正さん日記

世の中思いにつれて

オバマ大統領、着々と政策始動

2009-01-31 12:51:03 | 世界
 1月21日(日本時間22日)アメリカ初の黒人大統領オバマ大統領が誕生して早や10日を過ぎた。
 オバマ大統領は、1933年の世界大恐慌の際、フランクリン・ルーズベルト大統領が、就任早々議会に働きかけ、矢継ぎ早に景気回復や雇用確保の新政策を審議させ、最初の100日間でこれを制定させた歴史に添い、自身も早期の成果を目指して、大統領選挙中に公約した政策に次々着手している。
 
 国内的には、金融安定化や自動車産業等への支援、グリーン・ニュ-ディールへ着手、妊娠中絶容認、対外的には、イラクから16カ月で米軍撤退、アフガニスタンへの増兵、パレスチナ和解、国連重視などほとんどブッシュ前政権とは相反する方向へ舵を切った。
 ただ、金融機関や自動車産業への措置により、直ちに改善に向かうかは難しく、グリーン・ニュ-ディールと言っても即効性は無理である。その間に失業率の改善がはかばかしくないと、待ち切れない国民の不満がオバマ氏に向かうことは容易に想像できる。
 
 国際的には、地球温暖化問題、国連重視、イランなどへの融和政策など、ことごとく世界の方向に背を向けてきたブッシュ前大統領とは全く異なり、一先ず世界を安心させている。しかし、これから具体的に作業が進んでくると、地球温暖化問題などは国内産業と合意を得る部分も多く、国連との協調にしても、イラクやパレスチナ問題で自国の不利な事態に陥った場合、冷静に対処できるか確信は持てない。
 悲惨な状態となったパレスチナ問題でも、何とか和平を確実なものにして欲しいとは誰もが願うが、アメリカ大統領の宿命として、イスラエルの利益を優先しなければならないとすると、過度の期待はできない。
 ブッシュ前大統領が「悪の枢軸」呼ばわりしたイランとの和解や、中途半端になっている北朝鮮問題にしても、相手をみると一筋縄にはいかない難しい要素がある。
 
 こう見ると、ブッシュ政権から決別し、早期に公約達成を狙うオバマ大統領は、正に困難な道を突き進んで行くしかないが、少なくとも、世界と協調する姿勢をそこかしこに見せていることに明るい希望が持てる。
関連:1月22日

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「かんぽの宿」の売却、一時ストップ

2009-01-30 10:14:18 | 政治
 鳩山邦夫総務相が、日本郵政の保養宿泊施設「かんぽの宿」のオリックスへの一括譲渡について、がんとして拒否の姿勢を続けているが、これに対し西川善文日本郵政社長は、鳩山氏の意向をふまえ、譲渡案の一時凍結を表明した。
 西川社長は、近く、会計士、不動産鑑定士、弁護士らによる第3者委員会をつくり、「原点に立ち返り、オリックス不動産への売却を含め検討する」意向だ。

 「かんぽの宿」については、譲渡される予定の70施設の土地代と建設費が計約2400億円にのぼることが分かり、鳩山氏は「土地だけをたたき売るような値段だ」といっそう反発、ますます態度を硬化させている。
 また、民主党のヒアリングでも、日本郵政は、土地代は約300億円、施設の建設費用は約2100億円と報告した。
 70施設の中に含まれる豪華施設と話題の「ラフレさいたま」は、約300億円かかったが、日本郵政の帳簿ではわずか16億円になっている。この施設はさいたま新都心に立地する高層ビルで、ちょっと手を加えれば、100~150億円にもなるとの見方がある。
 「かんぽの宿」は、今後、土地の値下がりや建物の老朽化が進み、年間50億円規模の赤字を出す事業であることを考慮しても、いかにも安すぎることは鳩山総務相ならずともうなずける。
 
