に出来ない金ではあるが、あくまでも19億円と比較しての話になるし、金はあればあるだけ幾らでも欲しいだろうから、黒田のこの決断は、人間は金だけではないという倫理的な話としても通用する。

 そんな黒田の広島復帰で、来季のプロ野球は盛り上がりそうだ。今季セリーグ3位の広島は、前田健太と黒田の二枚看板で当然優勝を狙いに行くだろう。

 ただ、大リーグ中継で黒田の活躍を楽しみにしていた向きにはちょっと残念でもある。

  黒田は2008年からアメリカに移籍。今回は8年振りの広島復帰となる。メジャーではドジャースとヤンキースに在籍し、通算79勝79敗、防御率3・45とローテーション投手として活躍。今季も11勝9敗と、5年連続となる2桁勝利を達成していた。日米通算で182勝を上げており、あと18勝で200勝となる。「関連:9月26日

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

来年末まで新しい枠組みづくりへ、被害軽減策も盛り込み合意=COP20閉幕

2014-12-29 16:04:49 | 世界

 ペルーのリマで開かれた国連気候変動枠組み条約第20回締約国会議(COP20)は、途上国が、先進国に対し被害軽減策を盛り込みよう粘ったため、閉幕が伸びたが、結局1日延長した14日、各国が提出する2020年以降の温暖化対策の目標に盛り込む項目などに合意し、14日未明(日本時間同日夕)に閉幕した。

 先進国と途上国の対立は土壇場で妥協がはかられ、来年末の合意を目指す新しい枠組みづくりに望みをつないだ。

 新たな国際枠組みでは、一部の先進国のみが温室効果ガスの削減義務を負う京都議定書に代わり、途上国も含めたすべての国が参加することになった。

 合意の結果、先進国が主張していた2020年以降の温室効果ガスの削減目標を各国ごとに来年まで提示することになったが、併せて、被害軽減策も入れるべきだとの途上国の求めを受け入れ「盛り込むことも検討する」とした。

 また、各国の目標が比較しやすいよう対策の基準年や取り組む期間なども盛り込むことになった。ただし細部までは詰められず各国の裁量に任せる部分も多いようだ。

 今回の合意によって、温室効果ガスの最大排出国中国と2番目のアメリカをはじめ、途上国も加えCOP参加国すべてが削減目標を提示することに合意したことは大きな成果と言える。

 明確な削減目標が提示できない日本も、来年は待ったがきかず正念場を迎える。「関連:12月13日

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

有馬記念、牝馬のジェンティルドンナがGIV7で有終の美飾る

2014-12-28 16:09:28 | スポーツ

 日ごろ競馬に余り感心のない向きにも、このレースだけは見ておきたいという今年最後の中央競馬G1、第59回有馬記念(3歳上オープン、1着賞金=2億円)が28日、中山競馬場の芝2500メートルに16頭が出走して行われ、4番人気だった戸崎圭太騎乗の牝馬ジェンティルドンナが優勝し、引退レースに花を添えた。2着はトゥザワールド。1番人気のゴールドシップは3着だった。

  ジェンティルドンナは2012年に牝馬3冠(桜花賞、オークス、秋華賞、いずれもG1)を達成し、12、13年のジャパンカップ(G1)を連覇した。今回の有馬記念でGI7勝を上げ史上最多タイとなった。牝馬の優勝は2008年のダイワスカーレット以来8年ぶり5頭目の快挙だ。

 レースは、ジェンティルドンナが、好位置から抜け出して、1番人気ゴールドシップ、2番人気のエピファネイアなどの追撃を振り切り2分35秒3(良)のタイムで完勝した。

 大接戦の2着争いは、最後の最後で馬群の間から伸びた9番人気トゥザワールドが先着。結果的に、公開抽選で希望枠を1、2番目に引いた2頭のワンツーとなった。ハナ差3着が1番人気のゴールドシップで、4着は3番人気のジャスタウェイ、5着に2番人気のエピファネイアが入った。

 ジェンティルドンナは、 国内でGI6勝、ドバイシーマクラシックの1勝を加えた芝GI7勝、シンボリルドルフ、テイエムオペラオー、ディープインパクト、ウオッカに並ぶ史上最多タイ。昨年のオルフェーヴルに続き、引退式を行う当日の有終Vとなった。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

民主党代表選に3氏が立候補、自民党との対立軸作れるか

2014-12-27 17:03:19 | 政治

 民主党は海江田万里代表の辞任に伴う代表選挙を1月に行うが、先ず細野豪志元幹事長が立候補を表明、続いて岡田克也元代表が出馬することになった。また、26日になって長妻昭元厚労相が立候補することを明らかにした。

 3者の色合いは、細野氏が出きれば野党の統一を図りたいとしているのに対し、岡田氏は先ず民主党内の再生を第一に考えたいとし、長妻氏はリベラル勢力の結集を図りたいとしている感じだ。加えて、この中で一番若い細野氏は、世代交代を訴えたいようだ。

