昨日、連合のメーデーが行われ、松野博一官房長官が来賓として出席、祝意を述べた。
連合のメーデーには今までも厚生労働相が出席したことがあるが、首相の女房役の官房長官が出席したのは初めてのことだ。
一方、連合の芳野友子会長は、先に自民党の雇用問題を検討する会議に出席した他、度々、岸田内閣、自民党との接触を図っている。
これだけ、連合の会長が政府・与党と親密な関係を見せつけられると、連合関係の一部組合員は、選挙の際にも何のわだかまりもなく自民党候補者に投票することになるかも知れない。
国政選挙について連合は、今まで立憲民主党、国民民主党候補を擁立してきた。
しかし、世論調査などでは、このところ、連合関係の組合員の支持政党は、立憲、国民の他、自民党支持者が目に見えて増えている。
芳野会長の行動は、このような組織内の動静を反映したものと言える。
しかし、本来、会長としての役割は、このような連合組織内の自民党支持者に対し、連合の支持政党に転換を促すことだ。
芳野会長の政治的目標はよく分からないが、少なくとも経営者側に立つ政府・自民党ではなく、連合の目的からも支持政党の基盤強化に努めるべきではなかろうか。
また、芳野氏は、元々共産党嫌いらしいが、自身の立場として、頭から共産党を門前払いするのではなく、共産党を含めた野党共闘について徹底的に検討して、その中から、自民党に勝つ手段を見出しことが連合会長としての役割ではなかろうか。その点からも、芳野会長には危機感が足りない。
一方、野党の立憲民主党、国民民主党の弱体化と、変質は目に余るものがある。
立憲は、政府。与党に対する反発力が脆弱であり、国民は、野党としての自覚がなく、何かにつけ政府にすり寄っている有様だ。
連合、立憲、国民がそれぞれバラバラな状況に陥っている事態を見ると、政府・与党の高笑いが聞こえてきそうだ。
安定感が出て来た岸田内閣・与党に比べ、日和っている連合、国民民主、力感に欠ける立憲民主では、7月の参議院選挙の勝敗は既に決着している感じだ。「関連:1月23日」