 さて、鳩山氏が待ったをかけた最大の理由は、「かんぽの宿」を、入札で109億円の最高額をつけたオリックスグループの宮内義彦最高経営責任者(CEO)は、総合規制改革会議議長などを務め、政府の政策決定にかかわり、郵政民営化の議論に参加してきた人物であり、一括譲渡にも疑問を感じ、いかにも出きレースとの判断で「これでは国民は納得せず、国会は紛糾する」と踏んだためだ。
 また、赤字事業とは言え、景気後退時に安い価額で急いで売る必要はないことや、全施設を一括売却する必要はなく、地方再生のため、地域ごとに売っても良いとの考え方によるもののようだ。
 
 いずれにしても、郵政民営化は小泉純一郎元首相が、あまたの反対意見を強引に断ち切り、性急に押し進めたこともあり、しかも巨大組織であるためにさまざまに生煮えの問題を残している。
 鳩山総務相の意向は、当然麻生太郎首相のお墨付きを得てのことだろうから、政府の意向とも言える。また今後政権が代われば、日本郵政については、さらに複雑な問題が俎上に上がるかも知れない。

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サッカー・アジア杯、バーレーンに完敗

2009-01-29 21:05:40 | スポーツ
 AFCアジアカップ・ドーハ2011予選のA組、日本対バーレーンが昨日(日本時間今日未明)バーレーンのマナマで行われ、世界ランク34位の日本が、89位のバーレーンに0-1で敗れた。これで日本は1勝1敗となり、2連勝のバーレーンに次ぎ、A組2位となった。
 ホームのバーレーンが序盤から猛攻を仕掛け、後手に回った日本は、ほとんどの選手が引いてしまい、持ち前のパスワークを繰り出せない内に、24分、右サイドのFKからサルマン・イサにゴールを決められ先制を許した。日本は玉田、本田らがミドルシュートを放つがゴールマウスに飛ばず、決定機を作れないまま前半を終えた。
 後半は、バーレーンも前半ほどの運動量はなく、日本は徐々にパスを回して攻められるようになったが、チャンスを決め切れない。バーレーンは逃げ切るために守りを固めた。日本は香川、興梠ら若手の攻撃陣を投入して流れを変えようとしたが得点を奪えない。終盤は高さのある巻を投入してサイドからクロスを入れたが、得点には結びつかずに試合終了。日本は予選2試合目で早くも黒星を喫した

 日本は2008年9月6日、今回同様バーレーンのマナマで行われたW杯最終予選の初戦で、バーレーンに3-2とせり勝っている。
 このあと2月4日にキリンチャレンジでフインランド戦を行い、2月11日に、ホームでW杯最終予選第4戦のオーストラリア戦、さらに3月28日、これもホ-ムでW杯最終予選第5戦でバーレーンと対戦する。「関連:1月24日

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空虚に聞こえる麻生首相の施政方針

2009-01-29 11:01:59 | 政治
 国会は、すったもんだの末、第2次補正予算案が衆議院の優位性により可決した。昨日、衆参両院で麻生太郎首相の施政方針演説、与謝野馨財務相の財政演説、中曽根弘文外務相の外交演説が行われ、今日は衆議院本会議で鳩山由紀夫民主党幹事長、細田博之自民党幹事長、田中真紀子氏の代表質問があった。
 来週から、第2次補正予算の関連法、平成21年度予算案などの審議に入ることになる。麻生首相は、衆議院解散・総選挙の時期を、早い時期で、平成21年度予算が承認された後としているが、東京都議選の時期との絡みでも時期を見定めることになる。
 しかし、その段階でも世論などで、自民・公明与党の旗色が悪ければ、衆議院議員任期切れの9月まで引き延ばすことも容易に考えられる。
 