 その他、蓮舫氏も出馬する意欲を見せている様子で、すっかり小所帯になった党内で乱立模様になりつつあり、そんな中で寄り合い所帯の内情をさらしている感じもする。これで代表選挙が終わった後、上手く党内の融和が保たれるのかちょっと心配にもなる。

 選挙方法は、23万人のサポーター、1350人程の地方議員、来年の参議院選挙立候補予定者、132人の国会議員によって得票に一定のランクをつけて行うようだ。

 ただ選挙の中心になりそうな細野氏や岡田氏の考え方で、目標とする自民党との二大政党争いが出きるまで、党の力量を回復することが出きるかと言えば、極めて難しいのではなかろうか。

 細野氏も岡田氏も基本的には保守主義者であり、例えば、集団的自衛権行使についても絶対に反対している分けではない。多分、憲法改正についても、自民党とそれほどの大きな差異はないのではなかろうか。

 そうなると、自民党との対立軸が極めて狭義になり、有権者から見れば、それならば安定感もあり、経験豊かな自民党の方がましだと言うことになる。

 民主党が本当に自民党に対抗できる党に復活するためには、憲法改正を中心に、安全保障問題で自民党とは違った方向性を出さなければ、誰が代表になっても完全復活は難しいだろう。

 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

STAP細胞とは、ES細胞混入と認定=調査委員会が発表

2014-12-26 16:31:23 | 社会

 今日、理化学研究所の調査委員会(委員長=桂勲・国立遺伝学研究所所長)が記者会見をして、問題のSTAP細胞については、すでに知られている万能細胞であるES細胞に由来していることが確実になったと報告した。

 細胞の作製時にES細胞が混入したものと認定したが、故意か過失か、果たして誰が行ったかは特定できなかったという。

 調査委員会は9月に設置され、外部有識者からなる委員が不正の全容解明を進めてきた。その結果、STAP細胞とされていたものは実はES細胞だったことが判明した。ただ、小保方晴子さんを含めた関係者全員が、ES細胞を混入したことを否定した。

 また、論文に記載された図表のうち2点について、元となる実験が小保方さんの主張日程などからできないことが分かり、小保方さんの捏造と断定された。

 ES細胞は作製方法が確立された万能細胞で、研究現場では広く利用されているとのこと。

 小保方さんは、記者会見の場にも姿を見せなかったが、先に自ら試みた実験でもSTAP細胞が作り出せず、外部の専門家には、ES細胞が混入したものと明確に判定を下されたのでは最早OUTと言わざるを得ない。

 今年の10大ニュースのトップクラスのSTAP細胞問題は、小保方さんが今年1月に華々しく発表してからほぼ1年近く経った年の暮れに遂に無情な結果となって終止符が打たれそうだ。ただ、何故だという疑問は未だに解明されないまま年を越す。「関連:12月17日

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

選挙前と変わらない第3次安倍内閣

2014-12-25 16:53:54 | 政治

 昨日、国会が召集され、衆参両院で首相指名投票の結果、安倍晋三氏が予定通り第97代首相に指名された。

 安倍氏は第3次安倍内閣の閣僚人事に着手したが、事前に意向を述べていた通り防衛相を除き第2次安倍内閣の閣僚全員を再任した

 防衛相については、政治資金問題を抱えて再任を固辞した江渡聡徳氏の後任に中谷元・元防衛庁長官を起用した。江渡氏は自ら再任を固辞したとしているが、実際には詰め腹を切らされたのだろう。中谷氏は、元自衛官とは言え、谷垣貞一派に属し考え方は安倍氏とは違いハト派との評判だ。

 いずれにしても、新内閣は当然のこととして第2次安倍政権の焼き直しで、安倍首相がアベノミクスを継続させるためほぼ全員を再任したとしても、何のために第2次から第3次に代わったのか意味が分からない。

 分かることは、やっぱり安倍首相が都合のよい時に選挙をやって、今までの政策や政治手法について一度クリヤーを図り、後4年の任期を手に入れ長期政権を目指したと言うことだ。

 また、安倍氏は、選挙中は余り触れなかった憲法改正や集団的自衛権行使容認の閣議決定など、さっそく表面に出し、今後の推進策について語っているから、何とも虫が良いことだと思う。

 とにかく、安倍首相はまるで死に急ぐように、今まで歴代内閣が慎重に扱ってきた安全保障政策の変更をどんどん前のめりに進めてくる。

 憲法9条改正、集団的自衛権行使、武器輸出三原則の変更、特定秘密保護法、自衛隊の国防軍化など、日本国民が戦後守ってきた平和主義がなし崩しにされそうだ。

 第3次安倍内閣が、第1次、第2次と変わったことは、ますます前のめりに危うい橋を渡ろうとしていることだ。「関連:12月23日

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アメリカで、金正恩第一書記の暗殺計画映画上映へ、サイバー攻撃の真相は不明

2014-12-24 16:20:21 | 世界

 アメリカの映画会社でソニーの子会社のソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)が、北朝鮮の金正恩第一書記の暗殺計画を描いたパロデー映画を制作したところ、北朝鮮のサイバー攻撃を受けたとして公開を中止した。

