正さん日記

世の中思いにつれて

金総書記後継者に、三男のジョンウン氏正式決定=北朝鮮労働党

2010-09-30 17:39:26 | 世界
 北朝鮮は9月28日に44年ぶりに開いた労働党代表者会と党中央委総会で、金正日総書記(69)の三男ジョンウン氏(27)を党中央委員と、中央軍事委員会の副委員長に選出した。27日の人民軍大将の称号に続き、党中枢の職責を与えられたことで、父正日総書記の後継者となることが正式に決定した。ジョンウン氏の後見人とされる金総書記の実妹金慶喜氏と、その夫の張成沢氏は党中央委の部長に再任された。
 また、党中枢の政治局常務委員には金総書記、金永南最高人民会議常任委員長、趙明禄国防委第1副委員長ら5人が選ばれた。 
 
 一方今日(30日)、平壌の錦繍山記念宮殿広場で新たに選出された朝鮮労働党中央機関のメンバー、党代表者会参加者とともに前列3名の内、右端に座る金総書記と並んで左端に金ジョンウン氏と見られる男性の写真が公開され、今まで謎に包まれていた金ジョンウン氏がいよいよ公の場に姿を見せた。
 早くから病身の金正日総書記の後継者は、世襲になることが公然と言われ、長男正男、次男正哲氏らの名が何度か上がったが、近年は三男正雲氏(ジョンウン)が有力とされていた。
 今回、開かれた労働党代表者会は、44年前の代表者会で、金正日総書記が父金正成主席の後継として登場したように、ジョンウン氏を後継に決めるために開催した。
 ジョンウン氏は、今回人民軍大将、党中央委員と、中央軍事委員会の副委員長になったが、今後は金正日総書記の健康状態と並行し、場を踏むごとに徐々に後継者としての地位を高めていくことになろう。
 
 しかし、北朝鮮は未曽有の経済危機の中で、食糧も少なく国民は食うや食わずの状態に置かれている。先ずは、現政権がこの状態の打開をどう図るかであるが、世界中から異端国のレッテルを貼られている中で、立て直しは困難を極めている。金総書記の後を継ぐジョンウン氏の能力は未知数で、まだ27歳と若く経験不足だ。単に金総書記の息子というだけでは、一国を担うことができるのか、普通の国ならば考えられないことだ。
 
 ただ、金総書記がそうであるように、北朝鮮は建国の父、故金日成主席への敬愛と信頼は絶対的だ。それ故に北朝鮮のような一面的には全体主義国家を維持していくためには、故金日成主席から辿る世襲は必要悪だという考え方もある。世襲に批判的だった北朝鮮の親分、中国の胡錦濤国家主席も、今回のジョンウン氏の登場を祝福したとの報道もある。
 北朝鮮とは、拉致問題や安全保障問題等で困難な状態になっている我が国としては、問題の早期解決を図らなければならないが、その点でジョンウン氏への後継問題がますます、問題解決を複雑化することが危惧される。
関連:7月23日

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