 麻生首相の施政方針演説が、空虚に聞こえるのも、やはり麻生内閣が選挙の洗礼を受けていないことが起因している。
 2005年の小泉純一郎首相によるいわゆる「郵政選挙」で自民党は296議席を獲得、公明党の31議席を合わせ327議席と衆議院の三分の二の大多数を確保した。
 その後、2007年の参議院選挙では、小泉郵政選挙の反動で民主党が躍進、自民党は惨敗した。その結果参議院の勢力は自民・公明等与党が105議席、民主党など野党は137議席と野党が過半数の121議席を上回った。ねじれ現象の発生である。
 小泉首相の後、安倍晋三氏、福田康夫氏が内閣を継いだが、二人ともほぼ1年で内閣を投げ出し、昨年9月24日麻生太郎内閣が発足した。実に小泉首相の「郵政選挙」勝利によって、小泉氏を入れると4人の首相が内閣を担った。その内3人は、選挙の洗礼を受けていない。
 しかし、3人の首相は、「郵政選挙」では国民に付託されていないさまざまな重要法案を国会で通した。
 中でも安倍首相は、ねじれ国会になる前に、教育基本法改正、国民投票法、公務員制度改正、学校教育法(教員免許制度改正)防衛庁の省への昇格など重要法を次々と強行採決で成立させた。
 07年参議院選挙で自民党が敗北した原因は、05年衆議院選挙の反動と共に、この安倍首相の強引な手法が、国民の反発を買ったことは間違いない。
 
 ねじれ国会の出現によって、政府・与党は従来のようなやりたい放題ができなくなり、必然的に、政策遂行に時間が掛かるようになった。インド洋上の給油活動がその好例であり、給油活動を可能にする「補給支援特措法改正案」が国会で期限まで通らず、一時は海上自衛隊が撤退をしたが、その後衆議院で3分の二により再議決して再度給油活動を再開した。
 安倍氏と福田氏の早期退任は、このねじれ国会に嫌気がさした結果との見方が強い。しかし、麻生首相が登場しても、ねじれ現象は変わることなく、重要法案が衆議院三分の二条項によって再議決されるという異常状態が続いている。
 正に、小泉「郵政選挙」では国民が思ってもいなかった政策が、衆議院の圧倒的多数で決められるという、言葉は悪いが詐欺まがいの現象が3年以上続いていることに、国民の焦燥感がみなぎっている。
 
 いわゆる「民意」は、もう07年の参議院選挙の結果でも汲み取れない。やはり早期の衆議院解散・総選挙しか「民意」を吸収できる方法はない。
 麻生首相の施政方針演説の中味が、どんな内容のものであっても空念仏に聞こえるは、国民にとっては不幸であり、麻生首相にとっても張り合いがないのではなかろうか。
 麻生首相は、予算が通った後に、解散・総選挙があり得るとの発言をしているが、それはそれで良しとして、予算通過後、今度こそは逃げずに解散・総選挙を行うべきだ。「関連:12月20日

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非正規労働者問題はきめ細かい対策が必要

2009-01-28 15:56:05 | 政治
 昨年、厚生労働省が派遣・請負の失業見込みを8万5000人(12月19日現在)と発表したが、27日に業界団体が発表した試算で、製造業で働く派遣・業務請負労働者の失業が今年3月末までに40万人に達する見通しであることが分かった。
 現在、製造業の派遣・請負労働者は全国に約100万人とされているので、約40%の労働者が職を失うことになる。
 
 いわゆる非正規雇用者は、雇用者数の約35%に当たる約1750万人居ると言われ、その内訳はパート・アルバイトが約1100万人、日雇など不定期雇用者が約300万人、派遣・請負労働者は約350万人になっている。
 今回、公表された40万人の失業見込みは派遣・請負だけなので、パート・アルバイト、不定期労働者等を含めると、どれだけの失業者が出るのか見当がつかない。
 
 マスコミ報道等が派遣・請負労働者問題に偏り、パート・アルバイト等、企業が直接雇用している非正規雇用者の雇用状況には余り触れていないが、企業が正規雇用者の人員整理まで踏み込んでいることから見ると、これらの労働者の多数が解雇されていることは容易に想定できる。
 政府は今日の雇用実態について、単に派遣労働者の首切りのみに国民の目を向けさせるだけでなく、正規、非正規を問わず、企業に雇用状況の報告を求め、全容を明らかにすべきである。
 その上に立って、政府、自治体は予算をつけ、直ちに救済策を講ずるべきだ。今回可決した第2次補正予算の中で、雇用対策費が盛り込まれているが、正確な雇用実態を把握した上のきめの細かい対策になっているようには見えない。
 
 労働者派遣法の改正についても、現状維持を主張する企業等は、労働者が多様な働き方を求めているので、現行の派遣法を変える必要はないと言っているが、それはごく一部の労働者に限られ、大多数の労働者は、正社員になりたいと考えている。
 また、パート・アルバイト等の働き方にしても、税制上の扶養家族規定や、会社の家族手当規定で給与額に限度があるため、労働時間を調節して働かざるを得ない主婦が多数いる。
 上記の2点だけとっても、労働者側が主体的に望んでいる分けではなく、税や会社の利益のために人為的に作られている施策から生じている。
 非正規労働者対策についても、もっと具体的に対象者を把握して、それぞれにきめ細かな対策を講じなければならない。
 非正規問題を、単に派遣労働者に凝縮して対策を講じても、政治、経済的に将来を見越した総合的な雇用対策にはならない。「関連:1月7日
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定額給付金が国会を通っても

2009-01-27 13:59:16 | 政治
 定額給付金を含む第2次補正予算案については、両院協議会で野党側が時間稼ぎの粘りを見せ、普通は昨日衆議院議決優先の規定で可決したところ、今の段階でまだ協議中のようだ。しかし、これは時間の問題なので、後は、定額給付金を支給するための関連法案の審議に与野党の攻防が移る。
 一方、2009年度予算案については、衆議院で麻生太郎首相の施政方針演説を行った後に上程される。
 ここでは、消費税増税問題や、公務員天下りのわたり問題で与野党の激突が必至だが、与党内でも、自民党内の批判勢力や、公明党の動向など絡んでいるので、国会は複雑な動きを見せることは間違いない。
 
 さて、定額給付金については、地方自治体の受け入れに関する議会手続きや、実際の給付についてかなり手間暇がかかり、麻生首相が望んでいる今年度中の支給はとうてい無理で、国民の手に渡るのは夏前後になるとの見方も出ている。
 そもそも定額給付金については、国民の半数以上が反対しており、地方の首長や議会も批判的で、支給事務を行う自治体は、日常業務が繁忙の中で、どこも持て余し気味のようだ。また、財政制度等審議会(財務相の諮問機関)でも、いわゆる埋蔵金を原資に支給する定額給付金については批判的で、この原資は国債の返還に充てるべきだという提言をしている。
 正に、公明党に助けられなければ沈没してしまいそうな自民党が、公明党にむりやり押し込められたこの定額給付金をしゃにむに通したため、地方自治体は業務多忙に追われ、日常業務にも支障を来す恐れもある。

 また、定額給付金の目的とされている消費の促進については、支給方法が、原則、銀行振込みになっているため、そのまま口座に残り、消費には回らない可能性の方が強い。
 加えて、支給漏れや、家庭内のもめごと、振り込め詐欺などにも波及する恐れもある。ことに家庭内では、例えば、認知症の高齢者に支給されたとしても、結局、家族の誰かの手に渡り、それが家庭内のもめごとの原因にもなりかねない。
 さらに、ネットカフェ宿泊者やホームレスなど、本当にこの給付金が必要な人には渡らない可能性があり、この制度の目的を逸脱することになる。
 前述のように、定額給付金の支給が夏前後になると、緊急経済対策の一環という意味が希薄になり、また衆議院解散総選挙が、09年予算が可決した後になると4~5月位だろうから、麻生首相の本当の目的である選挙対策にもならない。定額給付金は世間で言われているように、稀代の愚策として、麻生内閣の名とともに後世に残るのではないか。「関連:1月14日

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朝青龍復活、23回目の優勝

2009-01-26 10:32:03 | スポーツ
 大相撲初場所は3場所休場し、今場所に進退をかけた横綱朝青龍が優勝決定戦で、本割で負けた白鵬を破り5場所ぶり23回目の優勝を遂げた。これで大鵬32回、千代の富士31回、北の湖24回に次ぐ、優勝回数歴代4位に達した。
 
 本割では、星1つの差で追っていた白鵬が朝青龍の全勝優勝を阻んだが、2回連続して朝青龍に勝つことはできず、決定戦では朝青龍の巧さと、素早さに脱帽した。
 場所前の横審総検の時には、白鵬が朝青龍を圧倒し、朝青龍の場所後の進退に赤信号が灯されたかの報道がされたが、やはり、ここ一番になると無類の精神力と抜群の運動神経で強さを発揮する朝青龍の真骨頂を見せつけられた。
 
 今場所の朝青龍の復活ぶりをはかる初日の稀勢の里では、立会相手に押し込まれ危うい場面もあったが、俊敏な動作で自分優位な体制をつくり逆襲、稀勢の里を寄り切った。その際ダメを押して、ひんしゅくを買ったが、この勝負で朝青龍は今場所への自信をもったようだ。
 2日目からは、危うい勝負も2~3番あったが何とか乗り切り、千秋楽まで全勝で白鵬をリード、涙の復活優勝を成し遂げた。
 
 朝青龍は、今場所もダメを押したり、相手を執拗に睨んだり、琴欧洲戦では痛んでいる左腕を振り回したり、脅迫メールには、「殺してやる」と言ったり、またまた大相撲の品位や、横綱の品格問題が話題になったが、これらには耳を貸さず、わが道を進んだ。
 彼の行為には賛否さまざまで、批判する側と、許容する側とに意見が分かれているが、そのこと事態が大相撲に話題性を持ち込む要素になっている。その証拠に彼が出た場所の相撲人気は大変なものだ。やはり、スターの居ない今の大相撲で、朝青龍の存在は、良きにせよ悪きにせよ絶対必要になっている。
 
 1つの具体例では、千秋楽の25日、優勝決定戦のテレビの視聴率は36.7%を記録した。この日は午後5時からの1時間平均視聴率でも27.1%と高視聴率を記録した。また、今場所の両国国技館も連日盛況だった。
 テレビの報道番組も連日のように朝青龍の行動について、コメンテーターが意見を述べるなど、朝青龍報道はフィーバーした。
 「勝てば官軍」の言葉もあるが、若し今場所途中で朝青龍が引退でもしたら、果たして今場所の人気が持続できただろうか。
 
 しかし、これほど朝青龍の人気が沸騰しているのだが、国技館の観衆は、必ずしも朝青龍を応援している人ばかりではなさそうだ。むしろ相手力士を応援し、何とか朝青龍を倒して欲しいと念じているファンの方は多い。つまり、朝青龍の人気はヒールとしての人気でもある。
 朝青龍はこれら相手力士に対する応援を、逆に自ら奮い立たせる方向に用いている感じもする。つまり、相手を応援すればするほど、朝青龍は闘志を燃やして、野獣のように相手力士に立ち向かう。そこには、横綱の品位などつけ入る余地は無いのではなかろうか。
 
 それが伝統を重んじる大相撲には相応しくないという意見も分かるが、反面、大相撲もスポーツとしての格闘技に位置付けると、やはり勝敗のみの面白さの方にフアンの目が向くことも確かである。また、格闘技として捉えない大相撲にはフアンが横を向く恐れも多分にあろう。
 
 これはうがった見方とは思うが、朝青龍の言動をテレビで見るにつけ、彼はモンゴル人の誇りを常に身に纏って動いているように見える。優勝式で歌う「君が代」を口ずさんでいるようにも見えるが、今回の優勝式ではモンゴル国旗を振りかざした。これにはさすがに違和感を覚えたが、しかし、朝青龍はれっきとしたモンゴル人なのだから、日本とモンゴルとの関係を考えると、この行為をあからさまに批判することはできない。
 また朝青龍は、引退後にはモンゴル大統領になることを目標にしているとのことだ。我が国とモンゴルの友好関係を考慮すると、この話に信ぴょう性があるのか分からないが、何とも頼もしい話題である。
 
 朝青龍の行動には、伝統を重んじる大相撲として多くの問題点があることは否めないが、彼の行為の中には、日本人では推し量れないいろいろな思いがあるに違いない。
 彼を相撲界から追放することは、そんなに難しことではないかもしれないが、今の大相撲に朝青龍は絶対欠かすことのできない存在であり、その上で、彼がれっきとした外国人であることを認め、ある程度の行為については目をつぶるしかないのではなかろうか。
 これから、朝青龍が優勝回数をどこまで伸ばすことができるのか、次ぎの目標は前理事長北の湖の24回になる。「関連:1月20日

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渋井陽子、8年ぶり復活のV=大阪国際女子マラソン

2009-01-25 14:53:48 | スポーツ
 今日、ベルリン・世界陸上選手権出場のかかった第28回大阪国際女子マラソンが、大阪・長居陸上競技場を発着地として行われ、昨年11月16日に行われた東京国際女子で敗れた後、中69日で出場した渋井陽子(29・三井住友海上)が2時間23分42秒で優勝した。渋井は、東京国際女子で優勝した尾崎好美(第一生命)に次いで世界選手権代表のキップを確実にした。

 渋井は29キロ過ぎで赤羽有紀子(29・ホクレン)とともに先頭に立ち、32キロ過ぎてから赤羽をリードそのまま独走態勢に入った。
 渋井は、ここ数回のマラソンで飛び出しが早く、30キロ過ぎて失速し、期待どおりの成績が上げられなかったため、今回も心配する向きもあったが、29キロまでは12人程度の集団の中に入ってスローペースだったため、後半に力を温存することができたようだ。
 最後は右手を突き上げてゴール、ゴール後は跳び上がって喜びを爆発させた。インタビューでは、今日のレースでマラソンのコツを掴んだと喜びを語った。
 渋井は初マラソンとなった2001年のこの大会に優勝してから8年ぶりのV。マラソンは通算3回目の優勝となった。
 初マラソンの赤羽が2時間25分40秒で2位は見事、3位は原裕美子(京セラ)4位大平美樹(三井住友海上)5位にはリディア・シモン(ルーマニヤ)が入った。「写真:優勝した渋井陽子「関連:21,11,16

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春近し、サッカー、野球のビックイベント

2009-01-24 17:19:47 | スポーツ
 サッカー・アジア杯、イエメンに勝利
 1月20日(火)、熊本KKウイングで、AFCアジアカップ・ドーハ2011予選のA組、日本対イエメンが行われた。日本は岡崎、田中達のヒュートで2-1と勝ち、2009年初試合に勝利した。
 しかし、格下のイエメンにシュートの嵐を浴びせたものの、2得点に止まり、決定力不足を露呈して、岡田監督を嘆かした。
 アジア予選の第2戦は1月28日、マナマでバーレーンと戦い、2月4日国立競技場で、キリンチャレンジの対フィインランド戦を行った後、2月11日に横浜国立西が丘サッカー場で、いよいよW杯最終予選Aグループ1位のオーストラリア戦に臨む。中村俊介など主力が参戦し、何とかホーム1勝を狙いたい。

 選抜高校野球32校が選ばれる
 球春が間近だ。昨日第81回選抜高校野球32校が選ばれた。一般選考29校、21世紀枠3校となっている。顔ぶれを見ると伝統校、強豪校が目白押しだ。
 最多出場校は中京大中京(愛知)の29回がダントツで、PL学園(大阪)20回、早稲田実業(東京)、天理(奈良)の19回、報徳学園(兵庫)の17回が続く。その他習志野(千葉)箕島(和歌山)今治西(愛媛)など伝統校が名を成す。 初出場は5校だが、下妻二(茨城)は学校創立100年で初のキップを手にした。
 公立、私立とも16校ずつで、バランスがとれた。慶応(神奈川)も2連連続8回目の出場で、高校野球の早慶戦も無きにしも非ずか。
 大会は3月21日から12日間、第2期リニューアル工事を終えた阪神甲子園球場で行われる。

 第2回WBCで2連覇なるか
 野球の世界一を決める、第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が3年振りに行われる。
 世界を4つの地域に分け、各地域4チームずつ16チーム(国)が参加し、3月5日東京ドームの日本対中国から熱戦の火ぶたが切られる。
 そうして予選第2ラウンドは、各組1,2位が進出、アメリカに集結して行われ、準決勝、決勝は3月23日(日本時間24日)にロサンジェルスのドジャースタジアムで行われる。第2ラウンドまでは総当たり戦、決勝ラウンドは勝ち抜き戦になる。
 日本は原辰則監督(巨人)が率い、現在33名の候補選手が選ばれ、最終的には28選手(その内投手は13人以上)に絞られる。
 日本チームには、大リーグからイチロー(マリナーズ)城島(マリナーズ)松坂大輔(レッドソックス)、岩村(レイズ)福留(カブス)が参加する他、ダルビッシュ(日ハム)、岩隅(楽天) 青木(ヤクルト)小笠原(巨人)などが名を連ねている。
 2006年の第1回大会で優勝した日本は、今回は追われる立場になっているが、北京五輪予選落ちの屈辱を果たすことができるか。楽しみとともに緊張感のはしるプロ野球の幕開けになりそうだ。
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消費税増税はやる! ぶれないという麻生首相

2009-01-23 11:02:24 | 政治
 麻生太郎首相が今度こそ「ぶれた」と言われたくないので、中期プログラムにはっきり2011年に消費税引き上げを明記したいと言っていたことが、これに反対する自民党内の造反を交わすため、結局は国民にはよく分からない表現でお茶を濁すことになった。
 これに対し、造反も辞さない構えと思っていた中川秀直元幹事長などは、変に分かりが良くこれを了承、公明党の見解が不明なままに、めでたく与党内は波風が立つことなく丸く収まった。
 麻生首相、中川元幹事長ら、公明党が互いにメンツをつぶすことなく、消費税増税方針なるものが決まったようだ。
 これで定額給付金を攻め切れず、麻生首相がこだわった2011年消費税増税に自民党内からの造反を期待していた民主党も思惑が外れた。しかし、このような形になることは素人でも予想できたことなので、民主党も計算済みかも知れない。 

 さて、自民党の財務金融部会が練り、党内で了承された案は「2008年度を含む3年以内の景気回復に向けた集中的な取り組みにより経済状況を好転させる」ことを前提に、税制抜本改革のための法整備を行い、増税の実施時期に関しては「具体的に実施するための施行期日等を法制上定めるに当たっては、景気回復過程の状況、国際経済の動向等を見極める」とした。
 消費税増税反対の急先鋒に見えた中川秀直元幹事長は部会後、「付則そのものは増税法案とはいえず、訓示規定に過ぎない。断固反対ということではない」と述べ、付則を含めて法案を了承する考えを示した。時期の明記に反対してきた中堅・若手も同調した。まあ予想された口先だけ派の腰砕けだ。
 
 つまり消費税増税については、2011年度まで引き上げるか否かの条件を見極め、引上げについては、2011年度以降に具体的時期を決めるというものらしい。
 麻生氏はこれで2011年を目途に引き上げると言ってきたことが「ぶれていない」と言い、中川氏らはこれで「増税はできない」と言っていることになる。
 何のことはない、両者の意見は全く食い違っているのである。国民はどちらの主張を自民党の方針と受け止めたらよいのか。言うまでもなく、麻生氏は自民党総裁であり、総理なのだから、麻生氏の方が政府・与党の方針として受け止めるしかない。従って麻生首相が増税方針は何らぶれていないと言っているのだから、政府・与党は2011年度を目途に、消費税増税を行うという方針であることに帰結する。
 
 しかし多くの国民は、現段階で、いくら麻生首相が2011年度を目途に消費税増税を唱えても、そんなものは真に受けていまい。3年後にはどのような政権ができているか全く予測がつかないからである。
 それよりも、衆議院総選挙を控えて、この不況の中、声高らかに増税方針を打ち出す麻生首相のKYぶりには呆れるばかりだ。麻生氏の増税方針は、民主党との違いを明確にすることに重点があるようなので、民主党は選挙の中で、消費税増税はしないことを明示し、自民党との違いを明らかにすればよい。 
 麻生氏の言う中福祉には中負担が必要で、そのために消費税増税が必要と断定することはない。
 ちなみに中福祉、中負担とはいったい何なのか、定義が分からない。「関連:1月15日
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