 これに対し、オバマ大統領が北朝鮮を強烈に非難、反撃することを言明するとともに、公開を中止したSPEに対しても言論の自由を守る観点から中止したことは誤りだったと語った。

 その後、北朝鮮のインターネットがサイバー攻撃によって通信不能に陥ったと報道され、正にサイバー戦争の様相を見せている。

 一方、アメリカの200か所以上の映画館が、この映画の上映を個別に決めSPEもこれを了承した。

 オバマ大統領筋では、SPEに対するサイバー攻撃は北朝鮮によるものと見ているが、実際のところ、北朝鮮に対するサイバー攻撃と合わせ、犯人については断定できないようだ。

 そうなると、オバマ大統領が即座に北朝鮮を名指しして非難したことはオーバーアクションだった感じだが、それだけアメリカが、北朝鮮によるサイバー攻撃に敏感になっていることと、金正恩第一書記に対する不信感が募っていることが分かる。

 しかし、いかにパロデーとは言え、他国の首領の暗殺計画を映画にすることなど許されることではないと思うが、何しろ相手が国民を弾圧、非常識国家と言われている北朝鮮なので、常識では測られないと思われても仕方がないか。

 今回の、SPEや北朝鮮のサイバー攻撃のレベルは、ネット社会ではそれほど高度のものではなく、国家的レベルの犯行ではないという見方もあるが、いずれにしてもサイバー戦争にならないよう、セキュリティの完備はもとより、常日頃からサイバー戦争を避けるため、国家間の信頼醸成は欠かせない。

 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

安全保障政策は、慎重審議をモットーにせよ

2014-12-23 14:19:19 | 政治

 安倍晋三首相は、解散総選挙の結果大勝し、作戦通り長期政権へ足がかりをつけた。ただ、先の選挙ではアベノミクスを争点に掲げたが、本音の集団的自衛権行使容認など右寄りの安全保障政策は鎧の下の兜よろしく袖の下に忍ばせた。安倍氏のモットーは何が何でも、祖父岸信介が果たせなかった日本独自の安全保障政策の確立だろうから、これから一気に袖の下の鎧を表面に現してくることは間違いない。

 しかし、安倍首相に勘違いして欲しくないのは、先の選挙で国民は安全保障政策など安倍氏に一任した分けではないことだ。

 今回の選挙でも国民の関心は、経済や社会保障政策であって、集団的自衛権行使容認などの安全保障問題についての関心は低かった。ただ低いだけではなく、別の調査では、どちらかと言うと安全保障面の現状変化は求めていないという結果が出ている。安倍首相はこの点を良く頭の中に入れておかなければならない。

 また、今回の選挙で自民党、公明党の与党が三分の二の議席を得たが、これは小選挙区制度がもたらせているもので、得票数だけで換算した場合、国民は自公にそんな多くの議席を与えた分けでなないということだ。

 仮に、今回の選挙を比例区の政党別得票率で全議席を分けると、自民党157、民主党87、維新の党75、公明党65、共産党54、その他37となり、自公を足しても222議席と過半数に遠く及ばない。

 国会中継など観ていると、とかく安倍首相は議席の多さをかさに着て傲慢不遜な態度を見せることがあるが、現在の2強多弱の議会勢力は選挙制度の成せる業であることを肝に銘じて、政策遂行に当たっても常に丁寧、謙虚さを忘れてはならない。

 特に日本の今後を決める安全保障政策は、国民の半数が安倍政権の方針に批判的なこと、三分の二の勢力は選挙制度のからくりであることを忘れず、慎重な審議を進めなければならない。「関連:12月17日

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

原油価格暴落、ガソリン、灯油など価格引き下げの朗報

2014-12-22 13:55:03 | 世界

 最近、円安で上がり続けていたガソリン、灯油などがとみに値下がりしている。今後電気代値下げなどにも波及してくれば消費税増税で圧迫されている家計にとっても朗報になる。

 その要因は、原油が極端に下がっているからだ。長く1バレル100ドル前後に張り付いていた原油価格は、最近50%近く値下がりしているという。

 アメリカで増産するシェルガス、オペック諸国も制限なく原油を生産している反面、欧州、中国などの景気低迷で原油の需要が滞っているため、急激な原油価格の暴落になっている。

 最も影響を受けているのが資源エネルギー大国ロシアで、通貨ルーブルが20%も安くなっており、ウクライナ問題で欧米からの経済制裁措置を課されていることも加え、経済的に大きな打撃を受けている。

 このまま推移すれば、逆オイルショックと言われているように、世界経済への影響は逃れられない。アメリカ経済も景気が上向きと言われているが、シェルガスの値下がりが水を差す可能性も否定できない。

 日本も円安で輸入物価が上がっている中で、原油価格の引き下げは歓迎すべきところだが、2015年まで物価上昇率2%を目指す政府・日銀にとってはとんだじゃまが入った感じだろう。

 この原油価格については、暫く下げ止まりの状態が続くようだが、今後、日米の金融政策、為替の動きなど、原油価格の推移と合わせ目が離せない。

 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする